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アーセナルの問題点を考える~アーセナル対ユナイテッド分析~

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アーセナル対ユナイテッドの一戦。結果は1-2でユナイテッドの勝利と言う結果に。

何故ガナーズは負けたのか?
ジュルー!っていえばそれまでなのかもしれないが、今回もうちょっとここを掘り下げてみようと思う。



両チームのスタメンはこのようになっていた。↓

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アーセナルの先発にはイングランド期待の18歳、チェンバレンが名を連ねた。左SBにはミケルではなくフェルマーレンを起用。より守備の安定感を求めてきたかな? ユナイテッドはあまり変わらず。キーパーはリンデゴーアなのね、とか右SBにP・ジョーンズ入ったのか、等思うところはあったけれど。 ちなみに両チームのレジェンド情報だが、アンリは欠場。スコールズはベンチとなっておりましたとさ。 ●アーセナルの守備~サイドの攻防戦~● さてこの試合問題視されたジュルーの守備だが、前半途中までは上手くナニを抑えている印象だった。というのも他の選手がフォローに行けており、数的有利で対応できていたのだ。チェンバレンも守備参加していたし、ソングもフォローに来てくれる。ウォルコット(その時は右にいた)が帰らずピンチになるシーンもあったが、概ね上手くいっていた。 だが、アーセナルは数的有利を築けなくなる。その結果、ジュルー対ナニというマッチアップが成立してしまうのだ。何故このような事態になったか? 答えはユナイテッドの攻撃にある。エヴラの効果的なオーバーラップが挙げられるだろう。 彼が攻撃参加することにより、ガナーズのWGは当然この上がってきたこのSBのチェックに行かなくてはならない。ジュルーのケアをする余裕がなくなってしまう。 さらに、だ。恐ろしきはエヴラの攻撃力である。チェンバレンはオーバーラップに対処しきれず、エヴラに深い位置まで度々侵入を許してしまう。なので、例えばエヴラがPA内への侵入・カットインすると、今度はソングが彼に対処しなければならないというシーンが発生。ジュルーのフォローに向かえない時ができてしまうのだ。 まとめると、ユナイテッドの分厚く質の高いサイドアタックにより、ジュルーは孤立。独力でナニを阻止しなければならなくなった。 当然、他にも理由はある。先に取り上げたウォルコットの守備も1つだ。但し、これには考慮も必要である。彼は戻って守備参加する時もあるのだが、しない時もあるという感じで。その時はカウンターの備えていたようである。つまりウォルコットが守備をしない時も、アーセナルの戦術の1つだと考えられるのだ。ただユナイテッドの攻撃を、今のSBに任せるのはどうだったのだろう。 ユナイテッドのカウンターも非常に効果的であった。素早くナニに渡し、ジュルーと1対1の状況を作る。 さらにいうなれば、カバーリングにおいてメルテザッカ―とコシールニーの違いもあるのかもしれないね。 で、ユナイテッドの得点に注目してみる。 先制点はギグスのクロスから。対処していたのはジュルー。見事、ギグスに左足のクロスコースを空けてしまっていた。さらに同サイドにナニもいた為、ソングはこちらのチェックに。数的有利を築けず、すばらしいクロスを上げられ失点。いつかこうなるだろうなとは思っていたが、前半ロスタイムという堪える時間帯での失点だった。 さらに決勝点はファギーの采配が功を奏した。パク・チソンを右SHに投入し、バレンシアをSBの位置に下げる。攻撃力あるバレンシアを守備力の低いアーセナルのWGにぶつけたかったのだろう。結果、80分過ぎにバレンシアが途中出場のアルシャビンをぶち抜いたことが得点に繋がった。 アルシャビンとチェンバレンの交代を批判する声は少なくない。ただ失点シーンに関していえば、チェンバレンなら防げたとは断定できない。攻撃でその真価をいかんなく発揮したチェンバレンだが、守備ではエヴラに混乱させられるシーンもあった。交代は終盤にさしかかった時間帯であり、18歳の青年には疲労もあったのだろう。批判対象はヴェンゲルではなく、交代直後に情けないディフェンスを披露したアルシャビンだ。 