2008年05月26日

ガーナ戦 勝つには勝ったが・・・

サッカールーズが世界ランク14位のガーナを迎えてのフレンドリーが、シドニー・サッカー・スタジアムで5月23日に行われた。
 

オーストラリア国歌の斉唱が終わり、次はガーナ国歌。ガーナの選手が胸に手を当てて待っている。国歌が出てこない。機械の故障で音楽は出ないとのアナウンス。なんと、おおらかな準備、いやみっともないオーストラリアらしい大チョンボ。

事前チェックと次善の策を講じていなかった不手際だ。セカンド・ハーフの開始前に、ガーナ国歌が流れた。胸に手をあてながら、遅れて流れてきたガーナ国歌に苦笑いする選手もいたが、大観衆からは、ゲーム開始前に演奏されたであろう時よりも、大きな拍手、歓声が送られた。オーストラリア・フットボール協会は、ガーナ・フットボール協会に平謝りだった。

 
試合は、サッカールーズが、セカンド・ハーフ1分であげたステリョフスキのスコアでガーナに1-0で辛勝した。

 
主力1枚を落としてのガーナだが、世界ランキングからすれば、サッカールーズより遙かに上であることは前回書いた。

 
均衡を破れないサッカールーズが、後半開始直後につかんだワン・チャンスをものにして勝った本当に盛り上がりに欠けたゲームだった。29、914名の観客も、体が温まるチャンスがなかった。

 
フォーメーションは、4(オリフィス、ノース、ビーチャンプ、カーニー)-2(バーンズ、ジェディナック)-3(ステリョフスキ、キューウェル、トゥロイシ)-1(オリフィス)だった。

 
ガーナでは、やはりノッティンガム・フォレストFWのジュニオール・アゴゴの動きが、サッカールーズのビーチャンプとジェードのディフェンス陣を揺さぶっていた。前半の動きで目だったのは、ステリョフスキとトゥロイシだった。

 
4-2-3-1にもかかわらず、キックオフ後は、一転サッカールーズのポジティブな攻撃で始まった。従来のマーク・ヴィドゥカの役割を、グリフィスが無難にこなしていく。キューウェルも、ステリョフスキとトゥロイシが動く間に隙間をうまく埋めて果敢に動いた。

 

後半開始直後、ジョン・パイントシル(ウェスト・ハムDF)のエラーを、ステリョフスキーがすかさず突いて、ゴールに蹴りこんだ。強烈なスナップショットで、GKウィリアム・アマムーもどうする術もなかった。

 

ボール・ポゼッションは、豪の44%―ガーナは56%、敵陣にいる時間は、豪が44%―ガーナは56%、コーナー・キックは豪の2-ガーナの4、オフサイドは豪の3-ガーナの5、ファウルは豪の14-ガーナの13,イエロー・カードは豪2/1 ―ガーナの1/0。これは、ゴールしたステリョフスキの2枚のイエローカードで退場をくらった。



国際試合なので、ステリョフスキの次の国際試合1試合出場はできなくなる。因みに、レフリーは、日本の松尾氏だった。

 
トータルショットは、豪の6-ガーナの16。ターゲット・ショットは豪の2―ガーナの7。 ペナルティ・エリア内のボールは豪の19-ガーナの34、セーブは豪の7-ガーナの1、という具合で、ゲーム内容は圧倒的に、ガーナ主導だった。


まあ、両チームとも、6月のワールド・カップ予選を控えて、若干セーブ気味の戦いだったことはみとめるが、面白みはなかった。


それでも、何枚も主力選手を欠きながら世界ランクの上位に勝ったことに、サッカールーズの意義はあるのだが。

 

いつくか、サッカールーズで、良い点を探すなら、ジェード・ノースの起用で、ディフェンスに厚みが加わったことだ。そして、ハリー・キューウェルは見せ場こそなかったが、73分を走り、足の心配はほぼ払拭できたといえるのではないか。



「キューウェルの見せ場はなかったが、試運転はOK」 写真はシドニー・モーニング・ヘラルド紙(5月24-25日付け)より


 
後半、65分に、19歳の有望選手、スピラノヴィッチが登場した。

 

