2007年11月22日

このカテゴリーを意義あるものにするために~U-22、五輪出場決定

反町監督の言う通り、厳しい予選だったと思います。
日本と同じ3勝2分1敗の勝ち点11を獲得しながら、この五輪アジア最終予選で敗退を余儀なくされた国もあるのです。
アウェーでカタールに敗れ、一度は自力での予選突破が消えたことで大騒ぎになったりもしました。
悲観的な論調ばかりが目立つ中、他力での突破だってあるわけですし、そんなに慌てることもないじゃないか、なんて天邪鬼な私は思っていたのですが、ユーロの予選を見ていると、あのイングランドさえも、サッカー後進国である我が日本と同様に、自力での予選突破がなくなった時点ではやはり悲観的な論調のオンパレードになっていたではありませんか。
ロシアがイスラエルに敗れ(この負け方もまた劇的でした)、イングランドはすっかり「母国」の威信を取り戻したかのように見えます。さて、クロアチア戦はどうなったのか……。

代表への愛というものは、サッカー的な思考の優劣をも超越して、単にそれ自体への愛を盲目的にさせるのかもしれません(?)。
いや、決して私に日本代表への愛情が不足しているわけではありませんよ。

変な前置きになりましたが、ユーロではなく、五輪への出場が決まった我がU-22日本代表。
まずはおめでとう、そしてホッとしました。

究極的に日本代表が強くなるために、代表チームがどうあるべきかという点に関して、サッカーファンの間では、年齢的に非常に中途半端だと言われる五輪代表というカテゴリーの存在意義を問う声も昨今では聞こえ始めています。
それはそれで外野の意見としては至極真っ当な問題提起だとは思うのです。
しかし、実際にそのカテゴリーに入ってプレーしている選手たちは、ただそのカテゴリーに対して全力を尽くすことしかできないわけです。
そういった、代表のカテゴリー論めいたことは今後の課題として重要ではありますが、今ある状況をいかに有効に活用すべきか、まずはそこが重要でしょう。

五輪開催は来年の8月ですが、今回の五輪代表は、単純な時間だけなら前回のアテネのチームよりも長い時間を与えられたことになります。

前回のアテネ五輪最終予選は、UAEラウンドと日本ラウンドに分かれて集中開催され、5日間で3試合をこなすというハードスケジュールで行われたのですが、この最終予選が行われたのは五輪開催年の3月のことであり、日本が今回と同じ国立競技場で五輪出場を決めたのは3月18日のことでした。

このスケジュールだと、五輪本番までおよそ4ヶ月半ほどしかありません。
それに対して、今回の五輪代表は五輪本番までにほぼ9ヶ月の時間が与えられました。
国際Aマッチデーを悉く使って行われた予選方式には、このカテゴリーでここまでやる必要があるのかという疑問もありましたが、予選が早く終わったということに関しては評価できるのかもしれません。
それこそ、JFAが国際Aマッチデーを五輪代表の強化の場として活用するのであれば、かなりの日数を確保できるのではないかと思います。

しかし、現在病気療養中のオシム監督は、来年2月にも始まるW杯予選で現在の五輪代表を初めとする若い選手を起用したい意向を持っていることから、同監督の意向を採り入れると、五輪代表の選手からもA代表への招集があるかもしれず、チームとしての強化が上手くいかなない可能性もあります。

さらに、過密化している日本サッカー界のカレンダーの問題もあります。
確実に言えることは、2004年に比べて、2008年はJリーグ(J1)の試合数が4試合増えており、カレンダーはより厳しくなっていると言えます。
それ以外にも、来年はACLに3チームが出場することになりますし、ナビスコを制したガンバは2月に新しい国際大会に参加する可能性もあります。
五輪代表レベルになると、各クラブで主力となっている選手も多く、夏場の五輪での疲労が大いに懸念されるところです。
こういったスケジュールの中で、どのように強化試合を組み、合宿をするのか、頭の痛いところです。

