2009年06月28日

レアル・マドリード収容所

可哀想な人たちなんです。
働き続けて夢を実現して、
世界中から注目されるビッグネームになりながら、
クラブの経営がちょっと傾いただけで、すぐに見放されてしまう。
高い給料が足かせになって、
行き場を失った選手たちに、
私どもは救いの手を差し伸べているのです。

誰でも一度大金を掴むと、
それより安い給料で働くにはプライドが傷つきます。
モチベーションも下がってしまいます。
既に一時代を築いた方々を粗末に扱ってはいけません。
保護してあげなければいけない存在なんです。
若い選手の養成所といえるクラブは沢山ありますが
私どものように巨額の出費を顧みず、
最盛期の選手を保持できる裕福なクラブは、
そんなに多くないですから…
いわばここは夢の収容所ですね。
私たちの支持者もそれを望んでいます。

128億円?
92億円?
いえいえ、まだまだ収容出来ますよ。
かつて植民地で収奪した富を王宮に集めたように、
夢を実現した英雄をこの地に集めたいのです。
富と豪華絢爛で他を圧倒したいのです。
それが世界の頂点に立つクラブの使命だと考えています。
それに大枚をはたいた効果は、
十二分と言っても余りあるものがあります。
世界中のファンが注目してくれます。
誰でも活躍すればニュースになりますが、
活躍できなくてもニュースになるのがビッグネームですから。

もちろん追い出される選手もいます。
ここで楽しい選手生活を保障したいのではありません。
英雄たちの休息所ではありません。
金額に見合った厳しく冷たい競争が待っています。
しかし、ここで活躍できなければ諦めがつくようですね。
故郷へ戻って安い給料で働くこともできます。
選手の年棒を吊り上げているように言われますが、
きちっと正常値に戻す役割も果たしています。
ただ優勝という夢と、
スーパースターという夢が馴染みにくいのが残念ですが…
まぁ、何と言うか、そうですね。
はい。

posted by 直木 善久 |06:06 | 茶の間のひとりごと | コメント(45) | トラックバック(0)
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2009年06月21日

光が強ければ影もまた濃い

49.●1―2 オーストラリア  ワールドカップ最終予選(メルボルン) 2009/6/18

 オーストラリアのゴール裏に「NIPPON FOREVER IN OUR SHADOW」(日本は永遠にオレたちの影)という横断幕が掲げられた。オーストラリアは主従関係でいうと日本よりは上、それも永遠に上だと言っている。これはオーストラリアの自信の表れでしょう。影に負けるわけにはいかない。
 でもちょっと待て。「日本はオーストラリアの影」でいいじゃないか。影ならどこまでも付いていく。この横断幕はオーストラリアと日本は離れることがないと言ってくれたに違いない。
 「次はワールドカップの準決勝で会いましょう」
 監督同士のメールのやりとりが話題になっているなら、岡田監督はピム監督へこのようにメールをして、ファンへのメッセージにかえて欲しい。
 影なら主人と同じ動きが出来るはず。後半32分までは1対1の同点、確かにどちらもセットプレーからの得点でした。しかし、最後まで影のように付きまとうことができず、フリーになったケーヒルの2得点で負けてしまった。
 無敗で最終予選を勝ち上がったオーストラリアこそ、南アフリカ大会ベスト4に一番近い位置にいる。そしてグループ2では韓国と北朝鮮が出場を決め、日本はアジアカップに引き続きアジアのベスト4の地位を確保したに過ぎない。
 ファンも代表の影となって調子が良ければ戒め、成績が悪ければ励まさなければいけないが、監督が「この1試合でそんなに悲観することはない」などと楽観的な発言をするなら、悲観的に批判しておいた方がいいでしょう。
 代表に対して批判的な発言をすると、「批判よりも具体的な方策を示したらどうか」と返ってくることがあるが、方策を示すのは監督の仕事です。しかし監督がその仕事をしない。「悲観的になることはない」、「コンセプトは変えない」、「メンバーも変えない」、それもいいかもしれないが「ベスト4」に向けた具体的な方策がすっぽり抜け落ちている。
 アジア予選を終えて、「選手たちはよく頑張った」と岡田監督は選手たちの健闘を讃えている。まるで兵を語らない敗軍の将のように。出場して陽の目をみた選手は褒め殺し、出場機会がなかった槙野智章や山口智は飼い殺し、そんな結果にならなければいいが…
 日本はワールドカップ常連国へ影のように忍び寄る不気味な存在になりえるのか。影が主人を食い物にするミステリー旋風を起こせるのか。このままでは日本の勝利がミステリーとしか言えない。
 思い起こせば岡田ジャパンのアジア予選は「退路を断って戦う」ことから始まった。タイと「退路を断って戦う」チームが、いつのまにか「ワールドカップベスト4」を狙うチームに変身したらしい。ムードを盛り上げるための、その場限りの発言の連続。一貫性なき言葉の羅列。この長い予選の間にも、
 「僕はバーレーンでの屈辱は一生忘れない」
 「最後は勘です」
 「蛮勇に成らないようにリスクを冒す」などと発信してきた。
 しかし今回のオーストラリア戦ではドイツ大会の屈辱には触れず、試合で勘は働かず、そのうえリスクも冒さない。「ベスト4」も選手のモチベーションを上げるための、使い捨ての言葉だったのか。
 「光が強ければ影もまた濃い」という言葉がある。これはオーストラリアがスポットライトを浴びれば、日本もまたその存在を強くアピールできるとも理解できるが、やはり期待と言う光が強ければ、失望と言う影もまた強いと理解すべきでしょう。
 オーストラリアの影どころではなく、これ以上影が薄くなって、今後の日本のサッカーに影を落とすような結果だけは避けてほしい。まぁ、影も形もなくなることはないでしょうが。

