2006年12月29日

2006年をざっと振り返る~F1編

さて、なかなか記事にできなかったF1ですが、観戦の頻度は結構高かったりするんです。
それでは、やはり「ざっと」振り返ってみましょう。

★フェルナンド・アロンソ、2連覇達成
昨年の史上最年少での王座獲得がフロックではないことを、自ら証明してみせました。
情熱の国と言われる(何処かの旅行代理店のキャッチフレーズなのかも)スペインの出身ですが、その走りは情熱的というよりは冷静沈着そのものです。
フィンランド出身ゆえに「アイスマン」と言われるライコネンの方が、よっぽど情熱的な走りをするような気がします。
今シーズンは来シーズンからのマクラーレン移籍が決まっていただけに、アロンソにとってはチームのサポートが充分に受けられない場面が出てくるのではないかと邪推しましたが、アロンソもフラビオ・ブリアトーレを初めとするスタッフも、この辺に関してはプロフェッショナルな対応を見せた模様です。
シューミが引退した今、現役ただ1人のチャンピオンドライバーとなり、これからのF1を背負っていくわけですが、まだ25歳。数多の記録を残して引退したシューミの記録への挑戦権も同時に得たといっていいでしょう。

★「無謀」スーパーアグリの挑戦
挑戦にして冒険、そして危険。昨年の今頃、鈴木亜久里代表の記者会見を見た第一印象は「無謀」の一言でした。
F1チームを一年間運営するのに必要な金額は最低でも数十億円。しかもこれはあくまで参戦するために必要な金額であり、勝つために必要な金額はさらに数倍に達します。
こんな金額(すなわちスポンサー)を果たして集めることができるのかと、懐疑的な目で見ていました。
しかし、スーパーアグリは開幕戦のバーレーンに2台のマシンを出走させました。
当初は新型マシンもなく、ベースが4年も前の弱小チーム、アロウズのマシン。
市販車で言えば4代前のモデルで堂々参戦したのですから、開幕戦の結果は惨憺たるものでしたが、とにもかくにもプライベーターがたった4ヶ月でグランプリ出走を果たしたということは、ただ「凄い」の一言でした。
そういった準備不足の影響を当初のレギュラードライバーであった「オールドルーキー」井出が受けてしまい、スーパーライセンスの剥奪にあったことは誠に残念でしたが、エースの佐藤琢磨は粘り強い走りで10回の完走を果たし(うち1回は失格)、トルコGPで新車を手に入れて以降はそのパフォーマンスも上昇して、最終戦では目下のライバル、ミッドランドやトロ・ロッソ勢を抑えての10位に入る健闘を見せました。
今シーズンは昨シーズンまでのようにマシン性能に恵まれなかった琢磨でしたが、そんなマシンに対する不満を外に出さず、黙々と新チームの立ち上げに奮闘し、限られたマシンの性能を精一杯引き出すことで、結果は悪くとも、むしろドライバーとしての評価を上げた1年だったかもしれません。

★ホンダ、第三期初の君が代を聞く
ハンガリーのハンガロリンクと言えば抜きどころのない単調なコースで、ドライバーからはワーストサーキットと言われることもあるのですが、そんなサーキットでの結果がホンダにとっては最良の一年になりました。
ジェンソン・バトンにとっても長らく待った初優勝でしたが、ホンダにとってもそれは長い間待った久しぶりの歓喜でした。
私の少年時代、ウィリアムズ、ロータス、マクラーレンなどのエンジンサプライヤーとして、ホンダがまさに第二期の黄金時代を迎えていたことを思うと、確かにBARと組んで参戦した第三期の活躍振りはもの足りないものだったかもしれません。
そして、正直に言えば、まだまだもの足りないのも事実です。
欲を言えば、今年中にもう1勝できれば波に乗れると思ったのですが……現代F1に不可欠なピットワークをもう少し鍛えて、今年の優勝がフロックと呼ばれないようにしてもらいたいものです。

★最強皇帝、退位
今年も様々なアスリートが引退しました。その中でも全世界的に影響を与える引退は、ジネディーヌ・ジダンとこのミハエル・シューマッハなのではないでしょうか。
彼の引退については過去記事にも書きましたからあまり多くを書きませんが、チャンピオンの可能性を事実上失ったにも関わらず、ブラジルGPの最後の一瞬まで気魄のレースを見せてくれました。
あのレースだけでも、これまでアンチだった人たちの評価が覆るのではないかというほどの存在感を感じました。
F1の歴史に冠絶した数多の記録は、そう簡単に破られないものばかりです。
現役のドライバーでこれを打ち破る唯一の可能性を持ったのは、現在のチャンピオン、アロンソだけだと思います。
それでも、彼が残した記憶や記録は、いつまでも色あせることはないでしょう。

……今シーズンから導入された2.4V8エンジンの音ですが、テレビで聞いていてもやはりどこか軽くて迫力がないんですよね。3.0V10が懐かしい気がします。
年々、マシンを遅くするためにレギュレーションが厳しくなっていくのが個人的には気になるのですが、そんな規制を跳ね除ける開発能力(だって毎年速くなっているのですから!)に人間の叡智を感じてしまいます。これこそが私にとってF1最大の魅力です。

そして来年はもう少しF1の記事を書いてみたいと思う管理人でした。

posted by bunchousann |03:50 | F1 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年12月28日

2006年をざっと振り返る~野球編

さて、一部地域を除き全世界的なオフということで、ここのところご無沙汰になっている野球の話です。
これもサッカー同様に、あくまで「ざっと」振り返ってみたいと思います。

●日本代表、WBCの初代王者に
今年の野球界はこのニュースによって実にめでたいムードで幕を開けました。
オールプロによる真の世界一決定戦、開催時期や開催方法など、今後に向けた課題は多いものの、まずは開催にこぎつけたということで一定の評価をするべきでしょう。
日本代表の戦いっぷりも、実にドラマティックでした。
韓国に2度の敗戦、アメリカ戦での誤審問題など、様々な困難を乗り越えての勝利。歴史に名を残せたということは、素直に喜びたいものです。
ゆくゆくは、サッカーのW杯のように、定着したイベントになっていってもらいたいものです。

