2011年01月31日
本日で「武力まがいのオレンジ」は最終回である。
2009年12月31日の開設以来1年1ヶ月、
一日一コラムを欠かさず掲載してきた。
それも本日で終演とする。
スポーツを執筆する場として、
スポーツナビ+は日本で一番大きな母体だと認識している。
そこには日本中のスポーツ好きがこぞって集う。
だが、その多くは蹴球と野球の二大スポーツに占められている。
観る側も、書く側も。
日々のファンブログページビューランキングを観て欲しい。
1~10位までが蹴球と野球で占領されている光景などザラである。
格闘技のブログ等影も形もない。
その現実が許せず、そして悔しくて仕方がなかった。
だから、私は勝負を挑んだ。
勝負の相手は蹴球であり、野球であった。
タイトルを工夫し、内容を過激にし、公式サイトを立ち上げプロ転向宣言をするなど
常に新しい話題・手法を実践してきた。
1位を獲るために、蹴球や野球を倒すために。
結果、私は9度の1位を獲得した。
「武力まがいのオレンジ」が最も高い位置にいる。
爽快だった。
私のブログ(格闘技)の下に蹴球や野球が連なっているのだから。
これはキレイゴトではなく、私の勝利ではなく「格闘技の勝利」だと思った。
私の目線は常に他のジャンルだった。
格闘技が、蹴球や野球に負けない魅力あるスポーツだと証明するために。
私は戦った。
だが、そんな想いは身内によって取り壊される。
公式サイトを立ち上げ、メールフォームを設置すると、毎日大量のメールが届くようになった。
批判、脅迫、中傷、悪徳の仕事依頼、なりすまし。
その全てが格闘技ファン・関係者・選手を自称する者からだった。
「俺のブログを観に来い! 相手になってやる!」
「AlexGirlさん、私のブログに変な書き込みしないで下さい。訴えますよ」
「今からお前をぶっ殺しに行ってやるよ」
こんな内容のメールが後を絶たなかった。
(公式サイトでも記載している通り、私、AlexGirlは(ID制である)スポナビ+以外の母体には
一切書き込みをしたことがないし、今後も書き込むことは絶対にない。
また「武力まがいのオレンジ」にリンクさせて頂いているサイト以外は全く興味がなく、
訪問すらする気はない)。
私が戦うべき相手は仲間である格闘技ではない。
他のスポーツだ、他ジャンルだ、世間だ。
それなのに、同じ格闘技が格闘技を潰そうと攻撃してくる。
今、格闘技、そんな時季なのか?
バカバカしくなってしまったのだ。
格闘技のために戦うことが。
敵と戦わず、味方と戦うことがどれだけ無意味なことか。
蹴球や野球から攻撃を加えられるのなら受け止められる。
しかし、身内(格闘技)が悪意を持って本気で叩き潰そうとしてくる行為、
それも犯罪行為を持って仕掛けてくることに、
恐怖というよりは情けない想いで一杯になってしまったのだ。
脳をよぎるのはキックボクシングである。
クダラナイ身内同士の争い、対象を外に向けずに内ゲバを繰り返す情けない競技。
彼らの存在こそが腐敗しきった格闘技界の象徴である。
その薄汚れた体質を強要され、改めて実感したのだ。
ああ、これだ。これだから格闘技は世間に認められないのだと……。
格闘技連中は身内同士の抗争が大好きな種族。
一生メジャー競技になんかなれやしないだろう。
当ブログを立ち上げてから一環してK-1(格闘技)の危機感を煽って来た。
それが皮肉にも現実になろうとしている。
「にわか」「素人」「ミーハー」と呼ばれるファンを排除しようとする
コアと呼ばれる一部のファン、関係者、そして選手達。
彼らこそが格闘技の癌であり、最も憎むべき存在。
そんな憎むべき存在達は、冬の時代の怖さを身を以て思い知ることだろう。
しかしー
アンディ・フグ、佐竹雅昭、ピーター・アーツ、ボブ・サップ、
魔裟斗、須藤元気、武田幸三、前田宏行、そして長島☆自演乙☆雄一郎……。
世間に響かせようと彼らが肉体を投げ打った瞬間を私達は忘れない。
絶対に忘れない。
もし……
これから訪れる長い冬の時代を己の肉体で退け、
暖かな、そして夜桜光る春を運んでくれる選手が現れるとしたら……
それは、本気で格闘技をメジャーにしようと考え、まずは格闘技はつまらないという
現実を受け止める強さがあり、浮遊層を惹き付けるための工夫をし、
自分が後続のための犠牲になれるという覚悟を持った美しき人間だろう。
沢村忠のような。
魔裟斗のような。
長島☆自演乙☆雄一郎のような。
そんな選手が格闘技に春を運び、そして真夏の盛りをもたらす。
そして本気でメジャースポーツになるための一歩を記す。
さて、そろそろお別れの時間である。
楽しい1年1ヶ月だった。
皆様、本当に本当にありがとう。
それではお元気で。
AlexGirl。
special thanks to.
wateruさん、なの。さん、はぐれバウアーさん、shiyoさん、hannyanさん、
げしさん、しゅうさん、Dmasaさん、うっちーさん、ruslanさん、
FATMANさん、百外さん、ベナゾーズさん、spitfireさん、ゲガールさん、
muetaisumoさん、ひなちゃんさん、lactiaさん、にわかの格闘技好きさん、こむぎさん、
turupetaさん、3_rakuさん、yuuさん、M,Mさん、フカヒレ1号さん、
vagaさん、庄七堂さん、arxさん、showさん、larkさん、
takeさん、ronさん、irimiさん、一休建築士さん、DDJさん、
サンダカさん、微笑みメガネさん、やす21さん、miya2さん、kazさん、
hooperecoo26さん、ととさん、しょうささん、KOvicさん、バッカニアさん、
他多くのコメントを下さった皆様、愛読して下さったネットの向こうの多くの皆様。
posted by AlexGirl |06:28 |
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2011年01月30日
マイク・タイソンは3団体統一王者に輝いたばかりだった。
エメリヤ-エンコ-ヒョードルはミルコ・クロコップを退けたばかりだった。
壁がなく、どこまでも続く無限の世界。
地面はコンクリート。
両者は全裸で対峙している。
もちろん武器など何もない。
ルールは簡単。
どちらかが「死ぬ」まで戦う。
殺し合い。
勝者だけが「強い男」だけが明日への生きる権利が与えられるー。
殺し合いが始まった。
プレッシャーをかけたのはロシアの皇帝だった。
ブルックリンの爆弾はピーカブースタイルで呼応して距離をずらす。
距離が「PRIDE」に、入ったー。
その瞬間。
ヒョードルはロシアンフックからテイクダウンを狙おうと踏み込む。
だが、タイソンはバックステップから左にサイドステップで回避する。
ヒョードルはここで気づく。
コンクリートであるがゆえ、知らず知らずのうちに踏み込みが甘くなっていたことに。
すかさずタイソンは左のジャブを放つ。速い。
タイソンはほとんどジャブを打たないボクサーだった。
それでも彼が放つジャブには理由があった。
人差し指と中指を突き出し、目突きを狙ったジャブなのだ。
3団体統一王者のボクサーによる目突きを狙ったジャブ。
ヒョードルの目に指が触れ、たまらずヒョードルは目を閉じる。
だが、身体に染み付いた動きで、ヒョードルは空いたタイソンの腰にタックルを仕掛ける。
今度は組み付くことに成功する。
だが、目突きに怯え、コンクリートを意識したタックルはまたしても不完全であり、
組み付いた後、一秒の時間を与えてしまう。
すぐさまタイソンは頭突きをヒョードルの目にお見舞いする。
皮膚の弱いヒョードルの目頭から出血する。
タイソンは、それでも喰らいつくヒョードルの耳をかじる。
耳をかじり獲られたヒョードルはタイソンを離し、激痛からその場で一回転をする。
正面を向いたところに、タイソンが右アッパーを狙う。
とっさにボディを庇ったヒョードルだが、その拳は彼の急所が狙いだった。
的確に捉えたわけではなかったが、それでも激痛が走り、ヒョードルは腰を屈める。
すぐさまタイソンの左フックがガラ空きの頬にヒットする。
ヒョードルは文字通り吹っ飛び、コンクリートに沈む。
だがまだヒョードルは死んでいない。
タイソンがトドメを刺そうと近づく。
急所でも踏みつぶしてやろう。
タイソンは歩を進める。
射程距離。
ヒョードルは氷の様な瞳を一瞬緩ませた。
そしてタイソンの軸足に己の足を絡ませた……。
歴代最強の格闘家は誰か?
