2009年09月18日
今シーズンのマンUはテベスとロナルドが抜け、どんなサッカーになるか心配だった。アーセナル戦は非常に厳しい試合で1点を先行されたが、PKとOGで逆転した。得点はラッキーだったが、力はほぼ互角だった。この2チームのサッカーは随分違う。アーセナルは比較的短いパスを正確につないで攻撃を組み立てる。一方、マンUは展開が大きく、通ればチャンスになる難しいパスを通そうとする。そのため、マンUのほうがパスが通らない(日本ではミスパスと呼ぶ)ことが多いが、攻撃はアーセナルより迫力がある。もちろん、マンUはアーセナルと同じようなパス回しもできる。状況に応じて、いろいろ使い分けることができるので強くて試合が面白くなる。
開幕から4連勝で波に乗るトットナム戦も開始早々に1点を取られたが、3点取って逆転した。トットナムはホームだったので、プレッシングが非常に激しかったが、そんな状況でもマンUはボールを回して攻撃を組み立てようとしていた。トットナムのプレッシングが徐々に弱まるにつれ、マンUのゴールチャンスが増えた。スコールズがいつもの激しい守備を2回やって退場したあとも、カウンターから1点を取った。トットナムはモドリッチが怪我で出場できなかったせいもあるが、攻撃の組み立てではマンUの足下にも及ばなかった。この試合では、元トットナムのベルバトフがボールを持つとブーイングされたが、今までにない良い動きだった。5試合で勝ち点12。試合内容もよく、開幕前の心配は嘘のように消えた。
チューリッヒ対マドリード戦を見ることができた。マドリードが5対2で勝ったが、銀河系と呼ぶには程遠い内容だった。特に、サイドバックが寂しい。この試合はドレンテとアルベロアだったが、ロベカルとサルガドの領域には到底到達しそうもない。マドリードの守備のもろさは定番かもしれないが、セットプレーの対応やサイド攻撃に対するゴール前のマークなど、非常に心もとない守備だった。中盤のラスに注目したが、マケレレと比較すると、攻守両面で劣っているように感じた。前半、シャビ・アロンソが起点になってボールをよく回していたが、ただ回しているだけでゴールへの迫力に欠けた。カカーは、ドリブルやパスが引っ掛かることが多かったが、試合終了間際に相手に囲まれながら絶妙のタイミングでグティーにパスを送った。ロナルドも、直接フリーキックを2本決めたが、調子が悪そうだった。しかし、フリーキックで1点を取ってから、心に余裕ができたのか、トリッキーなパスをしていた。ただ、それも効果的なプレーではなかった。リーガが始まる前に、何試合かダイジェストでロナルドを見たが、マンUで良かったときの躍動感はまだない。比較的良かったのはイグアインだ。前半にうまい飛び出しで1アシスト、1ゴールを記録した。
前半に3点を取って気を抜いたせいか、後半はさらに悪くなりチューリッヒに攻め込まれた。特に、シャビ・アロンソが怪我で抜けてからは、パスもつなげなくなってしまった。ペジェグリーニ監督は、23人全員がレギュラーでそのときの状況を見て先発を決めるという趣旨の話をしていたので、マドリードがチームとして機能するのはかなり時間がかかりそうだ。攻撃は問題ないと思うが、守備で手遅れにならないことを祈る。
アントラーズ対フロンターレ戦が後半29分に豪雨で中止になった。ゲームはアウェーのフロンターレが3対1でリードしていた。報道では0-0からの再試合と書かれていたが、理事会の判断で、中断した時点からの再開が決まった。柔軟かつ妥当な判断だと思う。再試合というと、何年前か忘れたがリーガのベティス対マドリード戦が思い出される。この試合はベティスが頑張って非常にいい試合だったが、前半終了間際に停電が発生し、回復できずに中止になった。再試合は、中断した時点から行われたと思うが、後半も両チームとも非常にいいパフォーマンスを示した。確か、前半出ていなかったロナウドが、再試合の頭から出ていたような気がする。結果的に、前半と後半が別の日に行われたお陰で、通常では考えられない90分間フルスロットルのゲームを見せてもらった。この前後半を1試合にまとめたビデオを事情を知らずに見たら、きっと驚くだろう。アントラーズ対フロンターレの残りの16分はどんな試合になるだろうか。
