2007年07月21日

プロ野球選手会がNPBや12球団を提訴へ。・・・遂に「保留制度」の是非が司法の場で問われる時がきた。

プロ野球選手会 NPBや12球団相手に民事訴訟へ
プロ野球選手会が提訴へ FA取得期間短縮など要求

やっと来るべきモノが来たという感じです。

以前,当ブログでプロ野球の裏金問題について色々書いたときにとりあげた「保留制度」(「保留制度」って何?という方は以前書いたこの記事に軽く「保留制度」についての解説を書いたので参考にしてみて下さい)。繰り返しになりますが,「保留制度」というのはプロ野球選手への権利制限の中核的制度というべきもので,これに比べればドラフト制度による権利制限などとるに足らないものです。仮に「保留制度」が司法によって違法と判断された場合には,プロ野球選手と球団との関係が180℃ひっくりかえるといっていいほどのインパクトがあるといえます。しかも,そのインパクトはプロ野球のみならず,他のプロスポーツ,例えば,Jリーグなどについても間違いなく波及するものと思われます。

以下,「保留制度」に関する法的問題について書いてみたいと思います。

従来,この問題を論ずるにあたっては,まずプロ野球選手が,球団に対していかなる法的地位に立つものなのかを論ずることが多かったようです。いわゆる選手契約の法的性質論です。端的にいえば,選手と球団との間の契約は,

「請負契約か,雇用契約か」

という問題です。

請負契約とは,当事者の一方が仕事の完成を約束し,相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する契約をいいます(民法632条)。

雇用契約とは,当事者の一方が相手方に対して,労務に服することを約束し,相手方がこれに対してその報酬を支払うことを約束する契約をいいます(民法623条)。

なぜこれを論ずることが多かったのかといえば,これをどう考えるかによって適用される法律が変わってくるといわれきたからで,具体的には,プロ野球選手と球団との関係に独占禁止法の適用があるかないかの分かれ目になるといわれていました。なぜならば,公正取引委員会が,プロ野球選手と球団との契約は,雇用契約であって「取引」とはいえず,したがって,プロ野球の取引慣行については独占禁止法の適用は無いという見解に立っているからです。昭和53年3月2日の参議院法務委員会における戸田嘉徳公正取引委員会事務局長の発言を挙げておきます。

/*○政府委員(戸田嘉徳君) 独占禁止法の第二条第六項で、「取引の相手方を制限する」というふうに規定してございますが、ここに言いますところの「取引」という中には、いわゆる請負契約、これは御承知のように当事者の一方がある事業を完成することを約束しまして、それに対して他の一方がその仕事の結果に対しまして報酬を払う、こういう契約でございますが、かような請負契約は一般的に含まれるものと解されております。しかしながら、雇用契約、これは御承知のように当事者の一方が使用者に対してその使用者の労務に服するということを約しまして、使用者の方がこれに対して給料等の報酬を支払う、こういうことを約する契約でございます。その契約の内容は、まあいわば一定の賃金を得まして一定の雇用条件のもとで労務を供給すると、こういう契約でございます。さらに申しますと、この契約は、非独立的な従属的な状態の時間的に束縛をされた労務を提供すると、かような契約でございます。かような雇用契約は、いわゆる独禁法に申しますところの「取引」には含まれない、かように解されてきております。
 いまお話のございましたところのプロ野球選手契約でございますが、この性格につきましては必ずしも一定した解釈が確立していないようでございますが、私どもといたしましては、これはきわめて雇用契約に類似した契約である、したがいましてこれは独禁法上問題としがたいものと、かように考えて従来運用をいたしてきております。*/

しかし,この問題については,戸田さんもおっしゃっている通り解釈が確立されているとはいえず,例えば,国税当局は,プロ野球選手を所得税法上,事業所得者として扱っており,つまり,プロ野球選手と球団との間には請負契約が結ばれているとみており,公的機関の間でも意見が分かれることになっています。

