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スウォンジー対シティ分析~ジャイアントキリングを連発する理由~

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 スウォンジー対マンチェスター・シティの一戦。結果を先に言うと、1-0でホームのスワンズが勝利という結果に。どんだけホームで強いんだスウォンジー。一時的とはいえ、昇格チームがシティを首位から引きずり降ろすという事態を誰が予想しただろう。シティのバカ高い攻撃力を封じ込め、終盤に先制弾をあげチームを勝利に導いたロジャースの手腕に疑いはない。
 一方のシティは痛い敗戦。先述したように、ユナイテッドが勝利したため遂に首位の座から陥落した。AFCも終了しテベスも復帰と朗報続きだったはずなのに、気づけば公式戦2連敗。ここにきて少し暗雲が立ち込めているのだろうか?


 とりま、試合を見ていこう。両チームスタメンはこちら。↓
 残念ながら、マクエクランの出場はありませんでした。

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 やっぱり今回もスウォンジーばかり語ります。笑  ちょっとしたまとめになればと思って書きました。それでも良ければ、どぞ。 ●スワンズの攻撃の特徴は?●  スウォンジー対アーセナルを前に書いたんだけど、その時スワンズの特徴についてこんな感じで書き記した。↓ ① バックパスできるようフォロー。避難ルートを確保するサイドアタックに人数をかける、バックパス→サイドチェンジも選手がスペースに侵入して(動いて)パスを受ける  もちろん、この試合でもこういった動きは見て取れたわけなんだけど、じゃあこいつらを組み合わせた時何が起こるの?ってことを説明してみようと思う。  特にピックアップするのは②と③番の動き。スウォンジーのCMFに注目すると、彼らはこのような動きをすることが多かった。↓
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 大きく分けると、A下りてボールを受ける、とBサイドに流れるの2つ。①サイドの攻撃に厚みをもたらすのと、②スペースに侵入してパスを受けボールを繋ぐのがそれぞれの第一の目的だ。  そう、この攻撃にはもう1つ大きな目的が存在する。彼らが広く動き回ることで何が起こるか?例えば前半5分のPKを奪取したシーンを見てみよう。↓
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(黒球はボールです。黒点線はボールの動き。あとシルバとナスリ逆です。ごめん。)  ここでもボランチのジョー・アレンがサイドに流れてボールを受けたところから始まっている。  アレンがサイドに流れて左SBのテイラーからパスを受ける→デ・ヨングがついてくる→中央にスペースが出来る→そこに左SHのシンクレアがボールを持って侵入→左CBのコロさんがシンクレアへプレスに行く→コロさんの背後にスペースが→そのスペースをグレアムが狙う、という一連の流れ。その後パスはずれたのだけど、ルートリッジが逆サイドから飛び込んできたルートリッジが反応し、飛び出したハートと交錯。PKを獲得したのだった。  大事なことは、アレンにデ・ヨングがついてきて、中央にスペースが生じたこと。さらに、空いたスペースをシンクレアが利用したことだ。  つまりスウォンジーのCMFは、動くことで相手DMFを釣り出し、スペースを作ることも仕事なわけだ。このスペースメイクの動きに呼応して、前線のシンクレア、ルートリッジ、グレアム達が主に利用する。  さらに、CBの動き(特に右CBのウィリアムス)。彼らはプレスが来なければ、度々ボールを持って駆け上がる。これにより、シティのSHかDMFどちらかがプレッシャーを与えに行かなければならない。CBのボールを運ぶドリブルが、他の選手を解放するorスペースメイクに繋がるわけだ。  こうしてみると、②のサイドに流れる動き等なんかは、2次的な要素を含んだ動作であることが分かる。そこからバックパスを利用してサイドチェンジを行うのも、相手の手薄になったスペースをつくためであるから、ある意味スペースをつく動きとも言えるね。  アレンやシグルドソンがサイドに流れたとき、相手DMFが追ってこなかったら、そのまま数的有利を活かしてサイドから攻略すればいいだけのことだ。  