2008年05月07日
昨季より伝えられていた様々なネガティブな報道、まるで開発中のマシンのようなスポンサーロゴのない殺風景なマシンの外観、そしてとどめには5月6日に緊急記者会見なるものが開かれると聞き及んで、まあ大方の見当はついてしまったわけですが……
本当に残念です。
スーパーアグリのチーム立ち上げが発表された時、管理人が最初に思い浮かんだ言葉は「無謀」でした。
とにかく、問題は唯一にして最大のもの、「お金」であることが明白だったからです。
そして、F1を真面目に観始めておよそ10年程に過ぎない管理人ですが、少なくとも、現代のF1チームを1年間運営するために必要な金額というものは大体把握していましたから、その金額がどうやって捻出されるのかという疑問はずっと持っていました。
ですが、その疑問は結局解決されることのないまま、残念な結末を迎えることになってしまいました。
亜久里代表がこのチームを立ち上げた熱意というものは、この2年とちょっとの間で充分に伝わりました。
ただ、皮肉な言い方をさせてもらうならば、その熱意が伝わったのはあくまでF1を愛する人々であり、F1をよく知っている人々でしかないのもまた事実でした。
F1チームを運営するにあたっては、そういう人々以外にも熱意を伝えなければならなかったわけですが、日本という国では、それがいかに困難であるかということを改めて思い知らされる結果になりました。
過去、幾多ものプライベーターが同じ道をたどっていったわけですから、F1の長い歴史という観点からは殊更感傷的になるべきことではないのかもしれません。
でも、そこは私も日本人。「判官贔屓」の文化で育った者として、年間予算が彼らの何倍にもなるワークス勢を向こうにしてレースをする姿に胸を打たれないわけがありません。
と、まあ感情の赴くままに耽美調で書いてまいりましたが、もちろんそんな綺麗事ばかりでないのは承知しております。
ビジネスパートナーに裏切られたとはいえ、結果としてスーパーアグリには莫大な負債が残されているわけですし、ホンダにもその負担が大きくのしかかっているわけですから、このような事情を抜きにして、単にホンダを悪者扱いすることはできないと思います。
最も、ホンダのイメージが悪化したのは事実ですし、ましてニック・フライなどは今後日本の地を踏むことができるのでしょうかねえ……
ただ、いつも思うのは、何ごとにおいても、こうした「最悪の結末」を迎える前に、もっといいやり方はなかったのか、ということなんですよね……外野からあれこれ言うのは無責任だとは思うのですが。
最後に1つだけ……
佐藤琢磨はこのチームで本当にいいドライバーになりました。これは間違いありません。
何とか彼に、今一度チャンスをあげたいものです。
posted by bunchousann |04:35 |
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2008年02月20日
皆様、お久しぶりです。
ネタに困り果てたこと、そして管理人の個人的なスケジュールの都合で、2週間という長期にわたってブログを放置しておりました。これは初めてのことで、管理人もどう再開(再会?)しようかと頭を悩ませておりました。その間にも謎のアクセスが1日100件単位でありました。どなたかはわかりませんが、ありがたいことです。
ちなみに予めお伝えしておきますが、暖かくなってスポーツネタが増えるであろうこの先も、やはり更新頻度はぐっと下がることになりそうです。その分、いい記事を書ければいいのですが……。
さて、久々の更新がまるで芸能ゴシップ記事のようなタイトルであることに眉をひそめるマトモなスポナビ+愛好者の方も多いのでしょうが、そこは隙間産業たる当ブログの性格上、何卒ご容赦いただきますよう……。
前置きはこのへんにして、ようやく本題に入るのですが、先日離婚を発表した、F1マクラーレンチームの総帥、ロン・デニス氏の慰謝料の巨額ぶりがちょっと話題になっておりました。
その額、7500万ポンド(約158億円)!
