2008年05月09日
モウリーニョはどこへ?
バルサの来季の新監督にペップ・グアルディオラが決まり、バルサのファンの間では様々な意見が交わされているようであるが、では一部で本命とも言われたジョゼ・モウリーニョはこの夏、どこへ行くのだろう。 モウリーニョは野心的な人物である。「代表監督は60歳を越えた人物が就く仕事」と言い、自身は週に3試合をこなすような多忙な現場に身を置きたいという。彼の希望する舞台はセリエAかリーガ・エスパニョーラであると言われ、またその中でも現在世界一「高価」な監督であるモウリーニョを雇えるクラブは限られている。 現在バブル真っ只中のプレミアリーグを除けば、以上のモウリーニョの希望に副うクラブはレアル・マドリー、バルセロナ、インテル、ミランの四つぐらいのものだ。リーグの上位につけているとはいえビジャレアルやアトレチコ・マドリーのような規模のクラブにモウリーニョを雇える資産はなく、イタリアの名門であるローマやユベントス、フィオレンティーナあたりも可能性は低いだろう。 可能性があるとされる四つのクラブのうち、個人的に本命と思っていたのはバルセロナだった。ライカールト監督の解任はここ数日既成事実のように語られ、モウリーニョを求める声は日増しに高まっていた。モウリーニョとバルサが浅からぬ関係にあることは有名である。モウリーニョは監督としての糧をバルサでの通訳時代に得ており、また監督として就任した後も絶頂期にあったバルサとモウリーニョ率いるチェルシーは数々の激闘を演じてきた。バルサのファンが、そのパーソナルな部分に対する不満はあれ、モウリーニョを支持した理由はやはりその実力を直に知っていたからであろう。 ただし現在のバルセロナはクラブの英雄クライフの影響を強く受けており、クライフと犬猿の仲であるモウリーニョが就任することは非常に困難であるのも事実だった。私は資金面以上に、バルセロナがモウリーニョではなくペップ・グアルディオラを選んだ理由は、こうしたクラブの内部事情によるものではないかと思う。ペップはクライフがバルサ監督時代に見出した選手であり、「クライフの子供たち」と呼ばれた選手の中でも最高傑作と言われた選手だった。 バルセロナがモウリーニョ争奪戦から撤退した一方、残りの3チームの動向はそれぞれに特徴的だ。今シーズン、シュスター新監督の下でリーグ2連覇を達成したレアル・マドリーからは監督更迭などのネガティブなニュースはほとんど伝わってこない。ただしCLではここ数シーズン満足な成績は収めておらず、今季のリーグ・タイトルもバルセロナやバレンシアといったライバルの自滅によって得られたものであると揶揄される中で、来シーズン以降もCLで結果を残せなければ監督交代の機運が高まる可能性はある。しかし、この夏に限ればモウリーニョ招聘に執着することはないだろう。 一方、リーグでは近年優秀な成績を収めながら、ライバルの凋落に助けられたと揶揄され続けてきたのがインテルである。そうした意味でインテルにとってCLでの成功は至上命題といっても過言ではなく、今季のCLで早期敗退した後のマンチーニ監督辞任騒動は起こるべくして起こったといえる。ここ数十年のインテルの歴史の中でもマンチーニほどの成績を残した監督は他になく、そうしたチームに大きなテコ入れすることのデメリットは少なくないが、モウリーニョ就任を求める声もまた少なくはない。 インテルのライバルであるミランはというと、裁判によるペナルティをバネにしてCLで優勝した昨シーズンは素晴らしかった。リーグでも目標であったCL圏内を獲得するなどチーム再建は順調に見えたが、かえって昨シーズンの結果がチームの新陳代謝を遅らせる結果となったとも考えられるほどに今シーズンのミランは中途半端な出来であった。現在のところ監督交代の噂は聞こえてこないが、仮にCL出場権を逃すようなことがあれば大きな変革がもたらされるかもしれない。 以上のように、現状で判断した場合、私がモウリーニョが就任する可能性が最も高いと考えるクラブはインテルということになる。モウリーニョ就任が噂される度にモラッティ会長は否定しているが、火のないところに煙は立たないように、蓋然性から考えればインテルが最有力の候補といえるだろう。ただし、上でも述べたようにマンチーニが悪い成績の残しているというわけではないため、モウリーニョ招聘の可能性は高く見積もっても五分五分といったところではないだろうか。ミランにも可能性がないわけではないが、大きな変革を求める声はそれほど強くなく、また仮にCL出場権を逃すことがあればモウリーニョ自身が就任を拒否する可能性もあるだろう。
posted by chelsea8485 |13:03 |
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