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「心で繋ぐコミュニケーション」 第17回ジャパンデフバレーボールカップ

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2016年2月26日(金)~28日(日)、神奈川県川崎市の「川崎市とどろきアリーナ」にて「第17回ジャパンデフバレーボールカップ」が開催された。当大会は、1999年の初開催以来、デフスポーツ種目の中では日本最大規模の大会へと成長した。 当大会には、北は新潟、南は九州・沖縄まで、男子12チーム、女子27チーム、計39チームが参加し、グループによる予選リーグ、決勝トーナメントとしのぎを削る。

「デフ」とは聴覚障がい者を意味し、デフリンピックは聴覚障がい者を対象としたパラリンピックと同等の国際的スポーツの祭典である。巷では2020年の東京パラリンピックが注目されているが、2017年8月にトルコで行われる第23回夏季デフリンピックからも目を離すことはできない。

大会2日目の27日(土)は、前回優勝チーム(男子:豊鯱会(愛知)、女子:一期一会(兵庫))からの優勝カップ返還の後、神奈川チームの背番号7番三浦早苗選手より手話での選手宣誓がなされ、盛大な拍手のもと大会が開会した。

まず記者が注目したチームは、「好きやねん」という男子チームだ。 「好きやねん」は大阪のチームで、前年度準優勝の強豪チームである。 試合前の練習から、どのチームよりも声が出ており、気合は十分だ。 試合が始まるとさすが前回準優勝チームらしく、鋭いスパイクやサーブが突き刺さり、また息のあったコンビネーションで次々と得点を重ねていく。 このチームのプレーを見ていると、健聴者のバレーと全く遜色がないことに気が付く。

記者は実は今回が初めてのデフバレーボールの取材になるが、試合を見進めるにつれて不思議なことに気が付いた。 一般的にバレーボールは、「瞬時の声の掛け合い」が重要である。 自分と味方の選手のちょうど間にボールが落ちてきたときに、健聴者は『声』に出すことによって、自分が対応するのか、味方に対応を任せるのかを明確にする。 ただし、デフバレーボールでは、そのような場合には「声」を出しても聞こえないケースが多く、言葉や声による瞬時の意志疎通は非常に難しい。 しかし驚くべきことに、そのような意志疎通が難しい中、選手同士が一つのボールを追いかけてぶつかってしまうということが一切ないのだ。この疑問を解決するために、一般社団法人デフバレーボール協会 日本代表チーム広報・渉外担当の篠原氏に疑問をぶつけてみた。

記 者:聴覚に障がいをお持ちの方の場合、試合中の瞬時の意思疎通が難しいと思います。 それにも関わらず、選手同士がぶつかったり交錯したりすることなく、対応できているのはなぜでしょうか。 篠原氏:チームによっては、事前にこのような場合にはどちらの選手が対応するなど、ルールを決めていることが多いです。 ただ、それ以上にシックスセンス(第六感)によるところが大きいです。 彼ら彼女らは、日常生活を送っている時も、言葉ではない部分で周囲に対して常に気配りをしているのです。 そういった積み重ねが、プレー中にも表れているのだと思います。まさに「言葉」では通じないが、「心」で通じ合っているのです。 記 者:今回は全国から39チームが参加していますが、全国にはデフバレーボールのチームはどのくらいあるのでしょうか。 篠原氏:全国には本当に多くのチームがあり、把握ができていない部分もあります。 中には選手が6名集まらないために、2~3名程度で練習をしているチームもあると聞きます。 そういったチームや選手を発掘していくことが、今後の認知度や競技力の向上には欠かせないと感じています。

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記事カテゴリ:
デフバレーボール
タグ:
バレーボール
聴覚障がい
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