いや、もう貧乏暇なしを地で行く管理人には想像もできない金額ですが、離婚の慰謝料ということで比較の対象になっていたのが、かのポール・マッカートニーの約116億円。
さすがは名門マクラーレンの総帥だけあって、桁違いの金額です。
昨年のマクラーレンは、ハミルトン、アロンソといった優れたドライバーを擁し、実際に素晴らしい結果を残していたのですが、レース以外のゴタゴタも大きな話題となりました。
中でも極めつけは例の「スパイ騒動」でしょう。
この件に関して、マクラーレンチームには前代未聞の1億ドル(当時のレートでおよそ115億円)もの罰金が課せられ、大きな話題になったものですが、その1億ドルを罰金として支払うチームの総帥は、自分の離婚の慰謝料にそれをはるかに上回る金額を支払うことになりました。
それにしてもちょっと残念なのが、マスコミが比較の対象として取り上げるなら、ポール・マッカートニーよりもこの「1億ドル」と比較して欲しかったですね。面白みが増すと思うのですがいかがでしょう。
しかし、158億円という、浦和レッズ2チーム分の巨額の慰謝料を支払うことになるにも関わらず、スポーツ界の名士たちの離婚慰謝料としてはさらに上があるわけでして、もうそれはみなさんご存知のあの方なのであります。
ロマン・アブラモビッチ氏。ご存知、ロシアの石油王にて、サッカー・イングランド・プレミアシップに所属するチェルシーのオーナーでもありますね。
アブラモビッチ氏は若いモデルさんとの浮気がバレて、奥さん(2番目だそうです)の怒りを買ってしまい、離婚する羽目になったのですが、その慰謝料として奥さんは彼の資産の半分を要求したとか何とか……。
で、報道されたその金額、何と60億ポンド(日本円で1兆3500億円)!!
もはや浦和レッズ何チーム分とかの問題ではありません。そこで村上龍さんではありませんが、試しに「1兆3500億円」で検索をかけてみたところ、アブラモビッチ氏の慰謝料以外では、こんなものがヒットしました。
●アメリカのサブプライムローンによる金融商品の損失額
●ローソンの2005年の売上高
何でもこれは離婚の慰謝料として世界最高額だそうですが……どうやって払うのでしょう。ここまで多いと、もらう側ももてあましそうな気がしますね。
まあオーナーが多額の慰謝料を払いながらも、チェルシーに不景気な話はあまり流れてこないのですが、「オーナーの離婚慰謝料」が悲劇の一因になった例もないわけではありません。
セリエAの名門ヴィオラが破産を宣告され、セリエC1へと転落したことを覚えている方もいらっしゃるでしょう。
サッカーバブルの崩壊、オーナーが手がける映画事業の不振によって経営が悪化し、ガブリエル・バティストゥータやマヌエル・ルイ・コスタ、フランチェスコ・トルドなどといったクラブを支えてきた選手を放出せざるを得なくなりましたが、それは戦力の低下をも招きました。
そしてそこへオーナーの離婚慰謝料1200億円がのしかかって経営悪化に拍車をかけ、さらに戦力ダウンしたクラブは01―02シーズン、セリエA17位に終わり、降格。ところがセリエBへの参加費用すら払えずに、結局「破産」という結末を迎えてしまいました。
現在は新しいオーナーの下、見事にセリエA復活を果たしたフィオレンティーナ。この「破産」もいつかは笑い話になるのかもしれませんが、もうファンをがっかりさせるようなことは勘弁してもらいたいものですね。
冒頭の話題に戻って、ロン・デニス氏の離婚慰謝料でマクラーレンチームが破産することはないようですが、クラブオーナーの皆さん、ファンをがっかりさせないようにくれぐれも夫婦関係には気をつけて下さいね。
posted by bunchousann |23:00 |
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2008年02月01日
シーズンオフのF1も各チーム新車が発表され、いよいよ春の開幕が楽しみになってきました。
そんな中で、何かと暗い話題が続いているのが我らがスーパーアグリ。
昨年の後半から、資金難に関する報道が目に付きましたが、ここのところその手の報道がさらに増えてきており、情報が錯綜していることもあって、管理人もすっかり踊らされています。
スーパーアグリは鈴木亜久里代表がほとんど裸一貫から立ち上げたチーム。その資金力はF1では最弱といってもよく、つねにギリギリの中で参戦を続けているのだと思います。
