2008年08月04日
Jリーグの「世界標準化」はどこまで進むのか
JFAの会長が犬飼さんになったことが関係しているせいか、ここのところJリーグの様々な改革案に関する報道が多いように思います。 ちょっと前にJリーグがシーズン開催期間を欧州各国の大部分が採用している秋~春制にすることを検討していることが報道され、このスポナビ+の各ブログでも様々な意見が交換されていたように思います。 拙ブログでも随分前ではありますがこれに関する記事を書き、色々意見を戴きましたので、ここでは詳しく書きませんが、冬の寒さもさることながら、降雪に対する根本的な解決策がない限り、個人的には実現は難しいように感じています。 どうしても無理やり実現にこぎつけるのならば、シーズンオフ期間よりも、ウィンターブレイクを長くするくらいの覚悟がいるでしょう。 そんなシーズン開催時期をめぐる論争が一段落したところ、今日はこのような報道がありました。 Jリーグの移籍制度に関する疑問は常々持っていて、管理人も過去に移籍係数の話や、今回問題となっている通称「30ヶ月制度」について書いたことがあります。 その記事を読み返してみたのですが、これはあくまで一個人(某有名選手)の移籍に関する記事として書いたために、どうしても移籍制度の改変に関する自らの主張が偏りすぎた感じがします。 各クラブのサポの皆様も気になる今回の話、改めてメリット、デメリットをいくつか挙げてみたいと思います。 まず、メリットとして考えられるのは次の点です。 ●契約期間の切れた大物選手の移籍金がかからず、移籍が活発化すると思われる ●上に関係することだが、移籍金がかからないために、財政力の低いクラブでも、ボスマンプレーヤーであるならば大物選手が獲れる可能性が増すと思われる ●情報開示が進み、選手の契約期間等がよりクリアになり、クラブ経営の透明性が増すと考えられる ●契約期間がはっきりしているために、ボスマンプレーヤーになって離脱することを防ぐ契約延長交渉の能力や、移籍金の獲得を目指す効果的なタイミングでのリリース等がフロントに求められるので、長期的にはフロント能力の向上を促すと考えられる この程度しか列挙できませんでしたが……他にあれば教えて下さい。 一方のデメリットはどうでしょう。 ●長期にわたって選手を契約しなければならず、一部の有力選手の年俸高騰を招き、チーム運営が困難になると考えられる ●仮にこれまでのように「契約期間内の移籍金=契約クラブが任意で定められる」とした場合は、移籍金も高騰すると思われる ●上記2つによって、欧州のように一部の富裕なクラブとその他のクラブによる二極化が進むと思われる ●長期契約・高額年俸によって移籍金が高額に設定されてしまった有力選手が監督交代等でチームの構想外になったとき、かつてのサビオラのように飼い殺しになる可能性があり、このようなケースでは選手・クラブ双方にとってダメージとなりうる この他にもまだまだあるのでしょうが、Jリーグがここのところ矢継ぎ早に改革案をリークしているのは、ひとえにJリーグを「世界標準」に近づけることを念頭においているからでしょう。 実際に多くの海外移籍の際に、Jのクラブはボスマンプレーヤーとなって去り行く選手たちを食い止められなかったのであり、それは国内・海外の移籍制度にダブルスタンダードが存在していることと決して無関係ではないように思います。そしてアジア枠導入が検討されていることや、ACLの大規模化による国際試合の増加などによって急速に世界に開かれつつあるJリーグの周辺環境もあって、リーグそのものの世界標準化の流れというものは、究極のところ、長期的に見れば変えることはできないのかもしれません。 ただし、今までこうした「30ヶ月制度」のような制度がなぜ設定されてきたか、ということにも考えをめぐらせるべきであって、その上で議論を深めるべきでしょう。 何事もバランスが大事だと思います。J2やさらにその下のディビジョンからJ1の有力クラブが選手を獲得するケースなどにおいても、果たして同様でいいのか、と感じることもあります。 現在プレシーズンの欧州では、おのおののクラブのファンがメルカートについて熱く語っていますが、移籍制度の改変がもし行われれば、Jリーグでもより多くの議論が行われることになるでしょう。 しかし、気楽に酒の肴にするサポたちと違って、フロント側に求められる能力は今よりずっと高くなりそうです。JリーグはGMの育成に力を入れていますが、果たしてどれだけ有能なGMが生まれるのかにも注目ですね。
posted by bunchousann |16:10 |
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