2008年07月26日
柏レイソルが、南米ペルーリーグのシエンシアーノから沢昌克(25)の加入が内定した、と発表。
週刊サッカーマガジンorダイジェストを読んでいる方、もしくはタカ&トシ司会のTV番組「サッカーアース」を観ていた方なら、澤を見たことがある&知っているだろう。
高校卒業後に単身でアルゼンチンへ渡り、アルゼンチン・リーベルプレートのユースに入団。2005年頃から、ペルーに戦場を移す。戦力外通告を受けるなど苦難の道を歩んできたが、努力が実り開花。
2007年度にプレーしたデポルティボ・ムニシパルでの活躍が認められ、ペルーリーグ最優秀外国人選手賞を受賞。同年12月に、ペルーサッカー協会から正式にペルー代表入りを打診されたが、このオファーを拒否。
今年の前半、澤はペルーの強豪シエンシアーノでプレーしていた。優勝者がトヨタ・クラブワールドカップへの出場チームを決める、コパ・リベルタドーレスにも参加。本戦出場にも大きく貢献したようだ。
茨城県出身ということもあり、鹿島入団の可能性の高さが報じられていたが、柏に入団が決定。ペルーリーグが前・後期と分かれており、ちょうど狭間の時期に獲得できたよう。しかも移籍金ゼロで獲得。柏のフロントの手腕の高さが窺える。
代表には選ばれたいが、ペルーとかどこでも良いわけではない――蒼のユニフォームに袖を通す段階に、一歩近づいた澤。FW不足に悩まされる日本代表に朗報となるかもしれない。期待大である。
posted by batistuta |14:22 |
Jリーグ |
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2008年07月24日
北京五輪の壮行試合、U-23日本代表vsU-23オーストラリア代表の試合がホームズスタジアム神戸で行われた。
34分、オーストラリアのロングボールをDF吉田が処理を誤り、相手にボールを奪われてしまう。ルカビチャがドリブルで仕掛けて、日本DF3人を引きつけてラストパス。FWトンプソンがきっちりと決めて、オーストラリアが先制。
41分、日本がすぐに同点に持ちこむ。ポストに入った李が内田の縦パスをスルーし、さらに森本がヒールパス。香川がフリーで受け、ゴール左に流しこんだ。
後半は決定機が少なく同点で終わるかと思われた終了間際の89分、日本が逆転ゴールを挙げる。左サイドのスペースに抜け出した安田が後ろに戻し、谷口がゴール前へクロス。岡崎が頭で合わせてゴール隅を狙った。GKはボールを見送ったがポストの内側に当たって入り、これが決勝点に。日本が2-1で逆転勝利した。
■プレビュー
正GK西川がスタメンを外れた。"ブログ事件"のためか、アルゼンチン戦でのスタメン起用のために第2GK山本を先に使っておく意図かは分からない。
GK 山本海人
DF 吉田麻也
水本裕貴
長友佑都
内田篤人
MF 細貝萌
本田圭佑
香川真司
本田拓也
FW 森本貴幸
李忠成
オーストラリアはオーバーエイジ(以下OA)枠の選手が2人参加。DFのジェイド・ノースとFWアーチー・トンプソンだ。
トンプソンは、国際Aマッチ1試合最多得点記録となる13得点を、2001年に米領サモア戦で記録した選手。ドイツW杯の豪州代表に名を連ねたが、出場時間はゼロだった。
オーストラリアは北京五輪・アジア最終予選で3勝3分で、グループAを1位通過。「6試合で失点1」は、韓国と並んでトップだ。
■トゥーロン国際
5月にフランスで行われたトゥーロン国際大会。U-23日本代表が参加し、北京五輪への予行演習となった。どのようなものだったかは、↓を参照下さい。
GL第1戦:日本vsオランダ
GL第2戦:日本vsフランス
GL第3戦:日本vsチリ
準決勝:日本vsイタリア
3位決定戦:日本vsコートジボワール
この大会にはサイドバック(以下SB)の長友、内田、安田が参加しなかった。A代表にいたためだ。現代サッカーにおいてサイドバックの重要性はかなり高いものであり、この3人とトゥーロンで連携を高めておきたかった、ということも考えられる。