●ハンカチ王子
流行語大賞にもノミネートされ、今年の高校野球を語るうえで外せないキーワードとなったこの言葉。
大会後のフィーバー振りに、一番びっくりしたのは当の斉藤君本人かもしれません。
決勝戦での再試合、確かに歴史に残る激闘になりました。
決勝の相手が、夏の選手権3連覇を目指す駒大苫小牧であり、この年代ナンバー1と言われた田中投手を擁していたことも、ドラマ性に拍車をかけました。
その一方で、私も指摘しましたが、4連投の上に決勝の2試合で24イニングを投げなければならないような大会方式については、速やかに改善して欲しいものです。
一生懸命、全力を尽くす選手を止めることができるのは、大人しかいないのですから。

●セリーグ~竜虎時代
今年のセリーグはエース・川上、守護神・岩瀬を中心とした強力投手陣と打撃タイトルを分け合った福留、ウッズを得点源にした中日が優勝。
いったんは9ゲーム差をつけた阪神の(世論も後押しした)驚異的な追い上げを食らったものの、何とか逃げ切りました。
ここ4年間で中日と阪神が2度づつ、リーグ優勝を分け合っていますが、似たようなカラーの両チームの覇権争いはいつまで続くのでしょうか。
古田兼任監督で話題を呼んだヤクルトが3位。この兼任監督もこのままでは来年いっぱいで監督専任になってしまいそうな感じがします。それにしても若手育成こそこのチームに必要なのに、財政難だからといって秋季キャンプの予算まで削減されるなんて……。
春先は文字通りのロケットスタートを切った読売でしたが、交流戦の後半辺りからまさかの大失速。気づけば4位でひっそりとシーズンを終えていました。毎年怪我人が多いですが、鍛え方が足らないのではないでしょうか。
ブラウン監督のベース投げが印象深い広島は5位。黒田の残留が今オフの最大の補強になりました。新球場建設もどうやら決まったようですし、モチベーションは上昇しそうです。
そして今年最下位に戻ってしまった横浜。毎年即戦力投手を結構獲っているような気がするのですが、どうも育たないですね。さらに選手からもフロント批判が出るなど、あまり雰囲気がよくない様子です。監督が変わって、チームも変われるかがポイントです。

●パリーグ~北の大地が熱かった
44年ぶりの日本一と言っても、ぴんと来ないかもしれません。44年前の日本一チームは北海道日本ハムファイターズではなく、東京を本拠とする東映フライヤーズだったのですから。
今年の日本ハムは、2年目のダルビッシュ、ルーキーの八木といった若い先発投手陣と鉄壁のリリーフ陣を擁し、野手も若手からベテランまでバランスの取れた堅守のチームでした。
そんなチームを、熱狂的なファンが後押ししました。
中日がシリーズで敗れた要因の1つは、あの札幌ドームの雰囲気に呑まれていたからだと今でも思っています。
パリーグにはプレーオフがありますが、今年はこのプレーオフ圏内の3チームが僅差でペナントレースを争いました。
2年目の涌井が一本立ちし、若い野手の成長が光った西武。このチームが長年にわたって安定した力を発揮できるのも、こうして若手に積極的にチャンスを与えることとも無縁ではなさそうです。
ソフトバンクは強力先発陣を擁しながら、城島を失った打線の迫力不足は否めず、結局またしてもプレーオフで涙を呑みました。
個人的な印象ですが、ソフトバンクに球団名が変わってからは外国人選手に恵まれていないような気がしますね。ダイエー時代はバルデス、ズレータと優良選手を獲得してきたのですが……。
ロッテはプレーオフ圏内にも届かず、まさかの4位でシーズンを終えました。やはり先発投手陣の不調がダイレクトに響きましたか。WBCの影響ということについては、それほど大きいとは思いません。
オリックスはパリーグで最も問題のある球団でしょう。ここもここ数年フロント批判を多く耳にしますが、確かに他球団のファンから見てもビジョンが見えてこないですね。あとは監督の首を挿げ替えすぎです。これでは強化に一貫性を持たせることはできません。
またしても予想通り(!?)の最下位に終わった楽天ですが、このチームに関しては「千里の道も一歩から」。打線はある程度形になってきたので、次は何と言っても投手陣の整備が肝心です。岩隈、一場が2桁勝利を挙げることができれば、ちょっとは面白くなるのではないかと思います。

●メジャーリーグへ続々~ポスティングの是非が焦点に
日本ハムの日本一、そしてアジア一から日も経たぬうちに、球界の話題は各球団の看板選手たちのポスティングシステムによるMLBへの移籍問題一色になりました。
今シーズンは西武の松坂、阪神の井川、ヤクルトの岩村といったそれぞれエース、主砲と呼ばれる選手たちが、それぞれ高額の入札金を球団にもたらしてMLBへと旅立つことになりました。
中でも松坂との交渉権獲得にボストン・レッドソックスが費やした金額が5111万ドルと報道されると、改めてMLB球団の資金力の大きさを知らされた感じがします。
それと同時に、ポスティング制度の是非については、日米双方の球界関係者やマスコミから異論が相次いでいます。
具体的に取れる改善策は、FA取得期間の短縮しかないのでしょうが、そのためにはドラフト制度の改革もセットでやる必要があるでしょう。
今後に注目し、このブログでも機会があれば記事にしてみたいと思います。

その他にも新庄の突然の引退宣言、苦労人・田口がワールドチャンピオンの一翼に名を連ねるなど、選手個人をとっても様々なことがありました。

名古屋に住まう者としては、来季もドラゴンズに今季のような戦いをしてもらいたいと願うばかりです。

posted by bunchousann |21:10 | 野球 | コメント(9) | トラックバック(0)
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2006年12月28日

2006年をざっと振り返る~サッカー編

ご無沙汰しておりました。
ようやく更新意欲に駆られましたが、いかんせんスポーツ界も私の頭の中もどうやらネタ不足気味のようです。

ということで、このブログで取り上げている3つのスポーツ、サッカー・野球・F1について2006年の出来事をざっと振り返るという安易な方法をとらせていただくことにしました。
また、「どうしてこの出来事が取り上げられていないんだ!」ということもあろうかと思いますが、私の気分と嗜好、さらには絶望的に忘れっぽいという問題もありますので、何卒ご勘弁下さい。

