2008年05月12日
07-08シーズン プレミア・チェルシー総括
07-08シーズンのプレミアリーグは週末に最終節が行われ、チェルシーはホームでボルトンと引き分け2位で今季を終えた。 試合は前半からゴール前に厚い壁を築いたボルトン相手にチェルシーが攻めあぐねる展開となり、シュートやクロスはことごとく弾き返された。後半からマケレレに代わって出場したシェフチェンコがゴール前での混戦から得点を決めるなど、またもグラントマジック炸裂かと思われたが、終了間際にボルトンのタイラーにゴールを許し結果はドロー。ただし、敵地でウィガンをユナイテッドが破ったため、シーズンの大勢には影響はなく、マンチェスター・ユナイテッドが2季連続でプレミアリーグを制覇した。 もちろんホームでの最終戦を勝って終えたかったという気持ちはある。しかし、今シーズンを通して優勝に値したパフォーマンスを示したのはユナイテッドであるということについては異論を挟む余地はない。そのせいか、2位という結果自体には失望よりも安心という気持ちが強い。喜ぶ、というほどでもないが、昨年の監督解任時に感じた絶望感からようやくシーズンが終わって立ち直れたという気がする。来季に向けての希望を残した終わり方だったと思う。チェルシーはまだ優勝を争える、そういう意味で安心したのだ。 振り返ってみれば、ユナイテッドにしたところで今季は順調な船出ではなかった。怪我人が相次いだこともあって開幕から勝てない時期が続き、一方でアンリの移籍によって今季のCL出場権さえ危ぶまれたヤング・アーセナルが素晴らしいプレーを披露した。幸運、といってはユナイテッドファンに怒られるかもしれないが、ユナイテッドにとってチェルシーとの最初の直接対決がモウリーニョ監督の解任直後であったことは、最終結果に大いに影響したと思う。あの試合、チェルシーの選手には驚嘆するほど覇気がなく、我々チェルシーファンは残りのシーズンを絶望的な気持ちで見つめることになった。 このチェルシー戦での勝利と前後して、怪我人の戻ったユナイテッドは調子を取り戻し、一方でチェルシーは上位に喰らいつくものの厳しいチーム状態が続いた。年が明け08年に入ると、若さと勢いを売りに素晴らしいパフォーマンスを披露していたアーセナルに陰りが見え始める。リーグ優勝のために必要な1シーズンを戦いぬく経験と選手層、アーセナルの弱点が徐々に浮き彫りとなりつつあった。この時期、優勝争いは逃げるアーセナルと追うユナイテッドの一騎打ちかと思われた。チェルシーはというと、相変わらずの低調なパフォーマンスに終始し、ピッチの外では主力選手の離反や放出の話題が踊っていた。復調のきっかけとなるかもしれなかったカーリングカップでの決勝では、スパーズを相手に勝負弱さを見せて敗北。FAカップでも格下のクラブに不覚をとって敗退した。 チェルシーのパフォーマンスは一向に良くならなかった。今季を通して、というよりも昨シーズンから変わらず、である。しかしそれでも、モウリーニョ監督時代には勝負をあきらめない気概がこのチームにはあった。内容は良くなくとも最後にはチェルシーが勝つ、そんな試合が昨シーズンは多かった。しかし今季は試合内容はもとより勝負弱さを露呈するシーンが多く、やはりグラントとモウリーニョでは監督としての技量、選手のモチベーション管理に大きな差が存在した。そう痛感させられるシーズンだった。無策の監督と気概を失った選手、チェルシーがこのまま瓦解していくのは明らかなように思われた。 しかし、チェルシーは不気味なほどに順位を落とさなかった。それどころか後退していくアーセナルをよそに徐々にユナイテッドに詰め寄り、終盤に訪れた直接対決でユナイテッドを破る快挙を成し遂げ、リーグ優勝の行方は勝ち点同数のまま最終節にまでもつれた。この時期、ランパードの母親が亡くなるという悲しいニュースもあったが、チームはそれをバネにし、徐々に団結を取り戻していった。CLでは過去2回に渡って準決勝で敗れていたリバプールをついに破り決勝進出を決めるなど、土壇場でのチェルシーの復活にチェルシーファンである私自身驚いた。チェルシーの復活とともに、新監督グラントの再評価があちらこちらで囁かれるようになった。 グラント政権はオーナーであるアブラモビッチの傀儡政権である、そう見る人間は多い。私自身そうである。彼自身の監督としての能力は、少なくとも前任者よりは劣る、というのも疑いがたい。それでもグラントは結果を出しつつある。当然、モウリーニョが集めた選手たちが優秀である、ということもあるだろう。コーチとして新たに招聘されたテン・カテが実質的にチームを取りまとめている結果だ、という意見にもうなずけるところはある。しかしグラント自身にも、やはりモウリーニョより優れている点があるような気がする。それはオーナーとの関係の築き方だ。 チェルシーはアブラモビッチの資金力の下で強くなった。これは今や誰しもが疑わない。仮に今シーズン、ファンや選手から愛されたモウリーニョが解任されなかったとしても、アブラモビッチがオーナーを辞めればチェルシーは今以上に苦しい状況になっていただろう。オーナーがチーム運営に影響力を持つクラブは成功しないとも言われるが、チェルシーにとってアブラモビッチはもはや切り離せない存在だ。それならば、である。それならば、アブラモビッチとの意見を違える名将よりも、オーナーの意見を汲み取り、ファンやマスコミ、選手からのバッシングにも耐え、そしてちょっぴり?の運を持ったグラントという監督はなかなかの人選だったのではないかとさえ思えるのである。選手も優秀、コーチも優秀なら、監督の仕事はオーナーのわがままに付き合い、外野からの攻撃からチームを守ることぐらいなのだろう。 話が逸れたが、チェルシーはこの最終盤、クライマックスに向けて調子を上げつつある。残す試合はCLの決勝、相手はまたもマンチェスター・ユナイテッドである。リーグ最終節にも見せたような勝負弱さはある。実力でも、認めたくはないが、ユナイテッドに劣ると思う。チェルシーはここに来て怪我人が続出しているのも気がかりだ。それでも、CLの結果如何に関わらず、今季のチェルシーはどん底から復活した。その事実は変わらない。そしてそれを成し遂げたクラブの全スタッフには、この夏の動向がどうあれ、驚きとともにファンとして感謝を述べたい。 今シーズンも最後まで楽しませてくれてありがとう。
posted by chelsea8485 |07:10 |
チェルシー |
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2008-05-12 08:43 | 続きを読む
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07-08シーズン プレミア・チェルシー総括
チェルシーもいいところまでいきましたが残念でしたね。
ただCLが残っているので、悲願の欧州制覇に向けて気持ちを切り替えてほしいと思います。
posted by so-ma | 2008-05-12 08:43