しかしA代表に必要なSBが、この世代に3人「も」いることは喜ばしいことだろう。
6/12の対U-23カメルーン戦もリンク張っておきます。
■前半
「森本と李の2トップ」というTVの予想布陣だったが、李はトゥーロン国際や柏でのプレーと同じように「シャドーストライカー兼トップ下」という印象だ。
ワントップに位置する森本にボールが集まるが、パスの出し手と呼吸が合っていなかった。トゥーロン国際から合流した森本だが、まだ連携は確立していないよう。次のアルゼンチン戦、遅くとも北京五輪本番には間に合ってほしい。
3人のSBのトゥーロンで不在を嘆いてみたものの、A代表で揉まれたことが今のU-23にもたらされているという事実ももちろんあるだろう。そう思えるくらい、内田と長友の攻め上がりは素晴らしかった。
加えて香川も、A代表の時よりもイキイキとしたプレーを見せた。特にCKの精度は目を見張るものがあった。A代表で遠藤や俊輔を押し退けて蹴るわけにも行かないので、この試合で初めて見ることになった(C大阪では毎試合蹴っているのだろうか)。
球速が鋭く、コース取りも良い。22分、ファーサイドを狙ったCKも、DFに身体を寄せられていた森本が決め切れなかったが、クロスは申し分がなかった。五輪本番で大きな武器になりそうだ。
34分、オーストラリアに先制点が生まれる。
オーストラリアのロングボールを、DF吉田が胸トラップで落とす。味方に、と意識したプレーだったろうが、近くにいたルカビチャにボールを奪われてしまう。ルカビチャがそのままドリブルで仕掛けて、日本DF3人を引きつけてラストパス。トンプソンがきっちりと決めて、オーストラリアが先制した。
水本がマークについたが、ボールにアタックせずズルズルと下がってしまった。しかもDF3人が完全に引きつけられ、トンプソンをフリーにしてしまった。DFの連携も課題として残ったようだ。
しかし41分、日本が同点に持ちこむ。
左から右へサイドチェンジ。フリーの内田がドリブルで中に絞って、ポストに入った李へ縦パス。李はこれをスルーし、さらに森本がヒールパス。飛び込んできた香川がフリーで受け、ゴール左に流しこんだ。
最近のU-23で(A代表でも?)見られなかった、明確な崩しによる得点だった。
■後半
47分、右サイドで圭祐、内田と繋いでニアへクロス。交代で入った谷口が飛び込むがポストに嫌われた。また香川のスルーパスから圭祐がシュートに持ち込むが決めきれず。
この後は「親善試合のため、6人まで交代可能」というレギュレーションのため、頻繁に両チームの選手が交代する。
両チームに決定的な場面は少なく、時間が過ぎていった。
このまま終了かと思われた89分に試合が動いた。
左サイドのスペースに展開されると、抜け出した安田が追いつく。後ろに戻し、谷口がゴール前へクロス。DFが多い中を、岡崎が頭で合わせてボールの軌道を変えてゴール隅を狙った。GKは枠を外れると判断しボールを見送ったが、ボールはポストの内側に当たった。
これが決勝点となり、日本が2-1で勝利を収めた。
■総括
EURO2008のマッチレポの時にも、ひたすらSBの重要性を書いてきたが、この試合でも改めて実感させられた。
「鹿島の時よりも元気がない、A代表の内田」という印象を持っていたが、今日は積極的に攻め上がる。片方のSBが攻め上がると、バランスを考えてもう片方は控えるのがセオリーだが、今日の両SBは競争するかのように上がっていた感すらある。
(試合後のインタビューでは「バランスを取っていた」と語る長友だが、攻撃参加に迫力があった)
個人的に、今の日本選手で最も好きなSBの長友。彼にはどうやら夏バテはないらしい。攻め上がったかと思うと、次の瞬間には最後尾に戻っておりしっかりと守備をこなす。A代表・アジア3次予選で苦戦が続いた時に、長友がケガで不在だったことは無関係だと思わない。
83分に安田が交代で入り、長友が右に移った。18人枠という限られた中で、左右両方をこなせるのは強みだ。