posted by 直木善久 |20:11 | 岡田監督と日本代表 | コメント(30) | トラックバック(0)
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2009年06月14日

体は嘘をつかない

48.△1―1 カタール  ワールドカップ最終予選(横浜) 2009/6/10

 戦い終えた監督の記者会見。両者の言い分を取り出してつなぎ合わせると、次のような会話が聞こえてきた。

M監督「日本は相手に仕掛けられると対抗できず、自分たちの道を見失う傾向がある」
O監督「確かに今日はできなかったが、一回だけで判断されては困る」
M監督「うちの代表はユース世代の若い選手だけ、アジアカップを目指してチーム作りをしているが、そんな若いチームを相手にできなかったのは何故か」
O監督「問題は出場権を得たことかもしれない」
M監督「そんなことでは日本がワールドカップで4強に入るのは難しい」
O監督「なんと言われようと一回負けたからといって、ガタガタするつもりはない。いや、負けていないか…」

 「負けていないか」と記者たちを笑わせていたが、自身で言い間違えるほど、内容は負けに近い。日本と同じ日に出場を決めたオーストラリアは、同じ日にバーレーンに2対0で勝っている。
 オシム元代表監督は、岡田監督が掲げる「ベスト4」という目標について次のように語っていた。
「監督だけでなく、選手たちもそう信じることが力になる」
 インタビューに答えるオシムに監督時代の鋭い眼光が蘇っていた。健康を取り戻したことを祝福したい。しかし、発せられる言葉からは逆に鋭さが消えて、リップサービスに近づいている。

 ドイツ大会初戦のオーストラリア戦は、後半39分に同点ゴールを決められると、4年の歳月をかけて築いてきたチームは一気に崩れて奈落の底へ落ちた。
 一撃を加えるだけで簡単に崩れ去る空箱を積み上げただけのチーム、それは親善試合の内容を実力と勘違いすることから始まるのではないか。チリやベルギーから奪い取った勝利はどうだったか。まして一撃を加えずとも、カタール戦では内部から崩壊し始めている。私には6万人を収容して光り輝いているスタジアムが、危うい砂上の楼閣のように見えた。

 さて、カタール戦を振り返ってみよう。前半3分、中村俊輔からグラウンダーのパスが右前方へ蹴りだされる。相手ディフェンダーと競いあって内田が奪うと、深い位置から中央へクロス。全速力でゴール前へ走り込んできた岡崎慎司にドンピシャのタイミング。しかし、ボールが岡崎の体に触れる前に、並走してきたアルビナリが先にオウンゴールを決めてしまう。いや、決めてくれた。好調を維持した岡崎のゴールと言っていいほどの素晴らしい展開でした。