で、まずはサッカーからいってみましょう。

■レッズに始まり、レッズに終わったJ
今年の元旦の天皇杯を制したのが浦和レッズ、そしてリーグ優勝を果たしたのも浦和レッズでした。
その原動力となったのが紛れもなく熱狂的なサポーターの存在でした。
他を圧倒する観客動員数が、そのまま他を圧倒する資金力となってチームの強化に繋がったことは、もはや否定するものはいないでしょう。
その上で、Jでは異質(世界では常識?)の現実的なサッカーを展開し、徹底して勝利にこだわった結果のリーグ優勝でした。
タイトルを積み重ね、またクラブハウスや練習施設などの環境整備にも力を入れ、今や「日本のビッグクラブ」として海外にもその名が知れ渡るようになりました。

■セクシーフットボール
高校選手権を制した野州高校のサッカーは、最近の選手権で主流となっていたフィジカルを前面に押し出したサッカーとは異色の、個人のイマジネーションを全面に押し出した華麗なサッカーでした。
もちろん「どちらがより優れているか」ということをここで論じるつもりはありませんが、ノックダウン式の大会でこういうサッカーを展開するその勇気は、賞賛されるべきものではないでしょうか。

■ブラウグラナ、「ドリームチーム」の再来か
その野州高校も手本にしたと言われるバルセロナが、リーガ・エスパニョーラの連覇とともに、ビッグイヤーも獲得し、2つのビッグタイトルを制しました。
バルサを形容する際にはよく「華麗」という言葉が使われますが、CLでのバルサは華麗というよりはむしろ残酷と形容したくなるほどに前線からのプレスが徹底していた印象があります。
今シーズン、バルサが「不調」(というのもかわいそうだが……)と言われるのはこの残酷なまでの前線からのプレスがエトオの不在で効きが悪いというのがその一因に挙げられるでしょう。
タイトルを重ね、いよいよクライフの「ドリームチーム」と比較される機会が多くなってきた現在のチーム。大きな内部崩壊が見られない今のうちは、まだまだ期待できそうです。

■セリエA,八百長騒動で大揺れ
イタリアでは、ユーベが29回目のスクデットを獲得し、3つ目のステッラまでリーチを賭けたはずでした。
ところが、シーズン終盤になってモッジGMの「審判ご指名」が発覚、これが調査の結果「クロ」となり、ユーべは過去2シーズンのタイトルを剥奪されたばかりか、何と創設以来初のセリエB降格という屈辱を味わうことになりました。
この騒動はセリエA全体に飛び火し、ミラン、ラツィオ、フィオレンティーナなどもポイント減などのペナルティが課されましたが、結局ほとんどのチームでペナルティが軽減されるなど、徹底的な浄化とまではいかずに何とも後味の悪い結末になりました。

■ドイツW杯はアズーリが4度目の戴冠
そんな暗い雰囲気の中(この時はまだ不正の調査中でしたが)行われたドイツW杯では、皮肉にもイタリアがこの不正問題で結束を固め、見事に優勝を果たしました。
戦前の優勝候補筆頭、ブラジルは明らかに調整不足。準々決勝でフランスに完敗を喫し、母国は批判の嵐に晒されたそうです。
そのフランスですが、グループリーグではふらふらになりながら突破を果たしたものの、ノックアウトステージに入ってからは徐々に調子を上げ、決勝まで進出しました。
歴史に冠絶した名選手・ジダンの最後が、頭突きによる退場となったのは残念ですが、これも多くのファンが目撃した歴史となって後世に語り継がれるのでしょう。
開催国ドイツは戦前の評判が過去最悪とも言っていいくらいでしたが、若いチームが勢いに乗り、3位でフィニッシュ。個人的には左サイドの2人、シュバイニーとラームの今後の成長が楽しみです。
今回大会で私が一番感動を覚えたチームはトリニダード・トバゴ。
スウェーデンと引き分け、イングランドにも残り数分までは得点を許さず、あわや引き分けに持ち込むかというところまで粘りました。
はっきり言って、W杯のレベルでは技術的に大きく見劣りするチームでしたが、それでも人口わずか150万人の国が初めて挑戦するW杯の晴れ舞台、泥臭いサッカーであるがゆえに余計に気魄のようなものを感じてしまいました。

■日本代表、グループリーグで敗退
トリニダード・トバゴが気魄を感じさせてくれたチームならば、日本からはそれとは対極な戦いぶりしか感じることができませんでした。
敗因をここでいちいち列挙すればきりがありませんが、私が最も気になったのは、一体この敗北の責任はどうなってしまったのか、ということです。
「グループリーグ突破」という目標が一応あったのならば、それを果たせなかった時には誰かが何らかの形で責任をとるのがプロフェッショナルのあるべき姿なのではないでしょうか?
それなのに会長は辞めるべきタイミングで辞めず、技術委員長は専務理事へと肩書きを変えて今も協会で大きな力を持っています。代表監督は任期切れでもともと去ることがわかっていたので、次の就職先が見つかるととっとと日本を去っていきました。
このやり場のない怒りは、一体どこにぶつければよかったのでしょう?

