2008年08月11日

「谷間」や「谷底」であらんことを~U-23代表敗退に寄せて

アメリカ戦に続いて、ナイジェリアにも敗れ、五輪サッカー男子代表は早々と敗退が決まってしまいました。

結果を残せなかったということで、反町監督に対するものを中心に、非常に厳しい批判が巻き起こっておりますが、前回の記事にも書いた通り、批判ではなく、非難ですらなく、単なる中傷のようなコメントも多いのがやはり残念です。

システムに最適なメンバー選考、A代表との兼ね合いを考えた強化のアプローチ、これらをバックアップする協会のスタンスといった戦略的な要因。
選手個人個人の局面における状況判断、守備面での約束事、1つ1つのプレーにおける基本技術といった戦術的な要因。

批判の具体例は他の方がたくさん挙げておられますが、管理人もいくつか「あれ?」と思ったことがあります。

では、それらを解決するには?

お金のかかること、お金のかからないこと。
時間のかかること、時間のかからないこと。
たくさんありますね。

厳密に言えば、五輪サッカー=日本サッカーとは必ずしも言い切れないのかもしれませんが、ここでは大まかにイコールということで話を進めます。

日本のサッカーが強くなるために取り組むべき課題はたくさんあると思いますが、枝葉末葉について議論するのだけでなく、日本サッカー界がこの先、五輪代表というものをどう位置づけるのかを考えるいい機会になったのかもしれません。
(あら、じゃあ「五輪サッカー≠日本サッカー」ってことになりますが、それでは話が進みませんので……)

負けたからどうこうと言ってしまえばそれこそ「後付け」ではありますが、たとえそうであってもこのように冷静に振り返るのが大事なのだと思います。

最も、実際に戦った選手たちは、帰国してすぐにJリーグでの戦いに身を置く選手が大半なので、ゆっくり振り返る暇もないのでしょうけど……

さて、言っている当人がどれだけ意識しているのかわかりませんが、ありがたいことに日本サッカーが「谷間」だとか「谷底」だとか言う人たちがいます。
つまりこれは、「今が最悪」であることを示しています。
意地悪な言い方をすれば、日本サッカーは谷底に落ちたのではなく、実はまだ崖を下に向かって転がっている途中なのかもしれないわけです。
あるいは、目の前に這い上がる崖などなく、単に崖下にやってきて、目の前には茫漠たる草原が広がっているだけかもしれません。
だが、どうやらそうではないらしい。

願わくは、日本サッカー界が「谷間」や「谷底」であらんことを。
目の前に、上るべき崖があらんことを。

オランダ戦が、そんな希望が抱ける試合であらんことを。

posted by bunchousann |23:35 | サッカー | コメント(7) | トラックバック(1)
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Re:「谷間」や「谷底」であらんことを~U-23代表敗退に寄せて

コメント投稿者ID :

敗北から学ぶことや気づくこと、それは大切だと思いますよ。負ける前に気づけよ!といいたくなる部分が無いわけではありませんが…授業料は高くつきましたが、今回で気づいたことを日本サッカー協会がちゃんと活かしてもらいたいものです。反町さん、オランダ戦のあとはゆっくり休んでくださいな。これで終わりじゃないんだから。

posted by hasepyon | 2008-08-11 23:52

管理人より

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hasepyonさんへ
早速のコメントありがとうございます。

「負ける前に気づけよ!」と言いたくなることは確かにありますが、これを言い出したらそれこそ監督の人選とか根本的なことにまで及ぶ可能性もありますし、最初から何もかも否定しても、話を進めるのは困難だと思います。

五輪代表では結果が出ませんでしたが、考えてみればGL敗退という結果だけを純粋に取り上げれば、過去の五輪代表監督たちとそれほど大差があるわけではありません。
Jリーグでは監督として一定の実績があるわけですし、代表の監督とは求められる資質も異なるでしょう。サッカー界からいなくなれなどという酷い批判もありましたが、また充電して帰ってきて欲しいものですね。

posted by bunchousann | 2008-08-12 01:02

「谷間」や「谷底」であらんことを~U-23代表敗退に寄せて

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ご無沙汰しておりました。拙い文章先へのリンク、どうもです。

ぼんやりと他の方のブログを眺めていて、思っていた事が
そのまま代わりに書いて頂いてあったので、感嘆しました。

記事にお書き頂いているように、
「問題点を出すのはいいが、それらを解決するには?」
という視点での意見と、解決方法として出てくるアイデア
の数が、少ない気がしております。

問題提起をしたならば、解決の手段(の案)まで出すのは、外国なら子供でも行うこと(と書くと書き過ぎ・・・)。
そういった点の「遺伝子」は、おそらくプレーしている同じ年代の選手達にも・・・と思うと、ややヘコみかけますが、
その予測が真実ではない事を祈りたいと思います。

そして「再チャレンジ」を認め難い不思議な雰囲気にも困ったもの。
「あいつは一度失敗してるから、次はそれを糧にしてやってくれるだろう」という、ポジティブシンキングにならない所が、自らますます間口を狭めていく感が・・・単なる発想の転換で済む事なので、こういった事は「思い直して」頂きたいものですね。

posted by UJ | 2008-08-12 02:10

「谷間」や「谷底」であらんことを~U-23代表敗退に寄せて

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明らかに格上の相手に対し、「自分達のサッカー」で望んだわけですから結果は順当であり、想定内ですよね。
だからと言って、残念なことには変わらないですが^^;

管理人さん、おっしゃるように日本サッカーにおける「五輪」の位置づけは今後ハッキリさせておく必要があると思いますね。
OA枠の起用(クラブとの調整も含む)だけじゃなく、今回のようにすでにA代表で闘ってる選手がいる現状も、今後は考えなきゃいけないでしょう。
キリンカップもトゥーロンも、おまけにクラブもでは「経験を積む」前に選手が潰れてしまいますし、どちらの代表チームにとっても有効な強化にはならないでしょうから!

