2006年09月08日

無謀でも良い、荒唐無稽でも良い、野球界は何か具体策を考えているのか?

2012年のロンドン・オリンピックの実施競技から野球とソフトボールが外されることが決定してからもう随分経ちます。

ロンドン、すなわちヨーロッパでの五輪ということで、欧州の人間になじみのない両競技が比較的あっさりと外されることになったのでしょう。
WBCでは日本が世界一になりましたが、参加国はたった16カ国。しかも予選はなし。失礼を承知で言わせて貰うと、まともに代表を組めないような国々もあって、それらは単に大会運営を円滑にするための数合わせのような印象すら与えかねませんでした。

まさか、日本のみならず、世界の野球関係者がWBCの開催で満足感に浸っているとは思えませんが、五輪競技から外されたことに対する具体策が一向に見えてこないのも事実です。
ところが、同じ「追放競技」であるソフトボールは、欧州でこのマイナー競技を普及させようと日本リーグの一部の試合を欧州でやることまで念頭に入れているようです。

無謀であり、荒唐無稽のようにも受け取られかねない計画ですが、「オールアウェイ」の地に乗り込もうとする関係者の熱意が伝わってきました。
さらに付け加えるならば、こういう普及活動に日本だけでなく、世界のソフトボール界が一致団結をして取り組もうとしていることが素晴らしいではないですか。

メジャーリーグに本格的に日本人が進出するようになって10年と少し、それまで野球というものはドメスティックなものとして日本の中で自己完結していたものであり、方法によっては今後もそれは可能でしょう。
プロ野球も70年以上の歴史があって、問題はあるにせよ、一応のマーケットは確保できていますし、これが劇的に衰退するとも思えません。

しかし、ソフトボールの選手・関係者はそうは思っていないのでしょう。
現在のところ日本のソフトボール界を支えているのは、他のアマチュア競技と同様にほとんどが企業チームです。
五輪競技から外されることになれば、企業としても“宣伝”のメリットが小さくなるわけですから、わざわざ予算を割く理由もなくなります。
ちょっと会社の業績が悪化しようものならば、一気に廃部となるのが企業チームの最大のデメリットです。
廃部になれば、選手は次のチームを探すことになりますが、受け入れる側の事情もありますし、数にも限りがあります。当然、路頭に迷う選手も出てくるでしょう。
つい先日もシダックスの野球部が解散することになりましたが、理由は会長の鶴の一声的なもので、所属する選手たちにとってはまさに晴天の霹靂と言っていいでしょう。
トップが衰退すれば、魅力はなくなります。魅力がなくなれば、有能な人材がその場所を目指さなくなります。土台が小さくなれば高い山ができないのと同じ道理で、どんどんと山(レベル)は低くなっていくのです。

危機感の強い日本、そして世界のソフトボール界。
それに対して、野球界は何か具体策を持っているのでしょうか?
自国のチャンピオンを決める大会を「ワールドシリーズ」と呼んでしまうドメスティックスポーツの最高峰MLB、プロ・アマの足並み揃わぬ日本の野球界、財政的に厳しい中米諸国、全てがバラバラの現状ではあまり期待できません。
それでも、アメリカはともかくとして、日本が少なくとも本気で野球を五輪競技に復活させたいと思っているのならば、無謀でも荒唐無稽でも構いません。
プレーオフやら交流戦やら小さなことで会議を開くのも構いませんが、WBCの優勝国として、また「メダル大好き日本人」として、ここはアメリカなんぞ無視して、せめて具体策を1つくらい出してみる気はありませんか?

posted by bunchousann |22:25 | 野球 | コメント(0) | トラックバック(0)
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