実際、チーム立ち上げの段階から、ちょっとでもF1をご存知の方であれば、まず最初に頭に思い浮かんだのが「亜久里代表はどうやって資金を調達するのだろう」ということだと思います。
昨年は頼みのスポンサーにも裏切られ、ついに株の売却に踏み切ったようですが、その比率が増せば、結局チームを乗っ取られることになってしまいます。
で、その「未来の買収相手」として噂が上がっているのがスペイン系企業と、インド系企業だそうです。
特に後者の方は今季からフォース・インディアが参戦することもあってか熱心なような気がします。
アグリ株の購入=資金注入をしてくれるのはいいのですが、その見返りとして、インド人ドライバーの起用を求めてくるのではないかとも言われています。
そう、あのナレイン・カーティケヤンです(笑)。
スーパーアグリのFIAのエントリーリストには、一応昨年と同様、佐藤琢磨とアンソニー・デビッドソンの名前がありますが、彼らはチームの将来に不安を感じ、未だ正式に契約書にサインしていない模様。
いや、正式に契約していようがいまいが、何があるのかわからないのがこの世界ですから、開幕戦のグリッドでこの2人以外のドライバーがシートを得ている可能性だって大いにあり得るのです。
スーパーアグリとしては昨季4ポイントをもたらした琢磨はチームの象徴であり、またデビッドソンはホンダとの修好親善大使も兼ねており、この両名を外すわけにはいかないのですが、ここに実力を度外視した強力な持参金ドライバーが現れたりしたら、果たしてどうなるのか……。
以前にもちょっと書いたのですが、管理人はナレイン・カーティケヤンにドライバーとしての魅力(というより能力)はほとんど感じておらず、おそらくまともに走りきることすら困難ではないかと思っております。
ただ、優秀なドライバーだけが参戦できる世界ではないこともまた事実。カーティケヤン始め、過去にそういった例がたくさんありました。
報道に踊らされてはいけないのですが、亜久里代表の「ロマン」という名の船も、「現実」という名の荒波にもまれ、その船体はかなり損傷が進んでいるようにも思われます。その懸念は私たち日本のF1ファンだけでなく、かのマックス・モズレーも持っているようです。
昨年はシーズン序盤を大いに沸かせ、今年もワークス勢がもたつく前半戦は、その間隙をぬっての躍進が期待されるだけに、また、琢磨もそうですが、今年こそはデビッドソンにももうちょっと運のいいシーズンになって欲しいだけに、彼ら2人揃って、メルボルンのスタートグリッドに現れてくれることを願いたいものです。
posted by bunchousann |15:20 |
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2007年12月27日
さて、今年も残すところあとわずかとなりました。
そこで、去年と同様に「超簡単ダイジェスト」で当ブログで主に書いている3つのスポーツの2007年をざっと振り返ってみようかと思います。
今年はまずF1から。
★ライコネン、念願の総合優勝
「最も速いドライバー」の称号を手にしてから久しいライコネンが、最後の最後で「強さ」を見せ、まさにF1史上に残る大逆転でチャンピオンの座を得ました。
若いと思っていた彼も、既に28歳。まさに気力、体力、経験、技術のバランスが最も優れている時期に差し掛かっており、このタイミングでチャンピオンになれなければ、もしかしたら永遠になれなかったかもしれません。
フェルナンド・アロンソとルノーの2連覇によって阻まれていたタイトルが、久しぶりに赤い跳ね馬の元へ帰ってきました。
★スーパールーキーとチャンピオンの相克
前半戦、いや、正確にはライコネンが逆転で王座につくまでの主役は、ほぼこの人だったと言っていいでしょう。
昨年のGP2王者が名門マクラーレンからデビューするということで、期待はされていたと思うのですが、開幕戦でいきなりポディウムにのると、そのままルーキーの連続表彰台記録を更新し、あっという間にポイントリーダーに。
そして、その状況が最終戦まで続いていたわけです。
開幕当初は昨年、一昨年の王者アロンソがマクラーレンを牽引していくものと誰もが思っていたはずが、この逆転現象が起きてしまい、レース戦略などを巡って2人の間には次第に険悪なムードが流れていきます。そこへロン・デニスも絡んでアロンソはチーム自体に不信感を持つようになり、「あの出来事」が決定打となって……。
……結局、アロンソは1年でルノーへ復帰。
マクラーレンはハミルトンが牽引していくことになりました。
★弱小スーパーアグリ、見事ポイントゲット!