他方,学説上は,雇用契約説が多数説です。色々理由が挙げられていますが,その中で重要なのは,

1.上記に挙げたように請負契約は,特定の仕事の完成を目的とするものであるのに,プロ野球の場合,何が仕事の完成にあたるのかがよくわからない。それよりも,プレーという労務の提供とその対価たる報酬の支払いの関係とみる方が自然だということ。
2.プロ野球選手は,チーム/球団の一員としての行動を余儀なくされるのが通常で,つまり,非独立的で従属的地位に置かれるのが通常であるから,独立的地位にある事業者とみるのは無理があるということ。

だと思います。私も,基本的には,雇用契約説を支持してよいかと思います。

なお,これらとは別に,労働法上プロ野球選手はどのような存在か,という問題もあり,プロ野球選手は,労働組合法上「労働者」であり,プロ野球選手会は労働組合だとするのが,労働当局の扱いです。しかし,労働基準法上の「労働者」ではなく,したがって,同法の適用は無く,労働基準法と同じ基準で「労働者」かどうか判断される労災保険法等の適用もないとされています。

さて,そうしますと,公正取引委員会の見解に従うならば,「保留制度」には独占禁止法の適用はない,ということになってしまいそうです。

ところで,その理由として雇用契約は独禁法2条6項の「取引」にあたらない,ということがあげられていましたが,これには注意が必要です。というのは,そもそも戸田さんが問題にしていた独禁法2条6項の「対価を決定し,維持し,・・・取引の相手方を制限する等」の部分は,不当な取引制限の行為態様を例示したものだと解されているからです(日本語的にもそう考えるのが素直です)。つまり,その部分は,不当な取引制限に該当するか判断するうえでの要件とは厳密にはいえないということです。

公正取引委員会の見解をもう一度確認しますと,プロ野球選手と球団との間に請負契約が結ばれているならば,つまり,プロ野球選手が事業者であれば,「保留制度」等は,球団(事業者)が,他の球団(他の事業者)と共同してプロ野球選手(事業者)との取引を制限するものとして独禁法の適用対象となりうるが,プロ野球選手は事業者ではなく,球団と雇用契約を結んでいる労働者なので独禁法の適用対象から外れる,というものだと思います。

前述の不当な取引制限の行為態様を例示したものだとするのをふまえて,公正取引委員会の見解は,私見では,独禁法2条6項の「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」の「一定の取引分野」に,プロ野球選手と球団との間で行われる取引は含まれない,もっといってしまえば,いわゆる労働市場はそこには含まれないという見解だと考えます。

独占禁止法の適用対象となるべき「一定の取引分野」≒「市場」(両者は厳密にいえば異なる概念のようですが,とりあえず同じとして扱います)とは何でしょうか?。「一定の取引分野」≒「市場」とは,独禁法2条4項にいう「競争」がおこなわれる場をいいます。2条4項をみますと,色々なことが書いてありますが,ここで注目すべきなのは,やはり事業者という文言があること,つまり「競争」とは事業者が行うものであること,いいかえれば,検討対象となる「市場」における供給者は事業者でなければならないという前提に立っていることです。

そこで,やはりプロ野球選手の事業者性が問題になってくるというわけです。

それでは,事業者とは何か?事業者とは,事業を行う者をいいます(独禁法2条1項)。しかし,これだけでは何をいっているかわからないので,結局,事案ごとに総合的に判断するしかないとされています。

この事業者要件は,独禁法の制定当初は労働者や労働組合を違反主体・規制対象から外そうとする意図もあって置かれたらしいのですが,白石忠志教授によれば,

/*過去においては,事業者という言葉を出発点として演繹的にその解釈が論ぜられていたが,近年においては逆に,弊害要件を満たす可能性のある者はすべて事業者に該当するように事業者の要件を解釈するという帰納的解釈が主流となっている。・・・現在では,後出の芝浦屠場最高裁判決の定式も含め,消費者以外は事業者に該当し得る,という程度の意味しか持たない要件となっている。*/

のだそうです。なお,上記にいう弊害要件とは,「一定の取引分野における競争を実質的に制限する」または「公正な競争を阻害するおそれ」など市場での弊害を示す条文上の要件をいいます。

