田村大五『新・白球の視点』

週刊ベースボール、往年の人気コラムをブログに。

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'''田村大五(たむら・だいご)''' 1935年、新潟県柏崎市生まれ。54年、ベースボール・マガジン社に入社。『[[週刊ベースボール|http://www.sportsclick.jp/baseball/]]』編集長を務め もっと見る
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白球の視点 第236回

 センバツ大会2日目(23日)の第2試合、延長10回表、履正社の攻撃、二死二塁でセンターフライ。守っている下関商ナインも応援のスタンドも、地元でテレビ観戦応援の関係者も瞬間、ホッとしたことだろう。そのとき思いもかけない落球。いまも、テレビ画面で見た、ポロリとグラウンドに落ちた球の白さが眼に浮かぶ。あとで聞けば、日頃は好守に定評のある中堅手だという。それが、“まさかの落球”によるサヨナラ負け。 ......続きを読む»

白球の視点 第235回

 3月16日付け、日本経済新聞の俳壇欄(茨木和生選)に、思いもかけない句を見て、驚きもし、「ほう」と声をあげた。  「ああ、ホームスチール、三原脩の忌」(豊橋・河合清)というものだ。  31年春、当時の日本野球界の最高の人気カード、早慶2回戦、同点の7回二死満塁で早大の三塁走者・三原脩が慶大バッテリーの意表をついて敢行したホームスチールによる勝ち越し点。「驚天動地」と評した新聞もあって「......続きを読む»

白球の視点 第234回

 公式戦ではない。“たかが春のエキシビション・ゲーム”であるのに「7試合、22打席ノーヒット(9日現在)とは、どうしたのだ。なにかあったのか」と大騒ぎされるのだから“さすがイチロー”ということか。マリナーズのマクラーレン監督は、心配する周囲に対して「シーズンに入れば250本は打つよ」と笑って見ているそうだが、過去の記録によれば、日米通じてエキシビション・ゲームであれ公式戦であれ、5試合連続ノーヒット......続きを読む»

白球の視点 第233回

 「時代が移っていく」、「時代が変わっていく」……そういうことを身に沁(し)みて感じる昨今だ。  折りにふれ、お互い大好きな盃をかわしながら「野球というもののすごさ、すばらしさ」を長い間語り続けてきた友・稲尾和久急逝のショックがまだ消えていないとき、今度は、プロ野球史上ただひとりの「両リーグの首位打者」・江藤慎一の死。なんだか「共有していた時代」が、どんどん雲の上へ去っていったような気がして、......続きを読む»

白球の視点 第232回

 オリックス・コリンズ監督の「若い選手がチャンスをつかんで活躍する姿は見ていて楽しい」(24日の対阪神オープン戦で満塁ホームランを打った田中彰選手について)というコメントや、前日の対ソフトバンク戦で“オープン戦打点第1号”になる右中間突破のタイムリー二塁打を放った広島のルーキー・松山竜平外野手の「高校生の中田クンに負けたくない」というような言葉を聞くと“さぁ、この若者たち、この勢いでどこまでチームを......続きを読む»

白球の視点 第231回

 沖縄・名護の日本ハム・ダルビッシュ投手と石垣島のロッテ・成瀬投手、宮崎・南郷の西武・涌井投手のテレビでの三元インタビュー中継とか、NHK午後7時のニュース番組のスポーツ・ニュースではいつもまっさきに「メジャー・リーグの日本人選手」の動向を伝えることとか、関東地区のスポーツ紙の一面もずっと日本ハムのルーキー・中田翔の動き……公式戦前の“春のプロ野球報道”もずいぶん変わってきたなぁと、あらためて思う。......続きを読む»

白球の視点 第230回

 「これじゃ、どのチームもみんな優勝チームで、各選手ともみんな首位打者候補か最多勝候補だな」と、現役時代には何度かタイトルをとった実力者が現役引退してスプリング・キャンプの報道を見て言ったのは、40年ほど前のことだった。“40年ほど前”というのは、ようやく、プロ野球のキャンプ報道が派手になりはじめた頃だ。いわゆる「ON時代」がきて、巨人の王・長嶋と対抗する他球団の投打の主力たちの動向もにぎやかにこま......続きを読む»