 しかし、そこから日本はおかしくなる。最初は後ろでボールを回して、再び攻め上がるタイミングを計っているように見えたが、パスがずれ始め、ミスが目立ち、攻撃からも守備からも精彩なプレーが消えていく。
 疲れから一点を守ろうとする者と、もっと評価を得られるプレーをしたい者の間に生まれた齟齬が、機能しないチームを露呈させた。流れが淀んで濁るように、選手たちは日本のサッカーを見失っていく。
「ホームの最終戦を勝利で飾って出場報告をする」
「一位通過でワールドカップへ行く」
 選手たちはそのように考えていたに違いない。
しかし、動きは鈍い。言葉は嘘をつくことが出来るが、体は嘘をつかない。空箱を積み上げているのか、レンガを積み上げているのか、鉄のブロックを積み上げているのか、それを知りたいなら言葉よりも体を見ればいい。

 ウズベキスタン戦に勝ってスタートラインに立ったチームは、そのスタートで躓いた。岡田ジャパン最低の試合に、スタジアムに集まったファンは祝賀ムードでブーイングすることさえ忘れている。
 オシムが言うように、監督だけでなく選手もベスト4を信じるべきなら、ファンもそれを信じなければいけないのでしょうか。
 いいえ、ファンがすべきことは信じることではなく、親善試合を評価する虚言と、妄言と、リップサービスにまみれたチームが、砂上の楼閣にならないように警鐘を鳴らすことでしょう。

posted by 直木善久 |05:44 | 岡田監督と日本代表 | コメント(30) | トラックバック(1)
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2009年06月09日

オーストラリアのお尻を追いかけるの?

47.○1―0 ウズベキスタン  ワールドカップ最終予選(タシケント) 2009/6/6

 前半9分、センターサークルから5、6ヤード敵陣へ入った中央でパスを受けた中村憲剛は、素早く振り向いてゴール右前へパスを放り込んだ。相手4人のディフェンスラインと並んでいた大久保嘉人の外から駆け上がってきた岡崎慎司が、ペナルティエリアへ走り込んでそのボールを捕らえ、身体を当ててくるDFと縺れながらシュート。キーパーが弾いて浮いたボールに、倒れこむ岡崎のヘッドがぴったり当たった。
 早い時間のゴール。ここからキリンカップのようなゴールラッシュを期待したが、その想いはすぐに打ち消される。立ちはだかったのはホームの応援でもなく、監督の采配でもなく、次から次へと日本に不利な判定を下すシリア人の審判団。
 主審の笛が自分たちに有利に吹かれていると確信したウズベキスタンは、前半途中から果敢な攻撃を仕掛け始める。危ういシュートと際どいコーナーキックが続き、日本は防戦で手一杯。緊張の連続に屈することなく、楢崎正剛がゴールを死守し続けた。
守って、守って、勝利に手が届きそうになった後半44分、思惑通りに進まない主審は長谷部に一発退場、そして岡田監督にも退席処分を言い渡し、二人を祝福の瞬間から追放した。なぜ厚顔にも正々堂々と一方的な笛を吹けるのか。
 ウズベキスタンはアメリカやロシアをはじめ、アジア諸国、ヨーロッパ諸国とも友好関係を保った全方位外交を進めている。一方シリアはイスラエルに占領されているゴラン高原の奪還を目指しており、急進派のハマスやヒズボラを支援して、アメリカからは「テロ支援国家」に指定されている。そしてイラン、ベネズエラ、キューバ、北朝鮮など反米路線の国々との関係が深い。もちろん彼らにとってはアメリカと協調する日本は敵に違いない。
 ホームが有利になりがちな判定という領域を超えて、シリア人主審の政治的信条に基づいて笛は吹かれていた。フェアな笛を吹いても、国に戻ればフェアじゃないと非難されるのでしょう。岡田監督は試合前日の記者会見で「勝敗は神様が決める」と語っていましたが、危うく政治が勝敗を決めるところでした。
 終わってみれば、シュートも、コーナーキックも、フリーキックもウズベキスタンが上回っている。「アウェイではよくある話」、「勝ったからいいじゃないか」で済まさず、次の試合の処分が下される前に、退席処分の取り消しを求めて直ちに提訴すべきです。政治に振り回されないために政治を駆使する。
 「ウズベキスタンで、審判にえらい目にあった」などと言うと、
 「審判でえらい目にあったのはこちらの方、それも日本人の審判で…(※1)」とウズベキスタンの人たちから言い返されそうです。
 05年のウズベキスタン対バーレーンは審判のミス、今回はAFCの人選ミスでしょう。しばらく国際試合からシリア人審判を外したほうがいい。

