2008年11月14日
シリア戦と危機管理
日本は、左SBの長友の調子良さが光っていたが、右SBの内田の元気のなさが気になった。シリアとは、ジーコジャパンが2005年2月に埼玉で戦って3対0で勝っている。ただ、その試合はほとんど覚えていない。オリンピック代表が2007年3月にアジア2次予選で、やはり3対0で勝っている。そのときのシリアは「守備がざる」という印象だった。この試合も、シリアは前からプレスを掛けるわけでもなく、ボールを取られたらいち早く引いてゴール前を固めるわけでもない中途半端な守備に終始した。一方、攻撃はボールをつないでゴールまで運ぶサッカーだったが、日本の厳しいプレスに負けていた。それでも、プレスの中でボールをゴールに運ぶ力は日本より上回っていた。日本は前半、岡田監督になって一番いい攻撃をしたが、それはシリアの未熟な守備と長友の積極性から生まれたと言えるだろう。今後も、相手に関係なく、このようが攻撃的姿勢を見せて欲しい。 本番と異なるチームでシリアと戦っても、あまり意味がないと思っていたが、レギュラー組の怪我による離脱で、岡田監督の危機管理能力が試されることになった。今回の代表選考で一番驚いたのは、岡田監督が闘莉王を選んだことだ。最終予選の第1戦と第2戦の闘莉王のパフォーマンスは最悪だった。闘莉王はレッズでもCBではなく前線に上がっているらしい。つまり、闘莉王をCBとして使うのは非常に危険だ。だから、今回は闘莉王を寺田と代えて、中沢と組ますのが妥当な考え方である。ところが、中沢と楢崎が故障で離脱してしまった。結局、守備の要が全滅したのだ。このようなときに必要なのが危機管理である。一番いい方法は、リーグ最少失点を誇るクラブの守備陣を丸ごと代表に召集することだ。つまり、大分トリニータの下川(GK)、森重(CB)、上本(CB)に任せるのである。大分は3バックだが、この守備陣を日産スタジアムで見た限り、中沢、闘莉王、楢崎の組み合わせより劣るとは思えない。また、この新布陣が成功すれば、今後の日本代表の守備の強化につながるというメリットもある。岡田監督が選んだのは、川口、闘莉王、寺田だったが、現状を分析できない惰性による選出に過ぎない。 シリア戦で一番大事なことは、90分間の戦いで守備の連携を高めることだ。ところが、岡田監督は後半にCBを代えてしまった。ここにも岡田監督の危機管理意識の低さが表れている。結局、後半6人の選手を交代してチームを壊して、シリアに1点を与えてしまった。岡田監督は試合前に「カタール戦に向けた重要なテスト。多くの選手にチャンスを与えたい」と話したが、この考え方は間違えで、監督の決断力の欠如を示している。現在考えられる最高のチームを編成してシリアと戦い、選手交代をなるべく少なくしてカタールと戦うべきである。 中盤に関しても問題だらけだ。レギュラー組の中村俊、遠藤、松井、長谷部は誰もシリア戦に出場できない。ところが、岡田監督が選んだ中盤の残りの選手は、香川以外の全員がすべて守備的ミッドフィルダーだ。この重要なポジションの控えに香川しかいないというのは、危機管理能力に問題がある。小笠原クラスの選手を攻撃的ミッドフィルダーとして選ばなければならない。結局、岡田監督はFWの大久保と岡崎にこのポジションを任せたが、残念ながらあまり機能しなかった。大久保がこのポジションに適していないことは、すでに分かっているはずなのに。監督は管理者なので、危機管理の欠如は監督として致命的だ。
posted by ボウヤ |03:02 |
アジア予選 |
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