ヨーロッパのリーグ戦を見ていると、トップチームはほぼ毎試合とてもすばらしいパフォーマンスを見せてくれる。こんな凄い環境でやっている選手とワールドカップで、日本代表が戦っても敵うわけがないと思ってしまう。たとえば、イングランド・プレミアリーグとJリーグを比べると、その差は非常に大きい。とろこが、代表同士を比べると、リーグの差ほどないように思える。どこの国でも代表の試合はリーグに比べて、一緒に戦う時間が少ないため、戦い方が消極的になるためだ。その差はリーグが強いほど大きいから、日本代表とイングランド代表の差が縮まる。しかし、選手個々の力は変わらないので、いざとなるとその差がでる。ドイツ大会でのオーストラリア戦がそうだった。
このような状況で日本代表はどのように戦えばよいのだろう。サッカーでは格下のチームはまず守備からというのが基本だ。トルシエ監督は最初に守備を徹底させ、攻撃は中田英を中心に自由にやらせていたように思う。守備ラインを明確にして、その上げ下げで攻守を操るシンプルが戦法だ。これは当たり前のサッカーだが、その当たり前のことを徹底することが、いつも一緒にできない代表には現実的かつ最適な方法といえる。
格下のチームが格上のチームに善戦することがある。もちろん勝つときもある。そのときは必ずいい守備があるが、それは2つに大別できる。1つはゴール前のゾーンディフェンス。通常、リーグ下位のチームが採用する方法だ。もう1つは中盤でのプレッシングの徹底だ。これはユーロ2004で優勝したギリシャがやっていた。ただ、どちらも優秀なドリブラーがいないと、カウンターからの得点が期待できない。チームにドリブラーがいることは当たり前のことだが、日本では、ドリブラーがいなくてもサッカーができると思っているふしがある。
posted by ボウヤ |00:31 |
雑感 |
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2009年09月12日
アメリカでは、チェンジを掲げてオバマ氏が大統領になった。日本も、新しい政治を掲げて民主党が政権を取った。
一方、日本代表のサッカーは、負けないために小さくまとまろうとしている。しかし、成長するためにはもっと大胆なサッカーが必要だ。
「中村俊と遠藤のサッカーに本田と松井がマッチするか」という発想だと、「本田と松井は代表に不要または後半のオプションにしか使えない」という結論になる。しかし、「本田と松井のサッカーに中村俊と遠藤がマッチするか」と発想を変えれば、別の選手が見えてくる。
このような発想の転換は、岡田監督には不可能だが、サッカーファンなら可能だ。
注)選手はJなどのリーグで成長しなければならないが、日本が成長していることを世界に証明するには日本代表の試合しかない。
posted by ボウヤ |13:02 |
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2009年09月11日
本田の悲劇はサッカーを知らない日本に生まれたことだ。本田に足りない点があるとすれば、それは日本人が得意とする攻めるときは全力でいかず、守るときは一生懸命にいくことぐらいだろう。しかし、こんなサッカーをするのは世界で日本ぐらいだ。守備に美学を感じるイタリア人でさえしないサッカーだ。日本のようなサッカーをすれば、観ていて面白くないからだ。サッカーが面白くないと、プロとしてやっていけなくなる。
オランダ戦の前に、本田のVVVフェンロでの活躍をインターネットで観た。たった数分のダイジェストを何本か観ただけなので、詳しくは分からないが、本田はトップ下のポジションを任されていた。本田が入団したときに言っていたとおり、VVVは個人プレーが非常に多いチームだった。その中で、本田はシュートをしたり、いいパスを供給したりする非常にバランスの取れたプレーヤーに映った。とはいっても、本田がゲームを作っているという印象ではなかった。
オランダ戦の本田は活躍できなかったが、その第一の原因はボールがこなかったことだ。前線で守備もしていたし、いい位置でボールを受ければ仕掛けた。カウンターからスナイデルがシュートしたときに、戻ってブロックしたのは本田だった。本田のプレーに特に問題はなかったのに、試合後に、岡田監督が「ワンピースが欠けると」、中村俊が「新しく入ってきた人は体力があるわけだから」と言ったために、本田がスケープゴートにされてしまった。影響力を持つ人が何かを言うと、多くの人がそれに流されてしまう日本人の悪い部分だ。