上記に挙げられている芝浦屠場最高裁判決(最判平成元年12月14日民集43巻12号2078頁)の定式とは,

/*独占禁止法二条一項は、事業者とは、商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいうと規定しており、この事業はなんらかの経済的利益の供給に対応し反対給付を反覆継続して受ける経済活動を指し、その主体の法的性格は問うところではない*/

という最高裁の判断のことです。この最高裁の判断は,

1.事業者とは,何らかの経済的利益を供給する者である。
2.事業者とは,経済的利益の供給にあたって,反対給付を反復継続的に受ける者である。
3.事業者に該当するか否かを判断するにあたっては,主体の法的性格を問う必要はない。

ということ主としていっているものと思われます。そうしますと,プロ野球選手は,プレーという「商品又は役務」(独禁法2条4項)を供給しているといえるので1.の要件を充たし,そして,球団から年俸を複数年に渡って受け取っているわけですから2.の要件も充たすのではないか,と思われます。3.について,白石忠志教授は,

/*個人も,事案に照らして,事業者に該当するとされる場合がある。・・・労働者は事業者に該当しない,と論ぜられることもあるが,資格者や有名人が労働をした場合には事業者とされるのであって,一律に労働者を事業者から除外することは,整合性の観点からも基準作りの観点からも容易ではない。労働者が労働組合などにおいて団結しても独禁法に違反しないのは,労働者や労働組合が事業者にあたらないからではなく労働関係法令に準拠した行為であるために正当化されるからだ,と説明するほうが,首尾一貫しているように思われる。*/

としています。そうしますと,たとえプロ野球選手が球団と雇用契約を結ぶ労働者であると解釈したとしても,プロ野球選手を独禁法上の「事業者」から排除する理由にはならないのではないか,といえると思います。

事業者性を判断するにあたっては,事案に照らして判断しなければいけないとされますが,この点で参考になるのがアメリカにおける事案の判断です。

アメリカにおいても,日本と同じように,選手は労働者であり,球団と雇用契約を結ぶ存在とされています。アメリカでは,反トラスト法(我が国の独占禁止法に相当)が制定された当初は,労働組合の活動は,労働市場の制限であるとして厳しく制限をうけていました。しかし,労働関係法が整備され,労働組合の活動=労働市場の制限は,反トラスト法の適用から除外されるべきではないか,という議論がおこり,実際に反トラスト法に組合活動が反トラスト法の適用を免れる規定が創設されることになったそうです。

そこで,やはり日本と同じように,労働市場の制限は,反トラスト法の適用を免れるのであるから,労働市場であるところのプロ選手市場の制限においても反トラスト法の適用は無いのではないか,という議論がもちあがりました。これについてもやはり諸説あるのですが,少なくとも,スポーツケースにおいては反トラスト法の適用を司法は肯定しています。その理由についてですが,ようするに労働市場の制限が反トラスト法の適用を免れるのは,組合=被用者の利益を保護するためであり,そこから,労働市場における使用者の取引制限まで反トラスト法の適用を免れると解釈すべき合理的理由が存在しない,というのが大きい理由のようです。つまり,被用者=労働者による労働市場の制限は合理的な理由があり反トラスト法の適用を受けるべきではないが,使用者による労働市場の制限は合理的な理由が無く反トラスト法の適用を受けるべきである,ということです。

我が国においても,確かに,プロ野球選手=労働者やプロ野球選手組合の活動を独占禁止法の適用から除外することに合理的な理由が存在すると思いますが,その理由から,使用者であるところの球団の取引制限までを肯定することは困難であるといえ,プロ野球の取引慣行に対する独占禁止法の適用を除外する理由にはならないと思われます。

以上のように,少なくとも,プロ野球選手は労働者だから,事業者ではないから「保留制度」に独占禁止法の適用はない,とする公正取引委員会の見解は否定されるべきものと考えます。

(次回以降に続きます)

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posted by coladevaca |17:20 | スポーツビジネス | コメント(8) | トラックバック(0)
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2007年07月16日

