2007年01月24日

環境のハンディ、ボランティアに熱心、文武両道、伝統校、部員不足、etc.……これらは比較の対象になりうるのか?

明後日26日に春の選抜高校野球の出場校が決定します。

昨年の各地区の秋季大会の結果がベースになるわけですが、各地区ごとに違う出場枠数の都合上、“当落線上”にある高校もあるわけで、そういう高校の関係者は今頃気を揉んでいるのではないでしょうか。

ただ、昨今のセンバツには既存の一般選考枠以外にも、様々な枠が存在します。
神宮大会優勝校を輩出した地区にアドバンテージを与える神宮枠、その神宮大会優勝地区以外の地区の補欠校の中からデータをもとに守備のいいチームを選ぶ希望枠(ドラフトではありません)はその意味もわからなくはないのですが、以前からよくわからない枠が1つあります。

ずばり言いましょう。21世紀枠の選考基準がどうもすっきりしないのです。

そもそもこの21世紀枠、最初に登場したのが2001年の73回大会なのですが、その時の私の印象としては、21世紀突入を記念した1回限りのものだと思っていました。
ところがこれは1回限りではなかったようで、これまで延べ12校が選出の栄誉に浴してきました。
で、肝心な選考基準なのですが、これがどういうわけか高野連のHPには全く書いてありません。ただ、報道等を通じて知ることができます。
スポーツナビには、このようにありました。

「一般選考枠」のほかに、秋季都道府県大会8強以上で、恵まれない環境、他校や地域に良い影響を与えているなどの理由で認められた高校が2校選出される。 

「秋季都道府県大会8強以上」ということで、まずは一定の戦績が必要なことはわかります。
とはいえ、一般選考枠の高校の戦績と比べるとかなり落ちることになります。しかし新チームの場合、秋から冬にかけて急激に力をつけることもあり、また大会自体がトーナメントによる一発勝負ということもあって、実際、過去に21世紀枠からベスト4に進出した高校もありました。それゆえ戦績の面では大きな問題はないように思います。

問題は、その後の「恵まれない環境、他校や地域に良い影響を与えているなどの理由で認められ」ることです。

これは、どのように比較をするのでしょうか。いや、本来比較ができるものなのでしょうか?

スポナビに今回の21世紀枠の候補校9校の簡単な紹介が載っていました。
なるほど、どの高校も素晴らしいと思います。

地理的なハンディを抱える高校、ボランティアに熱心な高校、文武両道を掲げ実践する高校など、それぞれに特色があります。
しかし、選ばれる高校がある一方で、選ばれない高校があるということは、何らかの方法で比較をしていることになります。
その際に論理的な説明ができる方法で比較をしているのでしょうか?

さらに言えば、各地区1校の最終候補9校に残る前にも、既に各都道府県が推薦した候補校をそれぞれの地区で比較するという作業を経ているわけです。
この際も、やはり論理的な説明ができる方法で比較がされているのでしょうか?

この21世紀枠を選考することが、私には「100メートルを10秒で走る選手と、マラソンを2時間7分で走る選手は、どちらが素晴らしいのか」ということと同じように感じます。

結論を長引かせましたが、要するに21世紀枠というものは選考基準がはっきりしない以上、やめるべきではないのかと思います。

どうしてもやるというならば、いっそ最終候補に残った時点でくじ引きにでもした方がマシなのではないかとさえ感じてしまいます。
比較することのできないものを比べようとすることが、果たして「教育上」ふさわしいと言えるのでしょうか。

高野連が珍しく懸念を表明している話題として、名門校への越境入学の問題がありますよね。
どうせなら、この2枠は「ふるさと枠」にでもして、野球部に越境入学者のない高校で最も成績の良かった学校に与えるというのはどうでしょうか?
これならば、選考基準もはっきりしますし、選ばれた学校も大いに名誉に浴することになると思いますが……。

posted by bunchousann |04:05 | 野球 | コメント(9) | トラックバック(1)
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