2003年09月11日
白球の視点 第112回
まだ連日、30度を越す暑さの中で、日本のプロ球界はもう秋から冬への”人事の季節”に入った。 中日が山田監督に「休養しろ」という事実上の解任発表(スポーツ紙に「解任か?」という「?」つきの記事が出るやその日に遠征先での正式発表というのもめずらしいケースだ)すると、巨人は新しい球団社長と球団代表の就任発表。ヤクルトは昨年最多勝の外国人投手を解雇するというし、横浜は、いつも広島ベンチで山本浩二監督の横に立っている松原誠チーフ兼打撃コーチを招くという(松原コーチは大洋ホエールズOB)。 パ・リーグでもロッテやオリックスの監督人事をめぐってさまざまな噂がとびかっているし、監督が代わるということはコーチ人事にも飛び火するということだから、当事者にとっては落ち着かない季節だ。ましてや阪神が大量整理からはじまってフロントも現場も大幅な入れ替え人事がいまの好成績に至っていることを、どの球団も承知していて、強い刺激になっているから、”阪神、ひとり勝ち”は想像以上の波紋の広がりをみせている。 そういう中で、私はいま、オリックスと横浜に注目している。両球団とも、思い出すのもイヤになるであろう今シーズン、その悪夢を払いのけるためにどう建て直そうとしているのか、それが知りたい。落ちるところまで落ちたのには、ただ幹部のクビをすげ替えたくらいでは治りきらない深い傷があちこちにあるはずだ。どういう処方箋を書き、どういう手法で傷の手当てをしていくのか、その道程に興味がある。それによって、その球団が「プロ野球」というものをどう考えているのかみることもできるだろう。 両球団とも「日本一の座」についてから、大袈裟な表現でなく”アッという間の転落”だった。チャンピオン・チームが何故、こうも早く”弱小球団”になってしまったのか、いま抜本的な対策を講じないととりかえしがつかないことになってしまうことを関係者は肝に銘じてほしい。両球団とも、なかなかにいいプレ-をみせてくれる若い選手が台頭してきている。立ち直る”芽”が出てきているだけに、黙ってみていられなくなった。
posted by 田村大五 |00:00 |
第101回~第120回 |
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