ブラジル,アルゼンチンに「走り勝つ」。

タイトルにある通りの試合でした。これにつきるかと。体感でアルゼンチンの倍ぐらい走ってましたね。後半は持たないだろう,と思ってたけど,持っちゃったしねー。もちろんスペースは,前半に比べて空いたんだけど,それでもファウルを絡めつつ,アルゼンチンを完封してしまいました。

ブラジルは,4-2-2の守備がおそろしく固く,4と2が適度の距離を保ちつつ壁を作って,2と挟み込んで奪い,また奪った連中がダイレクトで繋ぎながら矢のような早さで駆け上がっていくというカウンター主体のフットボール。これが今回のコパアメリカで初めてみたブラジルの試合だったんですけど,ブラジルっていつの間にか「イタリアみたいなチーム」になってたんですね・・・。クラブでいうなら,我がバルサを木っ端微塵にしてくれたリバプールを思い出す感じです(戦前は,ロビーニョvsメッシーかー!!とか心震わせてたんですけど,ロビーニョはスペース作りに終始してた気がします・・・)。で,それにアルゼンチンは全然対応できず。まさにボールを持たされている感じで,リケルメなんかにボールが入っても,囲まれてボールを奪われるんですが,そこで攻守の切り替えが遅いため,ブラジルのカウンター攻撃がほとんどの場合において数が揃っていないアルゼンチン守備陣を混乱に陥れ,なんとか最終ラインのアジャラやミリートが跳ね返すというジリ貧な展開。アルゼンチンは,リケルメやメッシーのみならず,今までの試合ではボールを運び,バランスをとり,何かと地味に効いていたベロンも囲まれてあっという間に潰されてましたからお手上げ状態でした。ボールを持ってる選手の周りの選手がもうちょっと走ってあげればなんとかなると思うんですけど,まあ,そこを走らないのがアルゼンチン流なんでしょうか。

多分,技術的にはスター選手を揃えたアルゼンチンの方が上かもしれませんが,ブラジルもそれなりに技術があるメンバーが揃っている中で,そういうメンバーが眼の色変えて走れば,ちょっとやそっとの技術の差ぐらい跳ね返せるといういい見本だったのかもしれません。あと,最初の1点が大きかったかな。あれで,ブラジルはカウンターを仕掛けるという狙い通りのフットボールができるようになっただろうから。

とまあ,アルゼンチンを粉砕したブラジルですが,今後はどうするんでしょうか?ずっとこの路線でいくのかどうか。ブラジル国民ってマスイメージ的には,こんな「イタリアみたいなフットボール」が好きだとは思われないんだけど,とりあえず「勝てばいいんだよ,勝てば!!」というような意見にまとまるのでしょうか。我らがロニーの居場所も無さそうですが,それはバルサにとっては良いことなので,私は,ドゥンガ支持ということになりそうです。

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posted by coladevaca |16:20 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年07月14日

「ベトナム戦は,厳しい戦いになる」かも。

別に今までの戦いが厳しくなかったというつもりはないですけど。

とりあえず,昨日の試合は狙い通りの良い内容の試合だったと思います。最後の試合運びが少々拙く見えたのも,まあ,ご愛敬ということで。

主な勝因は,聞き飽きたと思いますけど,

1.SBが高い位置を保てたので,効果的なサイド攻撃ができたこと。駒野,加持両選手は共にチームの勝利に大きく貢献しました。
2.遠藤・中村(俊)・中村(憲)の「消極三人衆」のプレーが攻撃面で改善されたこと。特に,遠藤選手のスペースへの飛び出し,ドリブルでの仕掛けなど,その改善具合は眼を見張るものがありました。「やればできるじゃない!!」というか「一戦目は手を抜いていたのか・・・」と言いたくなる程の変容っぷりでした。
3.高原選手の個人技。特に2点目は,彼の個人技によるところが大きいかと。そこまでの仕掛けも良かったけど,他の選手なら多分あの位置でボール貰ってもシュートが入らないと思います。
4.審判の迷走っぷり。ファウルをとったりとらなかったり,その適当さ具合に困惑させられましたが,PKをプレゼントしてくれたのは大きい。このプレゼントが無ければ,カウンターで1点返された時点で浮き足だった可能性があると思います。
5.最後に,UAEの運動量が極端に少なかったこと。日本の守備は,決して誉められたものじゃない(鈴木選手は頑張ってると思いますが,中盤のそれ以外が・・・)と思いますが,それ以上にUAEが動けなかった,つまり攻撃に出てこなかったので,守備面で破綻することが無かったと思います。カウンターで一度やられましたけど。日本のボール回しで疲れさせたという見解もありますが,私は,そもそもの運動量が少なかったと思います。

