2006年12月20日

「レッドブル」の目指すもの

ガンバ大阪の宮本恒靖、浦和レッズの三都主アレサンドロが揃って、オーストリア・ブンデスリーガのザルツブルクに移籍するという報道が流れています。

今回の海外移籍の流れを見て、中堅国のトップクラブへという流れはいよいよ決定的になってきた感がありますね。
中村俊輔、稲本潤一、中田浩二がその代表格と言えますが、強豪リーグの弱小チームで守備的な戦いを強いられた挙句、出番そのものに恵まれない(ことについてはだいぶ前に書かせてもらいました)よりも、ある程度試合に出場でき、その国のトップチームということでそれなりのメディアのプレッシャーも味わいながらタイトル争いもでき、欧州カップ戦(CLやUEFAカップ)への扉も開いているという環境の方が、確かに魅力的であるような気がします。
また、そういうクラブからのオファーがここ最近日本人選手に増えてきているのは、いい意味でも悪い意味でも日本人選手の実力というものが欧州でも認知されてきたからだと思います。

で、2人が移籍するかもしれないザルツブルクというチームですが、正式には「レッドブル・ザルツブルク」というそうで、企業名を冠したクラブです。
企業名を冠しているというと、Jリーグの「地域+愛称(あるいはその逆)」に馴染んだ方には違和感があるかもしれませんが、欧州でも企業名を冠したクラブは他にも存在します。
代表的なところでは、ドイツのバイヤー・レバークーゼンやオランダのPSVアイントホーフェンなどが日本でも有名ですね。

それでは、この「レッドブル」とは一体何者なのでしょうか?

というのも、私がこの名前に触れたのは今回が初めてではありません。
むしろ最近になってそこら中で耳にするなあという印象があります。

初めてその名を聞いたのが2004年、F1のジャガー・レーシングを買収するという話を聞いた時でした。
そうして現れたのが「レッドブル・レーシング」です。
F1とは金がかかるだけで、それ自体、はっきり言って全く儲からないスポーツです。
そんなものに飲料メーカーが参戦して大丈夫なのか、とこの時は思いました。
それが2005年オフにはここ最近しんがりを務め続けたミナルディを買収して「スクーデリア・トロ・ロッソ」というセカンドチームまで持つに至り、「何なんだ? このレッドブルの積極果敢さ(猪突猛進さ)は」と思うに至るのでした。
ちなみに「トロ」はイタリア語で「牛(bull)」、「ロッソ」は「赤(red)」ですから、まんま「イタリアのレッドブル」なわけです。

それからアメリカのMLSのチームを買収したというニュースが流れ、今回日本人を獲得するザルツブルクの話(監督にジョバンニ・トラパットーニ、その補佐にローター・マテウスというのを以前、初めて聞いた時には驚きましたが、要するにそういう資金力があるということですね)……企業名の露出もここまでくるとしつこいような気がしますが、おかげで「レッドブル」の企業名だけはしっかりインプットされた感があります。
というわけで、少し忘れかけていたところにまた「レッドブル」か、となったもので、ちょっとウィキで調べ、ついでにHPを覗き、こうして記事にしてみたわけです。

いやいや、随分スポーツにご熱心ですね。
WRCにもチームを出していますし、BMXやヨットなど、多岐にわたってスポンサードしていることがうかがえます。
しかも、日本ではまだそれほど商品が浸透していないにも関わらず(コンビニにも売っているそうですが、私はまだ飲んだことがないのはもちろん、見たこともありません)、何と日本語のHPを持っているではないですか!
F1で他に日本語のHPを持っているのはホンダ、トヨタ、スーパーアグリの3つ。いずれも日本のチームばかりだということを考えると、これはかなり特別なことだと考えられます。

今回の宮本、アレックスのザルツブルク移籍に際しても、一部に「レッドブルが日本市場に本格的に乗り出そうとしている」という報道を見かけました。
イケメン・ツネ様とアレックスでどれだけの宣伝効果があるのかはわかりませんが、ただレッドブルの関係者は日本のサッカー報道をあまりご存知なかったようで、ちょっとした誤算になっているのかもしれません。
例えば先述した「バイヤー・レバークーゼン」ですが、現地のサポーターが「バイヤー」と企業名で呼ぶのにも関わらず、ここ日本では一般的には「レバークーゼン」と報道されていますよね。
同じことが「ザルツブルク」にも言えるようで、残念ながら「レッドブル」のアナウンス効果は今のところ薄いようです。

それでも「レッドブル」は、ここ数年で世界中で驚くほどの宣伝効果をあげたのではないでしょうか?
目指すは「打倒・コカコーラ」といったところでしょうか。

そのうち、MLBのスタジアムに「レッドブル」の名が冠されたり、サッカーでは何処かのビッグクラブの胸スポンサーに「レッドブル」のロゴが描かれていたりしても、もう驚かなくなるのかもしれません。

posted by bunchousann |02:30 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(1)
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