2008年03月12日

パウエルの大腰筋

昨晩は帰宅後に、数日前に放送されていた、
NHKスペシャル『ミラクルボディー 第1回
アサファ・パウエル 史上最速の男』を録画で見ました。
睡魔で撃沈したため、途中までしか観ていないのですが、
パウエルの大腰筋の大きさにはとても驚きました。

大腰筋は、腰の奥(内臓と脊椎の間)にある筋肉です。
上半身と下半身とをつなぐ大黒柱のようなもので、
直立姿勢を維持するとき、大腿部を前方に振り出したり、
引き上げたりするときに機能する筋肉です。

MRI画像で見ると、パウエルの大腰筋は、
日本人トップスプリンターである朝原選手の2倍以上もあります。
決して朝原選手の大腰筋が小さいわけではありません。
朝原選手の大腰筋も一般人から比べると十分に大きいのですが、
それ以上にパウエルの大腰筋が大きかったのです。
数多くの大腰筋のMRI画像を見てきた早稲田大学の川上泰雄先生が、
「こんなのは見たことがない」と言うほど。

かなり前になりますが、コーチング・クリニック
2003年5月号の久野譜也先生(筑波大学准教授)のページに、
大腰筋の解剖図とMRI画像を掲載しています。
久野先生は大腰筋研究の第一人者であり、本誌の誌面では、
大腰筋の筋横断面積とスプリンターの疾走速度との間には、
強い相関関係が認められていることなどを、紹介しています。

パウエルが、決して大腰筋を大きくすることを目的として
トレーニングをしたわけではないでしょうが、
放送された練習を見ると、
10度の坂道を利用したダッシュや腿上げ運動を繰り返しており、
確かに股関節周りの深部の筋肉を意識したトレーニングを行っていました。

放送では、モーションキャプチャーによる動作解析で、パウエルのスタートが
左右にぶれることなく、まっすぐに立ち上がって走っていくことを紹介していましたが、
これも、異常なほどの大腰筋の大きさから、納得できること。
こういう番組は勉強になります。よくできた内容でした。

posted by コーチング・クリニック編集長 |11:45 | コメント(5) | トラックバック(0)
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