暗い話題になったので、明るい話題を。ということで、やはり日本人としてはこれを挙げなければならないでしょう。
シーズンの後半にスポンサーのスポンサー料未払い等で資金難が伝えられたことにも象徴されるように、スーパーアグリは、ワークス勢とは異なり、財政面で非常にギリギリの運営を強いられているわけです。
特にシーズン終盤はそういった資金面での差がモロに出てしまいましたが、逆にそういった差が出ない前半戦ではそれなりの戦いができるということを証明しました。これは少ないながらも優秀なスタッフの努力の賜物だと思います。
そして琢磨。スーパーアグリに来てからドライバーとしての確かな成長を感じます。若い頃のアグレッシブな部分はそのままに、本当に我慢強く、冷静になったと思います。
★どうした、日本のワークス勢
昨年は第3期F1活動で初めて優勝を遂げたホンダでしたが、今季はマシンのカラーリング以外、ほとんど見せ場をつくることができませんでした。
シーズン終盤までポイントすら獲得できない状況で、やっとこさ弟分のスーパーアグリをポイントで上回り、最低限の面目を保ちましたが、スーパーアグリの何倍もの予算を持ちながらこの体たらくでは、ファンは納得できないでしょう。
トヨタも……どうでしょうか。このチームも予算的にはおそらく全チームの中で最高ランクだと思うのですが、伸び悩んでいますね。それでもトゥルーリが少しだけ意地を見せてくれましたが。
来季、ホンダはロス・ブラウンが加入しますが、彼のマシンが出てくるのは早くても来年の後半、おそらくは再来年のマシンからになるでしょう。しばらくは苦しみそうです。
また、トヨタは新シーズンに今季GP2王者のグロックを迎えることになりましたが、どこまでやれるのでしょうか。ゴールデンルーキーをうんざりさせないように「カイゼン」して頂きましょう。
★罰金1億ドル
「あの出来事」、すなわちマクラーレンのスパイ事件です。
それにしても前代未聞の罰金額にみんなが驚きました(実際は色々な収入等でほぼ半減されたようですが)。
アロンソがマクラーレンを出るきっかけになったのは、この事件に関して自チームに不利な証言を行ったからだと言われていますが、どう考えてもやった方が悪いわけで、彼を冷遇するのとは次元が違うような気もします。
とにもかくにもこの一件で、マクラーレンは巨額の罰金とともに獲得がほぼ確実だったコンストラクターズのタイトルをポイントの剥奪によって失ってしまいました。実にあのハッキネンが98年にダブルタイトルを獲得して以来の久々のタイトルだったというのに……。
★若い力の台頭
今シーズンはハミルトンを筆頭にロズベルク、クビサ、コバライネン、ベッテル等の若いドライバーが活躍し、そして日本人としては期待の2世、中嶋一貴もデビューを果たしました。
来季はさらにネルソン・ピケjrという新たな2世も登場し、F1ドライバーのラインナップは急速に世代交代が進んでいるような印象を受けます。
その一方で、ベテランはせち辛い年末を迎えているようです。
ジャンカルロ・フィジケラ、ラルフ・シューマッハの姿は来季も見られるのでしょうか?
★富士での日本GP、そして
激しい雨の中の激闘となった、久しぶりの富士スピードウェイでの日本GP。
しかしそれ以上に問題となったのは、どうも運営面での不手際の数々でした。
もともとファンの間では鈴鹿へのノスタルジーが根強いこともあって、バーニー・エクレストンがその「空気を読んで」、鈴鹿・富士の隔年開催を「鶴の一声」で決定してしまったのは素晴らしいことですが、来年も日本GPは富士での開催になります。
来年は、面子に拘らず、幅広い意見を聞いて、よりよい運営をしてもらいたいものです。
こう考えると、今年も色々ありました。
ちなみに管理人はパソコンのエラーで録画に失敗したモナコ、ついつい居眠りをしてしまった中国と2つのGPを見逃してしまいましたが、F1はバーニーの好意もあって地上波で楽しめる数少ない素晴らしいコンテンツです。来季は何とか全てのレースを観たいものです。
posted by bunchousann |05:10 |
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2007年12月11日
シーズンオフに入ったスポーツ界の話題は、やはり移籍や契約の話が多いわけで、F1の場合でもそれは例外ではなく、05年、06年のチャンピオン、フェルナンド・アロンソのマクラーレンからルノーへの移籍が発表されたことが大きな話題になっています。ってことで本題ではないのに、写真なんかも付けてみたりしました↓
マクラーレンを出ることはシーズン中からほぼ既定路線だったわけですが、レッドブルやウィリアムズなどの名前も挙がる中、結局代表のフラビオ・ブリアトーレがラブコールを送っていたルノーへの元鞘へすんなり収まったという感じです。
それにしてもチームメイトにコバライネンの名前がないのがちょっと驚きですね。今季前半はともかく、後半はそこそこ安定していたように思ったのですが……もしかしたらハミルトンの僚友へと鞍替えするのかもしれませんね。
……前置きが長くなりましたが、タイトルにもあるように、個人的にはこっち↓の方がF1界では気になるニュースだなあと思っております。
