2006年03月08日
白球の視点 第197回
自分でもアキレたが、WBC第1次リーグ、4日の韓国-中国戦を観戦していて、ガイドブックを持っていなかったせいもあって、つい、「3番を打っている韓国のDH、すばらしい打者だね、ひときわ光ってみえる」などと言ってしまった。「なにをいっているんだ。イ・スンヨプ(李承燁)じゃないか」と隣席から大いにバカにされたものだが、あらためて韓国、台湾、中国3チームの試合ぶりをじっくり見て、さまざまな意味で興味が増した。 もっとも興味をもったのは、中国の野球選手がどんなプレーを見せるだろうかという点だった。すでに多くのメジャー・リーガーを生んでいる日本や韓国と違って、こと「野球」に関しては“発展途上国”といっていい中国の選手が、どんなプレーで日本や韓国とわたり合うのか。 聞けば、ラフィーバー監督の悩みは「実戦」が少ないことだという(昨年の中国プロ・リーグは1チーム30試合だけだったそうだ)。それにしても、併殺プレーやバックアッププレーもキチンとしていて、その練習ぶりが窺えた。みんな体格がいい。08年の北京オリンピックまでには、かなりのチームになる、と見たが、ポイントは投手陣だ。自国内の打者相手だけでは、どうしてもピッチングの幅が広がらないだろう。野球のレベルの高い国の打者相手の実戦による錬磨がどうしても必要になってくる。ラフィーバー監督が、どうやって投手陣のレベルをあげていくのか、そこがカギだ。 4、5の両日、午前11時からの試合、プレーを続ける選手には気の毒なほどスタンドはガラガラだったが、ちょっと目立ったのは、少年ファンが意外に多かったことだ。グラブを手にした少年ファンの姿を見るのは嬉しいことだが、それにしても入場料の高さは、どうだ。昼の試合が5000円で、日本代表チームが出場した夜の試合がひとり1万6000円。これでは、まるで、“野球ファンを遠ざけている”金額設定ではないか。もっと気軽に“ほかの国のベースボールを見たい”という気にさせてくれる金額設定はできなかったのかと、空席の多いスタンドを眺めて悔しくてならなかった。
posted by 田村大五 |00:00 |
第181回~第200回 |
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