2007年03月03日

隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

このフレーズ、最近別の記事でも使いましたが、どうやらお気に入りのようです。

先日の五輪代表の香港戦に関しては、随分ネガティブな感想・評価が目立っています。

例えば
「3-4-3は機能していない」
「スタメンの人選がおかしい」
「こんなことでは五輪出場は難しい」

そして極めつけは
「反町監督を解任すべき」。

まれに
「とりあえず結果が出たからいいではないか」とか、
「それなりによくやった」

など、ポジティブなものもありますが、多くの人は日本サッカー協会会長殿と同様に五輪代表に苦言を呈したいのではないかと思われます。
かく言う私もスッキリしたかと言われれば、答えは「否」となるわけですが、そもそもここ数年の間で、A代表も含めて、日本代表が一般的に「格下」と呼ばれる相手に対してスッキリとした勝ち方をしたことが一体どれくらいあるのでしょうか?
3点“しか”取れなければ「5点は取れた」と言い、5点“しか”取れなければ「いや、7点は取れた」とダメを出し、7点“しか”取れなければ「全然足らない。10点くらいは取れるだろう」と要求する、どうも「格下」という言葉のトリックのせいで、そんなことをついつい考えてしまうのではないかと思います。そして私もその1人なのでしょう。
現状に満足してはもちろんいけないのですが、「格下」相手といえども、スッキリと勝つのは意外に難しく、またそれほどスッキリと勝った実例があるわけではないということは頭の片隅に入れておいてもいいのではないか。香港戦から何日か経って、そういうことをふと思ったわけです。

さて、北京五輪アジア2次予選には日本を含めて24の国と地域が参加しています。
では他のアジアの国はどうだったのか、今回はAFCさんのご協力(っていうかほぼパクリか……)も仰いで、ざっと見てみることにしましょう。

★グループAの結果
 バーレーン 8-0 パキスタン
 クウェート 2-2 カタール

ここはイスラム国家のグループで、そのうち3チームが中東のチーム。お互い手の内を知り尽くしているので、混戦になりそうです。
パキスタンはこの中ではちょっと苦しいか。この大敗は意外にショックを引き摺りそうです。バーレーンは今回行われた12試合の中で「格下」相手にスッキリ勝った唯一のチームのような気がします。

★グループBの結果
 日本 3-0 香港
 シリア 3-1 マレーシア

もう1つの試合は当面のライバルと言われるシリアが順当勝ち。この後の組を見ていただければわかりますが、「格下」相手にスッキリ勝つのは難しいとか言っておきながら、やはり組み分けには恵まれた感があります。

★グループCの結果
 オマーン 3-0 インドネシア
 ベトナム 2-0 レバノン

ベトナムはアジアカップの開催国の1つで日本との対戦が決まっています。日程の問題もありますが、この試合に出た選手のうち、もしかしたら何人かは日本戦に出てくるかもしれません。

★グループDの結果
 イラン 0-0 オーストラリア
 サウジアラビア 1-0 ヨルダン

A代表の話とは言え、W杯出場国が3チームも入った超激戦区。最終予選はおそらくこんな感じになるのでしょう。もし日本がこの組にいたらと思うと……それはなしにしましょう。オーストラリアはアウェーゴールが取れれば最高でしたが、あのアサディスタジアムでは日本もジーコ時代のA代表が苦杯を舐めています。それを考えるとよしとしなければいけないのかもしれません。

★グループEの結果
 イラク 3-0 インド
 タイ 0-1 北朝鮮

イラクはホームゲームを中立地で戦うというハンデがありながら、見事にインドに勝利。グループA同様、なかなか実力伯仲のグループだと思います。

★グループFの結果
 韓国 1-0 イエメン
 ウズベキスタン 2-1 UAE

イエメンのFIFAランキングは143位。韓国とイエメンの関係は、今回の日本と香港の関係と同じと言えます。その相手にホームで1点しか取れずに辛勝した挙句、エースの朴主永がひじ打ちをして退場を喫する(当然、次戦は出場停止)という散々な内容に、韓国メディアは大騒ぎになっています。この先、ウズベキスタン、UAEと実力国との対戦が控えているだけに、A代表を兼任しているにも関わらず、ファーベック監督の進退問題がまたぞろ浮上しそうです。

と、まあこんな感じでざっと書いてみました。
韓国は日本の試合が「快勝」に見えるくらいに自国の戦いぶりがふがいなかったようです。
またイラン、オーストラリア、サウジアラビアのうち、少なくとも1カ国は確実に2次予選で姿を消すことになります。この3カ国から見れば日本のグループが羨ましくて仕方がないでしょう。

内容云々いいながら、何だかんだで2次予選敗退までは思っていないであろう我が日本の現状。よその国から見れば何とも贅沢な悩みなのではないでしょうか。

悩み多きはどこも同じ。隣の芝は常に青く見えるものです。

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posted by bunchousann |12:53 | サッカー | コメント(6) | トラックバック(0)
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Re:隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

コメント投稿者ID :

