ホースレース・ロマネスク

注目馬:キセキ

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 先週土曜の信濃川特別を好時計で圧勝し、一躍秋競馬の注目馬となった感のあるキセキについて、ここまでの戦績からその能力・適正分析をしてみようと思います。  春の時点でも毎日杯でクラシック上位組といい勝負をしていたり、素質の一端ははっきり見せていたと思いますが、晩成型のルーラーシップ産駒でもあり、そこから一息入れての連勝の内容は圧巻でした。

 まず休み明け初戦となった中京の500万下2000m戦を見ていきましょう。  この時期の中京は明確に超高速馬場で、レースラップが36,1-48,2-34,8=1,59,1となっています。  ハーフで取ると60,7-58,4と2秒以上の後傾ラップになっており、ただラスト6Fが全て11秒台後半と、明確に切れ味が問われる展開ではなく、スローからのロンスパ戦の様相が強くなっていました。    その中でこの馬は、道中はゆったり折り合いに専念して後方2番手を追走し、残り800mあたりからじわっと動き出しています。  コーナー出口で先頭列と5馬身差くらいまで詰めてきて、そこから400-200地点で2馬身ほど、ラスト200mで一気に3馬身差を詰めて突き抜ける、という、この馬自身で言えば62,2-56,9くらいの超後継ラップで最後までいい脚を維持してきました。  勿論相手関係的には楽でしたが、前目の馬とは全く別の競馬で楽に勝ち切っていて、自身のラスト3Fは11,0-11,1-11,1くらいでまとめていると考えられます。  ここでひとつポイントは、坂の上り地点ではそこまで明確に詰め切れておらず、ラストまでしっかり持続力を引き出してきた、という点で、これは後々適正分析の中で拾っていきます。

 続いて信濃川特別ですが、ここもかなりの高速馬場の中、先団がかなり飛ばして馬群が大きく前後に分かれてのレースになります。  レースラップは34,9-47,6-34,4で、ハーフで見ると58,2-58,7、中盤の1000-600m地点で12秒台に入っており、後ろから押し上げる方が楽な流れだったとは思います。  大体1000m地点で後続馬群の先頭列のブラックプラチナムあたりで1秒差くらいに見えますので、キセキの位置ですと59,9-57,0くらいではないかと見ていて、ここでは自身ハロン12秒を切る流れに乗って、かつしっかり後半要素を引き出してきたことが伺えます。

 レースのラスト3Fが11,9-10,6-11,9ですが、キセキは残り800mあたりから前に取りついて、直線に入ってからじわじわ進路を外に出しつつ、ブレーキを踏むことなくっかりエンジンをかけ切れています。  そして600-400m地点で4馬身、400-200地点でも4馬身近くは詰めて、残り200m地点では既にほぼ先頭列にいましたので、この馬の上がり3Fは推定11,1-9,9-11,9くらいではないかと感じます。  画面でもはっきりわかるくらい、レースラップ10,6地点でスパッと切れており、瞬発力の質の高さを見せつけていますが、その分ラストの持続力面は少し落としているのは見て取れます。

 さしあたりこの2レースの中で傾向を抽出していくと、まず高速馬場は大の得意で、追走力面でハロン12のラインはクリアできる、その上で後半要素の持続力と瞬発力の質はかなり非凡、と考えられます。  加速力に関しては2レースとも外外から早めに動きだしているのもあり、確実に動けるタイプか、と言われると微妙なところはあり、このあたりを過去のレースの内容も含めて考えていきましょう。

 まず瞬発力の質に関しては、新馬戦や毎日杯が顕著で、阪神外回りという600-400m地点の下りで勢いに乗せていくコースレイアウトも上手く生かして、直線入り口から鋭い脚を使えています。  半面ラストの坂地点での持続力は今一歩で、毎日杯でもアルアインやサトノアーサーの持続力には足りていないのがはっきり見て取れます。  信濃川特別も、最速地点での切れ味の差は顕著に素晴らしいものがありましたが、ペース差はあれどラストはほぼ馬なりとはいえ多少止まっているのは確かです。

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注目馬:キセキ

>マンボ様

 コメントありがとうございます。

 まぁマスコミの偏向的な報道は競馬に限った話ではありませんし、射幸心を煽るための過剰な文飾も日常茶飯事ですけど、そうしないとまずページを開いてもらえない、という部分は酌量してもいいとは思っています。

 より肝心なのは中身が誠実であるか、タイトル詐欺になってないかとは思いますし、その視座で言いますとこの記事は、「実績馬」の意味の捉え方次第でどの馬にも引っ掛かるように構成されている気がするので、その点はあんまり感心しませんけれど。

 どうしてもデータという切り口は、本来もっとマクロな母数で用いてこそ精密さが出てくるものですし、大抵過去10年程度の傾向で、必ずこう、と決めつけるのは難しいですけど、取っ掛かりのひとつとして有用なのは確かとも思っています。
 個人的にはそのデータから大きく外れる結果になった時に、どうしてそうなったのか、を分析する形の報道がもっと増えて欲しいですかねぇ。後はやっぱり、馬そのものの魅力と上手く噛み合わせて使って欲しい、という希望はありますね。データだけ、ではちょっと温度が低い感じがしますので。

注目馬:キセキ

 ロマネスク氏の記事には関係ないが、新着記事の「荒れない関屋記念。この「実績馬」が
外枠ならば、勝ったも同然」タイトル、どう思います?
 先週も「レパードSは、堅いレース」というデタラメ情報を垂れ流していたはず。
 来年はなんと言うのだろう。

 堅い重賞、荒れる重賞などと言うこと自体が間違い、というのが持論。
 こんなデタラメを言うから、競馬ファンが増えない(減る?)。

 おそらく、この前の宝塚記念も「鉄板」を信じて、キタサンブラックを多くのにわかファンが買ったに違いない。1,000万以上も買った愚か者もいたが・・
 外れた連中は、競馬ファンにはきっとならない。

 以上、競馬報道に腹が立つ一人。

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