このシンプルな問い掛けに、人々は多くの枝を付けて難しいものにしようとする。
永遠の命題なのだから仕方がない。
しかし、余計な枝を全て切り落とそうではないか。
制約が一つでもある限り、それは一つのルール・競技になってしまうのだから。
だから全裸で殺し合おう。
人間以外の動物のように。
共に全盛期のヒョードルとタイソン。
二本指を突き立てたジャブ、ヒョードルは明らかに恐怖を感じていた。
目突きのジャブを警戒して組み付くことが出来ない。
例え勇気を持ってかいくぐっても、頭突きと耳への噛み付きが待っている。
さらに容赦なく金的までも狙ってくる。要するに組み付くのが怖い。
相手に組み付いて時間をかけることが怖い。
ヒョードルはレスラーではない。倒すまでほんの僅かだが時間を要する。
そのほんの僅かな時間がとてつもなく怖い。
タイソン優勢だったこの勝負の行方は……。
柔術、ヒクソン・グレイシー。
柔道、木村政彦。
合気道、塩田剛三。
レスリング、アレクサンドル・カレリン。
大相撲、千代の富士。
サンボ、ヴォルク・ハン。
プロレス、アントニオ猪木。
総合格闘技、エメリヤ-エンコ・ヒョードル。
ボクシング、マイク・タイソン。
キックボクシング、沢村忠。
ムエタイ、ディーゼルノイ・チョータナスカン。
拳法、ブルース・リー。
空手、大山倍達。
K-1、セーム・シュルト。
あえて流派・正式の武術名を冠から排除した。
派生を追いかけたらキリがないからだ。
異論はあるだろうが、各カテゴリーの「神段」選手達である。
全盛期の彼等同士が殺し合いをしたらどうなるのか。
ワンデイトーナメントではない。ワンマッチ。
格闘技では相性があるだろうが、殺し合いでは相性などない。
何人も「あの国」へ送り出した実績のあるディーゼルノイの膝は説得力があり、
カレリンズ・リフトをコンクリートに叩き付けられれば誰も敵わないだろう。
目潰しを厭わない猪木の狡猾さも殺し合いでは重宝され、
木村の投げからの固め技には誰も太刀打ち出来ない。
エントリーされていないが、
ホイス・グレイシーの存在は一つの興味深いサンプルだ。
目潰し、噛み付き、金的、この三点以外どの攻撃を加えてもよいルール(初期UFC)
で実績を残している。特筆すべきは、第一回UFC決勝のジェラルド・ゴルドー戦だ。
ゴルドーは定められた「制限」を破り、噛み付き行為をホイスに行った。
だが、ホイスはこの噛み付きをクリアした。
第二回大会では金的が反則事項から排除され、その大会でもホイスは優勝した。
ホイスは「噛み付き」「金的」を“一応”クリア出来る格闘家と証明されたのだ。
残るは「目潰し」である。目潰しが最初から認められているという試合で、
果たしてホイスが行ってきた長時間の組み付き行為が可能なのか?
いやいや、全く異なる技術体系になるだろう。
前述のゴルドーの噛み付きにしても偶発。前提であれば技術体系は異なる。
こうなるとやはりまだ観ぬ中国拳法に落ち着いてしまうのだ。
リーが提唱するジー・クンドー。
目潰し、金的、全てが前提にある技術体系。
殺し合いをさせたら「そんなバカな」と思われる結末が待っているかもしれない。
さて、なぜ今更こんなかつて抱いた幻想・使い古されたロマンを描いたのか。
それは格闘技を原始的なスポーツに戻すためだ。
格闘技が熱を上げる時、
それは新たな発見と刺激、そして再考である。
今の時代、
ヒョードル(アリスター・オーフレイムでも良い)と全盛期のヒクソンが戦ったら
誰もヒクソンが勝てるとは思っていないだろう。
だが、それはガンジガラメになった現代バリツーズもどきがもたらした弊害。
殺し合いまで行かなくても、第一回UFCにヒョードルがエントリーしていたとして、
果たしてホイスを破り、優勝は可能だったのか?
拳の弱いヒョードルが素手でフルスイングのパウンドを打てるのか?
ゴルドーの拳は決勝では折れていた。あの喧嘩慣れしたゴルドーでさえ。
そうなると純粋に寝技勝負になる。ヒョードルは最上級の寝業師だが、
ホイスを上回ることが出来るのかー。
オープンフィンガーグローブを外しただけで、技術体系が全て変わる。
そしてヒョードルはヒョードルでなくなる。
これが殺し合いならどこまでヒョードルでなくなるのか。
崩壊する格闘技。
一度とことん崩壊すればよい。
一番ワクワクしていた原始的な世界へ。
原始的な大会にロマンを求めて出場する。
そこで「実践でも最強を信じていた」男が何も出来ずにシンプルな柔術家に殺され、
実践向きではないと揶揄されてきたボクサーに殴打される。
これこそが新たな刺激。
殺し合いは不可能であるが、
せめて現代総合格闘技の崩壊を願う。
K-1終演後の世界、新たな刺激を求めてー。
*明日がいよいよ最期の「武力まがいのオレンジ」。
posted by AlexGirl |11:12 |
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2011年01月29日
あと二日。
2011年1月31日を持って「武力まがいのオレンジ」は終演する。
本日は「武力まがいのオレンジ」を設立した動機をお話したい。
それは「平和ボケへの警鐘」に尽きる。
設立時、K-1やUFCが開始されて17年が経過していた。
「プロ格闘技が地上波放送されているという事実」
この事実はハッキリ言って異常だ。
昔を知る者、格闘技という特製・素材を良く理解している者にとっては、
この17年がどれだけ狂っていたのかが分かるはずだ。
しかし、17年の年月の中で、異常だと思わない世代が台頭してきた。
当然だ。生まれた時、当たり前のようにテレビ放送をしていたら、
それはその世代にとって異常ではなく正常な環境なのだから。
問題は彼らではない。
問題は、異常だと知っている世代が異常だと思わなくなっていることだ。
苦労を知っている世代、冷静に分析出来る世代が、正常な感覚を失っていること。
「格闘技が地上波放送するのは当たり前」
そんな異常な風潮がすっかり定着していた。
まるで生物の命が永遠であるかのような、死の定を忘れるかのような……。
その感覚はファンだけではなく、選手にまで感染していた。
だからこそ、佐藤嘉洋のような選手が平然と生まれてしまったのだろう。
「いいか! これは異常なんだ!
今起きていることは異常なんだ! それを自覚して行動してくれ!」
そう叫ぶべく設立したのが「武力まがいのオレンジ」だったのだ。
ーーーーーanother story ーーーーー
ある疲れきった少女がいた。
日々の仕事に勝手に疲れ、私生活でも勝手に疲れ、
日本という平和な国にいる歓びを感じる事が出来ない「ワガママ」な少女だった。
自分より劣悪な環境・運命を背負って生きている人間はいくらでもいる。
それを克服している人間はいくらでもいる。
しかし、
「所詮は他人。基準は自分。他人と比較されても自分の苦しみが消えるわけがない」
と卑屈な笑みを浮かべ、夜毎、色目まがいに街を闊歩した。
歩数分、苦しみが消えるわけがないのに。
「格闘技を観に行きましょう」
そう知り合いに誘われ、暇を持て余した少女は格闘技を観に会場へ足を運んだ。
近隣でアイドルのコンサートが大々的に開催されていた。
悲壮な表情で、まるで緊急手術でどうしても「血が欲しい」と哀願するかのような、
切迫した瞳を浮かべながら「チケットを譲って下さい」というプレートを掲げた女性達。
少女はそんな強さと弱さが同居した同年代の女性達を縫って、会場へ向かった。
か細い男性から筋骨隆々な男性、眠らぬ夜街でよく見かけた黒服な種族、
人種の坩堝、男性の見本市に揉まれながら、少女は狭いエレベーターに乗り込んだ。
エレベーターの中、女性はその人ただ一人だった。
リングがすぐに飛び込んで来た。
なんという大きさ。
堂々たる姿勢。
四方に括られたロープに「決意なき者は潜るべからず」という覚悟を求められる
伝言を感じてしまう。
どんな神殿よりも神聖な色合いを醸し出していた。
だが、スポットライトの眩しさにすぐに胸が痛んだ。
眩しい世界に吐き気を覚えるためだ。
同時に、自分が産まれたあの刻のような羨望・希望に帰ることが出来ると感じたのだ。
「キャー!」
「凄ーい!」
「つまらない試合」
少女は騒いだ。全てリングで起こった素直な感想が口から溢れただけだった。
肉体的に痛めつけ合う魅力に心を奪われた。
後ろの席から男の声がした。
「女は来るなよ」
「素人が」
「あー、(リングで戦っていた選手名)も可哀想に」
缶が転がって来る。
背もたれが揺れる。
お金を払って素直な感想を口にしてはいけないのか?
