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もがき続けた背番号9へ送る大歓声~チェルシー対レスター雑感~

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 FA杯準々決勝、チェルシー対リーズの試合。ナポリ戦に続き、またも忘れられない試合になった。2部相手に2失点したものの、”ある男”の大活躍で5点を奪い勝利したこのゲームは、必ずこの先の試合にポジティブな影響を与えるだろう。
 


 というわけで試合内容をば。両チームスタメンはこちら↓
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 相手にはコンチェスキーやら、K・シュマイケルやら、ニュージェントやら知った顔がちらほらいた。阿部ちゃんが居たレスターは、戦力的には悪くないんだろうなと。でも、元プレミア勢も蓋を開ければ結構残念な出来の人たちが多かった。  チェルシーはCLでの激闘を考慮したメンバー構成に。カルーやミケルなど、ここ最近出番に恵まれていなかった選手には格好のアピールチャンスとなった。 ●チェルシーの布陣について●  この試合も4-2-3-1だった。さらに、後半の選手交代によってメンバーが変わっても、ディ・マッテオはこの布陣を変えていない。  後半開始、マタとマルダを変更したが、マルダはそのままトップ下に入っていた。 さらに、カルーに代わってエッシェンが入っても、トップ下をメイレレスにしてマルダをカルーのいた左サイドに変更しただけ。布陣を変えることは一切なかった。  思えばナポリ戦も延長になるまでフォーメーションは変えなかったし、途中トーレスを右で使ってでも4-2-3-1は使い続けた。ディ・マッテオ体制では、4-2-3-1を基軸に戦っていくようだ。  というわけで、この試合で感じたこのフォメの問題点を考えてみる。、1つ浮かんだのは、ボランチのケアする範囲が広すぎることかなと。ユナイテッド戦でも似たことを指摘した気がする。  ミケルとメイレレスは前にサイドに奔走していた。結果、真ん中に人数が足りなくなり、バイタルエリアにスペースが生まれるケースが続発する。4-3-3時だと、アンカーがいるのでこうはなりづらんだけどね。  もちろん、レスターの攻撃に起因するところもある。彼らは、特にフォワード頻繁に流し、サイドで厚みのある攻撃をしようとしていた。つまり、チェルシーのボランチはサイドのケアも重大な使命だったのだ。  ただ、チェルシーにも改善すべきところはたくさんあった。例えばこの試合では、SHにもっとハードワークしてほしかった。特にスタリッジ(まあ、彼はしばしばFW化するので帰り切れないのも仕方ないんだが…)。彼らが戻り切れず、ボランチがサイドに赴いてカバーすることが。その結果、やっぱり中央にスペースが生じてしまうのだ。  最初の失点シーンは、今日のチェルシーの課題が集約されていたようにも。↓
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 ボランチがサイドに顔を出したため、中央にスペースがぽっかり出来てしまった。レスターにここをつかれ、一気にバイタルエリアまで侵入を許す。最後はそこから放たれたミドルシュートのこぼれ球を押し込まれて、失点を許してしまったのだった。  例えばボランチがサイドに出向いた時には、トップ下の選手が下がったり、逆サイドに選手がスライドして中央のスペースを埋めるとかして、リスクマネージメントをする必要があるかなと。ちなみに、カルーはこれをやっていた。 ●チェルシーの攻撃●  ショートパスにこだわることはなかった。カウンターメインでチャンスを作っていたし、レスターのラインが中途半端に高いのを利用し、最終ラインの背後を狙って後方からロングボールを繰り出すこともしばしば。トーレス中心に前線も相手SBやCBの背後目掛けて果敢にチャレンジしていた。  しかし、この試合の攻撃というのは、一重にトーレスに集約されてしまうだろう。  不振にあえぐストライカーは、前半にカルーへのアシストを決める。さらに後半、ついに待望のゴールを2つ挙げ、ようやく長い悪夢を振り払った。  最初のゴールは崩しもよかった。スタリッジが相手CBをひきつけパスを受ける。相手CBが自分のポジションを放棄してボールを奪いにいったため、最終ラインにスペースが生じた。そこにメイレレスが侵入。キープしたスタリッジがパスを送る。受けたメイレレスは、走り込んだトーレスへ送り、これを背番号9がきっちりと沈めた。  2点目はCKから、これはちょっと相手のディフェンスにも助けられたかなとも。ニアに走り込んで、ヘッドで流して得点を決めた。  さらに85分にメイレレスへきっちりアシストを決め、計4得点に絡む活躍を見せたトーレス。これから控えるシティ戦、トッテナム戦、そしてCLのベンフィカ戦へ向け、一番の収穫と言えるだろう。 ●感想●  “エル・ニーニョ”は復活したのか?正直言いきるのは難しい。相手は2部だったし、2点目なんか、キーパーが何とかするところでもあった。  だが、トーレスが得点した時の、スタンフォード・ブリッジの割れんばかりの声援を聞くと、「相手2部だしな」とか「リーグで点とってないからな」とかいう意見は野暮なものでしかない。その得点は、試合の勝敗を分ける1点でもなかったし、スーパーゴールというわけでもなかった。それでも、ロンドンで巻き起こった歓声は、下手したらナポリ戦のどの瞬間よりも大きかったのではと思わせるほどだ。それほどまで、チェルシーファンはただただ彼のゴールを待ち続けていた。ゲンク戦以来、実に25時間41分もの間、ピッチで苦しみ続けた男が、ようやく報われた瞬間だった。今はただ純粋に、「おめでとう、トーレス」と言わせてほしい。  最後に、公式HPに載っていた試合後のトーレスのコメントを載せて、締めくくろうと思う。 「僕には今回のようなゴールが必要だったし、そのためにこれまでハードワークを続けてきた」 「フィーリングは良くなっている。これまでいい形でプレーできていたけど、ただゴールを奪うことができていなかった。でも、この試合で得点することができた。僕にとって良い日になったよ」 「ストライカーの仕事は、得点を挙げることだ。もしこれができなければ、ファンにはプレーが悪いと評価されてしまうだろう。でも大事なことは、ファンがサポートしてくれるということだ。彼らはいつも僕を応援してくれた。チームメイトとスタッフもね。監督からの信頼も感じているし、僕はチェルシーで幸せな時を過ごしているよ」





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チェルシーとジョー・コールが大好きな新社会人。

サッカーライターを目指していたのだけれど、色々考えるところもあり今はIT系の会社で働いております。
社会人になってサッカーに割く時間が減ってしまいましたが、何とかチェルシーと日本代表は追っていきたいなあと考えているところです。


なお、こちら気まぐれブログとなっております。ご了承ください。
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