2007年04月24日
「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
23日、Jリーグのオールスターの開催要項が発表されました。 15年目の節目となる今年は、8月4日に静岡・エコパで開催されるようです。24日からはファン投票も開始になりました。 もともとこの「オールスター」なる構想が、日本の場合、プロ野球のそれから来ていることは言うまでもありません。 ただ、サッカーの世界でこういった“催しもの”をしているのは、それこそアメリカくらいしか思いあたりません(他の国でこのようなオールスター的なものがあるんでしょうか?)。私としてはいかにも「サッカー的ではない(by後藤健生さん)」イベントのように見えてしまいます。 そしてこのオールスターゲーム、近年はいろいろ物議を醸しているイメージがあります。 例えば、ただでさえ試合日程が過密だと言われているのに、なおかつ試合を増やすということに意義を唱える人も最近では出てきました。2005年のオールスターは、日本代表の東欧遠征の日程と被るなどというお粗末なことになっていましたし(しかも確か当該選手はオールスターを優先したのでしたね)、今年は今年でアジアカップでボロボロ(になるはず)の代表選手がこのオールスターに何人も選ばれることが予想されます。 また日本の場合、野球も含めて、オールスター=「夢の球宴」と表現することが多いのですが、この解釈としては「球宴」=「お祭り」というのが一般的だと思います。 それゆえ「真剣勝負」よりも、「エンターテインメント」にプライオリティが置かれることが多く、少なくとも近年、真剣勝負を見慣れてきたサッカーファンにとっては非常に退屈なものに映ることが多いようです。 特に真剣勝負とのギャップということについては、昨年のオールスターの場合はドイツワールドカップの直後だったこともあって、このスポナビ+のブログでもサッカーの記事が非常に多かった時期に様々な意見が寄せられていましたが、その多くが、オールスターについて「ゆるい」「かったるい」系の記事だった記憶があります。 かく言う私も、そんな理由でサッカーも野球もこの数年、オールスターなるものをすっかり見なくなってしまった1人です。 ファン投票で選ばれることの是非については、昨年の秋に野球の方で似たような記事を書いたこともあって、それは尊重されるべきものだとは思います。 前日には無料の公開練習があり、当日にもピッチ上でのイベントが用意されています。オールスターには、Jリーグのファン感謝デー的な要素は確かにあるでしょう。 ただ、現在こそJリーグの選手はファンの方を向いており、辞退する選手もほとんど見受けられないのでいいのですが、そのうち怪我や疲労蓄積を恐れて辞退する選手も出てくるのではないかと思います。 そこで提案したいのですが、オールスターゲームに参加することの名誉をより高めるために、オールスターをチャリティーマッチにしてはどうかと思うのです。 こうしたチャリティーマッチなら、それこそ世界中のどこでもやっているはずです。過密日程に加えることの是非はあまり問われないのではないかと思います。 また、試合を開催する目的が試合内容よりもチャリティーに向かうので、真剣勝負の要素が薄くてもファンの間にある程度のコンセンサスが生まれるのではないかと思います。 それに、ファンのためにプレーするだけでなく、そこにチャリティーのためにプレーするという要素を加えれば、ゲーム内容もむしろもっとよくなるのではないでしょうか。 かつて新潟で大きな地震があった際に、チャリティーマッチが急遽組まれたことがありましたが、こうしたイベントは恒常的にやってもいいのではないかと思います。 Jリーグ規約76条を読む限り、オールスターの収益は各チームに分配されるようで、プロ野球のオールスターのように、何かの財源になるということもなさそうです。 まあスポンサー様には申し訳ありませんが……今後のためにも真剣に考えてもらいたいですね。
posted by bunchousann |13:50 |
サッカー |
コメント(10) |
トラックバック(2)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/bunchousann/tb_ping/119