香港の選手は寒くて思うようなプレーができなかったようです。気温が20度も違ったら適応するのが大変ですよね。
一方、日本選手の方は、余裕がありすぎたのか、いつもよりプレーに精彩が見られなかった。
ということで、両チームのプレー振りが歯がゆい故の不満が出たということでしょうか。
オシム監督が言っていたように、格下の相手とやる予選一回戦というのは難しいそうですから、まず勝ってよしとすべきでしょう。

posted by potato | 2007-03-03 14:04

Re:隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

コメント投稿者ID :

日本は何故かアジア予選ではサウジには相性がよく、最近は韓国はあまり対戦がなく、イランやバーレーンなどの中東の国が多いような気がします。

フィジカルでごりごりくるオーストラリアのような国は正直、香港DF陣にぼんぼんゴール前での競り合いで弾き返された平山は1番世界経験が豊富とはいえ、苦しいでしょう。
水野、家永の早いサイド突破は使えますが、中盤のミドルシュートの精度がかぎになると思います。
例えばビドゥガは相手DFに前にはあまり向かせませんでしたが、ゴール前では後ろ向きながら競り勝った後のセカンドボールをクリアされず体全体を使ってキープしてました。

ああいうことを平山に求めたいんですが厳しいですかね、それだけでも後ろに流してフリーになった先週のミドルのチャンスが生まれるんですが。

posted by ソクラテス | 2007-03-03 14:15

Re:隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

コメント投稿者ID :

グループDの組み合わせはオーストラリアがAFCに加入したばかりで
2次予選からシードされなかった事が、最終予選でもないのにこのような激戦区を生み出してしまった
原因だとは思いますが。それにしても日本がイラン、サウジの替わりにここに入っていても何らおかしくなかったんですからね。
アジアカップのグループリーグの組み合わせといい、最近の日本はクジ運にはつくづく恵まれていると思います。
(アジアカップの日本のグループBもそんなにラクではないとは思いますけど
それでも他の3つの組に比べれば、特にD組みに比べれば日本は恵まれてると思います)

posted by ken1116 | 2007-03-03 17:48

Re:隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

コメント投稿者ID :

僕は散々騒いだクチです・・・
得点が少ないとは言いませんでしたが、なんとも歯がゆい展開で、何とも言えませんでした。
得点数をもって騒ぐのは、あまりにもアナログだと感じてますが、内容がないのはもはやお決まりのパターンになりつつあります。それでもとりあえず勝つ・・・みたいな。
シドニー五輪世代の、あの圧勝の連続が記憶から抜けないのかもしれません。

posted by モーリー | 2007-03-03 18:27

Re:隣の芝は青く見える~悩み多きはどこも同じ

コメント投稿者ID :

シドニーのチームも予選で香港と当たっていますが、その時は、アウェーが4対1、ホームでは2対0なんですよね。

多分、多くの方が期待をしすぎたのだと思います。

「期待をしすぎるから、失望するのだ」

オシムがよく言っている事です。

posted by t | 2007-03-03 19:42

管理人より

コメント投稿者ID :

すいません。仕事の都合上レスが大変遅くなりました。ってことでJの開幕なのに未だ結果を知らず……。

potatoさんへ
平山のトラップなんかを見てると、確かに余裕あるのかな、と思います。でも翼君も言ってました。「それは余裕ではなくうぬぼれなのだ」と。
あとは日本の伝統的な悪癖として相手のペースに合わせてプレーしてしまうことを挙げる人もいますが、こうした「格下」と呼ばれるチームとやる時にそのマイナス面がモロに出てしまうような気がします。

ソクラテスさんへ
ミドルの精度が高ければ、仰るようなプレーも有効だと思いますが、日本選手のミドルはいつ見ても「打たされてしまっている」ような印象が強く、結局枠にも入りません。
平山もオランダでそれなりに揉まれているはずですが、ボディコンタクトのきついプレミアで長年体を張っているヴィドゥカと比べるのはちょっと可哀想な気がします。

ken1116さんへ
そうですね。オーストラリアは一次予選から出てました。それにしてもキツイ組になりました。
日本のクジ運は確かにここ最近の大会では非常にいいですよね。それに対してお隣の韓国はどういうわけか昔から非常にクジ運が悪いような印象があります。

モーリーさんへ
いや、観戦中の私は本当にダメ出しの連続で、相当騒いでいますよ。あのバックパスの処理の際には「たるんどるっ!」と叫びましたから(笑)。
この五輪世代というカテゴリーは近年のシドニー組の記憶がまだ新しいために、何でも彼らと比べられてしまいますよね。
マスコミなんかは観客が入らないことをネタにしていましたが、そもそもU―22であれだけ観客を呼んだシドニー組の方こそ、世界的に見ればイレギュラーなのですから、その辺は冷静になって欲しいですよね。協会もわざわざでっかい国立なんか用意せずに、もっとこじんまりとして、それでいてサポーターの雰囲気が届きやすいスタジアムを用意すれば、見栄えもよくなると思うんです。例えばフクアリやユアスタなんかだと程よくていいですよね。

tさんへ
シドニーのチームのゲーム内容までは覚えていませんが、それほど大差はなかったのでしょう。

「期待をしすぎるから、失望するのだ」

けだし名言。合コンにも当てはまりそうです(笑)。

posted by bunchousann | 2007-03-04 03:58

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