FIA、2008年からエンジン開発を10年間凍結(TopNews速報)
2007/12/10 11:24
世界モータースポーツ評議会は7日(金)に、F1エンジンの開発を10年間凍結させることを承認した。
2008年から2017年までの間、全てのチームは2007年仕様のエンジンを使用することになる。このエンジンは、「2008年3月までに(FIAに)提出されたもの」であると声明にはある。
モナコで開催された3回目となるモータースポーツ事業の年次討論会の中で、国際自動車連盟(FIA)会長のマックス・モズレーはF1でのエンジン開発凍結の決断について説明している。
「これ以上F1エンジンを開発する必要はない。F1のエンジンは毎分1万9000回転で回っている。これは他のエンジンと比べて、かなり速いものだ。音もいいし、信頼性も高い。現在、6つ自動車会社による凍結されたエンジンは驚くほど対等なものになっている」とモズレーは演説の中で語った。
FIAは7日(金)に、各チームは2008年以降、1基の風洞のみの使用が認められ、24時間の稼動が禁止されることも発表している。
さらには、レースへ参加する人数も制限されることになる。
前々から噂がありましたが、まさか10年間もエンジン開発を凍結せよとのお達しが現実のものになるとは思いませんでした。
現代のF1マシンは、そのパフォーマンスにおいて、空力面の占めるウェイトが80%を占めるとも言われているので、エンジン開発を止めたところで大きな影響はないかもしれません。
しかし、10年も経てば、画期的な新技術が誕生する可能性もあり、燃費の向上や排ガスのクリーン化といった環境面での配慮も大きく向上するはずです。それがなされぬまま放ったらかしになるというわけです。
また、技術の粋を集めているはずのF1のエンジンが、基本構造が10年間変わらないというのは、ファンに対するアピールという点でも寂しいものがあるのではないかと思うのです。
ちょっと車に詳しい方ならご存知でしょうが、市販車のレベルでも現在登場する新車に基本構造が10年前に作られたエンジンが搭載されるということはほとんどありません。市販車で言えば、10年前のエンジンは文字通り完全に「一昔前」のエンジンと言えるでしょう。
それが2017年のF1には10年落ちのエンジンが搭載されるというのですから、何とも情けない話です。
私が感じるF1の魅力の1つを表す言葉に「人類の叡智」というものがあります。
毎年毎年「マシンを遅くする」レギュレーションの改定が行われながらも、F1のタイムは落ちないどころか、サーキットによってはむしろ伸び続けているのです。
こうしたルールとの「化かしあい」に、ドライバーやメカニック、エンジニアらチームの全員が一体になって、知恵を出し合って立ち向かっていくところに魅力を感じているわけです。
ところが、こうしたマシンの技術開発を極端に制限する決定は、そういう魅力を損ないかねないと思います。それはファンだけでなく、現場で戦う人たちも同感なのではないかと思うのです。
せめてエンジン開発は2年、あるいは3年単位くらいで見直すことはできなかったものでしょうか。
先程も言いましたが、数年ごとに見直していけば、より安全で、かつ経済的にも優れたエンジンが作れそうな気がすると思うのですが……。
単にエンジンの出力やトルクの向上といったパフォーマンス面にばかり目がいっているのかもしれませんが、もう少し別の側面にも目を向けて欲しいものですね。
と、散々文句を垂れましたが、このF1という世界、朝令暮改は当たり前です。
こんな決定に対してなら、大歓迎なのですが。
posted by bunchousann |22:50 |
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2007年10月22日
いろいろスポーツイベント目白押しの昨今ですが、とりあえず味わいたての感動を書くことにしましょう。
今年のF1、そのドライバーズタイトル争いは、史上まれに見る激戦となりました。
最終戦まで3人がタイトルを獲得できる可能性があるという状況になり、今しがた行われたブラジルGPで2007年度のチャンピオンが決定したわけですが、その栄光の座をつかんだのは、3人の中で最も可能性の低かったキミ・ライコネンでした。
もうさんざん色々な人が書いていると思いますが、ブラジルGPまでの3人のドライバーのドライバーズポイントは、
ハミルトン:107 アロンソ:103 ライコネン:100
2番手スタートのハミルトンは、2位以内であれば自力でチャンピオン。
それ以外でも、かなり有利な状況と言えました。
4番手スタートのアロンソは、ハミルトンとの4ポイント差を逆転する状況が必要。ただし優勝回数ではハミルトンを上回っているので、ポイント同数ならばアロンソの勝ちになります。
3番手スタートのライコネンは、最低でも2位以内に入り、かつマクラーレンの2台の状況待ちということになります。
レースの詳しい展開は省きますが、勝負は下駄を履くまでわからないといういい例だと思います。