感嘆の声をあげず、お地蔵様にように黙って試合を観なくてはいけないのか?
試合中にトイレへ行き、他の客の視界を妨げることはしていない。
試合中に立ち上がることもしていない。身振り手振りを自席からはみ出して行った事もない。
ただ素直な感想を漏らしただけなのに。
少女を誘った知り合いは無視を決め込んで、挙げ句の果てには
「そろそろ帰ろうか」
と口にする。
リング上で人が殴られて倒れた。
その瞬間、後ろの男達は「ウオーッ!!!」
と雄叫びをあげて何度も飛び跳ねた。
「観る側のレベルを上げろ?」
火が点いた。
格闘技の魅力、そして汚い連中に対する憎しみ。
全てが活力と成り、身体中の細胞を一瞬で潤した。
ベッドに転がり、静かに反芻した。
幼き日の記憶。
父親はその少女の誇りだった。
父親は学生時代、空手で一時代を彩った選手だった。
「蹴りの白羽」の話。
少女は父親から「蹴りの白羽」の伝説をよく聞いていた。
今思うと父親は剛柔流だったのだ。
その父親は晩年、喋る度に唾を滴り落とし、車いすで施設に通い、
昔話だけが楽しみな生活を送った。
そして静かに眠った。
少女はありとあらゆるビデオ、雑誌、書物を取り寄せた。
リアルに歩めなかった日々を、自分が歩んで来たかのようにするために。
格闘技にすっかりヤラレテイタ。
同時に自分の愛した世界がどれだけ狂っているのか実感したのだ。
その後、格闘技はすぐに運命の日を迎えた。
運命の1993。
テレビ中継を通して急速に浸透して行く格闘技。
異常世界の始まりであり、終わりへのカウントダウンでもあった。
異常はいつかは正常になる。
だが、異常が続けばそれもまた基準が正常にもなる。
その月日は20年、30年、いや50年は必要なのではないか。
たった17年で何をどう定着させようというのだ……。
今は火を消してはいけない。
格闘技、強火にする時期ではない。
今は火を守る時期、絶やさず燃やし続ける時期。
その想いを胸に抱いた2009年12月31日、
橙色のつけまつげを片目に付けたのだ。
そのつけまつげもあと二日で外す。
posted by AlexGirl |12:09 |
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2011年01月28日
彼が落ち目らしい。
もう全盛期の力は無いと多くの人は言う。
だが少し待ってくれと言いたい。
それでは落ちる前、一番高い位置にいた時はいつのことなのか?
落ち目というからにはその落差を検証してみたい。
山本“KID”徳郁という格闘技人生の落差をー。
格闘家として一番高い位置にいた瞬間は、2004年12月31日の魔裟斗戦であろう。
K-1ルールで3戦目、純K-1としては2戦目であり、
実績から判断して彼の不利が予想されていた。
だが、それとは別に、K-1離れをした身体能力が引き起こす、
常識を逸脱する快感に期待を込める者も少なくなかった。
そしてそれは期待通りとなる。
1Rは格闘史の見開きに残る内容。
ダウンを含め、彼は前年度のK-1 WORLD MAX 世界王者を圧倒した。
戦前の舌戦で彼は言っていた「魔裟斗くんは焦っている」その通りだった。
元来、真面目を絵に描いたような男の魔裟斗は、異様なまでに上ずっていた。
オープンフィンガーグローブ着用を提案してくる彼をまともに相手にしてしまうほど
の余裕の無さ、刻々と迫ってくる底知れぬ恐怖。
自分にはない、生まれ持った身体能力を誇る相手に危機感を感じていたのだろう。
ゴング前の互いに向き合った時にみせた魔裟斗の“らしくない”微笑みは、
試合直前になってもとうとう拭いきれなかった不安の表れだったのか。
試合開始直後、彼は村浜武洋戦同様、右回りで円を描く。
思えば村浜戦の開始直後の彼の動きは興味深いものだった。
縦のリズムで互いに構えて向き合うムエタイの名残が色濃く残るK-1にとって、
試合開始と同時の円移動は非常に珍しかった。
村浜戦から32日後、ディファ有明にてAPKFによるNKB認定の興行が行われた。
それはそれは胸を張って拷問と呼べる代物だった。
なにせメインに至るまで10試合以上あったのだが、延々同じ内容なのである。
ゴングが鳴る、互いに向き合う、蹴り合う、消耗する、判定になる。
代わり映えのしない映像をいつまでも見せられ、車に乗っていたら確実に事故を起こして
しまうだろう、催眠効果を引き起こすような興行だったのだが、メインは一気に正気に
戻させる内容だった。
当時NKBフェザー級王者のTURBOが挑戦者である松本浩幸を迎えての防衛戦。
それまでの選手と同じく代わり映えのしないポーズで佇む松本の周りを、
TURBOは試合開始と同時に円移動で動き始めたのだ。
三時間近く経って、ようやくリング場が別の映像に切り替わった瞬間だった。
松本には申し訳ないが、試合開始直後の両者のコントラストを見た瞬間に勝者が
分かってしまった。
後はTURBOがどのようにフィニッシュするのか、そこを楽しむだけとなる。
松本は常に廻られているTURBOの動きを追うだけに力を費やし、
攻守はバラバラで形にすらならない。
前述の通り、大抵のキックボクサーは前方さえ気をつけていればよいのだが、
グルグル廻っている相手には前も後ろも斜めも、四方八方に気を廻していなければならない。
案の定、不意に飛び込んで来るTURBOの攻撃をまともに喰らい続け、試合は一方的となる。
そして2R、圧巻のハイキックによるKO勝ちで事故手前だった興行を無事に救ったのだ。
円移動をしながらのハイキックを当てるのは至難の業であり、相当な技量と、
そして最上級の運動能力を必要とする。
フルタイムにわたり円移動で攻守を繰り返すことはよほどの運動能力が備わっていないと
出来る動きではない。
限られた人間のみが実行出来る動きである。
魔裟斗と戦う彼も限られた人間だった。
先制攻撃を仕掛けたのは魔裟斗だった。
拭いきれなかった不安を騙すようにいきなり右ハイを放つ。
だが力みすぎたキックは僅かばりモーションが荒れた。
彼は見切ると同時に、右足で半歩踏み込み、それからもう一度、
力強く左足でマットを蹴って右フックを狙う。
両者の攻防はそれぞれ当たることはなかったが、
この後の激闘を予感させるオープニングに相応しかった。
さらに今度は彼が左ストレートから縦に振り降ろす右フックで魔裟斗を下げさせる。
魔裟斗のワンツーが捉えるも浅い。逆に彼の左からの右フックが魔裟斗を捉える。
その身体能力の高さは想像通りだったのか、以上だったのか、
とにもかくにも自分を取り戻すため、魔裟斗は右ミドルでリズムを作る。
そして彼の踏み込みに冷静に右のショートでカウンターを合わせ、激流を凌ぎ切る。
この右のショートで一気に流れが変わるかと思われたが、
続けざまの右インローを急所に当ててしまい、僅かばかりのタイムストップ。
魔裟斗は、変えられたはずの流れを自ら底流させてしまうことになる。
再開後、魔裟斗は底流した流れを認めないかのように、すぐさま右ミドルを放つ。
彼はこれをブロックするや、踏み込む足と同時に右の拳を繰り出す。
やはり底流のまま、そして流れは再び彼に傾いていた。
和道会における突っ込みの順突きにも似たこの動きが、
この試合で最も彼の能力を感じさせたシーンであった。
さらに彼はパンチと同様のタイミングで、サウスポーの状態から右足で踏み込んで、
左ミドルを放つ。魔裟斗が試合後に「蹴りにはびっくりした」と語っている通り、
いくらタイで修行をしてきたとはいえ、あまりにも奇麗な軌道だった。
魔裟斗は思わず手でブロックしてしまい、まさに面食らったといった感じの様相である。
気を取り直して右ハイを返すが、見事に宙を切り、右のミドルも彼の肘でブロックされる。
そして、試合開始から1分20秒、常識を逸脱する快感が訪れる。
彼が飛び込んで右フックを狙うも、魔裟斗は余裕を持ってバックステップでかわす。
彼は2、3リズムを刻んだ後、今度は右アッパーを繰り出すが、こちらも危険とはほど遠く、
魔裟斗は左腕を伸ばしてスウェーで避ける。この二つの右を完全に見切ったことで、
ほんの数瞬、魔裟斗の体から張りつめていた緊張がスッと解ける。
その瞬間、緊張が解けていた僅か数瞬を彼は逃がさなかった。
それこそ「感」と呼ぶのだろう、瞬間移動かと見間違うような最短距離で左ストレートを
放ったのだ。
完璧に顎を捉え、バランスとは無関係に揺れて沈んだ明らかなダウンである。
ちなみに倒れた魔裟斗への彼の追加攻撃は明らかな反則行為であり、ダウンを取り消す減点
でもおかしくはない。これをとっさにブロックした魔裟斗もさすがである。
タフな魔裟斗は苦笑を浮かべて立ち上がり、右ハイで流れを変えようとするも、
彼に適切な方向へ逃げられてしまう。
焦燥感の頂点に達した魔裟斗は、頬を膨らまし、フォロースルーの右腕を振り抜いた、
渾身の右インローを放つ。これが彼の急所にまともに直撃し、ドサッとマットに沈む。
焦燥感を打破するために放ったキックは、一回目のローブローとは明らかに重みが違った。