フィジカルで勝るオーストラリアを相手に、球際で粘り強く競った日本のディフェンスにも注目したい。試合の主導権はほぼ日本で、走り勝っていたと思う。
現在、真冬のオーストラリアにこの暑さは厳しすぎたのかもしれない。もちろん北京では「こちらの気候」になるわけだが。
森本は周りと連携がかみ合わなかったが、しっかりと1アシストを残して交代した。次戦で暴れまわってほしい。
次は29日(火)、東京・国立競技場にてU-23アルゼンチン代表と戦う日本。本番直前なのでケガをしないように流すとは思うが、いつもよりは「ガチンコを期待できる」数少ない日本での国際親善試合になるかもしれない。
posted by batistuta |21:34 |
日本代表 |
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2008年07月23日
京都サンガは第18節のFC東京戦で、後半ロスタイムに追いつかれて勝ち点2を失った。
引き分けになってしまった要因について考察してみたい。
■GK水谷
最後のエメルソンのFK。飛び出した水谷は触ることができず、ファーサイドにいた赤嶺に押し込まれて被弾。確かにこれは大きなミスである。しかも直接失点に繋がったのだから。
しかし平井から正GKの座を奪った後の水谷は安定はしているし、ビッグセーブも何度も見せている。このFC東京戦でも、シジクレイがカボレに奪われた時、GK水谷はしっかりストップした。
GKは辛い仕事だ。日本代表の川口や楢崎らがインタビューで語っていたことだが、FWはシュートミスをしても自分で得点をもう一度トライすることができるが、GKはミスをしたら自分で得点はできない。次を止めることだけだと。
加えて守備での連携にもまだ不安はある。
最近はようやく固定されてきたが、最終ラインを含めてイレブンの顔ぶれは毎試合のように変わっていた京都。ラインコントロールに定評のある森岡は、今季ベンチ外が多い。 頭角を現してきた大久保、新加入の水本の2人をCBに、増嶋・角田を両SBに置く「4CB」「4人のストッパー」に近い形だ。
ここ数試合の京都は、後半になると相手に押しこまれることが多くなっている。
そこでTVでも聞こえてくるGK水谷のダミ声コーチングだ。
「ラインを上げろーッ!!」
EURO2008のチェコもそうだったが、あの堅守国ですら引いて守って守りきれるものではない。
FC東京戦の京都の後半は、GK水谷のミスももちろんなのだが、大久保や中谷らの稚拙なコントロールやクリアミス、前線に繋げられないビルドアップなどにも問題があった。
自ゴールに近いところでプレーが多くなると、必然的に失点機会が増える。むしろあの1点で済んで良かった、という見方すらできるのだ。1-1は結果論にすぎない。
■加藤監督
「交代が遅い」――サポーターに指摘されるポイントはここだろう。
スタメン固定の効果が出てきていると共に、疲労がたまって後半に完全に主導権を相手に握られるようになってきている。
しかし前の記事でも書いたが、FC東京戦の京都のベンチメンバーでは「試合の流れを変える」ことはまず期待できず、逃げ切るにも不安があった。勢いを持ってかき回す若手でもなく、試合を落ち着かせるベテランでもなく、というどっちつかずの印象だ。
早めに代えたところで、さらなる失点があった可能性が否めない。
練習・サテライトなどで見極めた上での人選。サポーターに知ることの出来ない事情も含まれているだろう。
田原・徳重・手島・アタリバ・森岡ら実力的にスタメンである彼らの奮起、コンディション調整に期待したいところだ。疲労がたまるとケガも増えてくるので、スタメンが離脱することも今後出てくるだろう。
■攻撃パターン
良く言えばタメを作れる、キープできる。悪く言えば持ちすぎる。そんなフェルナンジーニョのプレースタイルは紙一重。しかし京都では柳沢という相棒を得たことで、両者の良さが引き立っている。
現在の京都のシーズン総得点は17点。最下位千葉の13点に次ぎ「ブービー」である。今の11位という順位は守備に助けられている(そしてGK水谷の力も含まれるはずだ)。