ハミルトンにギアボックスのトラブルが発生したり、アロンソのペースが予想以上に上がらなかったり、チャンピオン争いの空気を読まず(笑)母国GPということで予選からノリノリの快走を続けていたポールシッターのマッサがコーナーでミスをしたり、いろいろな不確定要素が積み重なった結果であることは事実ですが、それを差し引いてもライコネンの走りは鬼気迫るものがありました。
特に2回目のピットストップの直前、先に入ったマッサを追うべく数周にわたって最速ラップを重ねている時、F1を観始めて10年程で初めて、ライコネンという特定のドライバーを勝たせたいと思い始めている自分がいることに気付きました。
ピットレーンからコース上に戻る時、わずかにマッサをかわしたのを確認すると、大きな安堵感に包まれました。
レース中の順位(=獲得ポイント)の入れ替わりによって、誰がチャンピオンになるか最後までわからない展開でしたが、結局、ライコネンが優勝で10ポイントを獲得。
アロンソは3位、ハミルトンは18位から猛然と追い上げましたが、結局7位で両者共に1ポイント届かず。
したがって、ライコネンが最大26ポイント差を大逆転しての王座獲得になりました。
それにしても、ライコネンとは常に「最速」であって「最強」のドライバーではありませんでした。
勝てるチームであったはずのマクラーレン時代は、信頼性不足に泣かされ、不運なレースがいくつもありました。
そして今シーズンは「皇帝」とまで呼ばれたミハエル・シューマッハの後継としてプレッシャーのかかる中、フェラーリに移籍し、初のタイトルを期待されたわけですが、昨季まで信頼性の高かったフェラーリのマシンが、なぜか今年は信頼性が低く、どこまでも不運は続くものだとも思いました。
ルーキーであるルイス・ハミルトンの台頭もあり、もしかしたらこのままチャンピオンになれないまま、「最速」の称号だけを残してこのままドライバーとしてのキャリアを終えてしまうのではないかとさえ思いました。
こうした彼のキャリアを思うと、やはり勝ってくれ、と思ってしまいますよね。
有能なルーキーの台頭もいいのですが、やはりミハエル・シューマッハとのタイトル争いも経験し、F1で既に確固たる地位を築いてきたドライバーでもありますし、三十路を過ぎて世間の厳しさもそれなりに経験してきた管理人のような身にしてみれば、新人さんにももう少し苦労して欲しいなあなどと思ったりするわけです。
とにかくおめでとう、ライコネン。労働の後の酒は格別ですが、シーズンも終わったことですし、もう心ゆくまであなたの大好きな酒に溺れちゃって下さい。
posted by bunchousann |04:05 |
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2007年10月09日
ネタバレにがっかりして中国GPを観なかった怠惰な管理人ですが、その分、最終戦は色々な意味で楽しみが増えたというものです。
ブラジルGPは日本のほとんどの皆さんにとってリアルタイムでの観戦が極めて困難(あるいは寝不足という苦痛を伴う)でしょうが、私はその日から例の「東欧時間」での生活に入るので、この日を非常に楽しみにしております。
不謹慎ながらも、アレクサンダー・ブルツの引退報道が流れた時から、これあるを予感しておりましたが……。
やっぱり、ということで、今しがた、中嶋一貴のF1デビューが決定した模様です!
ブルツには申し訳ないのですが、やはり日本人としては素直に嬉しいものです。
これで、最終戦のブラジルGPは全ドライバー22人中、何と3人が日本人ドライバーということになりました。
スポット参戦だろうが何だろうが、彼はまだ22歳ですし、未来があるドライバーです。今回の参戦はいい経験になると思います。
それにしてもウィリアムズはチームメイトのロズベルクも2世ドライバー(しかもこちらはワールドチャンピオンの息子)で、2世ドライバーには縁があるのかもしれませんね。
もちろん、今回の参戦が決まったことで、即現時点で来季以降にレギュラードライバーになる保障はありませんが、再来年以降にはレギュラードライバーになるチャンスもめぐってくるでしょう。
今年はGP2でランキング5位でしたが、このGP2での活躍が近年のF1デビューへの最短コースになっています。来季、優勝を含めて今季よりランキングを上げることができれば、きちんとしたオファーがやってくるかもしれません。
上位陣に目をやると、ハミルトンが前回中国で初のリタイヤを喫したことで、2位に入ったアロンソが4ポイント差まで詰め寄り、優勝したライコネンは7ポイント差ながら何とかチャンピオンの可能性を残しています。
両者共に自力でのタイトル獲得は叶わない状況で、ハミルトンが圧倒的に有利な状況には変わりませんが、インテルラゴスは過去に波乱のレースが幾度も起こっていますし、不確定要素という点で他のサーキットよりも大きいと思っております。
最終戦ということで、スーパーアグリにも悔いのない戦いを期待しましょう。
このままでは前半戦の活躍がちょっと色褪せてしまいますし……SCや雨などの波乱含みの展開になることが条件ですが、前半戦ではその展開を上手く活かしてポイントを獲ることができました。マシンの戦闘力がキツいのは重々承知していますが、もう1度「レース」に参加して欲しいものです。
う~ん、今から楽しみです。仕事終わりにビールでも飲みながら……夜中に興奮のあまり絶叫できれば(近所迷惑ですな)最高ですね!