試合は長期の中断を余儀なくされる。彼は涙を隠すことなく痛みを表した後、
試合続行の意志を促す。
再開後、彼が先制の左ミドルを放つと、またも魔裟斗はフルスイングの右インローを放つ。
普通なら批判を恐れ、インローは打てなくなるものだが、そこは妥協を許さぬ魔裟斗、
決意にも似た第一手だった。
魔裟斗はさらに右ハイ、彼はブロックし、右フックからの左で応戦、
さらに右アッパーを繰り出すが、魔裟斗は右のショートを合わせる。
さらに迷いのない右インローで彼を襲い、互いに組み合い、牽制し合ったところで、
激動の第1Rが終了する。
第2R序盤、彼の軽快な動きは変わらず。
それどころか、動きのある魔裟斗の周りを一人で取り囲むように、その円移動は鋭く流れる。
右のジャブから飛び込んでの右アッパーのコンビネーションは秀逸だった。
だが、この日こだわり続けた魔裟斗の右ハイがようやく彼を捉える。
足の甲が、両手で固めようとしたガードの隙間をすり抜けて顎へ到達する。
彼の腰は落ちかけるも、どちらの膝もマットにつくことなく、踏ん張る。
だが、主審は慌てて間に入り、程よい理由が出来たかのようにダウンを宣告する。
再開後、彼は飛び込んで右フックを振るうも、右のショートから左フックを合わされ、
さらに左の飛び膝まで追加される。たまらずレスリングに持ち込むも、魔裟斗は腰も強い。
さらに魔裟斗は飛び膝、前蹴りからの左ストレートを立て続けにヒットさせ、
顎に喰らったハイキックによる彼のダメージを復元させていく。さらにこの試合、
初めて右インローを脚にヒットさせる。
やすやすと貰ったこの場面は、彼のダメージが復元した証である。
劣勢の彼も左から右で飛び込むも、もはや距離を掴んだ魔裟斗には届かない。
この辺りから彼が廻るのではなく、魔裟斗によって廻されはじめる。
さらに魔裟斗は首相撲から膝を三連打叩き込み、レスリング出身の相手に組際で上回る。
二度目のインローを彼に叩き込み、打破しようと飛び込んできた彼に右のショートを合わせ、
彼の顎を上げさせる。
完全に効いたと判断するや、魔裟斗は飛び膝を狙うも、判断に迷いがあった分、
彼は意識を取り戻し、反射神経を呼び戻して避ける。
魔裟斗と彼の運動能力の差を象徴するような場面だった。
運動能力の高い者は、右のショートで効いた瞬間に、最短距離で飛び膝を放っている。
ああいった閃きは、努力型の魔裟斗には実行出来ないのだ。
2Rは完全に魔裟斗のラウンドとなった。
最終ラウンド。
彼は右フックで狙いに行くも、モーションに慣れた魔裟斗はゆったりと見切り、
肩を揺らして余裕をみせる。魔裟斗は右ミドルから右ストレートで攻めるも、
逆に離れ際に彼の左を貰ってしまう。
彼は僅かに傾いた流れを察知し、左ミドルを放つも、
左のアッパー気味のフックを合わされてしまう。魔裟斗は上段前蹴りを狙い、
彼は右のフックを狙う。さらに彼はシャープな左を振り抜くも、魔裟斗は紙一重でかわす。
躍動感が戻ってきた彼は、魔裟斗の前蹴りをしゃがんでよけ、反動で右を返して、
バックを取るという離業もみせる。
だが、魔裟斗のカウンターのテンカオを喰らい、流れを変えられる。
飛び膝を狙った魔裟斗をたたき落とし、再び傾きかけた流れを断ち切ろうとする。
しかし、交差の瞬間に放たれる魔裟斗の右のショートは的確であり、
彼の大振りの右は虚しく空を切る。
さらに魔裟斗のテンカオも彼を捉える。
最後は前進する魔裟斗を嫌がるように、前蹴りでストッピングをかける。
彼の円移動はもはや持続困難になっていた。
こうして試合が終わった。
ジャッジは一人目が28-26.5で魔裟斗。
二人目が28-27.5でドロー。
三人目が28-27で魔裟斗、よって魔裟斗に勝利となった。
当時はオープンスコアシステムがなかったので、各ラウンドがどのような採点を振るったのか
興味深い数字である。私なら、1Rはダウンを奪取した時点で、10-8で彼。
だが、ダウン後の追撃で減点を課し、9-8(10-9)になる。
しかし、魔裟斗の二度目のローブローは減点の対象であり、魔裟斗にも減点1。
よって9-7(10-8)で彼のラウンドである。
2Rのハイキックはマットに膝がついておらず、攻め立てられたスタンディングダウンにも
該当しないので、あれはダウンではないとみる。
しかし、魔裟斗のワンサイドラウンドだったことには変わりはなく、10-9で魔裟斗。
最終ラウンドは非常に微妙であり、ヒット数は魔裟斗が僅かに上回っていたが、
明確な差がつくという内容ではなかった。10-10のドローをつける。
よって、私の採点は28-27で彼の勝利と裁定を下す。
だが、二点ほど葛藤はある。
1R、ダウン後の彼の追加攻撃を減点とするのは厳しいという想いと、
3Rは魔裟斗のラウンドでもおかしくはないといったところである。
しかし、この葛藤で計算をやり直してみても、28-27で彼の勝利なのである。
そう、彼は勝っていたのだ。間違いなく。
この試合こそが、彼の格闘技人生で最も高い位置にいた瞬間であっただろう。
【~珈琲ブレイクタイム~】
その後の彼は緩やかに落ち続けていく。
年が明け、K-1 WORLD MAX 2005~日本代表決定トーナメント~で、
彼のトーナメントエントリー及び武田幸三との対戦が発表された。
だが、彼は試合前日にまさかの欠場発表。なんでも大みそかの魔裟斗戦で肩を痛め、
右肩の細かい腱が切れかかっていて、パンチを打てば切れてしまうほどの状態とのこと。
試合前日の夕方に欠場を決めたという。
まず、試合前日に欠場を発表するなど、生真面目な魔裟斗では絶対有り得ないことだ。
チケット購入者の半数以上がKID×武田の黄金カードが目的だったことだろう。
彼も主催者もそんな姑息なことをせず、彼を最初から握手会ということでこの大会に
エントリーさせて、興行に貢献させればよかったのではないか。
もし、彼と当時の武田が試合をしたのなら、彼は武田に負けていただろう。
武田は悪い言い方をすればローキックだけである。
だが、その威力は70Kg以下級において間違いなく世界一だ。
レスリングと修斗で鍛えた強靭な脚を持つ彼でも、世界一のローを数発喰らえばダウンを
したはずだ。しかし、彼と魔裟斗の試合を見る限り、彼の反射神経の前では、
武田から仕掛けるローキックは一発も当たらないだろう。だが、彼から飛び込んで来る攻撃に
対してのカウンターのローはかなりの確率で当たるに思う。
彼の飛び込みはアッパーとフックのみである。
最もリーチを稼げるストレートならば、ローにカウンターを合わせられるが、
フックやアッパーはローの格好の餌食である。
また、武田は接近されて連打を打ってくる相手に弱い。
同じフック系でもマイク・ザンビディスのように連打をまとめられるのなら、
ガードを崩せるだろうが、単発で終わってしまう彼の攻撃では、武田のガードを崩すことは
困難だろう。
谷川氏は「ファンが望めば必ず再戦させる。5月にでもやりたい」と発言していたが、
実現出来ないまま武田は引退してしまった。
「望んだところで、どうせ直前で怪我でもするのだろう」一度抱いた疑念により、
ファンの方が対戦を望まなかったかもしれない。
彼の欠場が発表されないまま、マイク・ザンビディスと試合する当日を迎えたとき、
それはなにかの間違いだと思った。
ギリシャのマイク・ザンビディスと対戦が発表されたとき、まるで理解が出来なかった。
一つだけ分かっていたことは、この試合を発表はしたものの絶対に実現は有り得ないと
いうことだった。なぜなら、彼が勝てる確率は限りなく0%であることは分かっていたからだ。
それも間違いなくKOで負けることは多くの人間が予想していたはずだ。
試合前から勝敗が分かっているカードがある。
例えば魔裟斗×大東旭、例えばドラゴ×GORI。
マイク・ザンビディス×山本KID徳郁はそれらと同列のカードである。
まず、相性的に最悪である。
まだ純粋なプロボクサー相手なら、蹴りを覚えた彼ならいなせたかもしれないが、
ザンビディスは違う。彼はボクサーではない。パンチが得意な純粋なキックボクサーなのだ。
ザンビディスのボクシングテクニックはプロボクシング経験者を除けば、MAXで一番である。
さらに二段蹴りやローキックも強烈である。
蹴り合いの対決をしても彼は勝てる見込みがないし、もちろんパンチでも遥か及ばない。
勝利のためにはどこかで差別化を図らなければならない。
村浜を圧倒したパワーのように、魔裟斗を凌駕したスピードのように。
だが、ザンビディスはパワーもスピードも彼を上回っている。
技術的にも体型的にも差別化を図ることは困難であった。
車とバイクが市街地で競争をしたら、小回りを生かしてバイクが勝つかもしれない。
だが、バイクとバイク同士なら、より性能の良いバイクが勝つに決まっているのだ。
まだブアカーオ・ポー・プラムックやアンディ・サワーと試合をした方が、
彼は勝てる確率があっただろう。
ありとあらゆる点であまりに不可解なマッチメークだった。
主催者は彼をどうしたいのか?
