欧州サッカーを紐解いていくブログ

ミランのサイドアタックに翻弄されたアーセナル

このエントリーをはてなブックマークに追加

ミラン対アーセナルの一戦です。先に結論から書きますと、4-0でミランの勝利。ちょっと圧倒的なものになってしまいましたね。アッレグリのコメントも「残念なのは、5点目をとれなかったこと」と大変余裕のあるものでした。ヴェンゲルも完敗を認めていましたね。一体何が差となってしまったのでしょう。考察していきたいと思います。


両チームスタメンはこちら↓
blues225-301167.jpg
アーセナルはやっとサイドバックに攻撃的な選手が並ぶようになりました。でもその代わり(?)メルテザッカーが負傷により離脱。まあでも、現状ほぼベストメンバーに近いメンバーじゃないでしょうか。ウィルシャーの再負傷は悔やみきれませんが。 ミランについては、自分は開幕の数試合は観ていたのですが、それ以来なかなかチェックすることができない日々が続いておりました。なので、ここ数試合の現状だの、多くは語れません。でも逆にミランを普段あまり見ていない人にとって、どう映ったのか?という視点が語れればいいなと思います。 では、試合を見ていきましょう。 ●分厚いミランのサイド攻撃● 一番ミランが狙っていたのは、相手サイドバックの裏だったように感じます。CMF、または2トップのどちらかがボールを持ってサイドバックを釣り出す→他の選手が空いたスペースを狙う、みたいなね。これは試合を通して見られました。 ミランの2点目なんか象徴的です。エマヌエルソン(セーさん負傷により途中出場)にサニャが釣られ、空いた背後のスペースにイブラが侵入→ウルビーからパスを受けたイブラがドリブル→ニアゾーンに侵入し、クロスを上げロビーニョのゴールを演出という流れでしたね。 後イブラの動きも面白かった。というのは、イブラはサイドに流れた後また中央に戻ったり、サイドと中央の間くらいでポジショニングしていることが多い。その結果、サニャがイブラに釣られて絞ったポジショニングになりがちだったんです。で、何が起こるかというと、左サイドの深い位置に大きなスペースが出現する。そこをエマヌエルソンやら、アントニーニが狙うわけですね。 ミランの3点目はロビーニョのゴールでしたが、ちゃんとイブラがサニャをひきつけて空いたスペースに、アントニーニがオーバーラップして侵入しています。得点には関係なかったですが、ミランのやりたい攻撃というのは大変明確なものでした。 その他の攻撃で細かいところを上げると、以下のような感じかなと。全部サイドなんですが笑 1.サイドにとりあえず人数を割く 13分のシーンなんか面白いですよ。
blues225-301169.jpg
左からのスローインでしたが、ミランは、エマヌエルソン、アントニーニの他にロビーニョとボアテングも同サイドに進出している。一方のアーセナルはサニャ、ウォルコット、ソングの3人です。何が言いたいかって言うと、ミランが4対3の数的有利に立っているんですね。 で、アーセナルはたまらず右CBのコシールニーがフォローにきます。すると今度は中央が空く。受けたボアテングが空いた右CBのスペースにボールを送ります。反応したのはイブラヒモビッチ。彼がダイレクトではたき、ダイアゴナルランでゴール前に侵入したエマヌエルソンへ送ります。エマヌエルソンのシュートははずれましたが、アッレグリにとっては思い通りの攻撃だったのでないでしょうか。アーセナルを手玉にとった攻撃でした。 また、サイドに人数を割くことで、ボールをロストした後すぐ厚いプレッシングができるのも利点でしょう。 2.サイドバックが上がらないことでスペースを作る
blues225-301170.jpg
最初の得点シーンは、ボアテングの鬼畜シュートでした。元をたどればシュチェスニーのキックミスでしたが、それを受けたノチェリーノはサイドに進出して、フリーの状態からクロスを上げることに成功していますね。彼のフライパスがえげつないゴールに結びつきました。ちなみにアーセナルの守備ですが、ロシツキは低い位置にいたアバーテをチェック、アルテタもノチェリーノを追いかけずリトリートという状態。 このCMFがサイドに流れる動きというのはとても効いていましたね。ミランのサイドバックが上がらないことで、アーセナルのWGのリトリートも遅れる。その結果、アーセナルのSBとWGの間にスペースが出来る。そこにCMF侵入する。もし相手SBチェックにくれば、相手SBの背後をボアテングor2トップがつく。サイドバックが上がらなければ、それはそれでスペースメイクに繋がるというのは面白かったです。 もちろん、ミランのサイドバックがずっと上がらなかったわけではありませんし、むしろオーバーラップして攻撃に絡むことはしばしばでした。アッレグリがサイドバックを上げないことによるスペースメイクを狙ったかは、正直微妙です(笑)アーセナルの対応も非常によくなかったですね。 こんな解釈もあるんじゃないかって感じで見ていただければと思います。 まあ全体の結論としては、ミランのサイド攻撃にアーセナルは翻弄され続けたのでしたとさ。 ●アーセナルの攻撃は?● 正直意図が伝わりづらかったです。攻撃的なサイドバックを得て、サイドに人数を割けるようにはなっていました。ラムジーもサイドに積極的に流れていた印象。ただ、ミランもサイドバックとCMF、さらにボメルをサイドの守備に投じるので、アーセナルはなかなかサイドから打開、というわけにはいきません。ペルシーが流れたらだいたいCBが付いていくしね。結局ミランにカウンターのチャンスをあげてしまうことが多かった。 で、ミランと比較してみると、ミランは逆サイドを使うことも心がけていたかなと。左から攻めて展開→ノチェリーノなんて結構ありましたし。アーセナルは逆サイドを上手く使えず、サイド攻撃をしているようで、逆にミランの守備に押し込まれているような印象でした。 後、縦パスを引き出す人が少ない印象です。バイタルを荒らしたり、PA内に飛び込んだり。結果ファン・ペルシーが上手く攻撃に絡めていないなあ、と。 まあ、そこは後半アンリを投入して改善された点ではありました。ファン・ペルシーもいく分輝きを取り戻すことに成功はしたんですが、アッピアーディの好セーブもあり得点には至らずでしたね。 ●感想● ミランが全ての面で勝っていたかなと。攻撃も意図がはっきり伝わってきて、見ているこっちも楽しくなりました。でも僕はセリエAはユーベとナポリを推させていただきます(笑) 後言い忘れてたけど、ミランのCBいいね。ていうか、チアゴ・シウバさん半端ないわ。彼の代理人が生涯ミランで終えるかもねとか言ってたけど、もし本当なら羨ましい限りです。 アーセナルは途中からウィルシャー居るはずだったのになあとか思って見てました。再負傷してしまったのが本当に痛い。個人的には彼のトップ下を早く見たいんですよね。まあ、ヴェンゲルがそこで起用するかは分かりませんが。




1ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
チャンピオンズリーグ
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

ぎぐさんへ

ミランは、CMFがサイドバックにプレスをかけることで、ミスマッチを解消していましたね。アーセナルは相手のCMFに対してもう少し何とかすべきだったでしょう。少し情けなかったと思います。
戦術的な面で劣るプレミアの短所が見えてしまった試合でもあったかなとも。

ryuさんへ

シウバは最高のCBですよ。バルサに狙われてるらしいですが、ミランは是が非でも防がないといけませんね。

ミランのサイドアタックに翻弄されたアーセナル

アーセナルの守備もビルドアップもひどかったですね。
柔軟性に欠けるというか、システムがミスマッチしてるんだから、そこをどうにかしなければならなかったのではでは?
ていうか、マンCvsバイエルンの時も思ったんですが、CLにおけるプレミア勢は妙に強豪相手(バルサを除く)へのリスペクトが薄いような気がしました。

ジェルビーニョは戻ってきますが、アンリが米国に帰って攻撃の構築はやばくなりそうですね。

ミランのサイドアタックに翻弄されたアーセナル

シウバはマルディーニやネスタを良い手本にして本当に上手いDFになってくれました。
どうかミランで引退まで続けてほしいです…

こんな記事も読みたい

不安定さを垣間見せながらもバルサがアウェイゴールを3つ奪って先勝。【レヴァークーゼンvsバルセロナ】【FCKSA66】

ミラン対アーセナルから学ぶ、システムかみ合わせ論の穴【サッカーの面白い分析を心がけます】

バルセロナのメッシ、CL決勝トーナメントにおける歴代得点王に躍り出る【クラシコとリーガ優勝争いを現地ネタで盛り上がるブログ】

ブロガープロフィール

profile-iconblues225

チェルシーとジョー・コールが大好きな新社会人。

サッカーライターを目指していたのだけれど、色々考えるところもあり今はIT系の会社で働いております。
社会人になってサッカーに割く時間が減ってしまいましたが、何とかチェルシーと日本代表は追っていきたいなあと考えているところです。


なお、こちら気まぐれブログとなっております。ご了承ください。
  • 昨日のページビュー:5
  • 累計のページビュー:532363

(12月06日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 日本対イタリア~日本の守備を中心に~
  2. 4-4-2の弱点を自ら示してしまったリバプール
  3. いかに白鳥は美しく舞ったか~スウォンジー対アーセナル分析~
  4. ~ピルロを得たチーム、失ったチーム~ユベントス対ミラン
  5. 忘れえぬ試合、チェルシー対ナポリを振り返る
  6. スウォンジー対シティ分析~ジャイアントキリングを連発する理由~
  7. 後半修正も、フォイに泣いたスパーズ
  8. マラガ視点で、レアル対マラガをさくっと分析
  9. アンカーシステムの弱点を克服~チェルシー対バレンシア~
  10. 進化するベイル・存在際立つシルバ・“もってる”バロテッリ~マンチェスター・シティ対トッテナム分析~

月別アーカイブ

2013
06
2012
03
02
01
2011
12
11
10

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2016年12月06日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss