2007年04月30日

平泳ぎのトップスイマーに「泳速ゼロ」はない?!

突然ですが、競泳の男子100mの世界記録(長水路)をご存じですか?
自由形47秒84、背泳ぎ52秒98、バタフライ50秒40、平泳ぎ59秒13です。
4つの泳法のうち世界記録が最も遅いのが平泳ぎです。
ほかの種目よりも大きな抵抗がかかることが、世界記録の比較で納得できます。
	
平泳ぎに関して、「泳速ゼロ」というまことしやかな説があります。
これは、抵抗が大きい平泳ぎでは、“スピードがゼロ”になっているときがある、という説です。
プルからキックに移行するときに、一瞬ではあるけれど止まっているときがあり、
世界のトップスイマーはその時間が短いので、世界との壁を破るには、
泳速ゼロの時間を短くすることが大切だ、という考えです。

しかし、トップスイマーに「泳速ゼロ」はあり得ない、と異論を唱える人がいます。
その人は、中央大学理工学部教授であり、同大学水泳部の元監督の、吉村豊先生です。
競泳を科学的にとらえて競技力向上を図ってきた指導者であり、スポーツ科学者です。
スピードメーターという0.002秒単位で力を計測できる測定機器を用いて調べたところ、
これまでに調べたほとんどの選手が一定の泳速を維持していた、
と、吉村先生はいいます。

吉村研究室に入ったとき、壁に張ってあった朝日新聞の切り抜きが、真っ先に目に入りました。
北島康介選手の連続写真とともに、競技力向上の取り組みを取り上げた記事であり、
平泳ぎの「速度ゼロ」のことにも触れています。
はて、日本が誇るトップスイマーの北島選手は、静止しているのでしょうか……?
吉村先生は明言されませんでしたが、取材時の話から真実が推測されます。

吉村先生には、現在発売中の6月号の特集「パワーアップ」のご登場いただき、
スポーツの技術の側面から、パワーアップについて迫っていただいきました。
なぜ速度ゼロでないことがわかったのか、パフォーマンス向上(パワーアップ)には、
どの技術を高めればよいのかについて、技術分析の視点からご紹介いただいております。
パワーアップに対する重要な視点を示唆してくれます。

posted by コーチング・クリニック編集長 |20:22 | トラックバック(0)
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