結論として、やっぱりジュルーの守備力が問われることは間違いない。まあ後半代わって入った56番の選手もナニにぶち抜かれていたので、結局サニャさん何怪我してんすかってなるのかもね。 もちろんユナイテッドの分厚い攻撃も称賛されるべきだ。 またバレンシアを1つ下げて、マッチアップのギャップを狙ったファギーの采配はすばらしいものであった。 ●アーセナルの問題点~入らない縦パス~● アーセナルには、攻撃にも大いに疑問があったといえる。 最大の問題は、敵MFとDFの間に縦パスが入らないこと。特にバイタルエリアを全く活かせていないことであった。 サッカーにおいて攻撃のスイッチとなりやすい危険な位置への縦パスは、もちろん狙って然るべきだ。だが、アーセナルにはそれがあまり見られなかった。受け手にも問題があるといえるだろう。 このMFとDFの間でボールを受けていたのは、V・ペルシーくらいな印象であった。ゴール以外でもV・ペルシーへの依存が垣間見えたといえる。 他の選手は何をしていたのか?最も期待される選手としてはトップ下のラムジーだ。個人的には彼が縦パスを引き出し、チャンスメイクするのかなとか思っていた。 しかし実際の彼のプレーは、下がってビルドアップに絡むか、PA内に飛び出すことが多く、MFとDFの間・バイタルエリアでのプレーというのは記憶にほとんどない。 次にWGの選手なのだが、これは上がらないSBも影響しているだろう。というのは、WGがDFとMFのライン間に侵入しようとしても、対面する敵SBがそのままついてきて対応してしまうことが多かったのだ。 アーセナルのSBが上がらない為、ユナイテッドのSBは気にせず自分の陣地の守備を放棄できるのである。ウォルコットなんかライン間に侵入することもあったのだが、SBに詰め寄られ上手くいかないことが多かった。 それでもDFの攻撃参加に関していえば、ジュルーに代わって入った56番が幾つか攻撃参加を見せ、右サイドに少し厚みをもたらしていた。またフェルマーレンとコシールニーにも攻撃参加が見られる等、ヴェンゲルが後ろからの底上げを指示した可能性は高い。 しかし結論として、アーセナルは前線での厚みに欠けた。ライン間・バイタルエリアでパス交換できず、よってクロス以外PA内でのプレーに繋がらない。ミドルシュートでフィニッシュする形が多かったが、決してポジティブなものとはいえなかっただろう。 だからこそ、と言えるのだろうか。組織での崩しが難しくなっていたアーセナルにとって、チェンバレンの独力突破は生命線になっていた。この18歳の個人技こそアーセナルの希望であり、脆さを裏付けるものだったのかもしれない。 71分のゴールはこれしかない、という形だっただろう。カウンターからロシツキが美しいサイドチェンジ。受けたチェンバレンがドリブルからカットイン。裏へぬけだしたV・ペルシーへパスを送ると、頼れるエースがここしかない!といったところに蹴り込み、同点弾をあげた。ドリブルで輝きを放っていたチェンバレン、縦パスを引き出せるV・ペルシー。この2人が得点に絡んだことは至極当然であった。 が、先述したように81分にバレンシアの突破からウェルべックに決められ万事休す。エミレーツで敗れたガナーズは、今シーズンユナイテッドにダブルを食らってしまったのだった。 ●感想● やはりサイドバックの攻守レベルの違いが大きく勝敗に繋がったか。サニャの不在が改めて嘆かれる。 あと個人的にはラムジーももっとインパクトあるプレーを求めていた。ライン間のプレーが無理でも、サイドに流れてサイドアタックに厚みをもたらす動きとかほしかったかな。 今回アーセナルにはライン間で受ける選手がV・ペルシーしかいなかったと書いたが、できるであろう選手が実はもう1人いる。ウィルシャーだ。個人的には、是非彼をトップ下で起用してほしい。ラムジーには悪いけれど。どんな化学反応が起きるか、楽しみでしょうがないのだ。 なんてチェルシーファンがぬかしている。結構シュールだ。 あとチェンバレンはユーロ2012でワンダーボーイになる可能性有。




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プレミアリーグ
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チェンバレン
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