京都の攻撃力は低い。リーグ戦で2点以上取ったのは、最近では4/13の第6節の神戸戦、その次が7/16の第17節の鹿島戦だったのだ。
このFC東京戦、もう1点を取れていれば逃げ切れたという見方もできた。もちろんこれも結果論にすぎないが…。
古都ナチオとも言われる「堅く守ってカウンター。フェルを中継地点として、柳沢らが飛び出す」という形が出来てきている。しかし上位を狙う、もしくは中位に踏みとどまるには攻撃のオプションを増やすことが必要だろう。連携が深まってきた今、加藤監督も着手しているに違いない。
京都は、リーグ戦でセットプレーによる得点は少ない。面白いことに、第3節のFC東京戦@味スタで、角田がCKを沈めて以来のセットプレーでの得点だったのだ。
ここでフェルナンジーニョのキック精度の高さが徐々に活きてきている。FKで得点の期待感を漂わせるシュートを放つし、CKでも相手に嫌なポイントに蹴りこんでくる。FC東京戦の水本へのクロスボールは見事だった。ニアに走りこむ水本の動きに遅れることなく、強く速いボールを蹴りこんだフェルナンジーニョの素晴らしさである。
ここで考えるのはフェルナンジーニョが抜けたらどうするのだ?というものだ。ケガでの離脱は元より、彼が今年いっぱいのレンタル移籍だということを忘れてはならない。1年後、2年後といった先を見据えた場合、攻撃の軸・オプションは今から作っておくべきである。
個人的には「田原のポストプレー」「中山のゲームメイク」「宮吉の成長」の3点が、今後のサンガのキーポイントにすべきだと考えている。終盤に入り、ある程度順位が確定してきたら試せる事項ではあるだろうが…。今は余裕がないだろう。
■サポーターの意識
京都の人間はあまり感情を表に出さない、というのはよく言われることだ。
佐藤勇人が、京都の携帯公式サイトでのインタビューでこんなことを話している。
「京都(のファン)は試合が終わったときに、勝っても負けてもすごいあっさりしてるなって」
「見に来た人も、"お客さん"(もちろん悪い意味だろう)っていう感じがして、さみしいなって思った」
そんなところから、千葉時代からやっていたあの"万歳"のようなパフォーマンスを、京都でも勝利の時にやっている。ドイツ・ブンデスリーガでよく見られる光景だ。高原のHSV在籍時のニュースで何度か見られた方もいるのではないだろうか。
第12節、勇人の古巣の千葉戦で京都は全てがうまく行かなかった。未勝利の千葉相手に不甲斐ない試合内容で0-1で敗戦、千葉に今季初勝利を"プレゼント"してしまったのだ。
試合後「おそるおそる」といった雰囲気で京都サポの前にやってきたイレブン。私はそこにいたが、異様な雰囲気だった。罵声や野次、ブーイングが飛ばないのだ。無言の圧力。
浦和や南米のような、ひたすらブーイングでプレッシャーをかけるスタイルを否定はしない。何でもかんでもブーイングすれば良いものでもない、という京都の応援スタイルは好きだ。
相手でも良いプレーをしたら拍手を送りたい。G大阪戦はそんな気持ちになった。
次節は水谷の古巣相手。これまでの京都加入組のリヴェンジ街道は、増嶋がドロー続き、勇人が敗戦、柳沢は自ら決めた。フェルは決めたがチームが敗れた。
さて水谷は?完封を期待したい。
京都が好調なため、集客は少しずつ伸びてきているようだ。新スタジアムに建設を推進するには、「具体的な数字」は必要不可欠だろう。
■柏戦プレビュー
リクエストがあったので簡単に…
柏は李が五輪出場、古賀とポポが警告累積のため出場停止。前節のFC東京戦でのカボレ―平山という縦ラインと同様、フランサ―李ラインは脅威だと思われたが、幸いにも李はいない。
柏は鹿島に引き分け、浦和・G大阪相手に連勝。しかし前節はフッキがいなくなった東京V相手に敗戦。次節での主力3人の不在は、正に「飛車角落ち」。京都は勝っておきたいところ。
おそらくキーポイントは「フランサの位置」ではないだろうか。1トップか、トップ下か。