ガーナ戦は後半24分からの出場だった。中村俊との交代だったが、これは、本田を後半のオプションにしか使わないという岡田監督のメッセージかもしれない。相手が滑って転んだときに、ボールを取ってドリブルをしたが、引っ掛かってボールを取られてしまったためか、その後は無難なプレーしかしなかった。ムンタリの中央突破を防ごうとしたプレーでは、守備で危険を察知できることを示した。本田にとって中村俊のようなプレーは簡単かもしれないが、それでは本田の意味がない。本田が持っている攻撃的センスを最大限に生かすプレーをすべきだが、メディアを始めとしてサッカーを知らない人たちが、それを寄ってたかって押え付けようとしている。それが、日本が世界に近づけない理由だということに気付いていないことがとても寂しい。
posted by ボウヤ |01:20 |
サッカーの基本 |
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2009年09月10日
最近のワールドカップで一番いいパフォーマンスを見せるのはアフリカ勢だ。しかし、最後のシュートの部分で、まだヨーロッパや南米に勝てない。しかし最近、カメルーンのエトーやコートジボワールのドログバなど、優秀なフォワードが出てきているので、そのうちに優勝するかもしれない。次のワールドカップは南アフリカなので、アフリカ勢が今まで以上に脅威になるだろう。
ガーナは、6日にホーム(首都アクラ)でスーダンに2対0で勝ち、ワールドカップ出場を決めた。日本戦は中2日のフレンドリーなので、どれだけモチベーションを上げてくれるか心配だった。案の定、非常にゆったりとしたサッカーで、ミスパスを繰り返していた。このミスパスの多さはアフリカ勢が勝ちきれない原因の1つでもある。しかし、日本がプレスを掛けても、軽々とかわしてパスを回す点はオランダより優れていた。本気でやったら、日本は完全に子ども扱いされるだろうことを匂わせてくれた。
この試合で一番驚いたのは遠藤が先発メンバーに入っていたことだ。オランダ戦で、バックパスでピンチを招いたり、気のないプレーでボールを取られたりしていたからだ。岡田監督はこの種のプレーを一番嫌がると思うが、どうして遠藤をレギュラーで使い続けるのだろう。ガーナ戦も負けている時間帯に、CBと意味のないパス交換をしていた。どうひいき目に見ても、負のプレーのほうが多いと思う。
前半、ガーナが前からプレスを掛けずに最終ラインを上げてくれたので、日本が得意とする裏を取るプレーが冴え渡った。闘莉王も上がり目で、いいスルーパスを出していた。オランダ戦も同じようなプレーをしていたが、そのときは精度が悪かったが、このガーナ戦は精度が改善された。ガーナは、後半31分に3点目を入れてから完全に気を抜いてしまった。逆に、日本は途中交代で入った選手が活躍して得点を取ったが、真剣勝負ならありえないことだろう。岡田監督もオランダ戦の選手交代のミスを反省したらしく、後半積極的に選手を代えた。
今回のオランダ遠征の目的は、日本のサッカーが通用する部分と通用しない部分を、選手自身が体験することだったらしいが、相手がもう少し本気でやってくれないと意味がない。オランダ戦後に「ゴールに向かうプレー」や「シュート」の必要性を選手や監督が強調していたが、そんなことはオランダと戦わなくても当たり前のことだ。大事なのは、相手のプレスを受けながらできるかどうかなのだ。日本は、本番の試合でウズベキスタンやバーレーンから厳しいプレスを受けると、ほとんど攻撃ができなかった。このガーナ戦でそれが改善されたわけではない。結局、この逆転勝利で、改革の必要性をまた見失うという最悪の結果になった。
posted by ボウヤ |03:23 |
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2009年09月06日
日本は本気モード、オランダは練習モードの試合。前半飛ばして1点を先行しても逆転されるだけ。勝ちたいなら、1対0で逃げ切る戦略が必要なのに、選手交代を始めとして何もしなかった。ファン・ペルシ、スナイデル、カイトがいるオランダに対して普通に戦っても勝てないのが当然。この試合の収穫は、エルジロ・エリアというハンブルガーSVの選手を見られたことぐらいだった。
岡田監督は試合後に「どこか一ヶ所が欠けると、攻撃も守備もだめになる」とチームとしての戦いを強調した。岡田監督の方針の1つが「1対1の強さ」だったのに、チームプレーに回帰してしまった。そのために、本田が悪者にされているようだが、問題は日本代表全体のレベルの低さ。そして、監督が格上に対する戦い方を徹底させなかっただけ。
posted by ボウヤ |10:43 |
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