ただ、これだけの死の組に入りながら何故「玉砕」を選ぶんだ?という個人的な疑問は消えません。
いつまでも「自分達の力を試す」ばかりでもダメだと思いますがね。
バーレーンやカタールが日本に勝った試合は「自分達の特徴」を生かしてはいても、「自分達のサッカー」を貫いた結果ではないと思います。「マイアミの奇跡」も同様。

GL突破の為にスタイルを崩し、奇策を用い、相手の弱点を徹底的に突くサッカーも「経験」だと思うんですがね。その結果、勝てたらそれは「すごい経験」ですし。



posted by DGS | 2008-08-12 10:31

「谷間」や「谷底」であらんことを~U-23代表敗退に寄せて

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お邪魔いたします〜

この手の監督・コーチ人事って協会の決定なんでしょうけれども、その方向性や監督・コーチのテーマじゃなくて
もっと具体的な方針や方向性もオープンにして途中審査するくらいしてほしいです。明確な判断がしにくいコトは承知してますけれども、
漠然とやらせて「やっぱダメでした」で終わるなんてコトいつまでもやってたら進歩ないんじゃないか?
と有る意味思っている次第です。

あと今回の五輪メンバーは選手いじりすぎてるように思います。18人選ぶのに相当数呼びましたよね?
1年前とかなら良いでしょうけれども本番直前でもOA含めてグダグダし過ぎましたね。人選でも監督が「俺はしらねー」みたいなコトバが出てきてしまうほど先行きが見えない。しかもその選手が居れば絶対的に勝てるという程の選手は国内には皆無なのに変にこじれるあたりから足下がフラフラなんですよねぇ。今後はその辺も改善してかないと。
吉田選手も選ばれたのは嬉しいですが、出番なし。だったら今までの選手で
ええんちゃう?としか思えません(苦笑)

posted by お!TAKさん | 2008-08-12 11:28

管理人より

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UJさんへ
ご無沙汰しております。

具体的なアイデアがポンポンと浮かんでくるほどの見識があるわけでもないのですが、ただ文句を言えば日本が強くなるのなら、これほど楽なことはないでしょう。

おそらくそういった建設的な作業を皆さんが怠りがちなのは、既に過去に問題提起されたこととあまり変わり映えがしないからかもしれません。要するに「面倒くさかったから」と解釈すれば、文句ばかり言う人たちのこともまだ理解できそうなのですが……

「再チャレンジを認めない雰囲気」というのは、自分自身の人生と照らし合わせても、身にしみて理解できます。前の首相がわざわざ政策として打ち出さなければならないほどですから、これはサッカーだけでなく日本社会全体の問題なのだと思います。

DGSさんへ
アジアレベルならばともかく、「自分たちのサッカー」を貫徹して五輪やW杯で結果が出るのはほんの一握りだと思います。

「いい経験の場」なのか、「何が何でも結果を出す場」なのか、はっきりさせておく必要があるのかもしれませんね。
日本ばかりが自分たちのスタイルにこだわっているうちに、それこそバーレーンやカタールだけでなく、他のアジアの国々がなりふり構わぬ戦いを仕掛けてきた結果が目も当てられないものになるかもしれないわけです。

EURO2004のギリシャは、おそらく魅力的という言葉からは程遠いサッカーでありながら、結果だけ残しました。確かに結果の残せなかった国としては「すごい経験」だったと思います。

それと若い選手の綱引きは何もクラブと代表の間だけでなく、この国では代表同士でも行われています。
その辺もクリアしなければいけないでしょうね。例えば香川のような選手は目いっぱいのスケジュールが組まれそうで、ちょっと心配です。

posted by bunchousann | 2008-08-12 11:46

管理人より

コメント投稿者ID :

お!TAKさんさんへ
何もかもオープンにすべきかは難しいところですが、上でDGSさんが仰っているように「経験」か「結果」かをはっきりするくらいのことはすべきだと思うんですよね。

メンバーの人選については「人数を呼びすぎた」という声もありますが、これも人数を呼ばなければ、かつてのジーコのような批判が起こることでしょうし、何とも言い難いのが本心です。
ただ、予選を通してチームのベースを築いたはずの選手が何人もいなくなったとは感じています。その辺は監督の責任と言えるのかもしれません。

そういった監督の苦悩を共有し、問題解決へのヒントを与えるのが協会なのですが、OAの話といい、ちょっとサポートが足らなかったように感じています。

吉田くん、使って欲しいですね。反町監督、お願いします。

posted by bunchousann | 2008-08-12 11:58

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