白球の視点 第229回

 1955年(ずいぶん古い話になるが)、当時の高校球界は俊英が数多く出てきて、プロ球界は、自由獲得競争時代だから、各球団は大物選手をめぐって激しい獲得合戦を演じた。本人、両親だけでなく、学校関係者から後援会幹部、さらに本人や両親に影響力をもっているとみられる親類縁者から市町村の実力者にまで網を張って勧誘につとめた。当然のように、それには金品がからんだ。そういう悪弊が、いまにいたるドラフト制度を生むこ......続きを読む»

白球の視点 第228回

 「週刊ベースボール創刊50周年記念企画」第3回(2月4日号)で、「週刊ベースボール」は、いまのようにメジャー・リーグの情報がほとんどない時代から大選手の自伝ものや戦術・戦法ものなど、他のメディアにはない数々のメジャー・リーグ情報を読者に提供してきたといい、その「早くからのメジャーへのアプローチは、日本の野球を変える一助となっていた」と自画自賛? していた。  月刊「ベースボール・マガジン」時......続きを読む»

白球の視点 第227回

 トレード選手について書こうと思っていた。  期待されて阪神からオリックスへ移っていったというのに、コリンズ監督から「ハマナカ? フー?」といわれたという浜中治外野手。“コリンズさん、そりゃ、ないぜ”と記事を読んでハラがたち、“浜中、気にしていないかな”と心配していたが、「週刊ベースボール」2月4日号の巻頭インタビューを読んでいたら「アイツのホームランを見に行こう、アイツの勝負強いバッティング......続きを読む»

白球の視点 第226回

 10日、イチローが古巣のオリックスの室内練習場での自主トレーニングを報道陣に公開したときの共同インタビューがことのほか興味深かった。  報道によれば、あと130安打で到達する日米通算3000本安打に関連して「オールスター(7月15日)までにはなんとかやりたい。その先は、日本選手が立ったことがない領域に立ちたい。立つことで達成感を得られたらいい。達成されれば、野球の中での快楽を感じられるだろう......続きを読む»

白球の視点 第225回

 昨年の暮れもおしつまった日、京王線調布駅前で宮田親平さん(元「文藝春秋」編集長・科学ジャーナリスト)とバッタリ会った。81年1月、「七たび生れ変っても、我、パ・リーグを愛す」というエッセイを発表、その一篇に呼応してパ・リーグ・ファンが結集。「パ・リーグへの愛を市民運動にまで高めよう」と82年4月、「純パの会」が発足、年々会員が増え続けていまに至っているが、その「純パの会」結成のきっかけを作った人だ......続きを読む»

白球の視点 第224回

 12月24日夜、満月。夜空の満月を仰ぎ見ながら、かつて辛口で鳴らした山本夏彦氏の名エッセイ「何用あって月世界へ」を思い出した。仰ぎ見、賞でているだけで人の心もやわらぎ、さまざまなロマンを紡ぎだし、日本でも「かぐや姫」を主人公にした平安時代の作といわれる「竹取物語」をはじめとする、月にまつわる数多くの詩歌、物語が、私たちの心をうるおしてきた。そこへ、20世紀、人間が行った。  人工衛星・アポロ......続きを読む»

白球の視点 第223回

 それにしても88人とは驚いた。それもクレメンス、ジアンビ、ペティットら大物選手ばかりヤンキースから22人、そのほかのチームからもシェフィールド、ロデューカ、テハダ、ガニエらの大物の名前が次から次へと出てくるとは……驚きのあとは、驚きを越えて、“憧れの大リーグ”の知られざる底なしの暗部が垣間見えたようで暗然とした。ステロイド(筋肉増強剤)、ヒト成長ホルモン(HGH)を使用したり購入したといわれるメジ......続きを読む»

白球の視点 第222回

 政界の大連立構想をめぐる“さる人”の話題で、ひとしきり“さる人”が所属する新聞以外のマスコミが批判と皮肉をこめて指弾し続けていたら、その“さる人”──渡辺恒雄・読売新聞社の代表・主筆が、自民党・国会議員のパーティであいさつ、「いまいろいろと誹謗中傷を受けているが、私も新聞記者、そのうちに必らず書く」といったという。渡辺氏があっせんしたといわれている大連立というものが、どういうものであったのか、とき......続きを読む»

