2008年03月05日

独立リーグの可能性が試される地域~「共存共栄」なるか

この時期になると、どうしてもスポーツ新聞の一面はプロ野球の記事が多くなるのですが、今日の名古屋の日刊スポーツの一面は、ずいぶん変わった話題だったと言えるかもしれません。

日本初の野球の独立リーグである四国ILは、既に3シーズンを戦いました。
また、四国に続いて昨年には北信越BCリーグが誕生。こちらは四国ILがNPBへ進む選手の育成に重点を置くのとは対照的に、より地域振興に重点を置くことで四国ILとの差別化、個性化を図りました。

今季は四国ILも北信越BCリーグも球団のエクスパンションを行い、それぞれ四国・九州IL、「北信越」の冠が取れたBCリーグとして、各リーグ4球団から6球団に増えました。
以前の記事ではリーグの拡大による移動(とそれに伴う宿泊)の財政的負担増など、懸念事項も取り上げましたが、今のところはポジティブな雰囲気がただよっているように思います。

日刊スポーツの記事は、これら2つの独立リーグに続く「3番目(?)の独立リーグができるのか」の話なのですが、関西圏ということで、人口も多く、一見すると注目が集まりそうな気がします。

ちなみにこの話の仕掛け人は、あの石毛宏典氏。
四国の立ち上げの際にはやや強引な印象も受けましたが、今回もどこまでも強引に引っ張っていくのでしょうか。

ただし関西には、阪神タイガース、オリックスバファローズのNPB2球団が本拠を置いています。その中でも阪神の人気は説明不要と言っていいでしょう。
またアマチュア球界でも、関東には及ばないものの、関西にはハイレベルな大学リーグが存在し、高校野球でも大阪府の予選は全国的な注目を集めます。衰退著しい社会人チームも、まだまだ強豪が存在します。
このような野球界の環境の中で、関西に野球の独立リーグが誕生して果たしてどれくらいの注目を集めることができるのでしょうか。

四国、北信越から始まった独立リーグでしたが、両リーグにはもともとNPBの保護地域になっている地域がないことも少なからぬアドバンテージとしてあったのだと思います。

しかし、今季からこれらの両リーグがエクスパンションを行ったことで、初めてNPBの保護地域とのバッティングが生じようとしています。
それが福岡です。

福岡には、NPBではパリーグの人気球団、福岡ソフトバンクホークスが本拠を構え、四国・九州ILの方では今季より参戦する福岡レッドワーブラーズが本拠を構えます。

NPB球団のホームゲームは1軍の試合だけでなく、2軍の試合も行われているわけですが、2軍の試合は料金がただという場合もあります(ちなみに中日はアコギなことに1000円の入場料をとっています)。
そういった中で独立リーグの球団は入場料をとって試合をしなければならず、これはかなり厳しいハンディキャップ・ディスアドバンテージとなるような気がします。
このハンディを乗り越えるためには、野球の試合内容もさることながら、ファンの足を球場に運ばせる何か余程魅力的なコンテンツが求められそうに思います。

また、ホークスは現在奇数で行われているウェスタンリーグの事情もあり、比較的日程に余裕があることから、ホークスの2軍とレッドワーブラーズや九州各地の社会人野球チームとの交流戦を積極的に行っていくという話も小耳に挟みましたが、果たしてこれが吉となるのでしょうか。

ちょっと心配なのが、レッドワーブラーズの公式HPらしきものが未だ見つからないのですが……四国・九州ILは開幕まであと1ヶ月なのに(ちなみにBCリーグの方は新規参入球団の公式HPも無事開設されました)。

最初の話題に戻りますが、関西圏であれば、特に阪神タイガースの影響力を無視することはできません。
その意味では、いささか大袈裟な言い方ながら、今年の福岡における両球団の「共存共栄」の成否が、関西における将来の独立リーグの成否への試金石となりそうな気がします。

東北では頓挫し、九州では計画が凍結されている野球の独立リーグ構想。現実はなかなか厳しいようですが、果たして今後、さらなる独立リーグは生まれるのか、まずは明日の石毛氏の会見に注目しましょう。

posted by bunchousann |22:50 | 野球 | コメント(4) | トラックバック(3)
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