今後、各方面で使い勝手のよい彼のKOシーンの材料が欲しいがために組んだのではないか?
それともワガママになりはじめた彼に対する制裁マッチなのか?
まさかと思うが、彼が勝てると思って組んだのではないか……。
そして、一番解せなかったのは、マッチメークにシビアな彼がなぜこんな無謀なオファーを
承諾したのか。なにもかもが謎であり、今でもふと不思議に思うことがあるのだ。
試合は昂る要素がゼロの当然の結末だった。
彼の入場がアナウンスされても、まだ信じることが出来なかった。
入場曲は流れているが、彼が姿を現すまで異様に長かったのだ。
やはり……。
だが、彼は入場してきた。
長い長い入場だった。
リング上の彼を見たとき、一回り体が小さくなっていたことに驚いた。
あの鋼のような筋肉はどこに行ってしまったのか。
試合はもうワンサイドもいいところだった。
ザンビディスは遊んでいると言ってもよい動きだった。
予想の範囲内なので驚きも昂りもまるでない。
ただ残念だったのは、彼がただの下手クソなキックボクサーに成り下がっていたことだ。
まだ彼のスタイルで戦った方が勇猛な印象を与えたことだろう。
面白みのない、無数に有り触れたつまらないキックボクシングスタイルになっていたことは、
小さくはない失望だった。
そして迎えた3R、予想通りKOで散っていった。
試合後、彼は「打撃は面白いと思った」「K-1最高!」と叫んだが、
2009年にチョン・ジェヒと試合をするまで、4年間K-1ルールで試合をすることはなかった。
総合格闘技で彼は誰に勝ったというのだろう。
総合素人のトニー・バレント、安廣一哉、ジャダンバ・ナラントンガラグ、
イストバン・マヨロシュからの勝利は讃える価値は無し。
修斗時代も強豪からの勝利はなく、評価には値せず。
宇野薫とは実質引き分け、須藤元気は早すぎるストップと、世界トップからの勝利は
いずれも疑問符がつく。
体重を63kg以下に落として戦ったビビアーノ・フェルナンデスとハニ・ヤヒーラには大苦戦。
それもそのはず、
軽量級では、小柄な体を生かした今までの戦いが木の葉に隠れてしまうからだ。
ビビアーノの判定も際どすぎるものだし、ヤヒーラ戦のフィニッシュは明らかな反則である。
ジョー・ウォーレン、金原正徳に敗れたことなど、さしたる驚きではない。
同じ階級で試合をすれば、いずれはああいった結果が待っていたのだ。
あれが彼の実力である。
彼の総合のキャリアにおいて、胸を張って足跡を残したといえるのが、
ホイラー・グレイシーからの勝利であろう。
当時39歳で、下りも下り坂だったとはいえ、ヒクソンと違い、常に戦い続けて、
その技術を磨いていた男に、文句のつけようのない完璧なKO勝利を収めたことは
上級の評価を与えてもよいはずだ。
他に評価出来る試合といえば、ボクシング経験もある中堅どころのイアン・シャファーと
互角の試合を演じたことと、当時最強説さえ浮上していた宮田和幸に勝利したことであるか。
総合格闘技のキャリアを、こうして紐解いていると、評価できる試合はほとんどないのだ。
彼と主催者が無理やりHERO`Sの初代ミドル級王者を獲った後、北京オリンピック挑戦という
合法的な回避理由を生み出し、レベルの上がることが予想されるトーナメントから撤退する。
時代はコンプリートファイターのJ.Zカルバンとなっていく。
だが彼はこの英雄王を「興味ない」と雑な切り捨て方をする。
「ペケーニョとは絶対にやる」と宣言していたアレッシャンドレ・フランカ・ノゲイラとは、
修斗でもHERO`Sでも対戦することはなく、いまだ動く気配はない。
肝心の北京オリンピック挑戦は、正式な終結宣言もないまま、まさにフェードアウト。
オリンピックのために体重を落としたという程よい理由をお土産にDREAM参戦。
だが、ジョセフ・ベナビデス戦はまたも直前で欠場を発表。
またもや怪我が理由とのことだが、大麻報道が成された直後のことだった。
ちなみにもしベナビデスと試合をしていたら、結果は明らかである。
彼が評価を確保するには、逃げ続けた所英男と試合をし、高谷裕之と打ち合うべきである。
チョン・ジェヒにK-1ルールで敗れたことが彼の決定的な落日だったと多くの人は言う。
だが、今もし70kg以下のMAXに参戦したら、それほど落差はないような気がするのだ。
小柄なハンデを補うために身につけたスピードとバネ。軽量級ではそれが活きないだけだ。
魔裟斗戦で見せた最も高い位置、チョン・ジェヒ戦でみせた底辺、
その落差は測れる距離ではなかったのだ。
彼は今も昔もそれほど変わっていない。
posted by AlexGirl |07:04 |
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2011年01月27日
今、一つの時代が終わろうとしている。
一度冬に入ってしまえば、そこはいつまでも銀色な世界。
雪解けの春など訪れるわけもなく。
だからこそ冬という季節に変える事を必死で防止しなければいけなかったのだ。
だが、冬入りを率先して望む一部の関係者、ファン、そして選手ー。
冬の怖さを知らない小僧達がわんさか騒いで真夏の太陽をどかそうとする。
愚かな連中だ。
本当に愚かだ。
競技の発展のため。
競技の観点から。
競技性を考えた場合。
競技、競技、競技……。
競技?
格闘技の競技化(市民権取得)を願うならば、
まず世間を振り向かせろ!
なぜまずコアの心を掴もうとするのだ?
お前らは格闘技の競技化を願っているのだろう?
蹴球や野球と同じように。
スポーツとして。一つのスポーツとして。
格闘技を、野球と蹴球の間・並列に置かれるような世界を夢みて。
だったら多くの人間を虜にしてみろ!!
コアの心を掴むことならキックボクシングがとっくにやっている。
45年間ずっとやっている。
その結果、キックボクシングは蹴球と野球が並列に飾られている硝子ケースに
収まることは出来ているのか?
クダラナイ分裂・内ゲバ。身内を満足させることで自分達も満足。
キックの英雄、いや神様、沢村忠。
そんな偉大なる沢村を批判する「愚者」な連中。
「沢村がやっていたのは八百長。キックボクシングではない」
キックボクシングではない? 沢村と野口修が作ったのに?
創設者がニセモノ??