■イビチャ・オシム、新しい日本代表監督へ
そんな無責任な会長の「失言」に名を借りた「責任転嫁」という卵から、新しい日本代表監督、イビチャ・オシムが誕生しました。
最近公開されたJFAのテクニカルレポートによると、何でも最初にオシムに代表監督を打診したのは去年のコンフェデレーション・カップの後だそうですが、その時点でジーコの采配に問題があることがわかっていたそうです。であるならば、何故放置したのかが全くわかりません。
……まあ終わったことなので、とにもかくにも新しい監督の下、日本代表も新しい船出をしたわけですが、ここまでのところ、まだその全体像はおぼろげだとしかいいようがありません。
メンバーもまだ実験的に多くの選手を召集している段階ですし、基本的には相手に合わせて戦うというスタイルですから、相手次第で評価が変わってくる側面が強く、また真剣勝負の場が少なかったこともあって、何とも言いようがないような気がします。
来年の韓国戦、アジアカップなどで、少しはその全体像が見えてくるかもしれませんね。

■中田英寿の引退
W杯の不完全燃焼感がいまだ拭いきれないうちに発表されたヒデの現役引退。
代表は退くのかな、と思いましたが、まさかスパイクを脱ぐことになるとは思いませんでした。
この引退に際し、ここまでのキャリアを振り返って、「よくやった」と評価される反面、ここまで言われなければならないのかというほどのバッシングも受けました。
私個人は、よくも悪くも日本のサッカー選手というものを世界に知らしめたという点では大事な選手だったと思います。
今後のキャリアが注目されますが、あえてサッカーと無縁の世界を選んだことを、ポジティブに評価したいと思います。

■若い力の台頭に期待
日本サッカー史上最高の世代と言われた世代の選手たちが中心になったドイツW杯のチームが結果を残せなかったことで、日本サッカーの今後には自虐的なまでの悲観論が台頭しましたが、そんな中、U-16、U-19の両代表が来年の年代別世界大会の出場権を獲得したことは、大きなトピックスとして捉えてもいいと思います。
特にU-16代表は2年前のアジア予選で惨敗を喫しており、それ以前もしばらく予選敗退が続いていたこともあって、久々の世界大会出場となります。
むやみに楽観するのはもちろんいけませんが、だからと言って悲観ばかりすることも無意味です。
期待を持ちつつ、するべきところではきちんと批判する、それが応援するもののスタイルだと思います。

……で、文字通りざっと振り返ってきましたが、他に印象に残ったことなどがおありの方はコメントなどでツッコミを入れて下さい。
来年も、皆様の力を借りつつ、いい記事を書いていきたいと思っております。

(yosirouさんのご指摘と、管理人の思いつきで、一部記事を訂正いたしました)

posted by bunchousann |18:17 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2006年12月20日

「レッドブル」の目指すもの

ガンバ大阪の宮本恒靖、浦和レッズの三都主アレサンドロが揃って、オーストリア・ブンデスリーガのザルツブルクに移籍するという報道が流れています。

今回の海外移籍の流れを見て、中堅国のトップクラブへという流れはいよいよ決定的になってきた感がありますね。
中村俊輔、稲本潤一、中田浩二がその代表格と言えますが、強豪リーグの弱小チームで守備的な戦いを強いられた挙句、出番そのものに恵まれない(ことについてはだいぶ前に書かせてもらいました)よりも、ある程度試合に出場でき、その国のトップチームということでそれなりのメディアのプレッシャーも味わいながらタイトル争いもでき、欧州カップ戦(CLやUEFAカップ)への扉も開いているという環境の方が、確かに魅力的であるような気がします。
また、そういうクラブからのオファーがここ最近日本人選手に増えてきているのは、いい意味でも悪い意味でも日本人選手の実力というものが欧州でも認知されてきたからだと思います。

で、2人が移籍するかもしれないザルツブルクというチームですが、正式には「レッドブル・ザルツブルク」というそうで、企業名を冠したクラブです。
企業名を冠しているというと、Jリーグの「地域+愛称(あるいはその逆)」に馴染んだ方には違和感があるかもしれませんが、欧州でも企業名を冠したクラブは他にも存在します。
代表的なところでは、ドイツのバイヤー・レバークーゼンやオランダのPSVアイントホーフェンなどが日本でも有名ですね。

それでは、この「レッドブル」とは一体何者なのでしょうか?

というのも、私がこの名前に触れたのは今回が初めてではありません。
むしろ最近になってそこら中で耳にするなあという印象があります。

初めてその名を聞いたのが2004年、F1のジャガー・レーシングを買収するという話を聞いた時でした。
そうして現れたのが「レッドブル・レーシング」です。
F1とは金がかかるだけで、それ自体、はっきり言って全く儲からないスポーツです。
そんなものに飲料メーカーが参戦して大丈夫なのか、とこの時は思いました。
それが2005年オフにはここ最近しんがりを務め続けたミナルディを買収して「スクーデリア・トロ・ロッソ」というセカンドチームまで持つに至り、「何なんだ? このレッドブルの積極果敢さ(猪突猛進さ)は」と思うに至るのでした。
ちなみに「トロ」はイタリア語で「牛(bull)」、「ロッソ」は「赤(red)」ですから、まんま「イタリアのレッドブル」なわけです。

それからアメリカのMLSのチームを買収したというニュースが流れ、今回日本人を獲得するザルツブルクの話(監督にジョバンニ・トラパットーニ、その補佐にローター・マテウスというのを以前、初めて聞いた時には驚きましたが、要するにそういう資金力があるということですね)……企業名の露出もここまでくるとしつこいような気がしますが、おかげで「レッドブル」の企業名だけはしっかりインプットされた感があります。
というわけで、少し忘れかけていたところにまた「レッドブル」か、となったもので、ちょっとウィキで調べ、ついでにHPを覗き、こうして記事にしてみたわけです。

いやいや、随分スポーツにご熱心ですね。
WRCにもチームを出していますし、BMXやヨットなど、多岐にわたってスポンサードしていることがうかがえます。
しかも、日本ではまだそれほど商品が浸透していないにも関わらず(コンビニにも売っているそうですが、私はまだ飲んだことがないのはもちろん、見たこともありません)、何と日本語のHPを持っているではないですか!
F1で他に日本語のHPを持っているのはホンダ、トヨタ、スーパーアグリの3つ。いずれも日本のチームばかりだということを考えると、これはかなり特別なことだと考えられます。

今回の宮本、アレックスのザルツブルク移籍に際しても、一部に「レッドブルが日本市場に本格的に乗り出そうとしている」という報道を見かけました。
イケメン・ツネ様とアレックスでどれだけの宣伝効果があるのかはわかりませんが、ただレッドブルの関係者は日本のサッカー報道をあまりご存知なかったようで、ちょっとした誤算になっているのかもしれません。
例えば先述した「バイヤー・レバークーゼン」ですが、現地のサポーターが「バイヤー」と企業名で呼ぶのにも関わらず、ここ日本では一般的には「レバークーゼン」と報道されていますよね。
同じことが「ザルツブルク」にも言えるようで、残念ながら「レッドブル」のアナウンス効果は今のところ薄いようです。

それでも「レッドブル」は、ここ数年で世界中で驚くほどの宣伝効果をあげたのではないでしょうか?
目指すは「打倒・コカコーラ」といったところでしょうか。

そのうち、MLBのスタジアムに「レッドブル」の名が冠されたり、サッカーでは何処かのビッグクラブの胸スポンサーに「レッドブル」のロゴが描かれていたりしても、もう驚かなくなるのかもしれません。

posted by bunchousann |02:30 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(1)
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2006年12月19日

イタリアに厳しい冬が訪れる!?

