2006年08月31日
ガナーズの扉をノックした日本の高校生
ノマッチさんが先に書くかと思ったのですが……。 今日の中日スポーツの1面に「獲得即決! ベンゲル監督惚れた!! アーセナル伊藤翔」の文字がでかでかと踊っているのを見て驚きました。 中日スポーツと言えばもちろん中日ドラゴンズの機関紙とも言うべき存在であり、本来ならば1面はドラゴンズの話題がほとんどです(デイリースポーツの“阪神1面占有率”ほどではありませんが)。それがいくら大敗したとは言え、また首位攻防戦ながらゲーム差が8もあるとは言え、優勝目指して驀進中のドラゴンズを押しのけてのトピックですから、インパクトも強烈なものがあります。 では、この“伊藤翔”クンとは何者なのでしょうか? 実は私も名前と簡単なプロフィールくらいしか知らなかったのですが、伊藤翔君は現在中京大中京高校(野球の方が有名ですね)の3年生。高校生ながらJリーガーたちに混じってU-19代表に名を連ねる有望選手です。 身長は183センチ、ポジションはFW。プレイスタイルがまさにアーセナルのティエリ・アンリに似ていることから一部では「和製アンリ」とも呼ばれるそうです。本人もそれを意識し、目標とする選手にアンリの名前を挙げ、さらに高校でもアンリがアーセナルでつけている背番号14をつけてプレーする入れ込みようだそうです。 で、この伊藤君、4月にもアーセナルの練習に参加していたのですが、今回はテストも兼ねての練習参加だったそうで、ミニゲームで何とアシュリー・コールを引き摺りながらなどの計5ゴールを挙げ、めでたくベンゲルの目に留まったのだそうです。 周知の通り、イングランドはサッカー選手に対する労働ビザの発給基準が他の欧州諸国に比べて厳しく、過去に宮本恒靖や三都主アレサンドロがビザが発給されずに移籍を断念したことがありました。 ただ、彼らの移籍先として名前が挙がっていたのはウェストハム、チャールトンと言った中堅クラブ。アーセナルほどの有力クラブならそれ相応の力を行使できるとかで……A代表歴のない伊藤君獲得のためにあらゆる手段をとる模様です。正式な契約はどちらにしても高校選手権の終了後になるので時間的な余裕があること、また昨季にカメルーン人の若手選手獲得の際に今回と同じケースで例外的に「有望選手」としてビザが下りたこともあって、ビザの発給に関してアーセナル側は比較的楽観的な様子でした。 と、ここまではニュースとしてほとんど事実関係を整理したに過ぎないので、そろそろ自分なりの見解を述べたいと思います。 海外移籍に際しては、階段を一歩一歩上るように身の丈にあったクラブを選ぶべきだというのが私の持論です。そのことは繰り返し述べてきたつもりです(過去記事をご覧下さい)。 その点から言うと、今回の伊藤君のアーセナル入団(まだ正式に決まったわけではないが)は私としてはお薦めできないことになります。 実際に入団を果たしても、せいぜいカーリングカップに出られたら御の字で、しばらくは、ほとんどの日々をリザーブリーグで過ごすことになるでしょう。 ただ、彼はまだ18歳。この歳であれば、まだ欧州でも未完成品として扱われる年齢です。 同じアーセナルに入団した稲本潤一のように、すでにJリーグで実績を積んだ上で移籍した選手とは違います。 ですから、プレッシャーを感じる必要がないのはストロングポイントになるでしょう。 また、高校を卒業してすぐにJリーグに進んだところで、トップの試合に出られる保証はありません。たとえ年代別の代表選手であっても、出場機会に恵まれない選手はたくさんいます。 どうせサテライトの試合に出るならば、Jリーグよりもプレミアシップのほうがいいでしょう。 そう考えると、それほど深刻に考える必要もないのかな、と思います。 練習ではアンリやロシツキー、リュングベリなどと一緒なのですから、彼らから1つでも多くのことを学び取って欲しいものです。 アリアディエールのような伸び悩みの例もないわけではないのですが、基本的にベンゲルの若手選手の素質を見抜く眼には定評があります。 伊藤君も、あのベンゲルに選ばれたのだと自信を持って、そして怪我のないように、最後の選手権に向けて万全を期してもらいたいものです。 あとは、英国内務省様、何卒労働ビザの発給をヨロシクお願いいたします。 (通りすがりさんのご指摘を受け、一部訂正させてもらいました)
posted by bunchousann |02:08 |
サッカー |
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Re:ガナーズの扉をノックした日本の高校生
物凄いことですよね!伊藤翔君!まだまだアーセナルには、有能なFWが沢山いるけど、和製「アンリ」ということで、アンリ欠場の場合にはバックアッパー候補NO.1を獲得して欲しいですね!(できればアンリとの競演も見てみたい気が・・・
posted by 中坊 | 2006-08-31 10:06
Re:ガナーズの扉をノックした日本の高校生
マジレスしますと、査証発行業務は外務省ではなく内務省です、UKでは。
posted by 通りすがり | 2006-09-04 09:58
通りすがりさんへ
スイマセン。私の勉強不足です。
posted by bunchousann | 2006-09-04 21:11
Re:ガナーズの扉をノックした日本の高校生
お邪魔します。
伊藤翔君に関しては確実に稲本選手とは違った意味での獲得申し込みの気がします。
稲本選手のときはある意味即戦力の意味合いが強く、それが証明できず出された気がします。
が伊藤翔君に関してはもう少し違っている気がします。
アーセナルは若い人を無理して使うことはしません。
きちんとクラブとして守りながら能力を見極めてからトップリーグへと送りだしている気がします。
むしろ中堅クラブに拾われるよりもガナーズが受け入れてくれたほうがビザが降り易いですし、平山のようにならずに遺憾なく能力を伸ばしてくれるかと個人的に思っています。
どんな結果になろうとまだ18歳。
Jに居るよりも、アンリなどと一緒にトレーニングをしているほうがよいかと。
かなり個人的な意見で申し訳ございません。
posted by たか | 2006-09-06 23:31
Re:ガナーズの扉をノックした日本の高校生
たかさん、コメント有難うございます。
そうですね。あなたの個人的な意見に私も賛成です。
リザーブリーグやレンタルでの武者修行など、しばらくは表舞台には上がれないとは思いますが、数年経験を積めば、きっといいものを日本のサッカーに還元してくれそうな気がします。
posted by bunchousann | 2006-09-07 00:05


