2006年11月14日

U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

今日はU-21代表の韓国戦です。

向こうのメンバーはW杯では結果が残せなかったものの、代表の主軸としてドイツでプレーしたパク・ジュヨンらA代表経験者やその候補選手、あるいは去年のオランダ・ワールドユースのメンバーなど、今回の日本のメンバーよりも経験値の高い選手が多いこともあってか、事前の報道を見ると「格上に挑む」「勝てば金星」といった弱気な見出しが躍っています。

今回の試合はA代表のアジアカップ予選と日程的に重複するために、韓国ではA代表と五輪代表の合宿を合同で行ったようです(監督が同じということもあるのでしょうが)。
しかも7日からほぼ一週間に渡る長期の合宿。
Jリーグが佳境を迎えている日本ではちょっと不可能な日程です。

来年にはA代表も韓国と親善試合をやるようですが、これには大いに賛成したいと思います。

前監督のジーコはなぜか韓国との試合をやりたがりませんでした(この辺の事情をご存知の方はいらっしゃいませんか?)。
しかし、オシム監督はその方針を撤回し、協会としても日韓の定期戦を行う方針を固めた模様です。

韓国がたとえ親善試合であっても、日本戦ではガチンコ勝負を挑んでくることは周知の事実です。
これを利用しない手はないと前々から思っていたのです。

日本ホームの1戦目は3月の下旬、国際Aマッチデーが週中と週末の2回続く日程を選んでやるようです。オシム監督は一方を練習に充て、もう一方を韓国戦に充てるようですが、これはW杯でオーストラリアを率いたヒディンクと同様のやり方で、少しでも練習時間を確保したいということの現れでしょう。
この日程なら、中村俊輔ら欧州の選手も招集できますし、実際その予定なのだと思います。一方の韓国も、おそらくパク・チソンは怪我から復帰できていそうですし、イ・ヨンピョやソル・ギヒョンといった歴戦の強者たちもやってきてくれるはず(欲しい)です。

さて、話題は変わりますが、プレースタイルこそ違うものの、日韓のサッカー事情には似たところもありますね。

例えば、代表中心主義。これ、韓国の方が余程深刻なようです。

ACLでは全北現代が優勝し、その全北現代と準決勝を戦ったのはA3を制した同じ韓国の蔚山現代。韓国はクラブレベルでもアジアの列強であり、Jリーグ勢よりもいい結果を残しているのですが、いかんせんKリーグの観客は伸び悩んでいるそうです。
そんなこともあってか、韓国のテレビ局が浦和レッズの取材に来たという話も聞きました。

また、儒教がベースとなった年功序列主義もサッカーにおいては弊害になりがちです。韓国のそれは近年の韓流ブームでドラマや映画でも目にすることができますよね。日本よりももっと極端な感じもします。

企業スポーツがベース、苛烈なお受験競争(スポーツには関係ありませんが)……数十キロの海峡を挟んだ両国は、双方が意識するよりももしかしたらずっと似ているのかもしれません。
日本人が「バルカン半島のサッカーは……」とひと括りにして語ろうとするように。

異なる点と言えば、やはり私が気になるのはサッカーに限らず、野球なども含めた韓国スポーツ界独特の「4強制度」ですね。

大器晩成型の選手が育ちにくい、底辺の拡大に寄与しない、などという欠点があることによって、近年この制度の見直しが進む一方で、早くから勝負強さや強いメンタリティを身につけることができるという利点もあります。
韓国の選手の土壇場でのあの走りっぷりや鬼気迫る表情を見ると、何だかそういうことまで考えてしまいます。

以上、罪にも毒にもならぬ記事でお茶を濁した感がありますが、ライバルチームの背景などもちょこっと念頭において試合を観ると、少しは面白みが増すのでは? と思った次第です。

え、もう知っているよって? まあたいしたことを書いたつもりはありませんので、ハイ。

posted by bunchousann |16:05 | サッカー | コメント(7) | トラックバック(0)
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Re:U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