ニセモノはお前らだ。お前ら以外誰がいる。
沢村は必死だった。
初心者を、浮遊層を惹き付けようと。
キックボクシングを本気でメジャーにしようと、
蹴球と野球が並列に飾られている硝子ケースに収めるための下地を作ろうと。
沢村の自己犠牲。
沢村が造り出した下地を、本格的な競技化(市民権・文化)に向けて
“ゆっくりと”動かして行くことが後続達の役目だった。
だが、どうだ。
後続達はなにをした。
今、どうなっている。
コアへコアへ。
己が言い訳まがいに提唱する「競技の拡大……」と真逆の行動ばかりでないか。
あろうことか沢村批判だ。
お前らのようなコア志向がキックボクシングを潰したのだ。
競技?
格闘技の競技化(市民権取得)を願うならば、
まず世間を振り向かせろ!
だったら多くの人間を虜にしてみろ!!
もう遅いが。
なにもかも。
posted by AlexGirl |06:49 |
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2011年01月26日
昨夜の蹴球日韓戦。
言葉で表さなくてはいけないのだが、とてもじゃないが表しきれない。
これだから蹴球は面白い。これだから日韓戦はやめられない。
格闘技など蹴球の足の爪先にも擦りはしない。
蹴球は日進月歩。
それは四年周期のW杯を持って証明されていく。
1998年より2002年、2006年より2010年……。
黄金世代のピーク、歴代最強と謳われる2006年組でさえ、
昨夜の代表チームに比べるとほんのり貧弱にみえて仕方ない。
ここで一つの遊戯。
もし2006年のW杯が、昨夜の代表チームと同じフォーメーションだったら
どのような人員配置になっていただろうか?
私は以下の配置を希望する(人選は2006年W杯登録メンバーに限定する)。
大黒
三都主 中田英 柳沢
遠藤 稲本
中田浩 中沢 坪井 加地
川口
やはり現代の代表の方がしっくり来るし、力強い。
そして現代の代表もすぐに「古いなあ」と感じる刻が来るのだ。
格闘技。
当ブログが改めて伝えなければならないこと。
それはやはり日韓戦の有用性である(2010.11/21の記事を参照)。
地固めせよ。
世間に対して地固めに邁進せよ。
安易な世界戦より堅実な日韓戦。
K-1(格闘技)が創立して18年。
まだまだ足固めをする時期なのだ。
消えゆく文化に私は虚しく叫ぶ。
posted by AlexGirl |06:35 |
蹴球と格闘技の類似論 |
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2011年01月25日
K-1が誕生して18年目。
たった18年である。
18年とは長いのか短いのか?
仮にジョン・L・サリバンとジェームス・J・コーベットが拳を交えた
1892年を「拳闘」設立記念日と定めよう。
18年後の1910年。
1910年といえば、ジェームス・J・ジェフリーズによるジャック・ジョンソンへの
「人種戦争」を開戦・終戦した年である。
あの試合は確かに拳闘の歴史の中でも、一、二位を争うほどのビックマッチであったが、
競技的な視点からみると、とても現代の拳闘と呼べる代物ではない。
18年の年月などそんなものなのだ。
ジョー・ルイスが世界王者に輝いたのが1937年。
拳闘が誕生して45年後の出来事だ。
45年後である。そのルイスにしても、現代拳闘に飛ばせば未熟な技術だ。
マイク・タイソンが王者が就いた刻など、94年後の世界の話だったのだ。
たった18年で競技として確立させようなど甘く笑える話だ。
(ちなみにK-1には下地があった上での1993年の創立という論者は、
拳闘創立1892年以前、創立に至までの膨大な下地を知らない愚者である)。
たった18年でジョルジオ・ペトロシアンなど
愚かな変態自殺行為だ。
posted by AlexGirl |06:34 |
格闘持論 |
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2011年01月24日
前項に引き続き(2011.1/23の記事を参照)、
K-1 WORLD MAX 2011 -70kg Japan Tournament 出場「希望」選手を記載する。
【日本代表決定トーナメント1回戦(4):K-1ルール/3分3R延長1R】
城戸康裕×菊野克紀
城戸は大変魅力のある選手である。
理由は一つ。
彼は典型的な「天才」だからだ。
小比類巻太信以来の天才。小比類巻ほどの才能は携わっていないが、
それでも現役選手で城戸を超える才能の持ち主はいない。
天才の魅力、それは好不調の波にある。
城戸の場合、不調の意味は「心の弱さ」に該当する。
日菜太戦然り、佐藤嘉洋戦然りー。
「心の弱さ」は穴であり、テレビ放送を舞台に戦う格闘家として穴のある選手は
大変魅力的なのだ。
菊野の魅力に関してはもはや多くは語らない。
当ブログで魅力を語り尽くしたからだ。
なぜ、城戸に充てたのか?
互いに「待ち」なスタイル。噛み合ない可能性は高い。
しかし、それでも私にはある光景が浮かぶ。
菊野が微笑みを絶やさず、独特の佇まいでゆったりと城戸に向かって歩を進める。
城戸、その雰囲気に早くも呑まれる。
左ミドル、伸びのあるストレートをヒットさせるも、菊野からは微笑みが消えない。
そして確実にゆっくりと歩を進めて行く。城戸は気圧され下がり始める。
いつの間にかそこは三日月の照らす距離だった。
心の弱さはボディ攻撃に現れる。
ボディをえぐられ、心は無惨にも崩壊したー。
では整理する。
K-1 WORLD MAX 2011 -70kg Japan Tournament 出場「希望」選手
【日本代表決定トーナメント1回戦(1):K-1ルール/3分3R延長1R】
長島☆自演乙☆雄一郎(日本拳法)×青木真也(総合格闘技)
【日本代表決定トーナメント1回戦(2):K-1ルール/3分3R延長1R】
中島弘貴(キックボクシング)×梅野孝明(シュートボクシング)
【日本代表決定トーナメント1回戦(3):K-1ルール/3分3R延長1R】
日菜太(キックボクシング)×前田宏行(ボクシング)
【日本代表決定トーナメント1回戦(4):K-1ルール/3分3R延長1R】
城戸康裕(キックボクシング)×菊野克紀(空手)
総力戦である。
K-1という日本格闘技の象徴に、格闘者達は集うべきだ。
手を組むべきだ。何を争っている。争っている時期なのか。
一致団結してK-1を支えろ。K-1を利用しろ。
キックボクシングが辿った40年間を繰り返したいのかー。
当ブログもいよいよゴールが見えて来たようだ。
posted by AlexGirl |06:37 |
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2011年01月23日
前項に引き続き(2011.1/22の記事を参照)、
K-1 WORLD MAX 2011 -70kg Japan Tournament 出場「希望」選手を記載する。
【日本代表決定トーナメント1回戦(3):K-1ルール/3分3R延長1R】
日菜太×前田宏行
日菜太の左ミドルはHAYATOの比ではない。
前田はまた腕を折られる可能性がある。
それでも前田は前に出る事をやめない。
強大な蹴りの先にある、勝ち気な湘南の若造の顔面を拳で探し抜くためにー。
私は男前田が帰って来る様な気がしてならないのだ。
グローブをはめて、四方をロープで括られたあの世界に。
大切な人が沈みかけの舟に乗っている。
それを前にして人は二つに行動に分かれる。
見捨てる人間と、助ける人間と。
前田は自ら沈みかけの舟に乗り込む様な気がしてならないのだ。
近年、私が最も格闘技に感動した試合。
それは桜庭和志がゼルグ・ガレシックに逆転勝ちした試合でも、
長島☆自演乙☆雄一郎が中島弘貴を倒して日本一に輝いた試合でもなく、
西島洋介がピーター・アーツに魂をぶつけた試合でもない。
前田がTATSUJIをKOで葬ったあの試合なのだ。
K-1 WORLD MAX 2008 ~日本代表決定トーナメント~。
佐藤嘉洋が抜け、それまで二年連続で準優勝していたTATSUJIは
当然の優勝候補と見なされていた。
そのTATSUJIと一回戦で対戦したのが前田だった。
題目は「ボクシング対決」。
前田はプロボクシング日本三階級王者の偽りなき実力者。
しかし、K-1参戦の経緯はそれまでのボクサーと同じだった。
引退後のバカンス。そう思われても仕方がない経緯。
ボクサーとしては格下であるヴァージル・カラコダのジャブをまともに喰らい、
一流半のキックボクサーでもあるカラコダのローに何も出来なかった。
やはりプロボクシングで膨らんでしまった選手はK-1では通用しないのかー。
「これがプロのパンチか……」
TATSUJIは怯えた子犬のような瞳になっていた。
アマチュア時代、あれだけの打たれ強さを誇った男はたった一撃で吹き飛んだ。
アマとプロの差。
これがプロの左フック。
プロの「現場」で揉まれた職人的な左フックの重み。
机上で学んできたアマの左フックとは目標地点への「勘」が異なった。
そしてすかさず仕留めにかかる勝負勘。
コンパクトで重厚な右アッパー。
勝負はあった。
「咲かせてみせた前田桜ー!」
アナウンサーが絶叫する。
36歳のボロボロのボクサーが若き優勝候補を1Rで葬った。
プロボクサーの凄み、年齢を克服する美しさ、格闘技の素晴らしさー。
今でもこの試合を超える感動的な試合はない。
- 「AlexGirl Official WebSite」毎週日曜日に更新中!!
