2009年04月20日

もうフェデリコ・マケダは出てこない?進む「青田買い」規制。

マンUのマケダ君が17歳で2ゴールを決め,世界から注目される中で,ラツィオのロティート会長がマンUの「青田買い」を批判し,マケダ君のお父さんが反論するなど一連の論争があったのはご存じの通りです。で最近某雑誌を読んで始めて気づいたのですが,実は1ヶ月以上前に「青田買い」規制が関係者の間で合意されていたんですね。

UEFAのプレスリリースによれば,UEFA,ECA(クラブ),EPFL(リーグ),FIFPro Division Europe(選手)の代表者が話し合い,「青田買い」規制に同意したとのこと。その内容は,18歳以下の選手の国際移籍を禁止するとの内容。そもそもFIFAルールでは18歳以下の選手の国際移籍が原則として禁止されているのですが,それにはいくつかの例外があり,そのうち,EUやEEA圏内で行われる移籍であって,16歳から18歳の選手に関するものは,いくつかの条件を満たせば国際移籍が認められるというルール(FIFA移籍規定Article 19-2b))になっていました。それがFIFA移籍規定の原則にあわせる形で改められることになりそうだとのこと。

ちなみにECAの代表者にはうちのラポルタの名前なんかがあったり。

それじゃマケダ君みたいなケースが無くなるかどうか,っていうと実際どうなんでしょう。

というのは,Article 19-2aには,両親の移住と新しいクラブとの間にフットボール的な関係付けがないなら,国際移籍もOK,例外として認められるというルールが以前からあり,それは今回の改正をもっても変わらないようです。実際,このルールが想定しているようなケース,つまりはご両親の転勤とかで他の国に移住した時にフットボールクラブに所属することができない,なんて話になると選手にとっては大問題になるわけでこのルールを変更することはできないでしょうが,確か以前からこのルールを抜け道にして国際移籍が行われていたのでは。これを厳格に運用すればクラブが両親の家と職を世話して,家族丸ごと移住させて選手獲得みたいな手法は使えなくなるのでしょうけど,実際両親の移住がフットボールと関係があると決めつけるのは難しいわけで,それでアフリカの少年とかがヨーロッパによく来ているのではないかと(もし違ったら指摘して頂けるとありがたいです)。

このルール改正は何を意図しているのでしょう。公式には若いプレーヤーを守り,ユース育成を促す,ということらしいのですが,本音はもっぱら「反プレミア」でしょうね。つまり,16歳からプロ契約,大金を積んでひっぱるというプレミアのやり方が気に入らない。それ以外にはないかと。

以前にも言いましたが,もし「青田買い」そのものを問題視するなら,プレミア勢による国際移籍の禁止だけでなく,バルサやマドリーやミランやインテルやバイエルンなどのビッグクラブが自国内で将来有望な若手選手を青田買いするのを禁止する,つまり国内移籍も禁止しなければ筋が通らないというものです。また,そもそも国境という「柵を乗り越えるな」というルールを決めれば,柵の中の羊(若手選手)が育つようになるというのは明らかに胡散臭い理屈です。柵の中の環境が余り草が生えていないとかで良くない環境であるならば,よその沢山草が生えている環境に移動した方がその羊の成長にとって良いのではないか,と考えるのは普通であり,多くの若手選手達が環境を変える理由がおかしいとは一見して思えません。あくまで一つの柵の中に囲い込む方が良く羊が育つのだ,と考える何か優れた根拠があるならばそれを提示すべきですが,そうされたことは今までないでしょう。プラティニの思い込みみたいなのはインタビューで聞いたことがありますが,客観的な証拠が提示されたことはないと思います。

というわけで,うまく話をすり替えてプレミアクラブを追い出した偉大なる将軍プラティニに乾杯!!と欧州各地で祝杯が上げられたことでしょう。

posted by coladevaca |08:24 | スポーツ文化 | コメント(4) | トラックバック(0)
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もうフェデリコ・マケダは出てこない?進む「青田買い」規制。

コメント投稿者ID :

プレミアの青田買いで問題なのは、選手の育成にかけた資金よりも
ずっと安い値段で選手が流出してしまうことでは。
G・ロッシとかピケみたいに移籍しても才能を埋もれさせてしまうケースも少なくありません。

それと才能があるならばより良い環境に行くのは当然ですが、
トップリーグのクラブの下部組織ならある程度の差はあれどこも一流の環境です。
環境だけが理由で10代の若者が国を超えて移籍するのは考えにくいです。

posted by O-30 | 2009-04-20 11:19

もうフェデリコ・マケダは出てこない?進む「青田買い」規制。

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青田買い=若手獲得
こんなことどこでもやってるんだからプレミアに限らず他の国の国内移籍も規制すべきだ!
というのはミスリードだと思いますが・・・

このルールは、自国ではプロ契約できるが、その国ではまだプロ契約をする年齢に達してない選手をタダ同然でゲットするという行為、つまり各国間の法のギャップをついた行動を制限しようという趣旨から定められたのだと思います。
理想を言えばプロ契約の年齢を全国統一にすればいいのでしょうけど労働法の問題もあり難しいのでしょうね。


だからブログ主さんのいう
>もし「青田買い」そのものを問題視するなら,プレミア勢に>よる国際移籍の禁止だけでなく,バルサやマドリーや
>ミランやインテルやバイエルンなどのビッグクラブが自国>内で将来有望な若手選手を青田買いするのを禁止
>する,つまり国内移籍も禁止しなければ筋が通らない
>というものです。

というのは論点が違うんじゃないかと・・
国内では法のギャップは発生しないわけですし・・
(だからといって無制限でいいとは思わないですが)
逆にいえばプレミアのチームも自国内で若手を引き抜く分には問題はない(という言い方も語弊があるが)と思います。

長文失礼しました。

posted by aa | 2009-04-20 13:01

もうフェデリコ・マケダは出てこない?進む「青田買い」規制。

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プレミア移籍は「○年間に○割以上代表として試合に出てなければいけない」みたいな規制があったと思うのですが、EU圏内は関係ないんでしたっけ?

posted by mmmm | 2009-04-21 07:02

もうフェデリコ・マケダは出てこない?進む「青田買い」規制。

コメント投稿者ID :

>mmmmさん

三都主などがひっかかった規程ですね。
EU国籍の選手にはその規程は当てはまりません。
それが適用されたら、セスクとピケ(スペイン国籍、デビューはいずれもプレミアで、代表選出前)はイングランドで働けていないですよ。

posted by GENTA1号 | 2009-04-21 18:12

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