posted by bunchousann |19:30 |
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2007年10月01日
日本GPについては、いろいろありすぎて大変なので、他の方も多数エントリーされていると思いますし(そしてこれからもまだされると思うので)、このブログのタイトルにふさわしい「ちょっとした話」をしてみようかと思います。
さて、その日本GPを地上波でご覧になった方なら、記憶にあるかもしれません。
中継が始まって間もなく、こんなCMが流れていましたね。
(日本語版にはなかったので探すのがちょっと手間取りましたが)
一応ネタバレをしないように説明させてもらうと、何とも微笑ましいCMです。最後のオチもF1ファンなら「あっ」って言ってしまうようなちょっとしたサプライズがあります。
このCM、もしかしたら今までの中継の中でも流れていたのかもしれませんが、少なくとも私の記憶にはありませんでした。なので、非常に新鮮なものを見せてもらったという気がするのですが、これ、いつ撮影されたのでしょうか。「現実の2人」の状況から判断するとたぶんかなり前ですよね。
何と言ってもメルセデスはエンジンサプライヤーですし、同時にチームの大スポンサーですから、こういうCMにも協力しなければいけないわけですが、過去ログにも書いたように、現実の2人はもう修復不可能な関係にあります。
激しいドライバーズタイトル争いが進むにつれ、関係が壊れていくのを目の当たりにしてきた私たちですが、昨日の日本GPでアロンソがまさかのリタイヤに終わり、同時にドライバーズタイトルの行方もほぼ決したタイミングで、ついにハミルトンから「アロンソ出て行け」なる決定的な発言も聞かれるようになりました。
↑それにしても、アロンソのこんなクラッシュは見たことがないですね。いくらマシンにダメージがあって、ダウンフォースが減少していたからと言って……。
ハミルトンがルーキーでありながら、ポイントリーダーでもあることが、このような増長を許している原因だとは思いますが、こんなことをメディアに向けて言われて、なお来季マクラーレンに残留できるほどアロンソも人格者ではないと思います。さて、来季はどのマシンに乗るのか……。
今年のマクラーレンは、激しいドライバーズタイトル争いだけでなく、こういったレース以外の話題でも様々な話題を提供しました。
中でもスパイ騒動は極めつけの話題でしたが、あれも、アロンソとチーム、そしてハミルトンとの関係をより悪化させた一因になったわけですね。
さて、冒頭のCMに話を戻すと、「最後のオチに出てくるあの男」は、この2人にどんな言葉をかけてやれるのでしょうか。
言葉をかけたとしても、何かが変わりそうにはありませんが……。
posted by bunchousann |17:05 |
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2007年09月14日
ここのところF1ネタの投稿が多くなっているのですが、どうもサーキットの外のネタが多くなっています。それでも先日「おすすめ」を頂いたようないいニュースならばどんどん伝えたいのですが、今回のニュースに関してはやはりちょっと残念だなあと思います。
この「スパイ疑惑」ニュースが最初に伝えられたのは7月頃でしたが、当初は全く気になりませんでした。
F1に限らず、どんなスポーツにでもよくあることですが、今回の話はよくあるゴシップの類だと思っていたからです。
そんな私の予想通り、その後この「スパイ疑惑」のニュースは完全にトーンダウンしたのですが、先週のイタリアGPの前に、FIAが新たな証拠を発見したとかで、風雲急を告げるような展開になってきました。
そして下った今回の裁定。個人的には随分厳しい裁定だと思います。
主な処分は2つあって、マクラーレンの2007年のコンストラクターズポイント剥奪、そしてそのコンストラクターズポイントの順位に伴う賞金や放映権料などの分配金、1億ドル(およそ115億円)の没収。
コンストラクターズポイントの剥奪は予想されましたが、分配金の没収(すなわち罰金)がここまで巨額になるとは思いませんでした。
F1での罰金といえば、かつてのフェラーリのチームオーダーに対するミハエル・シューマッハとルーベンス・バリチェロのケースを思い出しました。あの時、確か両ドライバーにおよそ1億円の罰金が科せられたと聞いて、「F1というのは随分巨額の罰金を科すのだなぁ」と思ったものですが(特に両者のギャラの大きな差を考えた時、バリチェロにはかわいそうな裁定でした)、チームへの罰金ともなればケタが変わってくるものですね。
それにしても1億ドルと言えば、資金難に悩むスーパーアグリのような弱小プライベーターならば、年間予算を上回る金額です。
