2010年01月19日
「岡田ジャパン」の意義。
普段から代表を追ってる人にとっては当たり前なことかもしれないことですが,私はあんまり追ってない人で,それでもふと代表について考えてみたことがあるのでちょっと書いてみようかなと。 代表をめぐるここ数年のキーとなる概念は,おそらく「日本(人)らしいサッカー」ということだろうと思います。それをおそらく明確に打ち出した最初の代表監督はオシムさん。いや,その前からそれらしきことはいわれていたことはあったかもしれませんし,あるいはそういうコンセプトでもって代表チームを作ってた人もいたかもしれませんし,例えば,トルシエやジーコだって,「日本らしいサッカー」が頭に無かったとはおそらくいえないと思います。しかし,おそらくこの時初めてそのコンセプトがファンの心にまで響いたような気がします。 これが何でインパクトがあったかといえば,それはドイツワールドカップでボロボロになって,大した総括もなく,川淵さんがオシムさんを引っ張り出してきた時に,ドイツワールドカップではなぜボロボロにやられたのか?という多くのフットボールファンの疑問への1つの答えに見えたからではないかと。つまりは,日本人が「日本らしいサッカー」をしていれば世界と戦えたのだよ。私がそれを証明してみせるよ,と。オシムさんがそういっているようにみえて,(わかっていたこととはいえ,それでも世界の厳しさに)自信を失いかけたファンにある種の勇気を与えたからではないかと。 で次の岡田さんは「人もボールも動くサッカー」ということですが,それが意味するところは岡田流「日本らしいサッカー」ということであって,オシム流でやるつもりはないけど,「日本らしいサッカー」ということには変化がなかったのではと思います(「ただコンセプトに関しては、日本人が戦っていくことを考えると、誰がやっても変わらないと思います。」といっているように)。 岡田さんに関しては,だいぶ前の新聞のインタビューを読んで思ったことがあって,確かこんなことをいってました。選手間の距離に関して,ヨーロッパでは攻撃の時は距離を広げて大きくピッチを使い,守備の時は狭めて守る,それが良いとされているが,日本人なら守備の時に狭めた距離のまま,攻撃を素早く展開できるのではないか,ヨーロッパの常識にとらわれることはない,みたいな(細部は違っているかもしれませんがおおよそこのような内容だったと思います)。実際に岡田さんが作ったチームがそういうフットボールをしているかどうかはともかく,岡田さん自身はどうも「反権威」=「反ヨーロッパ」的な視点にこだわりがある人だと思いました。例のベスト4発言も,ヨーロッパ的常識をひっくりかえしたいみたいなところもあった,といってたと思います。岡田さんにとって,代表チームが勝つため,であると同時に,おそらく個人的な趣味の問題として「反ヨーロッパ」という意味も含んだ「日本らしいサッカー」ということにはこだわりがあるのだろうと思っています。 まとめると,「岡田ジャパン」が南アワールドカップに臨む1つの意義として,おそらく自覚的に「日本らしいサッカー」というものを掲げて挑む最初のワールドカップであること,ということがあるのではないかと。「トルシエのサッカー」でもなければ「ジーコのサッカー」でもなく,「岡田のサッカー」であって「日本らしいサッカー」を掲げて戦うワールドカップ。ナショナルな感情からいえば,前の大会などに比べてもっとも盛り上がれる環境にあると思いますし,これは結構凄いことじゃないかと。 なぜなら,例えばベスト4などのように,好成績を収めれば,当初の予定,オシムさんの見立て通り,日本は「日本らしいサッカー」をすれば世界と戦える,めでたしめでたし,となるわけですが,好成績を収められなかった場合,日本は「日本らしいサッカー」をしても世界と戦えなかった,じゃあどうしよう?と悩まずにはいられなくなりそうだからです。異なる(フットボール)文化同士の戦いともいわれるワールドカップにおいて,初めて「日本らしいサッカー」≒「日本の(サッカー)文化」を明示的に主張しつつ破れれば,それは大げさにいえば「日本の(サッカー)文化の敗退」ともいえるわけですし,自分たちの長所を生かしたはずのサッカーが世界に通じない,となれば前の大会の後以上に途方にくれることになりそうだからです。どの大会においても「日本の(サッカー)文化」を提示しているといえば提示しているわけですが,おそらく今回程自覚的に提示しようとしていることはなかったし,それゆえそれが与える影響は良い意味でも悪い意味でも大きくなるのかなと。 