2007年09月05日
日本体育学会 幼児体育の指導者資格
日本体育学会の第58回大会が、今日(5日)から始まりました。会場は神戸大学六甲台キャンパス。日程は7日までの3日間です。私もこの学会の会員であり、初日の午前中だけなのですが、ピンポイントで参加してきました。 参加したのは発育発達の専門分科会が催した「キーノートレクチャー」と「シンポジウム」です。この専門分科会では「幼児体育指導者資格創設に向けて」という全体テーマを掲げており、小誌では9月号で特集「子育てと運動&スポーツ」を取り上げ、10月号のトピックスで「日本幼児体育学会第3回大会」のシンポジウムを紹介したこともあって、どんな内容が扱われるのかとても興味があったのです。 シンポジウムでは、まず3名の研究者の発表があり、質疑応答が交わされました。 興味深かったのは、杉原隆先生(東京学芸大学)の発表です。かなりはしょりますが、幼稚園での保育形態別に体力・運動能力を比較したところ、運動指導をたくさんやっている園のほうが、体力・運動能力が低い。体育に対する意識が高い園のはずなのに、方法が間違っているので体力が低下しているのだといいます。そして、子どもは自由な遊びの時に活発に動いているのだと紹介しています。 こうした保育の実態を説明した上で、資格制定への提言として、体育・スポーツの専門家ではないほうがいいのではないか、運動好きの子どもを育てるための指導法を考えるべきではないか、日頃子どもたちと接している保育士に限定すべきではないか、と杉原先生はまとめました。 質疑応答ではさまざまな意見が出ました。宮丸先生(十文字学園女子大学)は、幼児体育指導者の認定制度を行うのはまだ早いのではないか、我々は学会らしく研究をやっていくべきであり、それを希望すると発言されています。中村和彦先生(山梨大学)は、受け皿の問題を挙げ、今ジュニアの世代はスポーツ化がかなり進んでおり、それに歯止めをかけるためにも資格は必要ではあるが、そのためには幼児体育指導者の受け皿を作る働きかけをしていかなければならないという考えを述べられました。 シンポジウムのあとに行われた総会には参加しませんでしたが、聞いたところによると、ワーキンググループのメンバーを広げ、資格創設に関する検討を今後も続けていくそうです。検討を続けていくのであれば、今までの体育(的な)取り組みは体力・運動能力の低下を促していたという事実をしっかり認識し、襟を正してから進めるべきではないでしょうか。また、体力・運動能力の低下に対する取り組みは、従来の体育だけではカバーができません。ぜひ、保育の現場の英知を取り入れていただきたいと思います。![]()
posted by コーチング・クリニック編集長 |19:31 |
トラックバック(1)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/cc-m/tb_ping/65
この記事に対するトラックバック一覧
医学 【何でもスポーツ】
スポーツにおいてもっとも大事なことはメンタル面だと私は思う。 だからこそスポーツ医学が大事である。
2007-09-30 23:31 | 続きを読む