結論として、何故スウォンジーが強豪にも引けをとらないパスサッカーを披露できているかというと、スペースを作る動きと、そこに侵入する動きがしっかりできているから。そこに、①のバックパスが加わることでよりボール運びを円滑にする。バルサみたく正確なパスが必要じゃない環境を作り上げているのが、彼らの恐ろしいとこだろう。 ●守備は?●  守備に関しては、アーセナル戦で次のような特徴を挙げていた。 ○早い攻守切り替えとハイプレス  このことに関しては、ちょっと訂正が必要だ。確かに、攻守切り替えは早いし、ハイプレスも行う。しかし、それだけではない。彼らは3つのプレスを使い分ける。ハイプレス、中盤からのプレス、リトリートして4-5ブロックでゴール前にバスを停める、の3つだ。  攻撃時にボールを相手陣内の深い位置で失ったり、相手がバックパスを行った時なんかは、ハイプレスをかけることが多かった。でも、相手が最終ラインからビルドアップしてくる時は、中盤からプレスを仕掛けていた印象。押し込まれた時は、がっちりリトリートする。  とにかく大事なのは、状況・相手・疲労等を考慮して柔軟にプレスを使い分けられることだ。前半は積極的な姿勢が目立った一方、後半はしっかりゴール前を固めてシティになかなかチャンスを作らせなかった。非常に高い組織力を示しているといえるだろう。 ●そして83分…●  相手CBサビッチのパスミスをついて、カウンター。最後はルートリッジがクロスをヘッドで沈め、スワンズがまたもジャイアントキリングを達成したのだった。  ルートリッジのPA内への侵入は、前半のPKも誘っている。攻撃を分厚くするという点でも、逆サイドの選手の攻撃参加が有効に働いた結果だ。 ●感想的な何か●  シティは、少しシルバが疲れているようにも見えた。前半途中でバリーに代わってアグエロを投入したが、攻撃力アップだけでなく、サイドに守備をこなせていなかったシルバをトップ下に回し、守備負担を軽減させる意図もあったではないか?(シルバの代わりにバリーがサイドのケアを行っていた)絶好調の時は守備でも献身的な姿勢が目立ったので、少し意外な光景だった。あとサビッチ君は出場すると度々可哀想なことになるイメージが定着してしまった。  最後に、スウォンジーのアレンは今回の勝利を次のようなコメントで喜びを爆発させている。ソースは『BBC』だ。 「クラブの歴史の中でも最も大きい結果の1つだよ!選手にとってもクラブにとっても信じられない日になった」 「上位クラブと僕らの財力を比べてみなよ。だからこそ、今回の勝利はめちゃくちゃ嬉しいんだけどね!」




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記事カテゴリ:
プレミアリーグ
タグ:
スウォンジー

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げるさんへ

返事おそくなってすいません。それと初コメありがとうございます。

最近はドイツあまり見れてないんですよね…。どうしてもプレミアが多くなってしまいがちですが、それでも良ければ是非見てやってください。
あとぶっちゃけ今のチェルシーはあんまり面白くないので、ファン以外の方の視聴をお勧めしておりません苦笑

でもプレミアで他のチームを薦めたくもありません笑勝手で申し訳ないですが、ご容赦ください。

スウォンジー対シティ分析~ジャイアントキリングを連発する理由~

初コメです
たまたま開いたのですが、自分の好きなバイエルンとドルトムントの解説が詳しく、また分かり易くされていたので大変好感を持ちました。
プレミアはあまり興味無かったのですが、チェルシー辺りから見てみようかと思います!
またお伺いします。応援しておりますので頑張って下さい!

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チェルシーとジョー・コールが大好きな新社会人。

サッカーライターを目指していたのだけれど、色々考えるところもあり今はIT系の会社で働いております。
社会人になってサッカーに割く時間が減ってしまいましたが、何とかチェルシーと日本代表は追っていきたいなあと考えているところです。


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