この大会の総括はなかなか興味深いものになると思います。日本は「日本らしいサッカー」をしても世界と戦えなかった場合,「日本らしいサッカー」の「らしさ」が足りなかった,より「日本らしいサッカー」をすれば世界と戦えるのだ,ということでより「らしさ」を追求していく路線と,「日本らしいサッカー」ということを部分的に修正するか破棄する路線,おおまかにいって2つの総括の仕方があると思いますが,より「らしさ」を追求していく路線をとる場合,実は始めて代表監督の選考,代表チームに「継続性」が生まれそうな環境が整うような気がします(好成績を収めた場合もそうなるでしょう)。次のブラジル大会もほぼ同じコンセプトで続けて戦ってみる,場合によっては岡田監督の続投もある(ただ何となくですが,岡田さんに次の大会もできれば続けようという希望があるようには私には見えません。岡田さんに課せられたノルマはグループリーグ突破,あるいは1勝すること,だと私は思っていますが,それを達成して続投する,という感じがなんとなくベスト4を掲げた岡田さんからはしないんですよね),そういうことが起きるのかもしれません。
posted by coladevaca |07:22 |
スポーツ文化 |
コメント(18) |
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「岡田ジャパン」の意義。
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岡田監督が、日本人らしいサッカーを指向しようとしてるのは解るけど、実際にはの岡田ジャパンが日本人らしいサッカーをしてるか?と言われれば、全くそうは思わないんですよね。
いまの路線を2014年まで引っ張られたら、日本は弱くなり続けますよ。
あれは、単なる岡田サッカーです。
posted by ジダ | 2010-01-19 08:46
「岡田ジャパン」の意義。
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オシムさんと岡田さんの違いって結局ベースの違いですよ。
オシムさんは世界のサッカーを知った上で日本の進むべき方向を模索していたわけで。
岡田さんも監督として伸び悩んだ時期にヨーロッパあたり留学してれば少しは期待できたのにね。
posted by うへ | 2010-01-19 09:59
「岡田ジャパン」の意義。
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ジダさんのような方が仰られる気持ちもわからなくはないんですけどね。
でも所詮「日本人らしいサッカー」なんて正解もないし、人によっても違うし。
オシムさんのだって正解だったか分からない。
大切なのは管理人さんの仰る通りまず「テーマ」を掲げる(更に言えば監督ではなく協会が
掲げるべきかと)ことであり、それに対して検証、総括をすることであり、
それをファンも含めた日本サッカー全体で共有すること。
それを踏まえた上でまたテーマを持って次期監督が戦っていくことだと思います。
場当たり的に成功するよりも継続的に失敗する方がよいと思うのですが、
根本的な問題は協会にどこまで継続する意思があるかなんですよね…
posted by moneru01 | 2010-01-19 10:09
「岡田ジャパン」の意義。
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>>>岡田さんも監督として伸び悩んだ時期にヨーロッパあたり留学してれば少しは期待できたのにね。
してたじゃんw
もうちょっと岡田を知ってから書き込もうね。
posted by 君も留学しなさい | 2010-01-19 10:18
「岡田ジャパン」の意義。
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私も今の代表のサッカーが好きという訳では無いのですが。
たしか岡田さんは1990年後半にドイツにコーチ留学していたと思います。
時代が古いと言われるかもしれませんが、ヨーロッパサッカーを知らないわけでは無さそうです。
その上で、ヨーロッパ流は日本人には向かないと判断しているのでしょう。
言い方を変えれば、同じ土俵では勝ち目が無いということを理解した上での岡田スタイルだと思います。
posted by 4種R | 2010-01-19 10:45
「岡田ジャパン」の意義。
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正直もう日本らしいサッカーなんてどうでもいいです
。とにかく頭の切れる監督に2014は任せたいです。
岡田監督が頭が切れないっていう意味では全然無いです。むしろいいと思ってます。
しかし選考基準をそこにおいて少しでも頭の切れる人にやってもらいたいです。
自分がこの人は頭がいいと思ってるのは関塚さんです。彼は川崎でまったく日本らしいサッカーをしてないですが,それはJでは攻撃を外人に任せた方が一番効率的だからだと思うんです。
日本の監督になれば日本にベストな戦い方をしてくれるんではないかと思います。
また,頭が切れると言えばやはりこのひと,ヒデでしょう。彼は技術やフィジカルだけでいえば,彼に並ぶもしくは彼をしのぐ選手は日本人にも結構いると思います。
しかし彼が日本人最高のプレヤーにあらしめるのは,判断力や視野の広さといった,頭の部分だと思うんです。
ヒデは自分でやりたいことがたくさんあるんでしょうが,4年ぐらい代表監督に捧げてくれないでしょうか。
もちろん4年というのはいきなり代表監督になる場合(ジーコのように)の期間ですが,私は彼にその特権を与えてもいいと思うのです。
posted by 関塚orヒデJAPAN | 2010-01-19 11:04
「岡田ジャパン」の意義。
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岡田さんのドイツ留学って期間どれくらいですか?
まさか6ヶ月以内とかでは?
6ヶ月とかじゃ、分かるものも分からないと思います。
せめて1年通して、その場にいてこそ
コーチ留学と言えると思っています。
1年以上いたなら、きちんと学ぶべきものを学んできたと思います。
posted by ニワ | 2010-01-19 11:22
「岡田ジャパン」の意義。
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じゃあ2010は日本的なサッカーをしましょう、といってできるものじゃない。 まだ構築段階だから2010では結果よりも荒削りでも通用する部分など見極めたい。 で、ワールドカップ以降に就任する監督はせっかくオシム、岡田監督でなんとなく日本化してきたようにみえる4年間をぶち壊すような人にならないことを祈る。 これをやるなら続けていくこと、洗練させることが大事。 オランダに3−0で負けたけど後半ちょっとまでオランダも一応びっくりしてたんだからさ。
posted by ジュン | 2010-01-19 11:52
「岡田ジャパン」の意義。
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>頭が切れると言えばやはりこのひと,ヒデでしょう。
ドイツWカップのときに、チーム内で孤立してた人間に何ができる?
釜本ガンバを思い出すよ
posted by 反対! | 2010-01-19 11:53
「岡田ジャパン」の意義。
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>君も留学しなさい
あれ、そうなんですか?
海外の下部リーグで監督やコーチをやってたりしたんですか?
だとしたら認識を改めなきゃならんですけど。
具体的にどのような留学をされてたんでしょうか?
posted by うへ | 2010-01-19 12:03
「岡田ジャパン」の意義。
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>>>海外の下部リーグで監督やコーチをやってたりしたんですか?
コーチや監督に就任しなきゃ、留学にならないの?
だったら、留学してないわwゴメンゴメン
posted by 参りました | 2010-01-19 12:13
「岡田ジャパン」の意義。
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焦って日本サッカー確立しようとしなくても,結果だけ求めてれば自然と歴史が作ってくれると思うんですけどね。
スタイルに固執した選考基準だと結果がないがしろになりかねませんか?