 さて、順序が逆になりましたが、「ワールドカップ出場おめでとうございます」
 このような状況下で冷静に戦った監督と選手を褒めてあげたい。これがジーコならどうなっていたことか。審判に選手のユニフォームを投げつける(※2)程度では済まなかったでしょう。
 ここタシケントで代表監督デビューを果たしてから12年が経った岡田監督。審判に対する対応は既にジーコを上回っている。
 同じ日にオーストラリアもワールドカップ出場を決め、そのオーストラリアと一位通過を賭けた直接対決が残っている。そこで勝って一位通過を決めてこそ、世界で戦うスタートラインに立てたといえるのではないでしょうか。
 アジアのフロントローに立てるか、オーストラリアのお尻を追いかけてスタートするのか。


(※1)05年の9月に行われたドイツ大会予選のプレーオフ進出をかけた試合、ウズベキスタン対バーレーンで主審を務めた吉田寿光がPKを巡ってルールの適用を誤り、1対0で勝っていたウズベキスタンが再試合で引分け、ホーム・アンド・アウェーの合計でバーレーンに敗れた。

(※2)05年の10月にキエフで行われたウクライナ戦(親善試合)、後半8分に中田浩二が一発退場、終了間際にゴール前で箕輪義信がファウルを取られ、そのPKを決められて敗れる。試合終了後にジーコは審判に詰め寄って猛抗議した。

posted by 直木善久 |18:44 | 岡田監督と日本代表 | コメント(26) | トラックバック(0)
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2009年06月02日

ODAサッカー

46.○4―0 ベルギー  キリンカップ(国立) 2009/5/31

赤い悪魔?
知らねぇなぁ。
へー、そんな時代があったの?
悪魔か、閻魔大王か知らねぇけど、
こんなサッカーをしているようじゃ「悪魔」がかわいそうだ。
恐れられるから悪魔だろ。
攻撃は仕掛けない、
ボールは高い位置でプレゼントする。
優しすぎるんじゃない?
みんな図体だけはデカいけど「赤い悪魔」なんてちゃんちゃら可笑しい。
やつらは単なるヘチマ野郎だ。
「赤いヘチマ野郎」
サッカーする気があんのかよぉ。
サッカーのまねごとして帰えんのかよぉ。
遠路はるばる日本までやって来て、恥を晒して帰えんのかよぉ。

えっ?
けが人が2人いる?
トップチームの9人が来ていない?
若い選手が海外へ流出している?
おいおいベルコーテレン監督、わざわざ日本へ言い訳をしにきたの?
恥を知れ、恥を。

えっ?
ちょっと言いすぎ?
でも、このくらい言っておいたら、次回はベストメンバーでリベンジに来るでしょう。
敵をリスペクトする。
当然です。
でも相手が手を抜くなら、このくらいのお土産を渡してあげましょう。
メディアももっと書いてほしい。
「恥を晒したベルギー」
ベルギーのメディアがそれを取り上げれば、
ベルギーのクラブチームも代表に協力的になるはずです。

かつては「赤い悪魔」と恐れられたベルギーも、
今ではFIFAランクが60位をこえている。
そんなチームのそのまた三軍レベルの選手がやってきた。
招聘費の無駄使いじゃないですか。
無駄使いじゃなければ、
協会は招聘費をODAだと考えているのでしょうか。
ベルギーが強くなるために、
開発援助の手を差し伸べているのか。

posted by 直木善久 |05:51 | 岡田監督と日本代表 | コメント(26) | トラックバック(0)
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