2008年08月03日
チームワーク(その1)
サッカー日本代表はチームワークに優れていると言われる。確かに、守備ではボールを持っている相手に連動してプレッシャーを掛けている。一方、攻撃でもチームワークがいいと感じている人が多いかもしれない。どうして、そう感じるのだろう。そこで、「チームプレー力」という観点から、チームワークについて考えてみた。 まず、似た例として音楽について考えてみよう。日本人は楽譜が与えられて、それを正確に演奏する音楽家は非常に多い。しかし、ジャズでトップミュージシャンとして活躍している日本人はそれほど多くない。ジャズの魅力は楽譜がないインプロビゼーションだ。2人以上によるインプロビゼーションは、互いが刺激し合いならが展開する。そして、すばらしい演奏は、互いが協力するときではなく、互いが競う瞬間に生まれる。これがインプロビゼーションの魅力である。 サッカーのチームプレーというのは、ジャズのインプロビゼーションに似ている。互いがプレーで刺激しあった結果として、1つのチームプレーが生まれる。この刺激しあうプレーを数学的に表すと、乗算になる。簡単のために、選手を2人とし、個々の選手の基本的なプレー力を1.0とする。たとえば、2人の選手が1.0のプレー力でパス交換すると、得られるチームプレー力は1.0×1.0=1.0となる。これは、当たり前のプレーを続けても、チームプレー力は高くならないということを表している。両選手が1.2のプレー力なら、チームプレー力は1.2×1.2=1.44に上昇する。互いに刺激し合うことのよって、個人のプレー力よりチームプレー力のほうが高くなる。相手から見ると、非常に大きな脅威になる。逆に、両選手が0.9の力でプレーをすれば、チームプレー力は0.9×0.9=0.81とかなり低下する。ただ、このようなことはあまり起こらない。最初の悪いプレーでボールを相手に取られてしまうからだ。チームプレーから見ると、個人プレーでミスをした場合、ボールを取られるようなプレーをした場合、消極的なプレーをした場合などに、1.0より低く評価されることになる。片方の選手がワンツーのチャンスだと思ってパスをしたのに、もう一方の選手がそれを感じずに後方に戻してしまった場合、チームプレー力は1.1×0.9=0.99となる。これは、始めからやり直しを意味する。 この乗算は、ボールを取られたりプレーが切れたりしたときに閉じられる。だから、試合全体の平均的なチームプレー力は、一連のチームプレー力を足して、その数で割ると得られる。 もう少し具体的な例をあげよう。いいパスが3回連続つながって、サイドの深い位置でボールを受けたとする。この選手が当たり前のようにセンタリングをあげれば、チームプレー力は1.1×1.1×1.1×1.0=1.33となる。非常に高いチームプレー力である。フォワードに完璧にセンタリングを合わせれば、チームプレー力は1.1×1.1×1.1×1.1=1.46となり得点が入る。センタリングをせずにバックパスをすれば、チームプレー力は1.1×1.1×1.1×0.9=1.2に低下してしまう。まだチャンスが残っているが、やり直しに近い状況になる。相手の守備の陣形が整ってしまうため、それを打ち破るにはかなり高いチームプレー力の再構築が必要になる。バックパスがいい加減でインターセプトされたら、チームプレー力は1.1×1.1×1.1×0.7=0.93となり、それまでのチームプレーが台無しになる。それでも、チームプレー力はほぼ1.0である。 前置きが長くなったが、次に、どうして日本代表のチームワークがいいと感じるか、にもかかわらず点が取れないのかを説明したい。上述した方式で実際に採点をしたわけではないが、海外のサッカーは、チームプレー力が上下に大きく振れる場合が多い。連続するいいプレーもあるが、個人プレーでボールを取られることも多いからだ。これを横軸を時間にして表すと、波立つようなグラフになる。一方、日本代表のチームプレー力は、波の少ない平坦がグラフになり、平均的なチームプレー力が1.0あたりに落ち着く。つまり、日本代表がチームワークに優れていると感じるのは、チームプレー力が上下に振れないために、非常によく見えるのである。 高いチームプレー力は、個々の選手がいいプレーをしたいという強い気持ちから始まる。誰かが起点になる1.0以上のプレーをして、それに他の選手がうまく1.0以上で反応したときに得られる。逆に、チームに迷惑をかけたくないという気持ちが強いと、プレー力が常に1.0前後になり、高いチームプレー力が発生しない。日本代表では、アタッカー不在がしばしば叫ばれるが、それだけでなく高いチームプレー力が生まれないために、得点が取れないのである。格下の相手なら、チームプレー力が1.0でも得点可能だが、力が同等または上の相手と戦うときは、プラスアルファのチームプレー力が必要になる。 日本代表はある程度の潜在能力を持っているが、それが試合で発揮されない。その潜在能力を引き出してくれたのが、ドイツ・ワールドカップのウォームアップ・ゲームで拙攻を繰り返したドイツ代表だった。この試合では、ドイツの攻撃と守備が激しかったため、日本はのんびりボールを回す余裕がなかった。そのため、ドイツを必死に跳ね返そうとして2点を先行したのだった。日本代表の問題は、このようないいパフォーマンスを試合で自発的に出せないことだ。日本代表がほんとうに強くなるには、相手に関係なく自発的に攻撃を組み立てて、高いチームプレー力を相手に見せつけなければならない。
posted by ボウヤ |22:27 |
サッカーの基本 |
コメント(11) |
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チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
発想は面白いと思いました。
ただ、1.0とか1.1、0.7の数値の定義が、フワッとしているので、その辺りをはっきりさせないとちょっと胡散臭いかと。
本筋の意味はなるほど、と思ってます。
あと、その理論で押し進めるなら、ドイツ戦もその数値を使って書かないと説得力がないです。
そもそも、日本どうこうより、ドイツのラインが高すぎ、そして攻撃的だったので、日本も攻められたという部分もこの試合にはあるのでは。
数値を使った理論の方ですが、
個人的には、グラフで書いて、選手ノードで各選手を繋ぐ。
そして、ブランチにかかるtimeと成功率を割り振って、ブランチ間をボールが移動すると。
あるノードAからBに移動する際に成功率が高ければ移動でき、timeを加算。
timeが進むと成功率が落ちてくるとか、成功率は相手のDF能力によって、上限させるとか、ついでに、ノードを動的に動かしましょうか^^ まるっきりゲームの世界になるかなぁ~?
とまあ、そこまで行かなくても、単純に”繋ぐ成功率”みたいな値を割り振って、乗算すればいいのでは?
如何でしょう?
posted by FREQ | 2008-08-03 23:58
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
ご質問なのですが、チーム力とは選手のメンタルのことをおっしゃっているのですか。それとも選手の実力のことをおっしゃっているのですか。
着眼点は面白いと思いますが、問題を単純に伝えたほうがいいのでは?
ボウヤさんが自分でおっしゃっていたことだと思うのですけど。
posted by トム | 2008-08-04 00:03
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
この記事で結局何を主張したいのかわかりませんでした。最終段落に書かれていることですか?そうだとするとそれ以前の段落がいかにそれを根拠付けているのかわかりませんでした。
posted by とめ | 2008-08-04 00:36
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
>もう少し具体的な例をあげよう
ばかばかしい。言葉遊びにしてもつまらなすぎる。
インプロビゼーションとはなにか?
>日本人は楽譜が与えられて、それを正確に演奏する音楽家は非常に多い
ジャズに、楽譜はないか?
知ってるのか?
では、ジャズではない音楽、「譜面どおり」の音楽は、誰がやっても同じか?
算数の話も稚拙すぎる。サッカー選手に話してみるといい。
posted by わらえない | 2008-08-04 00:57
Re:チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
自分はドラムを叩いていますがジャズにも色々ありますが?
まるっきり自由でなんてないですが?音楽になりませんよ。
内容が薄すぎます。
正直まるっきりこの話はサッカーとは関係ない話です。
ロボットやなくて人間がやっていますから。
posted by modsking | 2008-08-04 02:56
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
管理人です。
コメントありがとうございます。実際に、一つ一つのプレーを数値で表すのは非常に難しいでしょう。この考えの重要な点は、良いプレーが1.0以上、悪いプレーが1.0以下で、連続するプレーが乗算で表されるということです。つまり、良いプレーが連続すれば(チームプレーができれば)、チームプレー力が高くなって得点につながる確率も高くなります。最近観た試合で高いチームプレー力を示したのは、日本と戦ったアルゼンチン五輪代表でした。キーパー、ラベッシ、リケルメ、アグエロ、そしてディ・マリアへのボールのつなぎは最高でした。特に、アグエロが反転して一番密集していたディ・マリアにパスを通すところが、いかにもアルゼンチンらしいサッカーでした。
posted by ボウヤ | 2008-08-04 13:20
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
そうそう。練習試合とはいえアルゼンチンのああしたプレーに潜在的にある「チームワーク」を感じます。
ところで日本はいつから「チームワークが優れて…」となったのでしょうか。
問題の前提に若干の難があるように気がします。
posted by bluse | 2008-08-04 19:55
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
おっしゃることを、数学ぽく書くなら、
乗算じゃなくて加算(減算)で良いんじゃないかと。
目標値をまず作る。
仮にゴールを上げるには、100ポイント(pt)稼がなければいけないとする。
日本人選手:0pt,20pt,20ptのカード計3枚を持っている。
外国人選手:0pt,50ptのカード計2枚を持っている。
とする。
で、0ptが出たら、次の選手に繋ぐのが失敗で、相手ボールになる。
数字のカードが出たら、ポイント加算で次の人にボールが繋がることとする。
各選手は独立していて、各選手がどのカードになるかは同程度とする。
ポイントは、とりあえず、ゴールまでの距離にしておけば違和感が少ないかと。20ポイントの仕事は、ゴールに20mボールを近づけたと。
ただし、あくまで仮の話。数値は適当。
まあ、減点ポイント(本文から読むに自発的でないプレーのとき)とか、カードの種類や意味を増やすことをすれば、その方が現実に近くなるかと。
ちなみに、連携値を上げたいなら、持ちカードの枚数を増やせばいいし、
選手の絶対能力を上げたいなら、ポイント値を上げればいい。
ただし、何を基準で決めるかが難しい。
めんどくさいので、今回は日本人、外国人は同じカードの組み合わせを持っていることにする。