サッカー界において、世界のトップリーグでありながら、財政的には危機的状況にあると言われるセリエA。

そうは言いながらも、日本でもお馴染みのビッグクラブなどは、毎シーズン普通に大型補強をしているので、あまり危機感が伝わってこないのが現状なのではないでしょうか。

とは言うものの、目立たないニュースながらこんなものを見つけてしまいました。

イタリアのプロリーグ財政監督委員会が来年1月の移籍市場でACミラン、インテル・ミラノなどセリエA12クラブに選手獲得を許可しない意向だということのようで……。

……これは大変。

「ガゼッタ・デロ・スポルト」の記事だということですが、残念ながらイタリア語はわからず、詳しい情報は得られませんでした。

それはともかく、この財政監督委員会とやらの決定が忠実に実行されてしまえば、カンピオナートに少なからぬ影響を与えるのは間違いないでしょう。

例えば先日のクラブW杯で、改めて日本には(にわかも含めて)バルセロニスタが多いということがはっきりしました。
同じように、少なからぬミラニスタもいるはずです。

例の「八百長事件」による8ポイントの減点、そして大黒柱だったシェフチェンコのチェルシー移籍の影響もさることながら、それ以上の「何か」もあいまって、今シーズンのミランは周囲も予想だにしえなかった大不調にあえいでおります。
ミランは16節を消化して勝ち点14の14位。降格圏内までわずか3ポイントというところで踏ん張っています。
首位のインテルにはすでに28ポイントもの大差をつけられているので、スクデットはもはや不可能と言っていいでしょう。
ミランのカンピオナートにおける現実目標としては、CL出場圏内の4位を目指すしかないようです。
今のところ、4位までは9ポイント差。中位陣が混戦模様なので、星の潰しあいをすればポイントもそう伸びず、ミランのチーム力からいっても充分追いつけると思います。

ですが、年が明ければ2月からCLも再開しますし、現在の戦力に懸念があるのも事実です。

巷ではシェバの穴を埋めきれぬFW陣、また高齢化著しいと言われて久しい上に怪我人続出のDF陣のてこ入れが図られるという噂が流れています。
編成の責任者、ガッリアーニ副会長も特にDFの補強には御執心だそうですが、それもこれも通常通りメルカートに参加できることが大前提。
このままでは、最終ラインの長老たちを酷使することになりかねません。

今回の委員会の決定した12チームの中にはミランのライバルであるインテルも含まれています。
首位を快走、しかも申し分のない選手層を誇るインテルに補強の必要は感じないのですが、意外にもフロントレベルではミランとの仲はいいようで、ライバルの窮地に一肌脱ぐかもしれません。

まあ八百長事件の時もそうでしたが、結局降格をしたのはユーべだけで、その他(ラツィオ、フィオレンティーナ)は降格を免れ、ポイントの減点も減らされたりしたので、今回の財政監督委員会とやらの決定もビッグクラブの政治力行使で覆されそうな感じがしますし、どうもイタリアの場合、不祥事の際の自浄作用が希薄な印象があります。
最も、この決定が仮に実行されたとしても、たった1回、メルカートから締め出すくらいで財務改善にどの程度の効果があるのかはわかりません。

ただ、ビッグクラブが窮地に陥るところも何となく見てみたいような気がします。
そういうときにこそ、本当の底力を発揮するはずです。

バルサだって、ほんの数年前までは今のミランみたいな時があったんですから。

posted by bunchousann |04:08 | サッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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2006年12月16日

たまには読書感想文を~“あの本”を読んで

最初に申し上げますが、このブログをご覧の方々の中に「拳組日記」から来られた方はいらっしゃいますか?
一応、ネタバレには気を遣ったつもりですが、ご心配がおありの方は早々にお引取り願えればと思います。

で、今日は仕事がオフだったので、一気に読了してしまいました。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、金子達仁・戸塚啓・木崎伸也3氏の共著であるドイツW杯の検証本「敗因と」です。

この本は「拳組日記」というブログの中で、3人の著者が取材日記のような形で製作過程を公開し、また次の取材の予告をする際に選手や監督(例えばヒディンク)へのインタビューの質問内容を募集するなど(僭越ながら私も募集に応じた1人です)、今まで受身にしかなれなかった私たち一般のファンがより能動的に物事を考えられる機会を作ってくれた本だと言えます。
私自身、「拳組」の個人的なファンであるのでかなり肩入れさせてもらっていますが、ドイツW杯の総括らしきものがほとんど見当たらない中にあって、この本は貴重な存在だと思います。

随分前のことのようですが、これってたった半年前の出来事なんですよね。
世間はいまやオシム一色で、私自身も忘れかけていたW杯の記憶。
それを少しだけ思い返しながら、一気に読みました。

巷で繰り広げられた様々な戦犯探し。それら1つ1つはおそらく「敗因」の1つ1つなのでしょうが、それよりも深刻だったのはそれらを引き起こした遠因とも言うべきさらに別の「敗因」でした。