全体として言うなら、サッカールーズにとって行く手は長い道のりだということだ。バラバラなプレーがあちこちにみられた。それは、上記のボール・ポゼッションの数字をみてもらえればわかる。簡単にボールを取られる、相手選手の所にボールを蹴るなどのプレーが随所に見られたからだ。

 

選手の内容も、負傷は、ティム・ケーヒル、マーク・ヴィドゥカ、スコット・チッパーフィールド、パトリック・キスノルボ。夫人の出産で出場があやぶまれているのは、ルーカス・ニール、ジョシュ・ケネディらだ。サッカールーズの台所は、楽ではない。

 

さて、問題が一つ。


イラク戦が6月1日と目前だが、一体国際試合に出場できるのかどうか。本国の選挙戦の煽りをくらって、イラク政府は、突如、5月21日にイラク・フットボール協会の即時解散を命じてしまったのだ。6月1日のブリスベンでのゲームの入場券は完売している。

 

そして、イラク・ナショナル・チームは、5月23日にバンコク入りしている。FIFAは、フセイン・サイード氏を会長とするイラク・フットボール協会の復活を求め、今週火曜日(明日)までの返答を求めた。

 

現在、ゲームの延期か、中止を決めるにあたって、返事待ちの状態だ。それによっては、イラクの国際試合出場が危うくなる可能性もある。(了)


  • 共通ジャンル:

posted by buruta |09:08 | gensan | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年05月19日

お待たせ! ご当地登場 キューウェル

ワールド・カップ、アジア地区3次予選の次回サッカールーズの登場は、6月1日だが、その前に、5月23日、シドニー・フットボール・スタジアムで、ガーナとの親善試合がある。


“死のグループ”と言われるアジア地区のグループ1に所属するサッカールーズは、6月に入ると4ゲームを消化しなくてはならない。


サッカールーズは、6月1日に、ブリスベンのサンコープ・スタジアムで、ホームの試合をイラクと行い、ドバイに飛んで、7日にはイラク戦をアウェーで戦い、14日にはドーハで、カタールとのアウェー戦が待っている。更に6月22日、シドニーのANZスタジアムで、中国とのホーム・ゲームがある。


従って、この4試合のウォームアップとして、23日のガーナ戦は結構重要に思えるのだ。


世界ランクからみれば、ガーナは15位。オーストラリアは38位である。しかし、両国共に2006年のドイツ大会では、大きな躍進を果たした。


両国の対戦は、過去1回あるだけ。2006年11月だ。その時は、1-1で分けている。


ガーナは、ヨーロッパ勢で固めるはずだが、チェルシーがチャンピオンズ・リーグで勝ってモスクワ行きを決めたために、スター選手MFのマイケル・エッシエンの姿はみられない。まさか、来ないだろう。きてくれれば、サッカーファンとしては、嬉しい限りだが。


この重要な6月に、サッカールーズファンには、欧州で活躍する選手の参加が期待できるが、エヴァートンのティム・ケーヒルだけは、足の故障で不参加が決定的だ。これはサッカールーズにとっても打撃だし、われわれにとっても寂しいものがある。


その代わりだが、今シーズン負傷に泣いたシドニー出身のハリー・キューウェルは、シドニー・フットボール・スタジアムでの対ガーナ親善試合に出場することを確認した。先月シンガポールとの親善試合で、股間を負傷し、大事をとって対中国戦(0-0のドロー)に出場しなかった。


リバプールは2月16日に、イングランドFAカップの5回戦で、ホームのアンフィールドで2部のチャンピオンシップ・リーグのバーンズリーを迎えて戦った。キューウェルは、後半24分に、ピッチに投入されたが、ノックアウトされて、以後出場していない。試合は、結局1-2でリバプールが2部のクラブに大いなる不覚を喫した。国技館だったら、座布団が飛ぶケースだ。あれも、いい加減ファンの醜い行為だ。それはそれとして。


キューウェルのオーストラリアでの登場は、ワールド・カップ出場をかけた2005年11月のウルグアイとの大陸間フレーオフで勝利したゲーム以来となる。
「23日の出場は、負傷からの復帰という点で、意味のある出場になる。1ゲームをフルに出場できる体力がついたことを示す重要なものだ。故国での出場を楽しみにしている。これまで何回もチャンスを棒に振っているから」と。