と色々並べてくると,次の試合に苦戦しそうな理由も見えてきます。

次戦は,地元ベトナム,気候への適応はバッチリ。また,現状では,日本が勝ち点4で1位,ベトナムも勝ち点4ですが得失点差で下回って2位,カタールが勝ち点2で3位。カタールは,予選敗退が決定しているUAE戦ですので,一応勝ってくるものと考えるべきでしょう。そうすると,勝ち点5。ここから,ベトナムは,何としても日本に勝たなければならない立場に立っているといえます。地元の声援もあって,試合へのモチベーションは極めて高い。日本の今までの対戦相手は,中東勢で,気候への適応具合からか基本的な運動量で日本は負けることが無かったと思います。つまり,安定した試合運びができる基礎的な条件は整っていました。しかし,上記のような理由から,次戦はベトナム相手に走り負ける可能性大です。今までとはレベルが違う相手からのプレッシャーが予想される中で,日本が今までのようなボール回しができるかどうか。守備面では,今までのように相手のボールの出所を叩かないようなことが続くとボールを回され,マズイことになるかもしれません。

審判も間違いなく地元ベトナム寄りの笛を吹いてくるでしょう。荒いプレーを審判が見逃してくれるというよりは,日本のちょっとしたプレーをファウルにしたり,PKをとったりという感じになると思います。ペナルティエリア付近でのファウルっぽいプレーは極めて危険で,やはりできるだけパスの出し手を早めにつぶしにいくことが求められるといえます。

そして,高原選手が出られるかどうか。かなりデカイです。今日の巻選手は,スペースを埋めたり,裏に走ったりと,中央付近で動き回って高原選手のサポートに徹していたと思います。それはそれで評価されてしかるべきですが,正直,得点の臭いは全く感じませんでした。FWとしてどうなのか,それは。高原選手がいなくなった場合,今まで全く試合に出てない佐藤選手との2トップか,羽生選手との1トップ1シャドーか。よくわかりませんが,不安という他ありません。なお,同じく怪我をしたと思われる鈴木選手が欠場の場合のバックアップは,多分今野選手がつとめるんでしょうけど,今まで試合に出てますし,まだ安心できますね。

さて,どうなりますか。

(追記)
本文は,全然調べないで適当なこと書いたんですが,コメント欄にあったKDさんのご意見を参考にちょいと調べてみました。アジアカップのレギュレーションは,

/*9. Competition System
E) In the league system the ranking in each group is determined as follows:
i. Greater number of points obtained in all group matches;
ii. If two or more Teams are equal on the basis of the above criterion, their place shall be determined as follows:

a) Greater number of points obtained in the group matches between the Teams concerned;
b) Goal difference resulting from the group matches between the Teams concerned;
c) Greater number of goals scored in the group matches between the Teams concerned;
d) Goal difference in all the group matches;
e) Greater number of goals scored in all the group matches;
f) Kicks from the penalty mark if only two Teams are involved and they are both on the field of play;
g) Drawing of lots*/