posted by AlexGirl |09:28 |
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2011年01月22日
前項に引き続き(2011.1/21の記事を参照)、
K-1 WORLD MAX 2011 -70kg Japan Tournament 出場「希望」選手を記載する。
【日本代表決定トーナメント1回戦(2):K-1ルール/3分3R延長1R】
中島弘貴×梅野孝明
長島☆自演乙☆雄一郎という希有なキャラと、青木真也のトリッキーな動きで
釘付けにさせた浮遊層を流れさせない事がこの枠の役割である。
第一試合中、画面の上に「この後、魔裟斗以上のイケメン登場!!」のテロップを流し続け、
試合が終わると同時に、画面一杯に「魔裟斗以上のイケメン!!」のテロップを表示させて
チャンネル変更を阻止して頂きたい。
そして梅野という日本格闘技界随一のイケメンを映しだす……!
男性視聴者はサヨナラかもしれないが、女性視聴者は引き続き残ってくれるだろう。
中島は「2010 武力まがいアウォーズ」新人王を奪取した選手である
(2010.12/30の記事を参照)。
昨年の同大会での活躍は鮮烈であった。
その後、アルバート・クラウス、ブアカーオ・ポー・プラムック等強豪相手に経験を積み、
一回り成長した事は間違いない。今大会外せない主力の一人だろう。
梅野に関しては愛憎入り乱れた想いである
(2010.1/12、2/20、4/12、8/7、9/18,19,20,21の記事を参照)。
それでも梅野が今のMAX(日本格闘技界)には必要である。
彼の持つ「華」を飾ることは最優先事項なのだ。
この二人に期待する事は「殴り合いの末によるKO決着」その一点のみである。
共に豪腕を売りにする者同士なのだから当然である。
しかし、最近の両者は「パンチに及び腰」になっている。
打つことも打たれることも及び腰になっている。
ハードパンチャーがパンチを恐れてはいけない。
ハードパンチャーが己の破壊力を疑心してはいけない。
中島も梅野も「……相手のパンチの方が強いかも」と及び腰になり、
蹴りを多用し、結局は判定という事も考えられる。
だが、私は期待する。
彼らがこの試合でかつての「自信」を取り戻してくれる事を。
そしてこれこそがK-1だという熱い試合を魅せてくれる事をー。
posted by AlexGirl |09:40 |
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2011年01月21日
K-1 WORLD MAX 2011 -70kg Japan Tournamentが、
例年通り春先に開催されたと「仮定」して話を進める。
本日から出場「希望」選手を記載していきたい。
今年も抽選によって対戦カードが決まる可能性が高いが、
対戦カードと試合順も含めて希望させて頂く。
【日本代表決定トーナメント1回戦(1):K-1ルール/3分3R延長1R】
長島☆自演乙☆雄一郎×青木真也
昨年、当ブログでは同大会で長島と菊野克紀の対戦を熱望した(2010.1/11の記事を参照)。
今、それが現実になる可能性が高く、念願叶い喜ばしい限りだが、此処はあえて武力を振う。
青木を使うのだ。
そして長島との再戦を速やかに組むべきだ。
昨年の大晦日の敗戦により、現在、青木は最も商品価値の高い格闘家の一人となった
(2011.1/1の記事を参照)。
総合ルールで長島に完敗したため、総合ルールで長島との再戦を組むのは不可能に近い。
長島にとって旨味がまるでないからだ。
だが、K-1ルールでの再戦なら長島にも旨味がある。
①長島はK-1ルールで青木を仕留めきれななかった→リベンジ。
②本戦一回戦の相手として考えるとダメージを負わない可能性が高い。
③話題性。
以上の三点が長島の対青木の旨味である。
青木は大晦日同様の仕事をしてくれればよい。
間違っても「キックボクシング」などやってはいけない。
誰もそんなものは求めていない。
ロープを使え、ドロップキックを使え、タックル、クリンチ、
我々をイライラさせろ。
理想の展開は、長身から放たれる青木の真っ直ぐな左ストレートが
長島を捉えて先制のダウンを奪取する光景だ。
アンディ・オロゴンが小比類巻太信からダウンを奪った様なサプライズ感が欲しい。
MAX史上最凶ヒールの誕生だ。
鉄は熱いうちに打て。
今しか出来ないカードを組むのだ。
怒り、憎しみ、そして開放感。
不快感も快感も与えてくれる青木を長島に宛てがうのは今しかない。
posted by AlexGirl |06:37 |
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2011年01月20日
小林由佳と滝井礼乃を軸に考えていた。
体重は-53kg。名称も女子独自の「チェリー級」とし、
ピンク、ホワイト、ゴールドで染め抜いたロープとマットを使用する。
ポップでサブカル的な舞台、これがトライアスロン格闘技「Reason」の全景だった
(2011.1.16,17,18,19の記事を参照)。
当時(2006~2007年)リストアップした可愛くて個性的なReason Girl達は以下の通り。
イ・スヨン、イリーナ・メルニク、イロンカ・エルモント、上田朱理、
牛塚愛子、エリカ・モントーヤ、エレーナ・ヴォロビヨーヴァ、岡田敦子、
兼光のぞみ、川畑千秋、神田桃子、キーラ・グレイシー、
ゲノウ・ナイマ、小林由佳、小原かおり、コリーナ・カーレスク、
SAKURA、SACHI、柴田早千予、ステファニア・ビアンキニ、
長井淳子、永島梢、ナムワンノーイ・サックブンマー、羽柴まゆみ、
バッカス羽鳥、パトリシア・ミランダ、花岡けい子、ハム・ソヒ、
パメラ・ヴィッツ、風香、深谷愛、藤城梨絵、
古館由紀、フレデリク・ジョシネ、舞、松尾永遠、
MIKU、メリンダ・クーパー、森本華世、山田紗暉、
山田よう子、山本美憂、吉田正子、リサ・キング、
リサ・ワード、リンダ・オームス、レギーナ・ハルミッヒ、ローラ・スキナー、
渡辺久江。
そして滝井礼乃。
ビーチレスリングに参戦し、女子アナ界最強の身体能力と伝え聞いていた彼女を
目玉と考えていた。
現役バリバリの女子アナが自社放送の女子格闘技に参戦する。
顔面を腫らしながら、ニュースを読み上げる話題性。
滝井投入でようやくReasonが完成したのだ。
結局は企画書自体が日の目を見ることなく終わった。
あの2006~2007年のひと時は女子格闘技に捧げた季節だった。
今でも私の女子格闘技の記憶はあのときのままで止まっている。
これからの女子格闘技がどうなるのか分からない。
しかし、これだけは言える。
男女平等で自分達の競技を観て欲しければ、
まずは負けを認めることから始めろ。
男子には敵わないということを素直に認めろ。
受け入れろ。
そして
工夫しろ。
そうしなければ一生女子格闘技は日の目を見ないだろう。
世間に届けるためにはどうしたらよいのか。
それをひたすら考える時期なのだ。
それを本当に分かって欲しい。
女は男と違って強い。
現実をみつめる力が女にはあるはずなのだから。
posted by AlexGirl |06:41 |
女子格闘技 |
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2011年01月19日
連日綴る女子格闘技特集。
先日はトライアスロン格闘技「Reason」の存在価値について綴った
(2011.1.18の記事を参照)。
本日は少々スピンオフとする。
当時(5年前)から変わらぬ想いがある。
Reasonルールを作成した理由は苦肉の策(2011.1.18の記事を参照)。
しかしもう一つの「個人的な理由」がそこには存在した。
それは総合格闘技を否定する事だ。
厳密に言葉を発せれば、
総合格闘技の最強論を否定するということだ。
以前、同様の記事を綴った事があるが(2010.8.25,26の記事を参照)、
Reasonルールを持ってそれを証明したかったのだ。
拳闘と総合を同じ硝子ケースに並べる、押し込める。
あくまで並列。どちらがか少し前に飛び出ているわけではない環境。
拳闘と総合は平等だと訴え、そして証明するために。
トライアスロン格闘技は、
総合を「一競技」に収める事が可能な手法なのだ。
posted by AlexGirl |06:36 |
格闘持論 |
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2011年01月18日
トライアスロン格闘技「Reason」。
