2007年12月04日

落ちることを競い合う

スキーっていうのは難しいスポーツですね。
ただ斜面を転ばずに滑って降りてくるのは、練習すれば、まぁできるようにはなりますけど、「かっこよく」とか「速く」とかになると非常に難しくなります。

他のスポーツみたいに、前に進むために激しく体を動かすってことがなく、写真のように前進しながら同じような体勢を維持するという感じなんです。もちろんその中で筋肉や神経は激しく反応はしていますけどね。
どっちかと言うと動かすための能動的な筋力より、耐える、または維持する受動的な筋力が必要で、雪面とスキーの状態を細かく正確に把握する神経の働きが重要になってきます。

スケートも「滑る」という点では同じなんですけど、スケートは平面でやっていますから滑り始める、あるいは滑り続けるためには力が必要です。
しかし、スキーは何もしなくたって谷に向かって滑るのですから滑り出すための筋力は必要ないといえば必要ないんです。
ただし、転んでしまっては止まってしまいますし、スラロームなどで自分の思い通りのところを滑ろうと思えば、下に滑り落ちようとする力をうまくコントロールしてやる必要があるのです。それもできるだけスピードを落とさずに。
斜面を滑り降りることによって生じる力を受けて転んでしまいそうになったり、思いとは違う方向へ運ばれそうになるのを制御するテクニックを競うのがスキーなのです。

要するに身体が受ける力をコントロールすることが競技の本質ってことですが、それは他のスポーツでも同じです。
『スポーツは重力との闘いである』と言われますが、スキーが他の競技と大きく違う点は、その重力と闘うのではなく、見方にして利用する競技だと言うことでしょう。

posted by bigfield |15:07 | 切り取った自然体 | コメント(0) | トラックバック(0)
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