2007年05月08日
「興行」は「真剣勝負」の妨げになる?~欧州も、そしてアジアも
また、使ってみました。安直かな……。
さて、欧州のビッグクラブがシーズンオフ(プレシーズン)に日本(を初めとするアジア)にやって来ることは、今ではそう珍しいものではなくなりました。
この夏も、写真ニュースにあるマンチェスター・ユナイテッド(以下:マンU)の他に、バレンシア、バルセロナなど(他のビッグクラブでないクラブも含めると)多くの欧州クラブが日本にやって来ます。
ところが、欧州クラブ側のメリットとして、こうした「アジアツアー」によってスポンサー・プロモーターからの興行収入を得られるのはいいのですが、それ以上にデメリットとして、肝心のシーズンインを控えた大事な時期に大きな時差を伴う長距離移動を行うことでコンディションを崩す懸念があることから、欧州のファンの間では批判的な意見もありますね。
リーグ、CLなどの「真剣勝負」の成績が「興行」によって振るわないのであれば、それも仕方ないことなのかもしれません。
ということで、欧州側からの批判的な意見というのはまだわかるのですが、本来「遠路はるばるようこそ」と迎えるはずのアジア側からの批判も話題になっているようです。
今回のマンUのアジアツアーには日本の他にも韓国、中国が含まれていますが、FIFAのブラッター会長のアシストを得て、AFCのモハメド・ビン・ハマム会長が、ツアー自体の延期を訴えました。
ただ私も勉強不足で知らなかったんですが、AFCはこうした欧州(ビッグ)クラブのアジアツアーには、今回だけでなく、以前より批判的だったそうですね。
まあこのニュースに限って言うならば、AFCがマレーシアにこんな注文をしたくなるのもわかります。
予定されているマレーシアの地元選抜(具体的にどこの選抜かは不明ですが)とマンUとの試合は7月27日。それに対してアジアカップの決勝は7月29日ということですから、マレーシア協会は、共催4カ国の1つでありながら、自国がアジアカップの決勝まで進出することで、アジアタイトル獲得へ向けておそらく起きるであろう盛り上がりに親善試合が水を差すことはあり得ないと考えていたのでしょう。
現実的、実力的にムリ、とかそういう次元の問題ではなく、AFCから見れば何とも情けない話であり、共催国に加えたにも関わらず自分たちの面子を潰されたように思ったのでしょう。
ちなみに日本では、マンUは7月17日に浦和レッズと親善試合を行いますが、これもアジアカップのど真ん中。
前日の16日にグループリーグの最終戦であるベトナム戦が行われますから、仮に日本代表がグループリーグ敗退という最悪の結果になったとしても、浦和に所属する代表選手はこの試合に出場することはできません。
こうしたアジアカップとの日程衝突が大きな話題になるのは、かつてアジアカップがEUROと同じ年に開催していたのを、独自色を強く出さんがためにわざわざインターバルを短くし、開催年をずらしたことが関係していると思います。
AFCとしてはアジアカップを目立たせたいがためにわざわざEUROと開催年をずらしたのに、何故邪魔をするんだ、ということなのでしょうね。
ただ、欧州側にも事情があり、翌年に控えたEUROのために、リーグによっては代表のバックアップのためにリーグ開幕を早めたりするところも出てくるでしょうし、CLの予備戦に出るクラブなどはそれでなくても早めの調整を求められます。特に長期(あるいは長距離)の遠征の場合、8月では遅すぎるということもあるのでしょう。
日本では、こうした「興行」のあり方に疑問を持つ意見も最近ではよく聞かれますね。
テレビの画面を通してとは言え、シーズン中のレベルの高い試合を見慣れた人にとっては、シーズンインへ向けた調整試合にわざわざ高い金銭を払って観戦することへの疑問が湧き上がるのは必然ではないかと思います。しかも欧州のファンと同様、こんな長距離移動をしてコンディションを崩し、ひいきのチームがシーズンに入って一向に調子が上がらないということになればそれこそ本末転倒だと思うことでしょう。
一方で、やっぱり本場欧州のクラブを生で見る機会はなかなかないということで、こういった機会を楽しみにしているファンもいるわけです。
どっちつかずで結論を出せず、難しい問題に首を突っ込んでしまったことを若干後悔する管理人でした。
(5.9追記:若干事実誤認があったため、訂正いたしました)
posted by bunchousann |22:30 |
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