そして京都はフッキ、マルキーニョス、カボレ、ウェズレイら外国人ストライカーに一歩も引かなかった水本が五輪出場のため不在。
フランサがトップ下で来たらシジクレイのハードマークと、抜かれた場合のマークの受け渡し。フランサが1トップで来たら、おそらくCBに入るであろう増嶋と大久保の2人がどのように対応するか。技巧派のフランサに、巧みにマークを外される事態は避けたいところ。またフランサには、DFやGKの逆をつくようなミドルシュートもある。
あとは柏のGK。正GK南 雄太から完全にポジションを奪った新加入GK菅野 孝憲の牙城を崩せるかどうかがポイントになる。
菅野は2007年の新人王に輝き、昨季のJ1横浜FCのゴールマウスを守り続けた。クラブは降格してしまったが、菅野の評価は高い。
加えて、京都のベンチ入りするメンバーにも期待したい。
田原・徳重・アタリバ・手島・森岡――手島はケガからようやく戻れる、といったことをFC東京戦の後に加藤監督は話していた。
posted by batistuta |22:29 |
京都サンガ |
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2008年07月21日
Jリ-グ第18節、京都サンガ(11位)vsFC東京(10位)の試合が、西京極にて行われた。
前節、首位の鹿島を下して勢いに乗る京都、中断明けから勝ち星がなく不振にあえぐFC東京。前半はそんな両チームの情勢を反映するような試合。しかし京都が何度もチャンスを作るも、FC東京が凌ぎきる。
そして後半50分、左CKを水本が合わせて京都が先制。しかしその後はFC東京が主導権を握り、京都は押される試合展開に。FC東京のシュートミスや、クロスバーに助けられるなど「運」が続いたが、ロスタイム3分を過ぎた最後のFC東京のFKを赤嶺が合わせて同点弾。
京都がすんでのところで勝ちを失う形となった。
■プレビュー
京都は東京V、鹿島を下して2連勝。柳沢が4試合連続の得点を狙う。
スタメンは固定された。
GK 水谷 雄一
DF 増嶋 竜也
大久保裕樹
水本 裕貴
角田 誠
MF 佐藤 勇人
シジクレイ
中谷 勇介
FW 渡邉 大剛
柳沢 敦
フェルナンジーニョ
対するFC東京は、浦和・鹿島・G大阪という上位陣を相手にした苦しい日程。中断明けは2分3敗と苦しい状況が続き、中断前は3位だったが、あっという間に10位に転落してしまった。
鹿島に続き、FC東京のアウェーユニフォームもフランスのクラブ、リヨン風味である。
GK 塩田 仁史
DF 長友 佑都
佐原 秀樹
今野 泰幸
徳永 悠平
MF 浅利 悟
梶山 陽平
石川 直宏
羽生 直剛
FW 平山 相太
カボレ
■北京に行く者、行けない者
梶山、長友、水本。北京五輪出場18人枠に入った3人を、五輪代表の反町監督が視察に来た。
そして予選で"軸"であった平山。中山、増嶋含めた3人は招集の差こそあれ、最終メンバーに入ることができなかった。
「選ばなかったことを後悔させたい」――そういう気概がほしいところだ。
■前半
第3節の対戦で、3-3の逆転・同点を繰り返した両チーム。この試合にいなかった石川が、今日のFC東京攻撃の軸だった。
開始早々、石川のスルーパスを、スペースに走りこんだ梶山が受けて深いところからクロス。ゴール前で待ち受ける平山が、右足ヒールで巻き込んでシュートを狙うが空振り。カボレも詰めるがゴールならず。
巧みなシュートを見せた平山は続いて、3人の京都DFの間を抜くパス。カボレがクサビとなり、角田を振り切った石川が抜け出してシュートも、GK水谷がストップ。
この後、再び角田の判断のマズさが出る。
角田から中谷へのスローインを石川に奪われ、クロスまで持ち込まれる。これを角田がクリアするが、相手の元へという場面も。
石川が梶山・長友とうまく絡み、京都左サイドを攻め立てた。