この記事に対するトラックバック一覧
ヨーロッパフットボールには,なぜオールスターゲームが無いのか? 【Catalonia is not Spain】
スポナビブログにはオールスターゲームに関する記事がいくつかあり,興味深く拝見させて頂いているのですが,オールスターゲームは現状から改革すべきという意見が多いようです。どのように改革すべきか,は人それぞれみたいですが。なぜ改革すべきか,について桐谷さんは,こうおっしゃってます。 /*オールスターという概念は、サッカーとは異質の『プロ野球文化』から派生した模倣に過ぎないことは間違いないし、僕個人の価値観の中でもその継続にさしたる必然性を感じるものではないが、厳しいスケジュールの中今後も強行してゆくというのであ
オールスターは必要なのか? 【情熱!大分トリニータ!!】
昨日の当ブログ「A代表初招集報道に思うサポーターの思い」の中で紹介した大分トリニータMF金崎夢生に関する記事がありました。(日刊:「大分19歳MF金崎がJ球宴にリストアップ」) Jリーグ選抜を率いる鹿島オリベイラ監督の目に留まった模様で、候補メンバーにリストアップされているとのこと。金崎自身が今シーズン最高のパフォーマンスを見せた鹿島戦(6/25 @カシマ)で、より印象を与えたのだろう。 さて、今年から従来までのJリーグクラブの東西戦ではなく、韓国Kリーグ選抜との交流戦に変更となったオールスター。J
この記事に対するコメント一覧
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
確かにオールスターよりチャリティーの方がサッカーっぽい(笑)野球と違って急に集まっても出来ることは限られるスポーツだしね^^;でも、サポに選ばれたからこそ出場!って選手も多いでしょ。これがチャリティーなら辞退は増えるんじゃないかな?←特別、個人的に関わってるなら別だけど。
一番良いのはどっちもナシ!試合数はホント増加してるのでね。ただ、スポンサー絡みでJFAがなくせないでしょ^^;
posted by DGS | 2007-04-24 18:55
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
おじゃまします。ご無沙汰しておりました。
高野連の話題、大変そうですね。でも色んな意見が見られるのはとても健全で、良いブログだからだと、感心しきりです。
オールスターは米国発想、チャリティマッチは欧州発想ですね。歌でも「We Are the World」はチャリティなのにオールスターっぽくて、「Do They Know It's Christmas?」はチャリティ色が色濃い・・・(サッカー的ではない話で失礼)
能登半島地震の義援金は名古屋を始め、複数のクラブから出ましたが、これをチャリティマッチで出すという発想にならない所が日本らしさ?オールスターも「夏の夢・宴」=定例行事なのでチャリティ色が薄く、止めにくいでしょう。日本色があって面白いとは思いますが・・・(上手く意見がまとまらなくてすいません)
posted by UJ | 2007-04-24 19:17
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
テレビ観戦派目線で書かれていますね。
チャリティーマッチや引退試合などのお祭りは生で見るものです。
全国の私設応援団が顔をあわせられる場でもあります。
真剣勝負をやれとは誰も言いません。
恒例として継続することに意義があると思います。
posted by オサーン | 2007-04-24 22:52
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
まあいいんじゃないの
posted by shimada | 2007-04-24 23:34
管理人より
高野連の話題で、コメント返しに忙殺されている中、ひっそり投稿した記事にもコメントを頂き、ありがとうございます。
DGSさんへ
>でも、サポに選ばれたからこそ出場!って選手も多いでしょ。これがチャリティーなら辞退は増えるんじゃないかな?