メンバーはある程度固まってきたので、もう絞り込みの段階だと思うのですが、五輪代表のベンチ入りメンバーの数はW杯のベンチ入りメンバーのそれよりも少ない18名しかおらず、しかもその中に仮にオーバーエイジを加えるならば、さらに人数を絞らなければいけませんから、反町監督も大変な選考作業をしなければなりません。

最初にも言いましたが、出場が決まったからには最善の準備をして、この五輪という一見中途半端なカテゴリーだと思われる大会であっても、それを最大限に利用して、将来、彼らが日本代表の主力として「戦える」ようになるための最善の成果を挙げてくれること、そして2010年、そしてその先の日本代表にとって意義あるものになることを願います。

posted by bunchousann |02:45 | サッカー | コメント(8) | トラックバック(2)
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SORIMACHIジャパン                     オリンピック予選                 ヘ(・ω・ヘ)とっ石皮(ノ・w・)ノ         &nb...

2007-11-22 23:10 | 続きを読む
北京五輪出場決定 【バレンシア生活、はじめました。 Natural-born.memo】

今更ですがU22代表選手達、オリンピック出場おめでとうございます。噂によると、キャプテンが控え室まできて誤ったそうで。痛快だっただろうなあ。素晴らしい。素直に喜んでいいと思...

2007-11-23 10:40 | 続きを読む
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このカテゴリーを意義あるものにするために~U-22、五輪出場決定

まずは、五輪出場を素直に喜びながら、関係者に祝福と感謝の言葉を掛けたいですね。
仰るとおり、強化の位置付けであれば日本は圧倒的に個の力が足りないわけですから、五輪にこだわりながら、その中でも力の有る個にたいしては、A代表の経験もつませるべきでしょう。
また、五輪も参加する事に意義が有るわけではなく、
良い経験という意味でもオーバーエイジを最大限に利用しゲームのレベルを上げなければ成らないと思います。

posted by オーバーエイジ | 2007-11-22 07:03

管理人より

オーバーエイジさんへ
オーバーエイジの選手はおそらくA代表選手の中から選ばれる公算が高いことから、彼らを加えるという前提ならば、五輪代表の核となる選手をA代表の試合に加える方が、むしろ連携が図れるのかもしれませんね。
来年はW杯の3次予選が始まりますが、突破条件は4チーム中2チームの通過という比較的緩いものなっています。
あなどるというわけではありませんが、少しくらい余裕をもって、最終予選の戦力の底上げを図るくらいの気持ちでいて欲しいものですね。

posted by bunchousann | 2007-11-22 12:28

このカテゴリーを意義あるものにするために~U-22、五輪出場決定

五輪代表は今回の予選を通じて本当にたくましくなりましたね。この世代であえてH&A方式で予選をやる必要が
あるのか?という意見もありましたけど、今回の予選を通じてあの世代の選手は本当に得がたい経験を積めたと思いますし
結果も何だかんだで望んでいた目標がとりあえず達成されたわけですし、『強化』という視点から
今回の予選は本当に有意義なものだったと思います。

ちなみに自分もアウェーでカタールに負けた時点で「そんなに言うほど本当に崖っぷちの状況なのか?」とは思ってましたけど。
そもそもあの時点で確かに自力突破は無くなってましたけど、それはあくまで日本、及びカタールが残り試合全勝する、という前提だったわけで
カタールがサウジアラビアとのアウェー戦を残していた以上、冷静に考えればカタールが全勝する可能性はそれほど高井とは思えなかったのですが。
だから日本の方が残り2試合でキッチリ結果を出せればそんなにヤバくはないと自分は思ってました。
…まぁこんなのは結果が出た後だから幾らでも言えるだろ?と言われればそれまでですけど。

ちなみにイングランドはクロアチアにホームでまさかの敗戦でしたね…。リトアニアに思わぬ形で援護を受けたのに
自分たちの代表の方がホームであんな形でこけたのだからイングランド国民の落胆というか怒りは相当のものでしょうね。

posted by ken1116 | 2007-11-22 18:21

管理人より

ken1116さんへ
アジアの場合はその広大な地域性の問題もあって、これまでH&A方式での予選をどうしてもやりにくいという事情があったと思います。
クラブレベルでも、最近こそACLの存在がクローズアップされていますが、比較的近年までクラブレベルでH&A方式の国際経験を積むことが困難でした。