というようになってるみたいですね。そうすると,日本vsベトナムが引き分けで,カタールがUAEに勝って3チームが勝ち点5で並んだ場合を

日本 1 - 1 カタール
カタール 1 - 1 ベトナム
日本 X - X ベトナム

と定義してみますと,まず,a)ルール,関係チームの試合で得た勝ち点の比較では,

日本 1+1=2
ベトナム 1+1=2
カタール 1+1=2

ですので,判断ができず,次にb)ルール,関係チームの試合における得失点差では,

日本 (1+X)-(1+X)=0
ベトナム (1+X)-(1+X)=0
カタール 2-2=0

でこれまた判断できず,次にc)ルール,関係チームの試合における総得点では,

日本 1+X
ベトナム 1+X
カタール 1+1=2

ですので,コメント欄でKDさんがおっしゃってるように,2点以上の引き分けで,カタールの3位が決定するといえそうです。e)ルールで,日本1位,ベトナム2位ですかね。

ちなみに1点による引き分けですと,c)ルールでも判断できず,d)ルール,全ての試合における得失点差となり,

日本 2
ベトナム 2

ですので,カタールは,最低で2点差以上の勝利が必要となります。3点差ですと1位(その場合,日本はe)ルールにより2位)っぽいですね。

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posted by coladevaca |04:25 | その他 | コメント(14) | トラックバック(3)
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2007年07月12日

秋山選手復帰話に関して考えたこと。

私は,総合格闘技ファンと人前で名乗れる程のファンでは無く,テレビでやってれば見るくらいなのですが,例の秋山選手のヌルヌル事件の時の試合は,ちょうどテレビで見ていたので,この事件に関する一連の流れに関心を持ちました。

で,最近,秋山選手が復帰するらしいという報道がされています。「無期限出場停止処分」を覆して。これについて,総合格闘技ファンの中では,概ね否定的意見の方が強いようです。私は,「総合格闘技は,スポーツといえるのか,それともそうでないのか(つまり,プロレス/エンターテイメントなのか)」という観点からこの復帰話を考えてみたいと思います。

そもそも,スポーツとは何でしょうか?wikipediaによれば,

/*スポーツ ( Sport ) とは、人間が考案した施設や技術、ルールに則って営まれる、遊戯・競争・肉体鍛錬の要素を含む身体を使った行為*/

をいいます。ここで注目すべきなのは,「ルールに則って営まれる」という点です。この中には,「適用されるルールは,行為の遂行前に規定されていること」や「行為者にフェアあるいは平等にルールが適用されること」も当然含まれるはずです。

ここで,「無期限出場停止処分」がどのようなものだったかをふりかえってみましょう。

秋山成勲戦に関する桜庭和志会見 秋山に無期限出場停止の追加処分が決定 

この当時のHero'sルールを私は読んでいませんが,谷川さんはこういってます。

/*現行のルールで失格という以上に重い処分は取り決めがないんですが、今回の件に関しましては重い責任があると思いますし、今後、プロモーター、審判団を含めまして深く反省しまして、どのような処分を下すのが適当かということも、私自身悩みましたが、社会的な、世間的な……、他のスポーツとかと照らし合わせながら、厳しいルールづけをしていかなきゃいけない。選手の皆さんに関しましては、自覚を持ってますますHERO’Sというリングで一生懸命、切磋琢磨(せっさたくま)していただければなという風に思っております。というわけで、プロモーターの裁定としては無期限出場停止ということで、ご報告させていただきます。*/

ここでわかるのは,「現行のルールで失格という以上に重い処分は取り決めがない」にもかかわらず,諸々の要素を考慮にいれた結果,秋山選手に対して,取り決めがない=ルール上規定されていない「無期限出場停止」という処分を課したということです。

谷川さんは,「他のスポーツ」について言及しておられるけれども,このような処分は,全くスポーツ的な発想から外れるものです。例えば,日本サッカー協会の規約の197条には,各種の懲罰についての規定がありますが,選手あるいはクラブの行為が悪質だったからといって,これに記載されていない懲罰を行う,などということはありえません。その根底には,スポーツは「ルールに則って営まれる」べきものであり,スポーツ団体が率先してその精神を没却するような行為をすべきではないという考えがあると思います。

