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夜霧の恵那峡サービスエリア。 仮眠から起こした身体の節々が痛い。 日曜日未明の帰路、羽島の部屋まではまだ70㎞ある。1時間弱といったところか。 岐阜から長野、隣県移動を甘くみていた往復550㎞。 Jユースカップ準々決勝。

時之栖でプレミアEASTの清水エスパルスユースを4-1で撃破したアビスパ福岡U-18。 準々決勝の相手はこちらもプレミア、京都サンガF.C.U-18。 長野県一部リーグ所属の松本山雅FC U-18が快進撃を続ける今大会。その陰に隠されながらも強豪を退け、最高成績タイの準々決勝進出を果たしているアビスパU-18。 さらに上へ。 挑む。

試合開始から主導権を握ったのはアビスパ。 清水を苦しめた積極的なプレッシングで格上京都を押し込む。 先制点は前半7分。右サイドの9番本田聖が逆サイドゴール前に飛び込んでいった。 淡く膨らむ清水戦の再現。 そもそもこの世代のアビスパは、先日の代表戦でも中核として日本代表のU-20W杯出場に貢献した冨安健洋らを擁し、トップ昇格を果たした冨安が抜けた後もキャプテン宮内真輝や10番崎村祐丞ら好選手を擁し、プリンスリーグではプレミア参入戦進出をほぼ手中にしている。 特にキャプテンのマサキは、私が彼の存在をしらずにふらりとFFCに観に行って一目惚れしてしまったアタッカー。期待せずにはいられない。 先制後もしばらくは、アビスパの時間が続いた。

快晴の南長野運動公園総合球技場。J3のAC長野パルセイロが誇るホームスタジアムはJでも屈指。天然芝のピッチを見下ろすスタンドは快適な観戦空間で、そのうえで緑色のゲートをくぐるアウェイスタンドに絶妙の洗礼を与えている。日陰になるアウェイスタンドから、その屋根の上に設置されている大型ビジョンは見えない。ホームゴール裏2階席の上にある電光掲示板で試合状況は把握することになる。 1-0。 アウェイスタンドには私を含む10数人のアビスパサポーター。ユースの試合ではお馴染みのメンバーに加え、ゴール真裏には盟主フラッグが設置されている。全席を覆う屋根に反響するチャントは途切れることなく、若きアビスパイレブンを後押ししている。

京都は8番島村拓弥が、現浦和の駒井ばりのドリブルで度々アビスパ陣内奥地まで侵入する。 時間の経過とともに徐々にアビスパのプレスに対応しだした京都。 15分を過ぎると形勢は次第に京都へと傾きだした。
アビスパの右サイドから、再三のロングスローが襲ってくる。 何度目かのロングスロー、放たれたボールは混戦のゴール前で2度ほど進路を変え、GK佐藤幹太の脇をすり抜けていった。 京都3番麻田将吾。安曇野出身の大型DFが、その成長の様をゴールという形で地元に見せつけた。 1-1。 186の麻田は空中戦でもアビスパ宮内を圧倒しだし、前線で起点をつくれないアビスパ。京都の時間は続く。 カウンターから大きくアビスパゴール前に送られたボールを9番三田尻和哉が絶妙のトラップ。GK佐藤幹太の頭上を冷静に越した逆転ゴールを決められた。1-2。 逆転されて前半は終了。

ユースの観戦には基本的にブーイングはない。失敗を咎めるよりも次の挑戦、リベンジを期待して見守る、そういうスタイルだ。 一通りのチャントを歌い終わったアビスパサポーターは、選手の保護者から差し入れられた「博多の女」・・・故郷の味を堪能している。 血のつながっていない息子や弟、孫のようなもの。トップの選手以上にアンダー世代の選手に対してはそういう意識を強く感じる。 結果も大事だが成長過程はそれを上回る。よきサッカー人に、社会人になっていく若者に、卑屈な言葉を与える必要などない。

後半開始からアビスパ小倉裕介監督は、中盤の20番佐藤龍大に代えて23番西山涼を、左サイドの24番平田怜に代えて11番稗田圭吾を、それぞれ投入。 前半同様、開始から前に前に圧力をかけていくのはアビスパ。 右サイドに流れるスルーパスに本田が反応、エリア内で倒された。 PKを蹴るのはそのまま本田。右のサイドネットに落ち着いて流し込み後半開始早々の51分、試合は2-2のタイスコアになった。
両チームのスタイルが固まってきた。 ボールを支配するのは京都、高い位置まで進出してからドリブルを多用しエリア内に侵入、そこから得るCKやロングスローでアビスパゴールに迫る。シュート数はアビスパの倍近くに及ぶ。 カウンターを研ぎ澄ますのがアビスパ。支配されているというよりもさせているのか、崎村は左右にポジションを変え、左SBの30番桑原海人が京都陣内を最深部までえぐっていく。 近距離からのシュートを佐藤幹太が弾き出す。最終ラインで5番末松拓馬と3番濱口功聖が耐え6番棚倉大和が走り回る。中央では8番河北祥太朗がコントロール。宮内はその驚異的な身体能力をいかんなく発揮し、チームを鼓舞している。 双方ともにあった決定機は枠を捉えることができずに、後半は終了。
メインスタンドとホーム側ゴール裏が埋まってきた。 第2試合の松本山雅のサポーター達だ。 ここは敵地南長野。今回ホーム側に割り当てられた彼らにとってはそうそう体験できないエリアに陣取りながら、第三者として戦況を見守っている。
延長戦前後半10分ハーフ。 アビスパはこの日2得点の本田に代えて32番北島祐二、U-16代表の桑原に代えて4番竹原凌を送りだした。 京都のシュートはバーのわずかに上を飛んでいく。 右サイドを崩すアビスパ、ゴール前の宮内にはわずかに合わなかった。 ほんの少し。ポジションが数十センチずれていれば。ボールがスパイクの数ミリ横にヒットしていれば。 ほんの少し。それが彼らがサッカーを辞めるときまで、永遠に突き詰めていくであろう課題の総称だ。 いや、彼らだけではなく。 それがサッカーというもの。 飽きないね本当に。 両チームの激闘はPK戦で決着をつけることになった。

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アビスパ福岡
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