その上で、来年以降の日本代表がどうなるのかということも、同時に考えさせられました。ジーコのチームと同じ轍を踏むようなことはないと考えたいのですが、今のところ、その可能性も残っているというのが私の感想です。
技術、体力、精神、戦術、強化、環境、etc……ではない不安要素というのは常に存在しているのです。
人間のやることですから、それもしょうがないのかもしれません。
皆さんも、学校で、あるいは職場で(こっちの方がしっくりくるか)似たような体験を経ているのかもしれません。
それは、このブログや、他のブログ、あるいは様々な解説者と呼ばれる人たちやジャーナリスト、サッカーファンの間での建設的な議論ではおそらくどうしょうもないことです。
そういったことが「敗因」の1つとして挙げられなければいけなかったのは、期待の大小こそあれ、日本人には残念なことだったと思います。
本来は、日本人が最も得意とすることのような気がするだけに、こういったことが敗因の1つに数えられるようなことだけは、今後ないようにしてもらいたいものです。

曖昧な言い方になってしまい、この記事をご覧の方には誠に申し訳ないのですが、これも今後読まれる方へのネタバレを最大限考慮した結果ということでご勘弁下さい。

posted by bunchousann |03:59 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(2)
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2006年12月15日

新しいカレンダーが続々と~国際大会はいいのだが……

昨日のクラブW杯はバルサの圧勝でした。
相手のプレッシャーがユルユルだったこともあって、まさに日本人が観たいスペクタクルな場面が目白押しとなりました。

で、本題に入りますが、こういうクラブ間の国際大会ですが、どうやら他にも計画があるようです。

今日のニュースで知ったんですが、「環太平洋(パン・パシフィック)選手権」なる大会の開催構想があって、もし大会が開催されることになれば、Jのクラブにも参加して欲しいとの要請があるようです。

環太平洋ということで、日本、韓国、中国などの東アジア勢の他、「新たなアジア」のオーストラリア、そしてアメリカやメキシコの北中米勢などのチャンピオンが集うカップ戦という構想だそうです。

クラブW杯に関しては、大陸間のレベル差が大きくてつまらないという批判も一部にはあるようですが、この大会ならば、ある程度実力が接近しているので、面白い大会になるのではないかと思います。

また、南米チャンピオンとJリーグチャンピオンのカップ戦というのも計画されているとかで、クラブ間の国際大会まさに花盛り、といった観さえあります。

ただし、理想を掲げるのはいいのですが、現実的な問題もありますよね。

拙稿でも以前に取り上げさせてもらったカレンダーの問題ですが、ここにこういう大会が加わるとなると、果たしてカレンダーが成立するのでしょうか?

リーグに加えて2つのカップ戦を抱えるわが国のプロリーグ。
加えて浦和、川崎には広大なアジアをH&Aで行き来するACL。
さらに浦和には東アジアのチャンピオンが集うA3。
ACLをもし勝ち抜いたならば、天皇杯と並行してCWCが。
そして来年はアジアカップがあり、再来年にはおそらく2010年W杯の予選も始まるであろう代表の日程。

過去記事でコメントを戴きましたが、既に事実上決まっているカレンダーだけでも十分な過密日程になっています。
この上にこれら計画中のカレンダー群を組み込むことは不可能なことのように思えてきます。

ただ、有意義な大会については継続、もしくは開催するべきだと思いますが、意義の少ない大会(大会方式)に関しては改編、廃止等を行うべきです。

その中でも私は「ナビスコ(リーグカップ)のグループリーグ制」と「リーグチャンピオンが出るA3」はどうなのかと考えています。
まず、もともと「チーム収入を増やす=試合を増やして入場料収入を稼ぐ」目的で導入されたリーグカップのグループリーグ制ですが、もともとが“カップ”戦なのですから、そろそろやめた方がいいような気がします。
Jリーグもチーム数が増えましたし、制度が導入された時とは事情も違うはずです。
J2というコンテンツも地味ながら力をつけてきたことですから、J2の(昇格できなかった)上位チームに翌年のリーグカップへの参加資格を与えるなどして、普通のカップ戦の方式でできないものかと思ってしまいます。
またA3に関しても、チャンピオン同士の大会はACLに限定(統一)すべきだということは既に述べさせてもらいました。
もう口を酸っぱくして言っているつもりですが、“チャンピオン”と“カップウィナー”の位置づけや認識を、日本だけではなく、アジア全体で共有し、その上でカップウィナーにもその名誉を何らかの形(別の国際大会の開催)で還元するべきだと思います。

これだけでも、チャンピオンチームにとっては数試合分の削減になりますし、少しは負担が減ると思います。

ただ、CWCについても参加チームの増加=試合数の増加が議論されているようで、なかなか大変なところです。

でも環太平洋選手権、私自身は何とか開催にこぎつけて欲しいものだと思います。
毎年とは言いませんが、せめて隔年でも開催できないものか、と思ったりします。

で、結局いつものパターンですが、何かいいアイデアがあれば皆様のコメントをお待ちしております。

posted by bunchousann |14:35 | サッカー | コメント(21) | トラックバック(2)
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2006年12月11日

韓国人4人目のドラ戦士~イ・ビョンギュ入団

今季限りで退団したアレックス・オチョア選手に代わる中日の新外国人選手として、かねてから噂に上っていた、韓国・LGツインズのイ・ビョンギュ選手が入団することになりました。

と、ここから先も実は昨日(12月10日)にすでに書いたのですが、リンクを貼ろうとしてマウスを操作中、誤って……この後に書いた数十行の文章を消してしまうという、ブロガーにとっては非常にヘコむアクシデントが発生したために、モチベーションをすっかり失ってしまい、この記事の公開は1日遅れとあいなりました(笑)。

で、このイ・ビョンギュのプロ10年の個人成績を見るべく本日わざわざ中スポを購入(そしたら今、室井さんのブログにご丁寧にも個人成績が出ているではないか、くそぅ)。

過去10シーズンの通算打率が.312、通算安打が1435本。これは素晴らしい数字です。
ただ、昨年首位打者を獲ったものの、全体としては成績が下降気味なのがちょっと気になります。
キャリアハイの成績が3年目の99年。この年は日本で言う「トリプル3」を達成しており、131試合で192安打、117得点とまさに非の打ち所がない成績だと思います。
まあ、まずはアレックスの代役としてのスタートなので、彼の残した数字が1つの目安にはなりますが、年俸は格安とはいかないまでも、アレックスよりはかなりお得なので、過去の韓国の選手が日本の野球に対して意外に適応するのに時間を要したということも考慮すると、アレックスと同等の数字を残せば及第点と言ってもいいと思います。

ところで、このイ・ビョンギュ、韓国ではどのように報道されているのかと思い、朝鮮日報の日本語版ウェブを見てみると、何とかつて中日でプレーした2人の韓国人プレーヤーのコメントを見つけることができました。

まずは99年の優勝に貢献したクローザー、ソン・ドンヨルですが、「野球より日本語を学ぶべし」と、チームに早く溶け込む方策を自身の経験談なども交えて述べています。
その上で、中日ファンには気になることも言っています。
ソン・ドンヨルは、イ・ビョンギュに対して「選球眼を磨け」とアドバイスしています。
敵方(サムスン)の監督を務めていることもあって、彼の弱点もよく見えるようです。
ソン・ドンヨルによれば、イ・ビョンギュは低めの変化球に弱いとのことで、日本の大半の投手がフォークを初めとする落ちる変化球を投げることからも、これらに適応するのが成功の鍵と言っています。
確かに、このコメントの記事を書いた記者も、「悪球打ちの名人」と褒めているのかけなしているのかわからないようなことを言っているので、ポジティブな解釈では「バットコントロールがいい」ということになり、ネガティブな解釈では、文字通り「ボール球にすぐ手を出す=選球眼が悪い」ということなのでしょう。
イ・ビョンギュの10年間の四球の数は405と平凡で、この2年間はともに30個台。粘って出塁するというよりも、「韓国のイチロー(!?)」の名の通り、打って出塁するタイプなのだということがおぼろげながら見えてきました。

もう1人の中日OBは、こちらは未だ現役のイ(登録名は確か“リ”だったはず)・ジョンボム。
「韓国での10年間の実績を忘れろ。イ・スンヨプでも3年かかった」と、こちらも中日時代、決して満足のいく成績を残せなかったが故の厳しいコメントを発しています。
イ・ビョンギュの弱点に関しても、ソン・ドンヨルと似た見方をしており、その上で「さあ、うまくいくかどうか」と何とも意味深なコメントを残しているのが不気味です。
タイプ的にはイ・ジョンボムも、イ・ビョンギュも同タイプの巧打者。
それゆえに、彼が今後対面するであろう苦難が見えているのかもしれません。

……何やら入団する前から暗い話題を提供してしまいましたが、ともあれ、そういったことも覚悟の上での来日であり、アジア大会での“惨敗”を受けて、韓国野球界は今、逆風の真っ只中にいます。
そんな中での挑戦に、素直にエールを贈りたいと思います。

ううむ、消してしまった文章とは全く違う記事になってしまいました。
本当はちょっと違ったテーマになるはずだったのですが……まあそれについては次のネタにしようかな、と今、思いました。
ってことでタイトルを直さないといけないな。よいしょ、っと……。

最後に朝鮮日報さん、ありがとうございました(何のこっちゃ)。っていうかほとんど引用ですな、これ。

posted by bunchousann |22:57 | 野球 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2006年12月08日

ついでだから、カレンダーについても考えよう~天皇杯の話

おかげさまで、こないだの前編後編に加えておまけまで書かせていただいたネタにはたくさんのコメントを戴きました(後編ばかりですが)。
あれは前々から書きたくて仕方がなかったネタなので、たくさんコメントを戴いたことは正直に嬉しく、またありがたいと思っています。
で、件のネタで言及した天皇杯のネタで、またしてもコメントを戴きたいというこの企画……。

件のネタで戴いたコメントにもあったように、天皇杯の日程面については様々な批判があります。
今季の場合、その日程のうち、4試合がリーグ戦が終わった後に組まれています。
この日程だと、天皇杯はカップ戦ですから、敗退したチームから順にシーズンを終えるということになります。
例えばJ1であれば、すでに敗退した京都、C大阪、千葉の3チームはシーズンを終えていることになります。
ところが、あと最大4試合を戦い、来年の元旦に行われる決勝戦に出るチームも2チームあるわけです。
オフの期間が、約1ヶ月も違うというのはやはり不公平な気がします。

そういうことで、コメントを戴いた方以外にも、天皇杯の元旦の決勝には反対という方は結構いらっしゃると思うのです。
私自身は、これは日本サッカーの伝統であると思っています。さらに個人的なことで言わせてもらうと、今は仕事でまともな(要するにグータラな)正月を過ごすことができなくなっていることもあって、この天皇杯決勝が正月のささやかな楽しみでもあるわけですが(しかも録画で観戦だ)、私自身の感傷にばかり浸るのも建設的ではないので、ここで妥協案なるものを考えてみました。

まず、Jリーグのカレンダーは現行のままであることが前提になります。
これを欧州に合わせて……という意見は多く聞きます。ですが他の方のブログ(リンクにあります)でこのカレンダーの話が出たところ、雪国の方ではやはり開催は困難なようで、当地の関係者やサポーターはそういうことは望んでいないだろうと思われます。
もし実施されたら、それこそ特定のチームにとっては阪神の長期ロードなんぞかわいく見えるくらいのアウェー続きにもなりかねませんし……。
ということで、Jリーグはやはり春開幕ということにさせてもらいました。

その上で、いつ終わるのかが問題になります。
ここで参考になるのが、イングランド、プレミアシップの日程です。

プレミアでは、FAカップのカップファイナルをリーグ戦終了よりも後に持ってきていますよね。
天皇杯はこのFAカップがモデルなのですから、いっそ日程面でもこのモデルを頂戴してもいいのではないかと思ったわけです。

ということで、私なりの妥協案を示しますと、
■リーグ戦の日程を、現行よりも2週間程度遅らせる(12月中旬)。その上で、天皇杯の決勝は12月23日の天皇誕生日にやる。