(それから、外国人選手ってくくりは大雑把だな。)
例1
日本人①→日本人②→日本人③→失敗。相手ボール
20pt→20pt→0pt
20pt→40pt→0pt
例2
外人① →外人② →ゴール
50pt→50pt
50pt→100pt
さて、今回の場合、
日本選手がボールを繋いでゴールするには、最低5回繋がなければならず
ゴールの確率は0.75の5乗で約15%
外人選手は2回繋げばゴールで、0.5の2乗で25%。
ゴールの確率は外人の方が高い
でも、ボールの繋がる確率は、日本人の方が高くて、
ボールが1回繋がる確率
日本:75%
外人:50%
2回繋がる確率
日本:約56%
外人:25%
ボールが1回繋がる場合の 試行例
外人(50%)
┃
成功┃■ ■ ■ ■
┃
┃
┃
失敗┗━■━■━■━■
と上下に大きく揺れると
日本人(75%)
┃
成功┃■■■■ ■■■■
┃
┃
┃
失敗┗━━━━■━━━━■
比較的平坦
という風に書いてみたんですがどうでしょう?
もっとも、動くとか、確率が時間と状況で変わっていくとかetc.etc.
現実に近づけるにはパラメータが足りないですが、ベースはこんな感じかと。
posted by FREQ | 2008-08-04 21:44
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
良いプレーかどうかは結果論であって
一方で評価されるプレーは戦術にあったプレーであるわけで
自由なインプロビゼーションとは全く異なります。
もちろんジャズの即興も
曲という「戦術に合っている」事が重要なのであって
自由というわけではない。
そこら辺が、ブログ主は分かっていない。
良いプレーというのと
自由なプレーと言うのを
同一のものとして話している点で、
ブログ主の混乱が見えます。
実際にサッカーをしたことがないと
分かりづらいのかも知れませんが、
我々が目にするプロのプレーが
戦術から自由である事はほぼ決してありえない。
そういうファンタジーは草サッカーにはあります。
ハイレベルなサッカーがどういう仕組みでなされているか、
ブログ主は多少なりとも勉強したら良いと思います。
それから、一方で長くジャズを聴く人間として
>トップミュージシャンとして活躍している日本人はそれほど多くない。
たくさんいます。
ご自身が知らないだけです。
勉強してください。
>ジャズの魅力は楽譜がないインプロビゼーションだ。
音符で全てを書いているわけではないですが、
譜面にそって演奏しています。
ジャズの譜面を見た事がないのではないですか?
>互いが刺激し合いならが展開する。
結構、決め事があって、それにそって展開します。
ジャズ(と言うか音楽全般)を勉強してみてください。
>すばらしい演奏は、互いが協力するときではなく、
協力なくしてすばらしい演奏はありえません。
サッカーでも協力なしの良いプレーはないんじゃないですか?
協力がないチームプレーってどんなですか?
>互いが競う瞬間に生まれる。
>これがインプロビゼーションの魅力である。
そう言う面はあるが、それが全てではありません。
ジャズと言えど、リハーサルがあり、
本番前には綿密に練習を重ねます。
サッカーを一緒です。
それを本番でどれだけ表現できるか、
それが良いプレーなわけです。
他のエントリーでもそうですが、
このブログ主は
勉強が足りない事による主観、先入観による部分が
非常に多い。
面白い事(刺激的なこと)を書いてやろう、
と言うのは伝わりますが、
不正確なので、残念ながら賛同は得難い。
posted by higher | 2008-08-05 04:28
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
管理人より「higher」さんへ
まさに、higherさんが考える縛りが問題なのです。プロは、縛りの中で最善を尽くすのではなく、縛りを越えようとするからプロなのです。一流のクラシックの演奏家も、楽譜に表せないものを表現するために常に戦っています。それが聴く人の心を打つのです。
posted by ボウヤ | 2008-08-06 00:34
チームワーク(その1)
コメント投稿者ID :
それを縛りと考えるかどうか、と言う議論から始めてみては?
サッカーの戦術も音楽の譜面も最初から自由度が含まれており、
そこをどう表現するかが、プレーヤーの能力の差。
戦術や譜面を縛りと考えるようでは
スポーツにしろ音楽にしろ、
既に才能がない、と言っているも同じ。
>楽譜に表せないものを
自身で「表せないもの」と言っている。
表されてもいないものに縛られる訳がない。
矛盾している。
新しいエントリーは更に悲惨な考察となっているので、
もう何も言うまい。
完全に壊れたか?
posted by higher | 2008-08-06 16:38
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