2006年11月10日

FA権行使選手の動向を整理~続・“GM的”野球談議のススメ

FA権申請期間も終わり、権利を行使した選手が出揃いました。

……今年はこれまでになく移籍が活発かと思いきや、私の印象としては、さほどでもないようです。
投の目玉である広島の黒田が権利を行使せずに残留を決めたことがおとなしい印象を与えているのかもしれませんが、FA権を行使(して移籍)するかと思われた楽天の礒部やロッテのサブローなどが矛を収めたことも影響があるのかもしれません。
この他にも権利を持っていながら行使していない選手は結構います。今年権利を獲得した選手だけでも、ロッテの福浦、ソフトバンクの柴原、阪神の今岡などが該当します。

理由は選手それぞれ、あまり言及しませんが、やはりプロとしてのリスクマネージメントの観点からも、プレー環境を変えることにためらいがあるのかもしれません。また、黒田のようにファンのことを考えて行使しなかった選手もいるのでしょう。

今回はそんな中で貴重な権利を行使した8名の選手を取り上げてみたいと思います。

1.金本知憲(阪神)
宣言して残留を早くから明言しており、他球団の横槍も入らないことからスムーズに残留が決まりそうです。
話題はすでに契約内容のほうに移っており、複数年契約の間上がらなかった年俸の大幅なアップ(5億円超:推定)が見込まれています。
ヤクルトの古田(現兼任監督)と並んで数少ない長期複数年契約の成功例。
外様でありながら生え抜きと同様にファンやチームメイトに愛される彼のチームへの影響力を考えれば、それなりの待遇が必要になるでしょう。

2.門倉健(横浜)
チーム1の勝ち星、2年連続の二桁勝利を挙げながらチームの評価は低く(微増の提示を受けたそうです)、移籍の可能性がある選手です。
かつて近鉄に所属していたこともあって、現在でも家族を関西に残しているとの情報から、ここに来て古巣(合併しているが)のオリックスや井川を失う可能性のある阪神との噂が流れています。
個人的な感想では、同じポスティング流出ということで言えば、西武も獲得したらどうかと思います。
ただし、投手が一向に育たない横浜としては残留させるべき選手だとも言えますね。
今季年俸7500万円(推定)。さほどの高額ではありません。こういう選手がFA市場に流れればもっと移籍も活性化すると思うのですが。

3.小久保裕紀(読売)
すでにソフトバンクとの第1回交渉を終え、移籍を示唆するコメントを発していることからも、古巣復帰は間違いないと思われます。
3年の年月は契約期間もさることながら、読売への義理立てだったのでしょう。
ずっと背番号9を空けて「待っていてくれた」わけですし、福岡のファンもおおむね歓迎ムードのようですし……あまりコメントすることはないですね。
ただし、4年12億円(推定)というのは35歳の選手に結ぶ契約金としてはちょっと高すぎますし、リスクが大きいですよね。

4.的山哲也(オリックス)
この人も宣言して残留の意思を早々に表明。後述する正捕手・日高がFA宣言しているだけに、その重要性が増している印象です。

5.日高剛(オリックス)
正捕手だけにチームとしては是が非でも残留させたいところですが、今回のFA選手の中で最も若い29歳という年齢と5100万円(推定)という年俸から獲得に名乗りを挙げる球団も出てくるだろうと思われます。
ソフトバンクは獲得を検討したそうですが、結局撤退ムード。正捕手の高齢化が進む阪神、中日はこの状況をどう見ているのでしょう。
第2捕手に甘んじてくれるかどうかはわかりませんが、かなり魅力的だと思います。

6.塩崎真(オリックス)
過去2年は規定打席に達しなかったが打率は3割をマーク。今年はレギュラーとして規定打席をクリアしました。
ただし、ここまでのところ、獲得に名乗りを挙げるチームが存在しないため、残留を基調にした流れになりそうです。

7.岡島秀樹(日本ハム)
今年の活躍をつぶさに見たわけではないのですが、プレーオフ、日本シリーズを見る限りは貴重なセットアッパーとして日本一に貢献したというのも頷ける活躍ぶりでした。
まさに最高のタイミングでのFA宣言。今季年俸も昨年の読売での成績で大幅減の6400万円(推定)とお買い得です。
本人は在京球団かメジャーを希望しているそうで、すでに西武、ロッテなどの名前が挙がっています。セリーグのファンとしてはここに横浜がなぜ名乗りを挙げないのかがわからないのですが……ともあれ、左のいい中継ぎが欲しくない球団などありません。もしかしたらメジャーの可能性もあるかもしれません。

8.小笠原道大(日本ハム)
いわずと知れた最大の目玉。現実的に移籍するとすれば読売しかないといっていいでしょう。
今季の年俸が3億8000万円(推定)。ここにパリーグ二冠王の実績が加わるのですから、規約によって来季年俸が据え置きであるならば、再来年は大幅なアップをするべきでしょう。
落合監督との繋がりから獲得に興味を見せていた中日もここに来てすっかりトーンダウン。また、小笠原が千葉出身ということで、地元から獲得を要請されたというロッテも、もとより獲得できる予算がありません(だったらあんたら金を出してくれ、とはおそらくロッテフロントの本音でしょう)。
4年26億(推定)ともいう金額が噂されていますが、イ・スンヨプにあれだけの出費をしたわけですし(本来ならそれをはるかに上回るのが小笠原に対する誠意だと思うが)、現在のチーム状況から言ってもなりふり構わぬ札束攻勢を仕掛けるのは間違いないでしょう。
中日側から言わせてもらえば、「読売さん、どうぞ」というのが大方の意見だと思われます。
本当は、北海道に残ってくれればファン(特にファイターズのファン)にとっては一番いいのでしょうけど……。

実は以前ボツにした原稿にこうした分析を延々と書いてみたのですが、やはりこの手の記事は大変でして、結局途中で挫折してしまいました。
何だかんだで8人(実質6人)に絞られてくれて、実はほっとする管理人でありました(何のこっちゃ)。

posted by bunchousann |00:18 | 野球 | コメント(2) | トラックバック(0)
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