2006年11月19日
10年がかりの事業で、20年後に最初の花が咲く
何でも、東京都の公立小学校と中学校、合わせて約2000校の校庭に、10年がかりで芝生を張るというニュースを聞きました(こちら)。 東京都はこの事業に対して「ヒートアイランド対策」というのを主な理由に挙げています。「子供の運動能力を高める」というのも一応副次的な効果として挙げていますが、スポーツが文化として根付いている国であれば、本来このようなことはいちいち言わなくてもいいのでしょう。 それにしても、普通の土のグラウンドで過ごしてきた者に言わせると、これは羨ましい限りです。 芝生のグラウンドも最近では少しずつ増えているようですが、果たしてどれだけの人が芝生のグラウンドで学校生活を送ったのでしょうか。 思い出すのは、都会の学校のグラウンドです。 私のように適当に郊外で育った者であれば、普通はグラウンドと言えば土を思い出すのですが、都会の真ん中にある学校の、それも恐ろしく手狭なグラウンドは、陸上競技場のゴムチップ(!?)のような材質で悉くコーティングされています。 確かに管理はしやすく、また水はけもいいのかもしれませんが、転んだときのダメージなどを考えると、子供にとって望ましい環境とは言えません。 それに対して芝生(天然芝)の重要性は、今更ながら日本でも盛んに言われるようになりました。 Jリーグの誕生によって、サッカーは芝生の禿げ上がったグラウンドではなく、一面緑の芝生の上でやるものだということが当たり前になりました。 日本人のMLB進出によって、アメリカの野球場は天然芝の球場がほとんどだということも知り、その理由として選手の負担(つまり疲労や怪我)を軽減する効果があるということも、もはや人口に膾炙するところとなりました。 そして、何より、公園などにある芝生は本来「鑑賞するもの」ではなく、「利用するべきもの」であるということも大方の意見になりました。 芝生のメンテナンス、はっきり言って大変だと思います。 それを承知の上でやるということですから、10年がかりだろうと何だろうと、決めたことならば是非やってもらいたいものです。 こういう公共事業ならば、住民も多少の税金の投入を惜しむことはないと思います。 芝生のメンテナンスをするための人材という雇用効果もありますし、環境の改善にも繋がりますし、スポーツの発展にも繋がりますし……まあ基本的には悪いことはないのでしょう。 他の自治体にも是非検討していただきたいものです。 そしてそういう環境から運動能力を発展させたアスリート予備軍が育ち、やがて日本のスポーツ界に明るい話題を提供してくれれば、それに優る成果はないでしょう。 10年がかりの緑化事業、最初の成果はその10年後あたり、つまり20年後あたりになりそうです。
posted by bunchousann |12:51 |
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