2014年に岡田さんと全然違うサッカーしても,オシムや岡田さんの試みが全く無駄になるわけじゃないと思います。
右往左往することによって自然に出来上がっていく。なんだかんだでこれが一番理想的だと思います。
イタリアやスペインとは歴史が違うんですから。
もちろん歴史の途中でオシムや岡田さんみたいな人は非常に重要ですけど。
posted by 関塚JAPAN | 2010-01-19 12:49
「岡田ジャパン」の意義。
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皆さん、海外サッカーを理解するには1年以上の留学が必要と思っているようですが、理由までは書いていませんね。
私は期間が長くなければダメとは思わないのですが。
留学や研修で学ぶのはコーチングやマネージメントの部分が大だと思います。
少なくても代表経験がある岡田さんレベルならば、試合の映像を見ただけでも
監督の意図というかコンセプトは理解していると思いますよ。
JFA技術委員会が出したW杯総括レポートをお読みになったことはありますか?
岡田さんのやろうとしていることは2006年のレポートに沿ったものと解釈しています。
2002年の総括レポートは内容的にはすばらしいものでいたが、ジーコ監督はこれを無視したチーム作りをして失敗しています。
少なくても、岡田さんのは前回の反省を生かしたものと言えるのではないでしょうか?
海外から監督を招聘して、がらがらポンでチームを作るのが本当に良いとは思えないのですが。
posted by 4種R | 2010-01-19 13:26
「岡田ジャパン」の意義。
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日本が勝てないのは選手のせいでしょ?
岡崎がメッシだったら、日本は強いよ。
中村俊輔がカカだったら、日本は強いよ。
平山がイブラヒモビッチだったら、日本は強いよ。
長谷部がシャビだったら、日本は強いよ。
posted by 監督の話題にはウンザリ | 2010-01-19 13:37
「岡田ジャパン」の意義。
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留学は一年らしいですね。
http://www.scix.org/talk/okada202.html
非常に岡田監督らしい語り口調で内容やタイミングもまた評価が分かれそうですが、
そこに意味があるかどうかの論議はそれこそ意味がないと思うし、
管理人さんの主題からもはずれそうなのであくまで参考までということで…
posted by moneru01 | 2010-01-19 14:09
「岡田ジャパン」の意義。
コメント投稿者ID :
↑
認識を改めてくださいね
posted by うへちゃんへ | 2010-01-19 14:16
「岡田ジャパン」の意義。
コメント投稿者ID :
>監督の話題にはウンザリ
サッカーは個人でやるものでない。 監督のせい、選手のせい、どっちかと言えばなんて次元ではないでしょうよ。双方で一つなんだから。 メッシはアルゼンチン代表でそこまで光っているか?イブラ一人でスウェーデンは欧州最終予選でプレーオフすら導けなかったろうよ。 メッシ一人が入って日本が強いよ、なんて勘弁してくれ。
関塚JAPAN さんに同意
posted by ゲノルバ | 2010-01-19 14:24
「岡田ジャパン」の意義。
コメント投稿者ID :
>反対さん
ヒデは論理的、釜本さんは本能だったり感覚的だから比較はできないでしょう。 ヒデは選手だったらチームメートに煙たがられる存在かもしれませんが、監督コーチクラスになり上下関係の上になればそれなりに求心力もあり反発も少ないと思いますよ。
かと言ってヒデ監督を望んではいませんが。現実的に絶対やらない男だというのもわかるし。
岡田監督、大木コーチをはじめ日本人スタッフで挑む今大会はそれなりの財産になると思う。 オシムからバトンタッチのタイミングでやっぱり日本人の中では岡田さんがベストだったわけでそれはいまでもそう思う。 それにしても大熊さんは一生あのクラスとまりだなぁ・・
もうセルジオジャパンでいこうよ。オレ好きよ、あの人の指摘。サッカー知ってるし、南米とたくさん試合できそう。 コネも増えそう。 日本代表後はどこかのクラブチームかアジアの代表監督に引き抜かれそう 笑
posted by yas | 2010-01-19 15:03
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