奮起した角田は自陣でハードマーク、ボールを失わせると柳沢が拾って後ろのフェルナンジーニョへ。フェルナンジーニョもワンタッチで角田に繋ぐ。この時に柳沢が前線へダッシュを仕掛けていたが、角田が持ちすぎた。左サイドへ回って走りこんだフェルへラストパスも、シュートはGK正面へ。
ハーフタイム時の京都の加藤監督のコメント「もっとシンプルに前線の選手を使っていこう」は、特にこのプレーに向けられたものだったか。シンプルにワンタッチで繋いで良いところだった。
柳沢は足だけでなく、色んなところを使うのが巧い選手だ。自陣からのロングボールを胸で落としたり、低いボールを頭で丁寧に落としたりする。東京V戦ではヒザを使った柔らかいパスを見せていた。
前半最後、自陣ゴール前からのFKで水谷が大きく蹴り出した。ワンバウンドして、FC東京ペネルティエリアに入ったところを、柳沢がボレー!しかしこれは角度が悪く、ゴール左へ逸れていった。
前半のシュート数は京都:11、FC東京:7。京都が少し上回る形でチャンスを作ったが、両チームのGKの好守により無失点でハーフタイムを迎える。
■後半 水本初ゴール
後半、FC東京が最終ラインで消極的なパス回しをすると、京都の前線がプレスを仕掛ける。これが功を奏し、不用意なサイドチェンジを中谷がインターセプト、ドリブルで持ち込む。しかしラストパスに精度を欠き、クロスボールはGKの懐へ。
しかしなおも京都が攻め込む。左サイドでフェルナンジーニョがボールをキープ。2人に囲まれても失うことはない。そこに大剛がサポートに駆けつけ、ボールをもらいクロスを狙う。これがDFに当たり、ゴールラインを割りCKを得た。
するとこのCK、ゴール前の一団から水本がギアを入れたようにニアへ走り出す。柳沢がコーナーへ駆け寄り、長友を引き連れる。出来たスペースに水本が入り込むと、フェルナンジーニョが速いボールを蹴り込み、水本が頭で豪快に叩きこんだ。
1-0、京都先制!北京へ旅立つ水本、嬉しい今季初ゴールを挙げた。サポに背番号を誇らしげに見せつける。
この後、平山がすくい上げるような蹴り足で浮き球を出し、カボレがシュートまで持ち込む。すると得点に満足しない水本が「本職を蔑ろにはしない」とばかりに、しっかり身体を寄せてシュートコースを切った。
■変わる流れ
京都は先制点を挙げたことで、少し意識が後ろ向きになってしまったようだ。
4-3-3に近い布陣から、中盤フラットの4-4-2に近くなり引き気味になる。
FC東京は後半、SBをポジションチェンジする策に出る。前半は左:徳永、右:長友だったがこれをチェンジ。長友の運動量豊富で強気なポジション取りが、4-4-2の右SHのポジションに入った大剛を押し込める。
逆に京都は角田を高いポジションに置きミドルシュート、速攻に絡ませることで2得点目を狙うが、決めきることができない。
京都は中断明け後、積極的な交代策に出ていない。それも悪影響となったか、または得点後の安心感からか、運動量が落ちていく。攻撃の組み立てが雑になる。FC東京の流れになるのは必然だろう。
FC東京は積極的に京都の最終ライン裏のスペースを突くパスを繰り出す。大竹 洋平、エメルソンを同時投入して攻撃を活性化する。さらにはハードマークに苦しみ、イライラからイエローカードをもらっていたカボレを下げて赤嶺 真吾を投入した。
83分、大久保のクリアミスが大竹に渡り、大竹は即座にクロス。赤嶺がセオリー通りに叩きつけるようなヘディングシュート、しかし角度が悪くバウンドしてクロスバーの上へ。
さらにこの後に中谷が浮き球を見失い、大竹にボールを奪われる。大竹が中央へドリブルで切り込み、待っていたエメルソンが受けてシュート。しかしこれはバーを直撃。
終盤はFC東京の一方的な試合展開。
大久保のクリアボールが相手に渡るなど、京都は前線にパスが繋がらず自陣でのプレーを強いられる。時間が経つのを待つだけの、消極的な戦い。相手が攻め終わるのを待つだけの、消極的な守り。
ロスタイムは3分。