私は,秋山選手に対する「無期限出場停止処分」というのは,ファンの罵声に後押しされて行われた「プロレス的処分」であると考えます。谷川さんが判断した処分は,「ルールに則っていない処分」「スポーツの精神に反する処分」であり,ファンの罵声に充分な理由があるかどうか,Hero'sのルールが未整備だったかどうかは,その処分の性質を変容させる根拠にはなりえません。いわば,秋山選手のヌルヌルが反則行為なら,「無期限出場停止処分」も反則行為だといえます。

秋山選手のヌルヌルは許せないし,「無期限出場停止処分」も許せない,と考えるのが論理的に整合がとれていると思いますし,真にスポーツ的な考え方だといえると思います。しかし,秋山選手のヌルヌルは許せないので,「無期限出場停止処分」は継続させるべきだ,と考えるならば,それはダブルスタンダードという批判は免れないのであり,総合格闘技を「スポーツ」とは考えていない,「プロレス」の延長と考えている,といえるでしょう。

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posted by coladevaca |07:55 | スポーツ文化 | コメント(19) | トラックバック(0)
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2007年07月10日

オシムが「キレた」らしい。

カタール戦について何か書こうとは思わなかったんけど,今朝サイトを見てたら,こんな記事を見たのでこれはおもしろいと思ったので書いてみます。

通訳も涙!オシム監督ブチ切れ説教

日本痛恨のドローにオシム監督激怒「お前らはアマチュアか!」

カタール戦後 選手コメント AFCアジアカップ 2007

昨日の試合の後のテレビのインタビュアーに対して,八つ当たり気味に質問に答えていたのを見て「何と大人げないじーさんなのか」と笑いながら見ていたのですが,上記の記事によれば,色々表現の違いはあるにしろ,オシムさんは選手にも当たり散らしたっぽいですね。

実際,通訳の人が泣いちゃって訳せなくなったかどうかは怪しいですが,それぐらい迫力があったみたいです。普段は,わけのわからないこと(とまで言っていいものかはわかりませんが,少なくとも,わざと小難しく話している印象はあるでしょう)を言って,他人を煙に巻いている普段のオシム流に比べて,今回はかなりストレートに言いたいことをバーンと表現した感じなんで,客観的にみてもインパクト絶大でしょう。というか,個人的に結構びっくりしましたね。

さて,これはオシム流の「演技」なんでしょうか?可能性としては結構ある気もします。あんな「70近いじーさん」に,「俺はプロだから死ぬ気でやっている。お前らもプロなら死ぬ気でやれ。」とか言われたら,フツウは精神的に震い立たずにはいられないでしょう。今後,試合終了真近になったら,選手の脳裏には,オシムの真っ赤な顔が思い浮かぶこと間違いなしです。一般的に日本人選手は,メンタル面で逞しいとはいえませんから(特に今回のチームの選手は国際経験が余りない選手が多いですし),勝ち点3を失った「失望の引き分け」をズルズルと引きずらず,再び同じような間違いを起こさないための「戦略的激怒」だったのでしょうか。それとも,単に(というのも何ですが)本当にプロ意識が高く,負けず嫌いだった,というだけなのか。

そうだったのか,そうでなかったのか,真実はオシムのみぞ知るということですが,いずれにしろ,あのじーさんはやはりタダモノじゃないですね。

うーん,やっぱり両方な気がするなー。

雑感を少々。理屈だけからするとプロ意識を引き合いに出すのはどうなのかなという気もする。プロ意識といっても中身は曖昧だし(ぐぐったところでは,英語のProfessionalismの定義も,同語反復みたいなもんだった),プロフットボーラーとしての誇りとかいう話だと,実際にプロ選手として給料を支払っている所属クラブに力を注げばいいじゃないのという話になるようにもみえる。代表って,いうなれば「ボランティア」だから,選手にしてみれば。したがって,代表で給料貰ってるオシムさんと,選手とはそもそも立場が違うともいえる。もっとも,代表チームに力を注がないなら,選出を辞退しろという話もある。やるなら,責任をもってやれ,ってね。責任といえば,丸山眞男が,戦前の日本は,中心が空洞の無責任国家であり,それが戦後の日本においても引き継がれているといったらしいけど,仮に代表チームにもそういう無責任な雰囲気があり,選手達に自分で判断し責任をとることを促しているのだとするなら,オシムさんがいったとされる「日本サッカーの日本化」ではなく,「日本サッカーの欧州化」の精神面での第一歩といえるかもしれないなあ。