昨日は当時作成したルール・ブックを掲載した(2011.1.17の記事を参照)。
記憶を辿ると、そこには或る想いと狙いが存在した。
まず、このルールは“苦肉の策”だった。
女子は男子には勝てないという着想から開始し(2011.1.15の記事を参照)、
独自のルールを考案していく。
しかし、負けを認めたものの、それは同じ舞台(ルール・競技)で負けを認めるという
意味であって、女子というアイデンティティの負けを認めたわけではない。
いや。
むしろ男子に勝たなくていけない。勝たなくては視聴者も観客も見向きはしない。
「同じ舞台で戦えば負けるけど、今私達がやっていることは男子よりも凄い!」
そう思わせるキーワードが必要だった。 そこで見つけた鍵が、
「私達は男子よりもキツいことをやっている!!」
そう「男子よりもキツいこと」をやれば、
男子に勝っているというカラクリを造り出す事が出来るのだ。
男子よりもキツいこと、それがトライアスロン格闘技「Reason」だったというわけだ。
Reasonは言ってみればFEGが実施していたMIXルールの進化形である。
そこで懸念されたのが、男子(FEG)がReasonルールを採用したらReasonの存在価値が
失われるということだった。
だが、そんな頭の悪いことする人はFEGにはいない。
Reasonルールはいわば苦肉の策、カバー。男子の迫力不足を補う手法。
補う必要性がなく、単体(K-1、総合格闘技)で魅せる事が出来る男子が、
常時Reasonルールを採用した格闘技イベントを放送するなど有り得ないからだ。
当時地上波放送していた男子の格闘技団体はK-1だけだった。
だからK-1が採用しなければ問題はなかった。気にするべき存在はK-1のみ。
地上波放送していない男子の団体がReasonルールを採用しても、
地上波放送を前提に作った企画なので、地上波放送で乗っていないところで
いくら採用していようが、痛くも痒くもないというわけだ。
そして、もう一つの想い。
それは総合格闘技を「否定」することだった。
*明日へ続く。
posted by AlexGirl |06:38 |
女子格闘技 |
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2011年01月17日
《Reason Official Rule》
第一条
試合場は、原則として主催者が認定した3メートル四方の正方形のリングを
使用するものとする。
第二条
試合ラウンド数は全て2分×3ラウンド。ラウンドインターバルは1分である。
第三条
そのラウンドが拳闘、総合、組業になるのかは、1Rのみ開始前リング中央で決定し、
2R、3Rはインターバル中に決定する。その決定方法は第四条に記載。
第四条
両選手がレフェリーの合図と共に同時にサイコロを振る。
この時必ず選手自身がサイコロを振らなければならない。
サイコロは赤色二面、青色二面、黄色二面である。
赤+赤=拳闘。青+青=総合。黄+黄=組業。
赤+青=拳闘。青+黄=総合。黄+赤=組業。
とする。
第五条
選手は、両手に主催者が用意したオープンフィンガーグローブを装着しなければならない。
マウスピース、ファウルカップ、試合着は選手各人が用意し、必ず着用すること。
試合着はプラスチックや金属などの人体表面よりも硬いと競技役員によって判断される飾りや
留め具、ジッパー、ならびにポケットがないものを着用すること。
第六条
テーピング、バンテージについては次の通りに定める。
第1項 選手は、テーピング、バンテージを使用することができる。
第2項 バンテージは、主催者によって用意されたものを使用しなければならない。
第3項 テーピングなどにねじり合わせるなどの加工を施し使用することはできない。
第4項 テーピングおよびバンテージを施す際は、試合前に必ず競技役員のチェックおよび
サインを受けなければならない。
第5項 試合終了後は、競技役員立会いのもとにグローブ・バンデージの開封を行い、
この際に不正が発覚した場合は、選手はそのタイトル、賞金、ファイトマネーの全額(100%)を
罰金として没収される。
第七条
シューズの利用については次の通りに定める。
第1項 大会前に行われるルールレビューにおいて競技役員によるチェックを受け、
危険性が無いと承認を得られたシューズのみその着用を認められる。
第2項 大会当日、競技役員は、これが許諾したものと同一のものであることを
確認しなければならない。
第3項 シューズの紐の部分にはテーピングを施すこととする。
金具はもちろん競技役員が硬質と判断したシューズの着用は禁止する。
第八条
ワセリン、滑り止め等の利用の禁止。
第1項 選手は身体にいかなるもの(オイル、ワセリン、痛み止め、マッサージ用のクリーム、
整髪料、靴底・足裏へ滑り止め等)も試合前および試合中に一切塗布してはならない。
第2項 塗布していることが確認された場合は、直ちに「減点1」が宣告される。
さらに、罰金としてファイトマネーの全額(100%)が没収される。
第九条
選手は、ギブアップ、戦意喪失などの意思表示は、口頭で「ギブアップ」と言うか、
マットまたは相手の体を3回以上叩いた場合とする。
第十条
拳闘。
拳闘はオープンフィンガーグローブを装着する。握った状態でのパンチのみ使用出来る。
ただし後頭部、目、金的、延髄、脊髄、腰より下への攻撃は一切禁止とする。
また反則行為をした場合、「減点1」とする。悪質な反則は「退場」とする。
攻撃で倒れて3秒以内に立ち上がれなかった場合、ダウン宣告をされる。
ダウン宣告後10カウント以内に立ち上がれなかった場合、KO負けとなる。
またラウンド中に二度のダウンでKO負けとなる。
ダウン宣告後にラウンドが終了してもカウントは続行する。
ラウンド奪取の優先順位は
㈰ダウンを奪った数
㈪相手へのダメージ
㈫打撃のヒット数
㈬アグレッシブ度
とする。
第十一条
総合。
総合はオープンフィンガーグローブを装着する。
スタンドではパンチ、キック、首相撲を含む膝を使用出来る。
ただし後頭部、目、金的、延髄、脊髄への攻撃は一切禁止とする。
グランドでは腹、腕、脚のみ打撃を使用出来る。
スタンド、グラウンド問わず、道着を使った技、髪の毛を掴む行為、目、金的への接触、
リング外への投げ以外のあらゆる投げや寝技の技術を認める。
例え打撃で失神してもレフェリーは止める事は出来ない。
ラウンド奪取の優勢順位は
㈰ダメージ
㈪技の正確性
㈫アグレッシブ度
とする。
第十二条
組業。
組業はオープンフィンガーグローブを着用する。
スタンディングから始まり、道着を使った技、髪の毛を掴む行為、金的、目への接触、
リング外への投げ以外のあらゆる投げや寝技の技術を認める。
一切の打撃行為を禁止とする。
体の三点が付いた時点でグランドする。
グラウンドは20秒である。
しかし、20秒以内にリバースした場合、再び20秒開始となる。
寝技などで例え選手が失神しても止める権利があるのはセコンドだけで、レフェリーは止める事は
出来ない。
関節技を極めている最中に終了のゴングが鳴ったら速やかに技を解かなければならない。
解かなかった場合、減点1とする。
ラウンド奪取の優勢順位は
㈰テイクダウンの数(体の3点以上地面に付ける)
㈪関節技を極めた数
㈫リバースの数
㈬マウントポジションの数
㈭サイドポジションの数
とする。
第十三条
減点1で相手への1ラウンド奪取、ファイトマネー50%没収。減点2で退場。
ファイトマネー100%没収に加え、罰金を主催者に支払う。
第十四条
審判はリング内で試合を捌く主審1人、時計員1人、副審3人、モニター員2人、
採点員3人の10人である。
第十五条
セコンドは5人である。
また5人揃わなければ試合をする事が出来ない。
セコンドは各人タオルを持ち、リング内へ投げ込み試合を終わらす権利がある。
また選手が失神等をし、自分でギブアップの意思表示が出来ず、
なおかつセコンドが誰も試合を止めず、選手が死亡、重傷などを負った場合、
その全責任はセコンドにあり、主催者には一切の責任は無い。
第十六条
試合に出場出来るのは女性のみである。
上記が当時作成した(2011.1.16の記事を参照)トライアスロン格闘技のルールブックである。
自分で作成しておきながら、これが完成なのか未完なのか分からない。
ハッキリ覚えていることが団体名が「Reason」だったことだ。
*明日へ続く。
posted by AlexGirl |06:37 |
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