そういう点では、移動距離の問題、Aマッチデーと被ってしまうことによるデメリットもさることながら、貴重な経験を積んだという見方もできるかもしれません。
いや、今後のW杯予選でこそ、是非この経験を活かして欲しいですね。そうでなければ五輪代表としての活動をわざわざ優先的にさせた意味もなくなるというものです。

ちなみに自力突破に日本人がこだわるのは「野球的思考(いわゆる“マジック”信仰)」によるものだと後藤健生さんが仰っていましたが、イングランドほどの「サッカー的思考」が身についた国でもああも大騒ぎになるくらいですから、やはりどこの国でもそう大差ないのかもしれません。

posted by bunchousann | 2007-11-23 01:49

このカテゴリーを意義あるものにするために~U-22、五輪出場決定

とにかく出場が決まってよかったです。
監督も選手も苦しかっただろうと思います。今回の予選は。僕も楽観していた方なんですが(ホームのサウジにカタールが勝つとは思えなかった)当事者達は、楽観できるわけ無いですからね。
監督なんて、かなり叩かれて。

それだけに今回の出場は痛快だったと思うし、大きな経験になったんではないでしょうか?

オーバーエイジ枠の話をするのは早すぎかも知れませんが、個人的には使わないで欲しいです。
メリットは当然あると思いますが、この世代の反骨心みたいな感情が、A代表の選手が入ってしまう事によって薄れる気がするからです。
アトランタでブラジルを破ったのは、オーバーエイジ枠を使わなかったチーム。だから必要ないという訳ではないけれどA代表の選手から学ぶのはA代表に選ばれてからでいいのでは?と思います。

長くなってしまってすいません。

posted by HANRU | 2007-11-23 10:21

管理人より

HANRUさんへ
反町監督はマスコミばかりか、本来彼を庇護すべき協会側にも厳しい批判をされていましたからね。大変だったろうと思います。

出場が決まったことで、早くもオーバーエイジの話が出てきましたが、これを使うか使わないかは五輪という場をどう捉えるのかにもよって変わってくるような気がします。
結果を求めるならば、はっきり言って使うべきでしょう。
この年代の育成ということを優先するならば、仰るように使う必要はないと思います。

このチームの得点力不足はちょっと深刻な気がします。FWばかりか、中盤の選手も得点できません。
3人全て使えとは言いませんが、攻撃的な選手の抜擢に関しては、一考の余地があるのではないかと思うのですが。

posted by bunchousann | 2007-11-23 13:21

このカテゴリーを意義あるものにするために~U-22、五輪出場決定

育成の意味を踏まえても、個人的にはオーバーエイジを使いすぎるのは、どうでしょうか。
得点力不足は確かに深刻ですが、それよりも世界で一番問題になるのは守備。
前回のアテネで圧倒的な差を見せつけられたのは、欧州・南米の攻撃力です。
Jだったら有効なプレスも、イタリア、特にジラルディーノには全く通用しませんでした。
ミランでは、パッとした成績を収めてるわけでもないジラルディーノに。
Jのプレスがどれだけ緩いものなのか、というのを体験して欲しい。
それを考えるとOAは、FWくらいに留めて、DFやMF、GWには適用しないで欲しいですね。

posted by ジダ | 2007-11-26 08:42

管理人より

ジダさんへ
確かあの時のジラルディーノはまだパルマの選手だったと思うのですが、小さなクラブで結果(20ゴール以上)を残し、自信満々でプレーしていたのがこっちにも伝わってきました。
ああいうレベルの選手が今度の五輪にも出てくるかはわかりませんが、仰るとおり、GK、DFは連携を保つという意味からも、このままでいいかな、と思います。

posted by bunchousann | 2007-11-26 13:06

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