白球の視点 第221回

 決められたルールがあるのだからまったく仕方のないことではあるのだけれど、志を高く掲げてのメジャー行きは別として、個人的にはずっと、FA資格を手にして国内のチームへ移って行く姿に妙な違和感を感じていた。  特に93年の落合博満からはじまって、94年・広沢克己、川口和久、96年・清原和博、99年・江藤智、工藤公康……とFA選手の巨人入りが続いたときには、“どうしてみんな巨人に行きたがるの?”、“......続きを読む»

白球の視点 第220回

 千葉ロッテからFA宣言した薮田安彦、楽天からFA宣言した福盛和男両投手に、メジャーからそれぞれに5球団からのオファーがあるという。カンサスシティからもロイヤルズの監督に就任したばかりのトレイ・ヒルマンの、日本ハム監督として対戦した視点からだろう、「多くの球種を使い分ける、すごく気に入っている投手。中継ぎにも抑えにも使える」という“薮田絶讃談話”が届いている。  これも、今季、レッドソックスで......続きを読む»

白球の視点 第219回

 13日早朝、福岡の知人からの電話で稲尾和久さんの訃報に接したとき、頭の中が真っ白になり、しばらく言葉が出なかった。1週間ほど前、別冊「にっぽんの高校野球」シリーズの編集担当者から「九州編を製作するので大分県特集のひとつとして“稲尾和久の高校時代と、いまはなき別府緑ヶ丘高”について書いてほしい」といわれたばかりだった。新聞に、つい先ほど行われた沢村賞選考委員会には「体調不良で欠席」とあったことは知っ......続きを読む»

白球の視点 第218回

 4日夜のNHKTVのスポーツ番組に生出演した中日・落合博満監督の言葉を聞き、日本シリーズ第5戦の山井大介-岩瀬仁紀の継投に関する事情を知って、あらためて得心がいった。  4回頃から右手中指のマメが裂けて血が出ていたこと(血がついたユニフォームの写真も見た)、痛みをこらえて投げていると古傷の右肩に影響するおそれがあること、右肩の故障でこの2年間投げていなかった、それを無理して投げさせてまた肩を......続きを読む»

白球の視点 第217回

 第2戦までのテレビ観戦だが、今年の日本シリーズを見ていてあらためて中日の荒木雅博-井端弘和コンビのすばらしさにうなったこと再三だった。あの息の合った守りは、落合博満監督就任以来の猛練習の結晶だといわれるが、呼吸ぴたりの守備ぶりは、そのまま1、2番の攻めにも見事に体現されて打線を引っ張っている。シリーズの勝敗はまだわからないが(いま30日正午すぎ)、この2人の攻守のプレーは、ずっと頭の中に残像として......続きを読む»

白球の視点 第216回

 たとえば、日本ハムの森本稀哲外野手。僚友の首位打者、リーグ最多安打(176安打)の稲葉篤紀に次ぐ175安打を打ってリーグ最多の91得点は、みごとといっていい。一塁走者で、次打者の外野の間を抜けていく長打を見つつ塁間を疾駆するしなやかな体は、日本にいた頃のイチローのベース・ランニングを思い出させるにじゅうぶんだった。「得点王」というタイトルはないが、「得点王こそチーム勝利の貢献者」という論者もいるほ......続きを読む»

白球の視点 第215回

 夜遅いNHKテレビで、このところ多い、いわゆる「アーカイブス」番組でひと昔、ふた昔前の映像を懐かしく見ている年齢だが、家人が見ていたバラエティ番組で、若い歌手(氷川きよしとベッキー)が「長嶋(茂雄)さんと王(貞治)さんが巨人の選手だったことを知らなかった」といったシーンには、番組で同席していた年配のグッチ裕三さんも椅子の上でひっくりかえっていたが、私などは、驚きのあまり、座っていた椅子からとび上が......続きを読む»