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posted by coladevaca |10:35 | その他 | コメント(16) | トラックバック(0)
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2007年07月09日

アルゼンチン vs ペルー戦。

どうも,クーラーにあたってお腹冷やして風邪気味でヘロヘロの管理人です,こんにちわ。そのヘロヘロの状態を生かして,U-20 日本 vs ナイジェリア戦とアルゼンチン vs ペルー戦を見てみました。

適当な印象を述べます。

U-20の試合。うーん,日本はよくやったんじゃないですかね。個人能力に劣る分だけよくコレクティブに守ることができたと思う。前半は,最終ラインを下げてゴール前に壁を作って止めたところからのビルドアップが全然出来なかったのでジリ貧になりましたが,後半は相手の運動量も落ちてボールが繋がるようになり,カウンターが何度かうまくいくようになってた。というかナイジェリアは,初めて見たんですけどかなりお粗末なチームだったような。ビルドアップがうまくいかず,前線へロングボールを放り込んだり,コンビネーションで崩そうとせず個人能力でごり押ししたり,全体的に状況判断が遅かったり,クロスを放り込まれたときにおけるファーサイドの信じられないマークの外しっぷりだったり。

ナイジェリア戦後 U-20選手コメント

/*(ナイジェリアは)確かに相手の身体能力は怖いんですが、やられるとは思っていませんでした。これは、Jに出て試合を経験していることで、大一番での勝負に対して、変にビビらなくなったからだと思います。試合に入ったときは変に落ち着きがなかったんですが、やっていく中でリズムが出てきて、いけると思いました。正直、あのナイジェリアには負けていてはダメだと思いました。ナイジェリアはそんなに良くなかったですね。*/

と太田選手が言ってるけど,まさにそんな印象。見ててもあまり怖さを感じなかった。個人がバラバラにやってるチームで,それでもかなりなんとかなってるのが凄いけど,でもその程度ともいえる,そんなチームだったような気がする。

アルゼンチン vs ペルー戦。前半は寝そうになった。アルゼンチンはボールを保持しようとも攻撃せずというか,基本的にノーリスクな戦い方で,攻撃もD・ミリートのところにボールが収まらないからか,分厚い攻めはなく,メッシーの個人技が何回か炸裂しただけ。ペルーは,中盤からプレスをかけるというよりは,ゴール前に壁作って,ボールとったら強力2トップが何とかするという戦術だったように思うが,攻撃はほとんどうまくいかず,攻めないアルゼンチンの網にひっかかるだけだった。後半。D・ミリートがお役ご免となり,テベスが代わりに入ってくると,テベスがボールを収めて周囲が連動して動ける状況ができる。で,サネッティ(?)だかのパス→テベス,周りに寄せられながらもボールを収める→リケルメへパス→ビューティフルゴール。その後,リケルメが後ろに下がることが多くなり,メッシーとテベスが左右に動きまわったこともあってか,結果,彼へのマークが外れることが多くなり,リケルメの強烈スルーからメッシが点をとると,もう決まったな,みたいな雰囲気になりました。その後ペルーもちょっと盛り返すも攻め手を欠き追加点をとられただけでした。全体的に,アルゼンチンは運動量が少なかったけど,ボールを全然渡さず,チャンスとみるや一気に攻めにかかる(後半は)というポゼッションサッカーの良い形ができていたように思う。いやー,強いわ。テベス+リケルメ+バシーレの「凶悪犯トリオ」を止めるのはどのチームになるのか(^_^)

そういえば,アジアカップの初戦ですか,今日は。ベトナムとかUAEに勝ったらしいし(恐るべし高温多湿環境,カーサ効果),気の抜けるカードはひとつも無いですな。オーストラリアも引き分けたらしいし。さて,どうなりますか。

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posted by coladevaca |16:48 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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