幸いにもドライバーズポイントは剥奪されず、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソの両ドライバーは、今後激しさを増す年間王者を目指しての戦いには、どうやら継続して参戦できるようです。
既にベルギーGPが始まり、その次はいよいよ日本GPですが、日本のファンも彼らのレースが観られるということで、ちょっとだけ安心したのではないでしょうか。
ただし、この裁定には続きがあって、2008年の選手権に関するマクラーレンの参戦に関しては、この原稿を書いている現在の時点では保留扱いになっています。
早い話、マクラーレンは「2008年の選手権に参戦できない」可能性もあるということです。
「参戦できない」というのは、今年に関する裁定のようにコンストラクターズポイントの獲得を認めないということなのか、それともマシンの出走自体を認めないということなのか、現時点ではわからないのですが、仮に後者だとしたら、現在ドライバーズランキングでチャンピオンに最も近いところにいるハミルトンとアロンソが来年のレースに出られなくなるということになります。この両名のいずれかがチャンピオンになった時、ディフェンディングチャンピオンが翌年の選手権に出られないという最悪の事態にもなりかねません。
また、レースそのものに出られないとなると、今年のように分配金を受け取れないばかりか、スポンサー関係にも多大な迷惑がかかることになります。
スポンサーのロゴが、1年間全く露出されなくなるのですから、おそらくマクラーレンはスポンサーに対する契約不履行によって莫大な違約金を払わなければならなくなるでしょう。
あるいは、スポンサー契約そのものを打ち切られる可能性もあります。
どちらにしても、経済的損失は計り知れないものがあります。
名門マクラーレン、長いF1活動の歴史の中で最大の危機を迎えているのかもしれません。
今回の一罰百戒によって、もうこの手の「スパイ活動」はなくなると思うのですが、来年のこともちょっと気になります。
個人的には、ドライバーはおそらく大きな関与をしていないはずだと思うので、たぶん大丈夫だと思うのですが……。
posted by bunchousann |12:30 |
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2007年09月08日
昨夜のサッカー日本代表のオーストリア戦の録画観戦のために、携帯も含めてネット断ちをしていたのですが、録画を観終わってネットを立ち上げたところ、何とも嬉しいニュースが飛び込んできました。
昨年の今頃は、日本GPに近づくにつれて「最後の鈴鹿」がやたらと喧伝されるようになりました。
確かに、日本におけるF1の開催権については、これまで保持していた鈴鹿サーキットとの契約が昨年限りで切れ、新たに今年2007年からの5年間は富士スピードウェイが開催権を持ちましたが、当然それは未来永劫富士で開催するという契約でもありませんし、やたらと「最後」やら「ラスト」やらという形容表現をすることに随分違和感を覚えたものです。
そのため、世間が「最後」と繰り返す昨年の日本GPの際、私は記事に「しばしの別れ」と題したものです。
その中で、ドイツのように、ホッケンハイムとニュルブルクリンクの隔年開催になるような落とし処はないものかというようなことを書いたのですが、まさかこんなに早くその「落とし処」が見つかるなんて思いませんでした。
F1はレギュレーションを初め、いい意味でも悪い意味でも毎年(どころかシーズン中にさえ)ルールがころころと、しかも迅速に変わるのですが、今回ばかりはファンにとって“いい面”で発揮されたのではないでしょうか。
タイプの異なる2つのサーキットでF1を楽しめる国は、世界広しと言えども、現行のカレンダーではイタリアとドイツ(こちらも来年からは隔年開催)くらいであり、チャンピオン・アロンソを輩出したスペインでさえ、かろうじてバレンシアという「噂」が立ち上っているくらいです。
オールドサーキットの鈴鹿は確かに安全面での懸念や老朽化した設備面の問題がありますが、来るべき再開の時まで改修の時間はたっぷりあります。
富士は富士で、F1を開催するのは現行のコースになって以来、今年が初めてではありますが、やはり長いストレートやそのストレート・エンドでのオーバーテイクシーンなどの期待に胸が膨らみます。
こうした隔年開催ですが、最近当ブログにも登場回数の多いバーニー・エクレストンの「トヨタに対するちょっとした圧力&見返り」のようなものでもあったのでしょうか、悲願のF1開催にこぎつけたはずの富士スピードウェイ(そしてトヨタ)があっさりと隔年開催に合意したのには驚きましたが、ファンにとって、そしてとりわけ鈴鹿での開催を熱心に支持していた人たちにとって、「粋な計らい」であることには間違いありません。
今回の決定だけは、素直に喜びたいと思います。
posted by bunchousann |22:50 |
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