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2017 皐月賞 プレビュー

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★はじめに

 さて、今週は牡馬クラシック第一弾の皐月賞が開催されます。  巷間低レベルが囁かれる中でも、ブレスジャーニーを除くほぼ全ての有力馬がきちんと駒を進めてきて、かつ牝馬ファンディーナの参戦もあって、非常に難解かつ面白いレースになりそうです。

 昨日の桜花賞で、牝馬戦線におけるちょっとした下剋上が為された中で、改めてこの時期の3歳馬の適性判断、未知の要素の見極めの難しさを思い知らされます。  とはいえ最初から降参など出来るはずもするはずもなく、私のスタンスとしては現状見えている範疇での彼我の能力分布をしっかり見極め、予想される展開の中に落とし込んで判別していくしかないので、今週も一週間、大いに悩んで頑張っていきましょう。

★レース傾向分析

 皐月賞が行われる中山2000mは、一筋縄ではいかない難しいコースです。  スタートは4コーナーの出口付近で、スタートしてから100mくらいで1回目の登坂、そこから200mほどで1コーナーに入っていきます。  内回りは中央4場の中でも屈指の小回りのため、基本的には先行が有利になってきますし、ある程度1コーナーまで距離のある2000m戦は、坂スタートでコーナーまでが短い1800m戦よりも最序盤は流れやすい傾向にあります。この辺阪神2000mと2200mの傾向に似通っていますね。

 過去10年の平均でみると、35,4(11,8)-48,6(12,15)-36,0(12,0)=2,00,0(12,0)という収束になっています。  勿論馬場差が年によってかなりあるのですが、マイラーなどの参戦もあるからか、基本的に極端なスローに振れる可能性はかなり低く、逆に馬場が重たいとかなりのハイペースになりやすい条件でもある、と言えます。

 脚質的にも本質的には後ろからは不利なのですが、諸々の条件次第では後ろからでも届くレースです。  重馬場で前傾3秒のハイラップになったゴールドシップの年や、高速馬場でも去年の様に前傾1秒でレコード決着になり、高い追走力が問われたのと、中緩みに乗じる形で、ディーマジェスティとマカヒキの追い込みが見事に決まったりしています。

 逆にロゴタイプの年などは58,0-60,0の流れでも中団前目にいた3頭のワンツースリーとなっていて、結局この辺りは個々の馬の質に拠る、としか言えなくなってきます。その後の戦績を見ても、ロゴもエピファも追走力は非常に高いものを持っていて、けどこの時点でそれを確信的に見極めるのは、ロゴはともかくエピファに関しては難しいですからね。  例えばアンライバルドの年の様に、59,1-59,6とラップ的には極端なハイでなくとも、馬群が最初から先頭列に近い所にいて、そこに追走力面で全く裏付けのなかったロジユニなどの人気馬が入り込んでいった結果、直線でガラッと様相が入れ替わった、というパターンもあるわけです。

 総じて言えるのは、トライアル戦より更に1段階ほど、追走力面での底上げが問われる、という事です。  速い流れについていって、今まで見せてきた後半要素を十全に引き出せるか、その見極めは非常に重要になってきますし、逆に言うと後半要素の中でも極端な切れ味とかは問われにくい傾向にあるので、切れ味の違いで派手な勝ち方をしてきた馬などの扱いには注意を要します。

 あと、ここ2年はかなりの高速決着になっていて、それは馬場改修の影響が大きいと言えます。  このエクイターフになってからの中山は、高速化すると外目にグリーンベルトが形成されて、今まであまり問われる事のなかった瞬発力・持続力が武器になる場合があります。  一昨年のドゥラメンテなども、行儀悪くコーナーを回って大外に持ち出してからの伸びは圧巻でしたし、去年も外差しのワンツー、特にそれまで全く勝ち切れなかったディープ産駒が台頭できる舞台になった、というのは頭に入れておいていい要素です。

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2017 皐月賞 プレビュー

普段よりのご愛読、及びコメントありがとうございます。

強敵相手、という文脈が、レースの格か、それとも結果的に見ての相手関係か、という視座で幅が出てくるとは思いますが、私が直に見た中でですと、まずノーリーズン、あとダイワメジャーもこの時点ではその範疇に入れてもいいかもしれません。

ノーリーズンは若葉S惨敗からの巻き返しでしたし、ダイワメジャーは初芝のスプリングS3着からですが、後々ブラックタイドが大成しなかったことを踏まえると(種牡馬としては好調ですが)、キャリア面でで揉まれた故の、とまでは言えないかなと思います。
無論軽い相手で楽に勝ち切って無敗で、というのと、一度でも敗北を味わっている、の差はありますので、挫折を知らずに一気に相手強化の方が好走確率が低い、と見做すのも筋の通った考え方だと思います。

上記2頭の場合、波乱を演出した大きな理由は高速馬場にあり、文中でもこのレースはそれまでのトライアルより1段階は追走力の幅、高さが問われると書かせていただきました。
これが高速馬場になるとより顕著に出る時もあり、そういう場合に穴を開けるのはスピードタイプの、スムーズにレースを運びやすい先行馬、となり得るメカニズムが成立するのかな、と思っています。

今年の馬場がどうなるかはわかりませんが、ファンディーナは少なくともテンのダッシュ力に関して非凡な素材ですので、ここで厳しい洗礼に巻き込まれずに走り切れる、という可能性はそれなりにあると見込んでいます。
勿論牡馬勢が沽券にかけて入れ代わり立ち代わり潰しに行く、なんて光景も有り得ないとは言えませんし、そうなれば乱ペースになって……と、色々ドラマを組み立てられる要因でもありますね。
どうあれレース前半の主役を担う1頭になってくるのは間違いないと思いますし、純粋にこの果敢な挑戦を楽しみにしたいです。


「2017 皐月賞 プレビュー」へのコメント

いつも読ませてもらってます。
桜花賞ですが、馬場の影響も当然あったでしょうが世間の評価と違い今年はフィリーズレビューがチューリップ賞と同レベルで
あったというのが事実でしょう。
勝馬はもちろん、カラクレナイもほぼタイム差無しでしたから。
ファンディーナは怪物だと思ってます。
タイムとかの前に走りのストライドが他馬と違います。
また、我々よりも能力の把握が出来る騎手が2戦目の時に予定してたG1の騎乗をためらった事も物語ります。
ただ今回はケンです。
乗り越える壁が多すぎます。
中でも1番高い壁は強い相手との経験です。
その経験を持たずにダービーを勝った馬はいますが、皐月賞を勝った馬は知りません。
いましたか?
知っていたら教えてください。

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