2006年09月29日

【特別企画】スポーツの秋、そして読書の秋

スイマセン。ネタに困って更新をサボっておりました。

だからと言って無理矢理更新する必要もないかと思ったのですが、何せ私は多くのスポーツ選手とは異なり、「努力」「継続」「こつこつと」といった言葉に縁がなく、このままでは永久に更新せぬまま放ったらかしになりそうな気がしたので、何とか管理画面を開いた次第であります。

で、何を書こうかと思ったのですが、ようやく秋らしい日々が続くようになってきたので、スポーツの秋ならぬ読書の秋、ってことで、好き嫌い(食わず嫌い)の多い私が選びに選んで読んできた数少ないスポーツ本の中から、さらに数少ないスポーツ本を紹介させてもらうという全く個人的な記事を書くことにしました。

ではまず、こちらから。
1.後藤健生「サッカーの世紀」(文春文庫、2000)
ハードカバーで出たのが1995年なのでかなり古い本ですが、私のサッカーの観方を変えてくれた本として様々な方に推奨させて戴いております。
地理、歴史、文化、習俗、様々な側面から見るサッカー。もうサッカーに詳しい人には少々もの足りないかもしれませんが、サッカー好きなら後藤さんの本を1冊は読んでおくべきだと思います。

2.林信吾、葛岡智恭「野球型vsサッカー型 豊かさへの球技文化論」(平凡社新書、2004)
野球は詳しいけど、サッカーは……、あるいはその逆の人におすすめの初心者向けの本です。広く浅く日本の2つのメジャースポーツのビジネスモデルやそれらを取り巻く環境について述べられています。
なお、サッカー初心者の人には、同じコンビで書かれたこちらの本の方がいいかもしれません。

3.宇佐美陽「大リーグと都市の物語」(平凡社新書、2001)
これも平凡社新書です。実は他の野球本を読んでいて、やたらと参考文献に名前が挙がるので、気になって買った本です。
チーム名の由来、移転の多い大リーグ球団の都市との関わり方、スタジアムの変遷、日本から見れば理想のように見える大リーグの問題点などが主な内容です。

4.玉木正之「スポーツとは何か」(講談社現代新書、1999)
まず最初に、講談社現代新書は現在、装丁が変わっていますので書店等でお探しの際にはご注意を。
玉木さんはアンチ読売として有名なスポーツライターですが、この本はプロ野球にとどまらず、日本のスポーツ全般の問題点を指摘した本です。
私が過去記事で指摘した高校野球の問題点も、この人の影響が大きいことは否定しません。
そういった個々の問題点から、スポーツの起源といったスポーツの本質に迫る問題も取り上げたなかなかスケールの大きい本です。もしかしたら、少々退屈な人もいるかもしれません。

5.金子達仁「彼らの神」(文春文庫、2004)
一部のサッカーファンからは嫌われ者の金子さんですが、この本はサッカー本ではなく、日本のスポーツを経済の面から切り取った本です。
もともと書かれたのがアテネ五輪の前だったので、シドニー五輪の日本の成績をベースにしている以上、非常に辛口な内容になっていますが、この本を読めば、アテネでの日本選手団の活躍が、むしろ「このくらいはやって当然だろう」という考え方に変わるかもしれません。

6.「Number plus 20世紀スポーツ最強伝説3 プロ野球 大いなる白球の軌跡」(文藝春秋、1999)
1999年から2000年にまたいで刊行されたナンバーの20世紀総集編の1つです。あの「江夏の21球」もこれに再録されています。
個人的に最も思い入れのあるのは「幻の300勝投手」池永正明さんの話です(もちろん復権前の話です)。スポーツノンフィクションを読んで目頭を熱くしたのは、後にも先にもこの話だけです。

7.ミゲルアンヘル・サントス 松岡義行訳「ヨハン・クライフ スペクタクルがフットボールを変える」(中公文庫、2002)
監督の管理術、選手の(暴露本的なものも含めた)自伝など、個人を取り上げた本はあまり好きではない私ですが、多かれ少なかれ現在のバルサやアヤックスにも影響をあたえているこの人の哲学とは何ぞや?と思い、それを知ってみたいと思って読んでみた本です。

……リンクを貼るのが面倒臭くなってきましたので、このへんで終わろうかと思います。
「もう読んだことあるよ!」って方もいらっしゃるでしょうが、まあ私の個人的な企画なので、厳しいツッコミはご勘弁下さい。

ちなみに文庫、新書の類が多いのは、要するに安かったからということに他なりません。
これらは私がフリーターをやっていた貧乏な時代に古本屋の100円コーナーで買ったものがほとんどです。時間は比較的ありましたが何しろ金がなかったので、趣味としては安上がりな古本屋通いをやっていたわけです。

私は短いながらも書店勤務の経験があるので、スポーツの本で売れるものと言えば、前述した、ビジネスマン(課長、部長などの中間管理職)向けの監督経験者の人材操縦法の類やその人個人のファン向けの選手の自伝といった、厳密に言えば“スポーツ”の本とは呼べないものばかりだということは承知しているつもりです。ここに私が列挙したものは、純粋な“スポーツ”の本(だと思っています)ではありますが、お世辞にもあまり売れなかったであろう本ばかりです(それでも文庫化されているのだからまだマシな部類なのだろうが)。
日本にはスポーツの文化がない、といろんな識者が盛んに言っておりますが、こういった本がもう少し人々の目に触れるようになれば、その「スポーツ文化」とやらもちょっとは定着するのではないかと思う今日この頃です。

ちなみにここまで読んで下さった方には私の好みのスポーツ書籍がよくお分かりになられたと思います。
もし、何かおすすめの本がございましたら、コメントの方で何卒ご紹介下さい。お待ち申し上げております。

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posted by bunchousann |01:28 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)
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