12月だと、札幌は既に雪の季節ではありますが、このスケジュールだと、夏~春終わりのリーグ戦開催などと比べても、雪の影響は最小限に食い止められるはずです。
また、リーグ戦終了から約1週間で天皇杯の決勝ですし、ほとんどのチームが同時にオフを向かえることができるので、日程による不公平感はかなり緩和されます。
また、元旦の決勝というインパクトがありましたが、この決勝戦の日程だとクリスマスと重なり、インパクトや観客動員の面でも大きな打撃にはならないと思われます。
ただし、日程が少しタイトになってしまうのが欠点です。

私が感傷に浸ったことでもわかるように、伝統を変えるということはなかなか難しいことだと思います。
しかし、このままでベストかと言われれば、やはり素直に「イェス」とは言いがたいのも事実です。

ということで、皆さんはこのカレンダー問題、どんな落としどころがあるとお考えでしょうか?
コメントをお待ち申し上げております。

posted by bunchousann |20:40 | サッカー | コメント(9) | トラックバック(0)
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2006年12月07日

契約更改雑感~年俸は単なる「評価」を表しているのではない

12月に入り、プロ野球選手の契約更改もいよいよ主力選手の登場となりました。

記者会見を見ると、アップ、ダウン、悲喜こもごも様々な表情が見られます。
で、その時の選手のコメントに注目しているのですが、前々から気になっていたことがあります。

例えば、提示額に満足した選手の場合はこんな感じでしょうか。

「今年は自分でも納得のいく成績を残せたので、言いたいことは言ったつもりだが、球団の方でもデータに残らないポイントまで評価してくれたことに満足している」

その反面、満足のいく提示額ではなかった選手の場合はこう言うかもしれません。

「確かに、数字自体にどうこう言うつもりはない。でも、規定打席に到達した選手は自分を含めて3人だけ。試合に出続けたことをもう少し評価して欲しい」

選手は盛んにこの「評価」という言葉を口にします。
でも、年俸って単なる「評価」に過ぎないのでしょうか?

年俸には「ノルマ」の側面もあるはずですよね。
年俸の高い選手とそうでない選手では、チームが求める役割、すなわち残すべき成績が変わるのが当然のはずです。

ところが、どういうわけかこの側面に触れる選手はあまり見たことがありません。
いや、選手はおろか、マスコミでさえ、あまり触れようとはしない印象があります。

日本のマスコミはこうしたプロスポーツ選手のコストパフォーマンスへの意識があまりにも低いと言わざるを得ません。
例えば野手の場合、年俸が3千万円の選手と3億円の選手が、同じ3割、30本をクリアしたとしましょう。
日本のマスコミは同じように「素晴らしい活躍をした」と報道します。
しかし、素晴らしくはあっても、これだけ年俸の違う選手を同列に扱うことに少なからず違和感を感じてしまいます。

思い出すのは、アメリカでの2つの話です。
まずはヤンキースのアレックス・ロドリゲスの話です。
今年の彼はマスコミの激しい批判に晒されました。ここまでの批判に対して、彼は「人種差別だ」と反論しているようですが、やはり批判の原因は、彼の年俸にあると言っていいでしょう。
彼がレンジャーズ時代の2000年末に結んだ10年2億5200万ドル(当時のレートで約282億円)の契約は、アメリカのみならず、日本でもすっかり有名になってしまいました。
そういう金額をもらっている選手というのは、何らかのタイトルを獲ったところで、ニューヨーカーからは「まあ、これくらいはやってくれないと困るな」ということでしかないのでしょう。
ちなみにA-ロッドの今年の成績は、打率.290、本塁打35、打点121。
確かに「日本式」に言えば「素晴らしい」のですが、タイトルからはどの数字も程遠く、最高年俸選手が「並みのスラッガー」ではアメリカの場合、批判があるのも仕方がないのかもしれません。

もう1つは、松井秀喜のヤンキース1年目の話です。
彼が新人王争いに敗れた相手は、松井とほとんど同じような成績を残していました。
日本の報道を見ると「惜しかった」「似たような成績なのに何で?」といった論調が多かった記憶があります。
そこから一歩進んで、「日本で10年プロ野球選手として活躍した選手を新人として扱うのはいかがなものか」というここ数年のアメリカ野球マスコミの主な論調に触れたものもありました。
しかし、松井の6億円とも7億円(当時)とも言われる年俸と、新人王を獲得したエンゼル・ベロアのおよそ8000万円という年俸に触れたメディアはほとんど見かけませんでした。
これは過去記事でも再三再四書きましたが、コストパフォーマンスを重視するアメリカのことです。
MLBの新人王は記者投票で決まるそうですが、同じような成績なら、どちらがよりコストパフォーマンスに優れているか、という観点からベロアに投票した記者も少なからず存在するのではないかと思います。

で、話は日本に戻ります。
先ほどの場合、ああいう数億円の年俸を得る選手にとっては、3割30本という数字は「素晴らしい活躍」と言うよりは「残して当たり前の成績」という表現が正しいのですから、自らにその年俸に見合った高い「ノルマ」を課し、かつ真に誇りを持っている選手であれば、そういうことを言ってもらいたいと思うのです。

日本の場合、先年の球界再編騒動の折にも感じられたことですが、マスコミもファンもちょっとプロ野球のお金の話に頓着がなさ過ぎるような気がします。

放映権収入が莫大なMLBと違い、日本の球団収入の多くはファンの買うチケットの売り上げに頼っているのです。
そして、その収入のこれまたおよそ半分が人件費=すなわち選手の(もちろん監督、コーチ、その他スタッフも含めた)年俸として支出されているのです。
そういう観点からも、ファンはいい意味での監視の目を強めるべきだと思います。

今年、日本人選手で年俸が1億円(推定)を超える選手は74人いるそうです。
こういった選手が契約交渉で球団側ともめると「ひとゴネ1000万円」などと揶揄されることもたびたびです。
選手の当然の権利として、より高い金額で契約するのを目指すことは何ら悪いことではありません。
しかし、ファンはその高い年俸に見合った活躍、すなわちノルマを求めるということも、同時に忘れないで下さい。

posted by bunchousann |00:10 | 野球 | コメント(13) | トラックバック(1)
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