う~ん、上手く伝わりませんでしたね。私の力不足ですか。
別にチャリティーだからといってファン投票をなくす必要はないと思います。ファンに選ばれることの重要性は、私とて理解しているつもりです。
UJさんへ
いや、荒らされていないのが不思議なくらいで……しかしYahoo!のヘッドライン私のブログが出ていた時はびっくりしましたよ。何の連絡もなしにやるかって感じです。
「オールスター=夏祭り」という発想、確かに日本的ですね。止めにくいんでしょうかね。
オサーンさんへ
やめろと言うつもりはありませんが、こういうものをテレビで観戦する方であることは事実です。
それにしても、各チームのサポ同士、顔を合わせて何を話すんでしょうかね。興味があります。
shimadaさんへ
そうですか。
posted by bunchousann | 2007-04-25 03:01
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
はじめましてです。
ブログ拝見させていただきました。それにしても内容が濃いですね。ただただ関心しきりであります。
オールスターの意義ですか。難しいとこですよね。
野球もサッカーも、オールスターはお祭り色が強く、
野球で言ったら、真っ向勝負が見られることに期待するファンが多く、サッカーの場合は、誰と誰とのパス回しが見たいと期待するファンが多いと思います。
もちろんサッカーの場合は、パス回しやシュートするに辺り、通常の試合では見ることの出来ないファンタジックなプレーを望んでいるわけです。
野球もサッカーも選手が楽しんでいるのは事実だと思うので続行していくほうが良いと考えます。
一つ感じるのは、スポンサーの問題も多々あると思うのですが、サッカーでオールスターゲームという名はおかしいですね。
海外ではチャリティーマッチですもんね。これが文化の違いなのかな~。
posted by 絶対王者 | 2007-04-25 16:07
管理人より
絶対王者さんへ
初めまして。
いやいや、内容が濃いというか、ただただ徒然に任せて行き当たりばったりで書いているだけです。
文化の違いということでは、上でUJさんがコメントして下さっていますよね。欧州ではあまりオールスターという概念はないのかもしれません。
もともとアメリカから持ち込まれた発想ですが、皆さんのコメントを見ていると、私の思っている以上にこれは日本的なものなのかもしれませんね。
posted by bunchousann | 2007-04-26 02:01
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
はじめまして。実は最初は憤りながら、でも最後は納得して読みました。
オールスターの概念は「自分の好きな選手でチームを作りたい」という願望から出ているのではないかと思います。日本やアメリカ、韓国では、過去「野球」においては「国を代表するチーム」がないからその代わりとして「オールスター」が生まれたのでは無いかと、仮説を立ててみます。(NBAにも「オールスター」がありますが、アメリカ代表が「ドリームチーム」と呼ばれたように、恐らく次のWBCでは「ドリームチーム」が生まれるのでは?と)
恐らく、歴史的に地域に密着している欧州では(都市国家が紛争を繰り返して現在の国家になった)代表チーム以上の存在を考える土台が無いのではと思います。オールスターは「おらが町のイレブン」といったように。
>新潟のチャリティマッチ
片方はジーコが選んだ「日本選抜」、もう片方は「なでしこジャパン」と、選手選抜をファン投票にしなかった点は注目すべきかと。チャリティーとファン投票は恐らく相容れません。チャリティー試合の出場選手をファン投票で選ぶのは恐らく、選ばれた選手にも選ばれなかった選手にも「しこり」を残すのではないでしょうか?(個人的見解ですが)
最後に、宇都宮氏がスポーツナビで書いたように、チャリティー試合だからといって「エンターテインメントなサッカーにはならない」と思われます。新潟の2試合は「0-0」のドローと「9-0」の虐殺試合となりました。それでもお客さんは満足した訳です。チャリティーにすれば「ゆるい試合でも満足する」という「サッカー的な固定観念」は日本では通用しないのかも・・・知れませんね。
posted by NEMO(船長) | 2007-07-23 22:45
Re:「サッカー的ではない」イベント~オールスターの意義を再考してはどうか
オールスターをチャリティマッチにするという考え、賛成です。チャリティオークションとかあってもいいですね。
収益を各チームで分配だそうですが・・・申し訳ないのですが、アブク銭だと思って寄付してください(笑)。
TV放送無いとスポンサーがなくなると思いますよ。会場手配や当日現場スタッフのお金ってスポンサー以外の誰が出資するんですか?
posted by れんれん | 2007-07-23 22:46
管理人より
NEMO(船長)さんへ
なるほど、仰る仮説、至極納得です。そして一部の国で代表<クラブチームとなる理由も同時に説明がつきますね。
>チャリティーとファン投票は恐らく相容れません。
についてですが、これに関しては結局誰かが選び、選ばれるのですから、それならば会場に足を運ぶファン(つまりチャリティーとして寄付をする人々)がより主体的にチャリティーに参加しやすい形式をとった方がいいのかな、と思ったわけです。仮に主催者が選んだとしても、ご指摘のしこり云々は結局のところ解決不能の問題だと思います。
れんれんさんへ
JリーグのオールスターはJリーグの主催試合だとJリーグ規約に定められているので、Jリーグが出資するのだと思います。
posted by bunchousann | 2007-07-24 01:59


