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問題再燃のリヴァプールとスコア以上の差を見せつけたユナイテッド

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前回リヴァプール対トッテナムについて書かせていただきました。そこで結構リヴァプール良くなってるって書いたんですよ。題名も「リヴァプール復活の兆し」とさせていただきました。以前よりバイタル使えているし、強引なクロスも減って中央での攻撃率も上がっている。スコアレスだったけど内容は改善されているよって…。

終わりには「これからのリヴァプールは一味違うかもしれない」なんて偉そうに書いちゃって…。


で、ユナイテッド戦を迎えるわけです。


試合前は盛り上がりました。スアレスのおかげですね。エヴラの握手を拒否して見事に見る側を盛りたてます。ちょっとこれからの試合にも尾を引きそうですね。この2人が握手をする日は来るのかどうか…。

しかしリヴァプール側にとっては、ここが盛り上がりのピークだったかもしれません。試合展開は完全にじり貧でした。一体何故こうなってしまったのでしょうか??



試合を見ていきましょう。
両チームスタメン、布陣はこのようになっていました。↓

blues225-300331.jpg
●スアレスはいたが…元に戻ったリヴァプール● リヴァプールは4-1-4-1です。ジェラードをトップ下に置かず、守備時には9人でゴール前を固めます。守備重視の布陣できましたね。試合前ダルグリッシュも「ポゼッションは譲る」と言っており、守ってカウンターから得点を奪う狙いがあった。 なので、攻撃を握るのはやはりスアレスです。フィニッシュはもちろんですが、いかにパスを出させるかというのも大事。スペースに飛び込んで、パスを受ける、楔の動きをすることで味方に上がる時間を与えます。分厚い攻撃をするために必須というわけですね。 スアレスはいつものように、相手SBの裏のスペース、DFとMFのライン間に侵入してパスを受けようとします。 10分のG・ジョンソンのシュートを演出したのはスアレスの動きでした。ジョンソンにボールが渡るまで、スアレスが、ダ・シウバの背後とDFとMFのライン間に生じたスペースでボールを受けて攻撃を繋いでいるんですね。ジョンソンの逆足シュートは外れてしまいましたが可能性を感じる攻撃でした。 29分の攻撃もなかなか。ジェラードが中央でボールをもってドリブルし、バイタルに侵入したスアレスへパス。スアレスは近くにいたヘンダーソンにダイレクトではたこうとしましたが失敗。なんですけど、中央から上手く崩したいい攻撃でした。 しかし、こういうシーンは希でしたね。バイタル・PA内に侵入する選手が少なく、アタッキングサードでの連携も少ない。攻撃に閉塞感も感じました。どっかの青いペンションズみたいですね(苦笑)。前節トップ下で活躍したジェラードも、この試合ではビルドアップに精を出しており、危険な位置でのプレーはほとんど見られませんでした。ヘンダーソンも相変わらず印象に残るプレーは少ない。何故アダムをスタメンではなかったのでしょう?とにかく、トッテナム戦の時のようなポジティブな要素が感じられず、また悪い時のリヴァプールに戻ってしまった印象でしたね。低い位置からの強引なクロスも復活していました。 ユナイテッドもスアレスには特にエヴァンズが深くまで追っていくことで対処していました。チェルシーではD・ルイス、シティではコンパニが同様に対処するシーンが目立ちましたね。 でもこれはエヴァンズを釣ったとも考えられるわけで。つまりスアレスがスペースメイクを行ったともとれる。しかし、リヴァプールがそのギャップを活かすシーンはほとんどなかったと思います。これもアタッキングサードでの層の薄さを証明しているでしょう。もしくは、バイタルに侵入できず、最前線にいる選手へのパス距離が遠くなり、出し手が上手く供給できなかったか。 スアレスがエヴァンズを釣って出来たスペースに、後半数回ダウニングが狙っていましたが、オフサイドになったりとスムーズな連携はありませんでした。  ●ユナイテッドの攻撃● 対してユナイテッドは狭いバイタルエリア(スピーリングの両脇)を荒らしていこうとします。リヴァプールはスアレス残して引きこもる為、CMFのキャリックとスコールズはプレッシャーなくボールを持てる。彼らが前線の4人へ高精度のパスを配給していくわけです。リヴァプールの選手がたまらずプレッシャーにくれば、バイタルが空くのでそれはそれで問題ありません。この2人に呼応して、特にルーニー、ウェルベック、ギグスは巧みな動きでスペースに侵入→パスを引き出していきます。
blues225-300332.jpg
サイドを効果的に使えていたのも良かったですね。特にリヴァプールの左サイドは守備に疑問がありました。というかダウニングの守備がいまいち。簡単にダ・シウバに抜かれ、エンリケが1対2の数的不利になってしまうシーンがありました。 また、サイドを使うことで中央にスペースが空く、というシーンも作っていましたね。 これらのユナイテッドの攻撃が徐々にはまり、前半30分ごろからはユナイテッドが押し込むシーンが増えてくる。いやしかしほんとユナイテッドの選手はディフェンスの背後にパスを出すのが上手い。ボールホルダーをチェックしているリヴァプールの選手の背中、つまり死角をつくんですよ。正直リヴァプールのこと中心に書くつもりだったんですけど、僕が一番伝えたいのはここです笑。キャリックなんてほんともうパスが上手い。 結果、リヴァプールは相手CMFへのプレスを捨ててリトリートするはずなのに、効果的な縦パスも出されてしまうという、何とも厳しい状態に追い込まれていきます。 すると後半開始直後でした。前半の勢いのまま、ルーニーに2発決められてしまうわけです。CKとスピーリングのミスが得点に繋がってしまいました。 ●ダルグリッシュの攻撃的采配も空しく…● これではいかんとダルグリッシュ。慌ててスピーリングとダウニングを下げ、キャロルとベラミーを投入します。布陣も4-4-2に。 が、これはユナイテッドにも有利に働いたかなと…。というのは、シンプルな話、中央の守備の枚数です。3枚から2枚になったんですね。さらにユナイテッドの前線にスペースを与えてしまうことになるんです。 それでもリヴァプールがユナイテッドに追加点を許さなかったのは、最終ラインの集中力によるでしょう。特にアッガー。MFとDFの間でボールを受けようとする2トップにしっかりついていき、思うような仕事をさせませんでした。 しかし最終ラインの健闘も空しく、リヴァプールは勝ち点3を得ることはできませんでした。スアレスがセットプレーから1点返すのが精一杯。結果として1点差ですが、それ以上の差を感じた人は多いでしょう。 リヴァプールは途中交代の選手も上手く使えませんでしたね。キャロルはスアレスがいるせいか窮屈そうでした。先月のFAカップで結構エヴァンズに競り勝っていたので、もっとハイボール争わせれば良かったのに、と思いましたね。 ●感想● ユナイテッドのCMFが何より鬼畜だった。チェックにきたリヴァプールの選手の背後にどんどんパスを出す。クレヴァリーは復帰したけど出番は限られるかもしれない。 チェルシーとリヴァプールの抱える問題は似ている。アタッキングサードでの攻撃の乏しさだ。リヴァプールはトッテナム戦で、ジェラードをトップ下に据えることで解決したように見えたのだが…。守備的に戦ったこの試合では、悪い意味で元のリヴァプールに立ち返ってしまった。ちなみにチェルシーもトップ下にマタおいてごまかそうとしている。 うん、色は違えどやっぱり似ている。しかしこれは両チームにとって悲しい事実であると言うのが、何とも……悲しいかな…。




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サッカーライターを目指していたのだけれど、色々考えるところもあり今はIT系の会社で働いております。
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