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WBA戦を流し見しながら、チェルシーの後任監督について考える

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 アンドレ・ビラス=ボアスにとって最後の試合となった、WBA戦。アウェーとはいえ、格下相手に0-1で敗戦という不甲斐ない結果に終わり、ついにアブラモビッチの癇癪玉が落ちた。ボアス亡きあとは、今シーズン終了まではディ・マッテオが指揮を執るという。これからチェルシーはどこに向かうのか…オーナーの切る舵の先には何があるのだろうか。


 今回は、試合は軽く流して、監督やらチェルシーの未来やらについて話そうと思う。

 とりま両チームスタメンはこちら。↓

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(フォーチュンではなく、フォルトゥネです。すいません) ●WBAの攻撃●  基本的には引いてカウンター。チェルシーのSBの裏など、空いたスペースに向けロングボールも積極的に活用した。その一方で、ポゼッションでは48%という数字を叩き出している。彼らの攻撃にはどういう意図があったか。  まずWBAの印象的な攻撃として、オデムウィンギーへのロングフィードが挙げられる。彼が右WGとして先発していたことに注目。マッチアップ相手が、上背のないアシュリー・コールということになるのだ。ホジソンはここを狙ったのだろう。オデムウィンギーも昨月最優秀選手に選ばれただけあって、調子は良さそうだった。ハイボールをどんどん収め、チェルシーを脅かす。  また、これまでも述べてきているが、ランパードの背後はやはり空きやすかった。彼はプレスをかけに思い切って前にでるのか、それともリトリートするのか曖昧なシーンが多く、結果中途半端に空けてしまった背後のスペースをつかれるシーンが目立つ。守備への献身的姿勢は、やはりメイレレスに劣る。  しかし、一重にランプスのせいとも言えないかなと。その理由の1つに、相手のアンカー、ムルンブへの対処が挙げられる。フォーメーション上、チェルシーの選手で彼にプレスをかける選手はいない。ドログバが下がって対応しているようにも見えたが、何分運動量がなく彼の守備はほとんど意味がなかった。と、いうわけでフォローでランプスがムルンブにプレス→背後が大きく空く、という事態が。  ムルンブがプレッシャーを受けにくい状況であったことは、WBAの支配率を高めた要因なのかもしれない。 ●チェルシーの攻撃と結末●  チェルシーの攻撃はというと、ちょっとなりふり構わない戦い方にも見えた。(ナポリ戦でもそうだったが)ポゼッションを最優先に考えるのではなく、ドログバ中心にロングボールもどんどん使う。格下相手にもかかわらず、支配率が52%しかないのが良い証拠だ。ボアスは、哲学を完全に捨てていた。  しかし、基本引いてくるWBAに対し、どうしても攻めきれないチェルシー。 サイドからのクロスやカウンターで惜しいシーンも作ったし、マタとドログバは狭いスペースで楔のパスを受け、チャンスを演出するのだが……得点は遠い。やはり、この手の相手に点を奪いきれないのだ。そして80分過ぎにWBAがコーナーキックから…。  結局、マッコーリーのゴールがボアスに引導を渡すこととなってしまった。 ●これから…●  ボアスはポゼッションを捨てて11月を乗り切ったが、その再現とはいかなかった。彼の3年計画は空しく頓挫。一体、後任は誰になるのだろうか?  よく名前を目にするのはラファエウ・ベニテスだ。 なるほど、確かにトーレス再生にはいいかもしれない。でも、それだけだ。今後すぐベニテスが来る→トーレス復活→シーズン終了後去る、なら良いけどね。  なんで駄目かっていうと、オーナーの理想は“青いバルセロナ”のはずだから。ベニテスではこの願いを叶えるのは難しいのではないか。少なくとも、補強は欠かせない。  モウリーニョも結局オーナーの意図に反した人選になるのでは?正直、そうだろう。復帰しても、数年後に喧嘩別れしそうな気がする。 ただ、今シーズンのレアルのようなサッカーなら話は別かもしれない。バルサのような華はないが、別の次元で攻撃的なサッカーだ。  しかし、今のチェルシーのメンツで、レアルのようなハイプレッシングサッカーは無理だろう。それをボアスはすでに証明してしまった。例えばアーセナル戦で、チェルシーはハイプレスを前半途中でかいくぐられ、結局大量失点で敗戦している。スカッド全員に、ハードな守備をやるほどの体力はないのだ。ちなみに、今季チェルシーはアーセナル戦以後ハイプレスをしなくなった。思えば、ターニングポイントはこの試合だったのかなあ、とか思っている。  (個人的な)結論、モウリーニョを招くにしても、残念ながら黄金期を築いた頃のサッカーはNG。そしたらいずれ彼は再びオーナーと衝突する。後、モウさんの場合若手が育たないのが地味に怖いところ。影響力が強すぎるところもね。  でも、やっぱりスペシャル・ワンを否定するのは無理なんだ(笑)だからやるなら、今のレアルのようなサッカーを。そしてそのためには、メンバーの大幅な入れ替えが必要になる。  で、もう一人挙がっている名前は、グアルディオラ。個人的には、叶うならこの人がベストだろうと考える。アンチバルサの方、すみません。  理由は、先述したとおり油様の志向するサッカーをやってくれるから。というか、今まさに行っている。  ただ、やっぱりメンバーの入れ替えは必須。結局誰がやるしても、血の入れ替えはしないといけない。ペップの場合、もしかしたら、モウリーニョを招く以上に大幅な刷新が必要だろう。これも、悲しい事実だが、ボアスが証明してくれたものだ。  ペップの欠点は、そもそも夢物語な気がすること(笑)彼はイタリアでプレーしていたし、万が一バルサ離れるならそっちに行きそうな予感。後は、長期政権思考ではないこともマイナスかな。この点はモウリーニョも疑問だけど。  しかし、オーナーの意向に沿っている点、若手を積極的に使ってくれる点等で彼に託すしかないのでは?と思っている。それに今のバルサを見れば、ペップならベテランも上手くまとめてくれるだろう。というわけで、可能性はともかく、グアルディオラに一票。  後はビエルサとかいいだろうけど、何分名誉よりも環境を選ぶ人だから、有り得ない(笑)大穴はロジャース(スウォンジー)とかだろうか?  とにかく、オーナーを軸に監督を考えるしかないのは悲しいところだ。  ボアスは、チェルシーに攻撃的なサッカーが合わないことをことごとく証明していると言う点で、解任は可哀想にも感じる。もちろんここ最近の試合や発言を見れば、迷走ぶりは目に見えて明らかだった。正直34歳の青年監督が、この状態を脱せられるのか不安視していたのも事実だ。それでも、彼好みの補強がほとんど行われなかったこと等を考えると、同情してしまう。  済まない、ボアス。うちは他のチームと比べて“ちょっと”オーナー色が強いんだ。でもチェルシーを変えようと努力してくれてありがとう。今後の活躍を期待しています。  最後に、チェルシーの未来について、ご意見待ってます。




●追記

グアルディオラの欠点について。
チェルシーはバルセロナではないということ。下地がない状態で、どこまでやれるのかというのは、はっきりいって未知数。とても重要なことを書き忘れていました。すいません。

ベニテスの下りで、少し自分のバイアスがかかり過ぎていると感じたため、加筆修正を行いました。申し訳ないです。

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この記事へのコメントコメント一覧

kaiさんへ

コメントありがとうございます。
ほんとですね。チームの色を劇的に変えようというのに、犠牲じゃ払いたくない。これはちょっと難しいものがあります。監督はとにかくまず早く連れてきて、その人の能力が100%以上発揮できる環境を作らないと…。

ユースは優秀ですよ。良い若手も一杯います。どういうコンセプトをもって選手を育てているのか知らないんですが汗 彼らの多くが将来的にチェルシーで活躍できればと思います。

WBA戦を流し見しながら、チェルシーの後任監督について考える

油さんの我慢の無さというのはキツイですよね。
勝つためのポッゼッションをするチームというのは緻密なポショニングが求められますが、それは一朝一夕で身につくものではない。
それはアーセナルやバルセロナといったチームをみても明らかです。彼らは下部組織の司令塔が活躍していますしね。
これでまたプレシーズンからはじめよう!っていうのは厳しいと思います。そういう意味でもディ・マッテオに代わる監督は重要かと。油さんならビエルサとかヒョイッと連れてきてしまいそうですw
ユースはそれなりに好調だったと思いますがどうでしょうね?
とにかく必勝パターンを作ってほしいなあ。
駄文ばっかりで申し訳ないです;

ぎぐさんへ

もう多くのチェルシーファンが長期政権は無理って思ってると感じます苦笑
それでも、何とかならんかと思いますが…。
ランプスに関して、ボアスにも非があったのは事実ですが、影響力が強くなりすぎてしまったのはどうなのかな…とも。とにかく、今のベテランをまとめられる監督が必要ですね。
それにしてもボアスがインテル行く噂はギャグにしか聞こえません(笑)

カイカイさんへ

コメントありがとうございます。

そうですね。4位以内に入らないといけません。ただ、アーセナルいい感じになってきてしまいました…。

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チェルシーとジョー・コールが大好きな新社会人。

サッカーライターを目指していたのだけれど、色々考えるところもあり今はIT系の会社で働いております。
社会人になってサッカーに割く時間が減ってしまいましたが、何とかチェルシーと日本代表は追っていきたいなあと考えているところです。


なお、こちら気まぐれブログとなっております。ご了承ください。
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