「ガーナは、トップ・プレーヤーを作り出す歴史をもっている。そういうトップ・プレーヤーがヨーロッパの最高のリーグで活躍している。ワールド・カップで次のステージに進もうとするサッカールーズにとって、最高の相手である」と、言う。

さて、どういうプレーを見せてくれるか? キューウェルは今年29歳だ。(了)

  • 共通ジャンル:

posted by buruta |08:53 | gensan | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年05月07日

レフリーに出されたレッド・カード

ごくごくドローカルな話で恐縮だが、まあ読んでくださいまし。

小生はいま、シドニーから北へ15~6キロほど行ったクーリンガイ地域に住んでいる。


この地域の二つのサッカー団体がもめていて、サッカーをするアマチュア選手が困っているのだ。

もめているのは、クーリンガイ・サッカー協会とクーリンガイ地区サッカー・レフリー協会だ。


サッカー協会は、レフリー協会との契約を破棄した。このために、サッカーの新シーズンを前に1万5000人のアマチュア・サッカー選手の試合を裁く審判員がいなくて途方にくれている。 
レッド・カードを出されたのは、レフリー協会側だった。

20080507-01.jpg


問題の発生は、サッカー協会側に言わせると、レフリー協会に、レフリーの質の向上と量的供給の改善を申し入れたことに始まる。


「レフリーの質が低いので、プレーヤーからたくさんの苦情がきている。レフリーの数も足りなくて、われわれの予定した試合のうち62%しか試合が成立していない状態だ」と、協会の会長はいう。


しかし、レフリー協会の言い分は、こうだ。


「試合の成立は、こちらの責任だ。サッカー協会側がコントロールするべきものではない。独立の団体として、試合にふさわしい適切な審判技術を磨くことは、われわれの責任だ。われわれは、教育訓練によってそれを実現しているし、FIFAのガイドラインにそって、審判の質の評価をしている」と、レフリー協会会長は反論する。


サッカー協会側は、レフリー協会に最終的な覚え書きを送った。


レフリー協会側は、その覚え書きに訂正を加えて送り返した。


双方とも、自分たちの主張が正しいと言い合っているが、共に調印の兆しはない。

つまり、何のことでもめているのかというと、どうもレフリーの給料の問題らしい。

州のフットボール協会も、仲裁に乗りだした。


レフリー協会の見方は、これはたぶんに政治的なやり方だという。「新シーズンを前に、合意できるはずのものが合意に達しないのは、恥ずかしい。直ぐにも合意できるはずだ」と、主張する。


「NSW州のサッカー協会が言うには、われわれレフリー協会が加えた覚え書きの訂正に満足だと言っている。公平であり、しっかりした文書だと思う。それを読んでくれれば、そのことがわかってくれると思う」


サッカー協会側は、「われわれの覚え書きでは、なにか不合理なものを求めたことはない。ビジネスの中で、提供する側と顧客側には、何らかの合意が無くてはならない。一顧客として、非常に寛大であった。そうでなかったなら、とっくの昔にレフリー協会と縁を切っていたろう」


合意に達しなければ、サッカー協会側は代替計画を実行に移すらしい。

それは、2008年用に新しいレフリーの団体を設立することだ。すでにウェブ・サイトでも募集をしている。


レフリーの出来る選手が200名すでにいるという。つまり、サッカー協会の体制の中に、レフリーを抱えようと言うのだ。そのことを、上部団体である州の協会が認めなくとも、シーズン前なので、実行しようという気構えだ。


審判の給与がいくら払われているか、誰も言わない。「安い賃金では、良い審判がこない」というレフリー協会側の主張は当然あるだろうし、「そんなに高い協力費を払ってまでレフリー協会の協力を得なくともよい」という利用者である選手側の言い分もあるだろう。


プロでないだけに、双方の論争は長引きそうな気がする。レフリー側に出されたレッドカードが、無期限の出場停止にならないように願いたい。


ガソリンの値上がりでインフレが進むオーストラリアで、いろいろの問題が噴出してきそうだが、まさかレフリーの問題でもめるとは思わなかった。(了)


  • 共通ジャンル:

posted by buruta |09:23 | gensan | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加