いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

スポーツ報道のあり方について その3~なぜ、早急に判断したがるのか~

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こんばんは、ch191です。 久しぶりのフィギュアカテゴリーの投稿なのですが、スポーツ報道についての苦言シリーズ第3弾です。 今回は宮原選手の四大陸、冬季アジア大会欠場に関する報道についての苦言です。

もうご存知の方がほとんどだと思いますが、宮原選手が股関節の疲労骨折により、四大陸選手権と冬季アジア札幌大会を欠場することを表明しました。 約4週間の加療が必要とのことで、世界選手権には出場する意向を示しています。 このことについて、ネガティブな報道の多いこと多いこと。 ほとんどが「五輪出場枠3枠獲得に暗雲」といった内容です。 では、本当にそうなのかを2つの側面から見ていきたいと思います。

まずは、世界のフィギュア情勢です。 五輪プレシーズンとなる今シーズンですが、昨シーズンから大きな変化がありました。 GPシリーズのポイント表を見てみましょう。(比較のため、今シーズンと昨シーズンの上位10名、昨シーズンのスコアはSPのみのもの)

今シーズンはロシア勢の台頭がさらに目立っています。 世界女王のメドベデワを筆頭に、表現力の高いポゴリラヤ、4年連続のファイナルと安定感のあるラジオノワ、シニアデューのソツコワの4人がファイナルに出場しました。 また、国内選手権で2位に入ったのはJGPファイナルをジュニア世界新で圧勝したザギトワ。 層の厚さも段違いであることは間違いありません。 ただし、世界選手権に出てくるのはメドベデワ、ポゴリラヤ、ソツコワの3人であるということを忘れてはなりません。

逆に昨シーズン2人(ゴールド、ワグナー)がファイナル進出を果たしたアメリカ勢は、今シーズンかなり苦しんでいます。 ファイナル進出は0で、これは実に8年ぶりのこと。 また、国内選手権を制したのはゴールドでもワグナーでもなく17歳のカレン・チェン。 3枠獲得に暗雲の理由として、樋口選手と三原選手の「経験の浅さ」を挙げている記事が多いですが、それを言うのであればアメリカも同じです。 世界選手権代表の3人のうち、ワグナー以外のチェンとベルは国際大会の実績があまりないからです。

また、昨シーズン「3強」と言って差し支えなかった日本、ロシア、アメリカの3か国以外についてはどうでしょう。 日本勢の脅威と言える選手はGPファイナリストであるカナダのオズモンド、今シーズン復帰してきたイタリアのコストナーの2人ぐらいではないでしょうか。(あと挙げるとすればカナダのデールマン) 世界選手権に出場する選手だけで見ると、シーズンベストは樋口選手が8番目、三原選手は11番目に相当します。 また、2人ともGPシリーズ2戦ともに180点台後半以上の得点が出ており、初めてのシリーズ参戦だったとは思えないほど、自分の力を発揮することができていました。 ジュニア時代には三原選手はJGPファイナル、樋口選手はJGPファイナルと世界ジュニアに出場しており、「国際舞台の経験」は持っている方です。 四大陸選手権にも出場しますし、世界選手権が初の大きな国際大会というわけではありません。 マスコミが変にプレッシャーをかけるようなことがなければ、3枠獲得に足る成績を残してくれると思います。

次に、宮原選手が四大陸選手権を欠場することに対するデメリットとメリットについてです。 まずデメリットとしては、五輪会場を経験できないことでしょう。 今年の四大陸選手権は、いわゆる「プレ五輪」大会という位置づけで、五輪会場を使って行われます。 宮原選手の実力を考えると、五輪枠に関わらず五輪出場はほぼ間違いないですので、その会場を経験できないことはマイナスです。 一方のメリットは、世界選手権の前に休養することで、コンディションを整えることができるということです。 指摘しているメディアは少なかったのですが、元々の宮原選手の今シーズン残りの日程はかなり過酷なものになっていました。 2/14~2/19の四大陸選手権、翌週の2/23~2/26にアジア大会という強行日程だったのです。(男子の宇野選手が同様の日程) よって、もしこの2大会に出場して、何らかのけがを負った場合、世界選手権に出場できないという最悪の事態も考えられました。 アジア大会は、いくら地元札幌の開催であるとはいえ、四大陸選手権に比べれば重要度は格段に落ちます。 これは派遣を決めたスケート連盟が責められるべきで、出られなくなったのは結果的に「良かった」のではないかと思います。 世界選手権まではまだ1か月半以上ありますし、コンディションを整える猶予は十分残されています。 また、今はそのことに専念すべきだということは、本人が一番よく分かっているはずです。

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スポーツ報道
フィギュアスケート
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PB=パーソナルベスト(自己ベスト)
SB=シーズンベスト
TES=技術点(それぞれの要素の合計点)
PCS=構成点(以下5項目の合計に一定の係数をかけたもの。)
SS=スケート技術
TR=要素のつなぎ
PE=動作/身のこなし
CH=振り付け/構成
IN=曲の解釈
GOE=出来栄え点(-3~+3まで7段階評価、基礎点にこれが加減されたものがその要素の得点となる)
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F=フリップジャンプ
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S=サルコージャンプ
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