93分を少し過ぎたところで、FC東京が左45度でFKを得る。全員がペナルティエリアに入り、キッカーポジションに大竹とエメルソン。エメルソンがフワリとしたボールを送ると、大きく上方に伸ばしたGK水谷の手をスルリと抜けて、ファーサイドへ。赤嶺が詰めてヘディングで押し込んだ。
訪れる静寂――真夏の夜の悪夢か。
京都が勝ち点3を逃し、重い雰囲気で後半戦の第1戦を終えた。
■総括
負けに等しい引き分け、か。またこのようなところで「お家芸」とも言える試合終盤での同点を喫してしまった京都。第3節を彷彿させるような終盤でのミスによる失点。しかしこれはチーム全体の"敗戦"だ。様々な観点から、引き分けに至ったかを考える。
◆コンディション
安藤 淳、石井 俊也、加藤 大志、中山 博貴、林 丈統、西野 泰正――今季の出場時間、そしてその内容を考えると効果的な交代策をできる控え選手ではない。
田原も徳重も手島もアタリバも、ベンチにすらいない。かつてスタメンで出場していた4選手はケガやコンディション不良で不在。平島・斉藤らは放出してしまった。
スタメン11人は固定できてきたものの、効果的な後半の戦い方ができていない。全てが「逃げ切り」「時間つぶし」のための交代だ。そしてスタメンの連携強化のため、疲れていても限界まで使い切っている。
「京都という盆地のの暑さは想像を上回る。これに慣れている京都が、相手チームを迎えることは有利」という見方もできなくもないが、京都生まれはスタメンでは角田と中谷くらい。
そしてホーム2連戦となったこの試合、ホームコートアドバンテージは有利だが、コントロールできない暑さと、16(水)からの一週間空かない中では疲労も溜まる。
加藤監督は今日も粘り、最初の交代は83分の柳沢と安藤の交代だ。安藤を高めの位置に置いて、プレスをかけさせるつもりだったかもしれないがパワープレーを仕掛けるFC東京には効果は薄かった。
出ている者だけに引き分けた責任はない。出られていないベンチ外の4選手にも、きっちりとコンディションを整えてもらってうまくローテーションをしてほしい。
◆ウィークポイント
加藤監督の試合後のコメント。
「立ち上がり10分に関しては、今までで一番の集中をしようという形でいきましたが、すぐに右から崩されて、ゴール前を横切ったボールがあったように、少し集中力が欠けていた部分があったと思います」
(途中、略)
「前半、特に角田、中谷のサイドが少しえぐられていたので、後半は、そこにブロックを作ってサイドをえぐられないように形を変えました」
中谷と角田の左サイド。攻守の場面、相手に合わせてなど状況に置いてポジションを交換している二人だが、守備に置いて少し不安定の印象。角田はよく前線に進出し攻撃に絡んだ。中谷もインターセプトからそのままドリブルで持ち上がるも、ラストパスで精度を欠いた。決定的なコントロールミスでピンチを招いてもいる。
◆加藤采配
掲示板での話題では、疑問を呈する声が多い加藤采配。この試合でも交代時間は遅かった。ピッチ上は明らかに運動量・集中力が落ちており、後手を踏んだ格好だ。しかし先述通り、切るカードに不足がある印象も拭えない。スタメンにも負担がかかる悪循環に陥りかねないだろう。
◆運で勝たない
後半、京都の得点後はFC東京がペースを掴んだ。赤嶺のシュートミス、エメルソンのバー直撃など運に助けられる場面があった。対するサンガは攻撃の組み立て・パスが雑になっており、クリアボールも中途半端で何度もピンチを作った。
GK水谷がいつものダミ声で「ラインを上げろ~!」と怒るが、京都の最終ラインはズルズルと下がるばかり。「引けば守れる」ものではなく、ポゼッションも高めないことにはいつか失点するもの。
そういう意味では、折り返して後半戦の初戦で「勝ち点3」を失ったことは今後に繋げるべき。そのまま勝って良かった、で済ませるより課題としては良かったのではないか。
ここ数試合で良かったのは「相手より走り勝っていたこと」。この試合では後半、ルーズボールの競り合いでも消極的な印象を受けたし、システム的にも精神的にも引いてしまった。
失点シーン、水谷の浮き球の目測ミスももちろんだが、赤嶺をフリーにしてしまった増嶋のマークも責められるべき要素ではある。