ジーコさんが日韓戦を嫌った理由ですが、たしかNumberに書いてあった感じだと、日韓双方にとって勝てば勢いづくけども、負けるとこき落とされる(これは韓国側の方が顕著でしょうけど)という諸刃の剣なため、どちらもあまり積極的に行おうとしなかったというところではないでしょうか。
トルシエさんのときはW杯予選がなかったこともあり日韓戦をちょくちょくやっていたので、ジーコさんのときにやらなかった印象が余計に強いんでしょうね。

posted by doreddo | 2006-11-14 17:23

Re:U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

×こき落とされる→○こき降ろされる、でした。
書いてて何か違和感が…。ちゃんと確認しなきゃダメですね…。

posted by doreddo | 2006-11-14 17:27

管理人より

doreddoさんへ
なるほど、そういう事情があったのですね。ジーコが日韓の関係をブラジルとアルゼンチンになぞらえていたのを思い出しましたが、この南米の雄同士の対決でもおそらくはそういう議論があるのでしょうね。

ちなみに先ほど前田遼一の記事を読ませてもらいました。私も3週連続でファンサカのスタメン起用をするほど、今期待の選手です。
サウジ戦、出番があるといいですね。

posted by bunchousann | 2006-11-14 17:28

Re:U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

ジーコが嫌がったのは、日本相手だと親善試合でも勝敗にこだわってラフプレーの山に
なるので「強化試合」にならないから…だったと思いますよ。

「こっちはサッカーをしているのに相手はピッチの外のことで戦っている」というような
コメントをしたことがあります。

posted by とおりすがり | 2006-11-14 21:25

Re:U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

 おっしゃるとおり韓国サッカーの弊害については4強制度でしょう。

 つまり小学生から公式大会で4強に入らなければ上のカテゴリーに進めず、韓国サッカー協会に所属できず、もう協会に所属してサッカーできるチャンスがない。協会に所属してないとWCには出られない。となるとあきらめて草サッカーしかないんですね。

 4強を決めるベスト8では熾烈を極める試合をするようで、もう徹底して勝つためには手段を選んでられないんでしょうし、そういうところからくぐり抜け上のカテゴリーに上がっている強烈なエリート意識や勝負強さがあるんでしょう。

 かつてはスパルタ式をとっていて、上の意見は絶対といった徹底した年功序列意識があり、そいいったことに疑問に持つ海外でプレーする韓国選手もちらほら現れるようになり、また日本サッカーの躍進により、このままではまずいということで、純潔主義をとっていたが思い切って、ヒディングという監督を招聘したようです。

 だからといってまだ埋もれた才能をまだその制度によりつぶしてるんです。

 だいぶ改善されつつあるようですが、中澤や巻、中田英といった才能は現れないでしょう。

posted by ソクラテス | 2006-11-14 21:40

Re:U-21韓国戦に際して~隣国のことをちょっと考えてみた

 日本はJリーグ構想で、世界のさまざまなスポーツを研究し、時にはナベツネと喧嘩してまで今の地域に根付いたビジネスモデルを勝ち取った。

 抵抗勢力もいたようだが、今の読売クラブのようなアセットはなかったから思いきってやれた。

 現在のアルビレックスにしても浦和にしてもそういう日本サッカー協会たちが必死になって信念を貫いた結果、世界と五分に渡り合えるビジネスモデルを創り上げた。

 韓国サッカー協会はアセットが出来上がってるので、思い切ったことはできそうにないでしょうが、今後近代的なビジネスモデルを取り入れていかないと、特に韓国クラブチームはどんどん衰退していくのではないかと思います。

posted by ソクラテス | 2006-11-14 21:51

管理人より

とおりすがりさんへ
ラフプレーの山、ですか……直近の東アジア選手権(昨年8月)では韓国のホームであったにもかかわらずそういうことはなかったような気がします。
ただ、勝負に徹しすぎることで内容をおろそかにするという弊害はあるかもしれませんね。

ソクラテスさんへ
確かに4強制度の元では、中澤祐二などの「晩成」型の選手は産まれないでしょうね。

近代的なビジネスモデル導入の問題ですが、代表チームに関してはW杯という比較対象があるので、その結果を受けて変革に動くことはあるかもしれません。
ただ、クラブチームの問題に関しては、アジアレベルではおそらくそれなりの結果を残すので改革は難しいのではないかと思います。
もともとこうした“儒教的な古い”体質は、韓国代表がアジアのレベルでは結果を残し続けてきたことによるものだと認識しております。それがW杯での未勝利の連続で「これはいかん」となったわけです。
クラブレベルでそういう機会がなかなかない以上(一応、クラブW杯はありますが……)、衰退とはいかないまでも、なかなか変革へ舵をきるのは難しいのかもしれませんね。

posted by bunchousann | 2006-11-15 03:35

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