白球の視点 第214回

 6月の広島-横浜最終戦、10対0と広島リードの9回表二死、すでに引退を表明している広島・佐々岡真司投手のカウント1-3からのストレートを左中間席に打ちこんだ横浜・村田修一が「こんなにつらいホームランを打ったのは初めて」と、泣きながらダイアモンドを一周したという報道を複雑な気持ちで読んだ。  “ホームランを打って泣きながらベース一周”というと、70年のパ・リーグ最終戦、阪急-東映戦での大杉勝男......続きを読む»

白球の視点 第213回

 61年8月19日、甲子園球場。第43回、夏の甲子園大会、準決勝の浪商-法政二高戦。浪商・尾崎行雄-法政二・柴田勲の投げ合いで大いに沸いた試合だ。1回裏、法政二が先手をとった。それが二死一塁からの攻撃。次打者の打球は、二塁ベースカバーに走ろうとした遊撃手の逆をついて左前へと転がっていった。そのときの一塁走者が柴田で、「日本高等学校大会50年史」は、次のような「飛田穂洲評」を掲載している。  「......続きを読む»

白球の視点 第212回

 9月17日からの甲子園球場での阪神-巨人3連戦が「テレビ中継(地上波)なし」で、スポーツ紙だけでなく一般紙にも「プロ野球関係者やテレビ局はなにを考えているのか」という野球ファンからの声が相次いだ。私もかなりイライラしたひとりだ。プロ野球のオーナーの中には「NHKの大リーグ中継が多すぎる」と批判した人がいたそうだが、なんということをいうのか、自分たちで日本のプロ野球の熱戦をテレビで全国のファンに提供......続きを読む»

白球の視点 第211回

 「タラ・レバ」の話はしてはいけないことになっている。“してはいけない”ことはわかっているのだが、つい「あのとき……だったら」とか「あのとき……していれば」と口にしたり“あと批評”してしまうのはネット裏の常だ。私も、しょっちゅう、やる。  小笠原の好投があったが浜中の一発で敗れた15日の対阪神21回戦、試合後、中日の落合監督は「タラ・レバの話はいかんよ」と口をつぐんだが、翌16日の試合前、前日......続きを読む»

白球の視点 第210回

 私の机の引き出しの中に、昭和9年(1934年)8月24日付けの、古くめずらしい手紙のコピーがある。「大日本東京野球倶楽部」の三宅大輔氏から、「大阪・鐘紡の牧野元信氏」への手紙だ。「大日本東京野球倶楽部」とは、いまの巨人に至る、生まればかりのの「職業野球団」で、三宅氏とは巨人の初代監督。「牧野元信」とはこの18日に亡くなった前日本高野連会長の牧野直隆さんのことだ。手紙の中で、三宅氏はしきりに情熱をこ......続きを読む»

白球の視点 第209回

 テレビ、ラジオの横に、必ず選手名鑑を置いておくようになったのは、一昨シーズンあたりからだろうか。毎年、ドラフト終了後から翌春の選手名鑑発行時にかけて新しいプロ入り選手に関しては、おおよそのところは頭の中に入れているつもりだが、3、4年前にプロ入りしてずっと芽が出ずほとんどファームで過ごしている選手については、ついつい頭の中から消えてしまっている。覚えきれていない。それが、このところ一軍メンバーもか......続きを読む»

白球の視点 第208回

 イチローが、アメリカのオールスターのファン投票で選ばれ、喜びのインタビューの中で、特に、選手の互選による「ベスト外野手」に選ばれたことを「すごく嬉しい」といっているという新聞記事を読んだとき、2週間前、かつてのパ・リーグのホームラン王・門田博光さんと会ったとき、聞いた話を思い出した。  40歳のとき、一代のホームラン王・王貞治も打てなかったシーズン44本塁打を打った門田さんは、常に目標を「高......続きを読む»

白球の視点 第207回

 交流戦スケジュールが終わって、また元のリーグ戦にもどったというのに、いや、“もどったから”というべきか、「交流戦の是非」論議が、あちこちでかまびすしい。「もう、やめよう」という極論から、「長すぎるから、全6試合対戦をふたつに分けて、オールスター戦をはさんで各カード3試合ずつ2回にわけて行なう」という分割論から現状維持論までさまざまな意見がとびかっている。  私は「交流戦は、面白い」と思ってい......続きを読む»

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