「必然」であった引き分け。これを糧として、課題として、後半戦を戦っていってほしい。
posted by batistuta |23:13 |
京都サンガ |
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2008年07月16日
Jリ-グ第17節、京都サンガ(12位)vs鹿島アントラーズ(1位)の試合が、西京極にて行われた。
柳沢が古巣相手に見事なゴールを決めて京都が先制。しかし21分に野沢がミドルシュートを決めて、鹿島が同点に持ち込む。
前半は京都が主導権を握っていたが、後半から鹿島ペースに。そしてダニーロ、興梠と攻撃のカードを次々と切り、前節のFC東京戦「4-1の逆転勝利」の再現かと思われた。しかし京都の守備陣が踏ん張った。その奮闘に、佐藤勇人がリーグ戦初ゴールで応えた。この勇人のゴールが決勝点となり、京都が2-1で勝利。
京都は、最高の形でリーグ戦を折り返すことになった。
■プレビュー
京都は同じ布陣。開幕当初は「猫の目のように変わる」選手起用と布陣で、注目を集めた加藤采配だった。現在は実戦で連携を鍛えるべく、固定される流れになっている。
GK 水谷 雄一
DF 増嶋 竜也
大久保裕樹
水本 裕貴
角田 誠
MF 佐藤 勇人
シジクレイ
中谷 勇介
FW 渡邉 大剛
柳沢 敦
フェルナンジーニョ
鹿島は、復帰した中田浩二がベンチスタート。しかし今日出番はなかった。
GK 曽ヶ端 準
DF 内田 篤人
岩政 大樹
大岩 剛
新井場 徹
MF 青木 剛
小笠原満男
本山 雅志
野沢 拓也
FW マルキーニョス
田代 有三
■前半
◆京都に新戦術?
京都の取った戦術は面白かった。攻撃と守備の時、極端にシステムを変えていたのだ。増嶋と角田という(あまり純粋な)SBではない2人が左右にいる(増嶋はストッパータイプな気がするし、角田は昨季CBを務めていた)。ともすれば「4CB」になりかねない。
しかしこの試合、攻撃時には角田が中盤に上がり中央にも侵出していた。その穴は中谷がバランスを取ってカバー。シジクレイが下がって3バックっぽくなったり、鹿島はマークマンを絞れなくなっていたのではないか。
そして京都の左サイドで角田と中谷が高い位置でポジション取りをしていたため、鹿島気鋭の右SB内田が押しこめられる場面が多かった。実際、今日の試合ではあまり効果的な攻め上がりを見せることができずじまい。
ここでふと頭に浮かんだのは「オシム語録」。
「これは極端な話だが、バルセロナと試合する時、ロナウジーニョにマンマークしたとする。その場合はマークする選手が、必要以上におびえる。相手を消すプレーしかしない。でもロナウジーニョをマークする選手が前線に走った時、ロナウジーニョがその選手の守備にいけば、もはやロナウジーニョではない。そんな対策もある」
内田の良さを消した戦術に感じた。
◆鹿島のキープレイヤーは?
さて内田消しに成功した京都。しかしそこは昨季チャンピオンであり、現在も首位の鹿島だ。小笠原、本山、そしてマルキーニョスというJリーグ屈指のチャンスメイカーがおり(前者2人はなぜ今の代表にいないか不思議だ)、起点の的を絞らせない。そしてフィニッシャーの田代が、ペナルティエリアで脅威になる。
パスミスは少なく、サイドを使ってシンプルに攻める鹿島。逆に京都の大久保はマルキーニョスに「ヘディングでパス」するなど、不安を拭えない。
◆京都、先制
一進一退の攻防の中、決めたのはあの「役者」だ。
右サイドで大剛が仕掛け、深くエグってクロス。ゴール前で待ち受ける柳沢は、「二枚岩」岩政と大岩の間で巧みにポジションを取りジャンプ。まるでマイケル・ジョーダンのように「空中で静止」した柳沢がヘディングシュート!空中戦で完全に勝利し、先制点を挙げた。3戦連続ゴール、京都に歓喜をもたらす。
ちなみにこの場面、角田がしっかりと詰めていたことも書いておきたい。前節の柳沢のゴールシーンには勇人が詰めていた。こういう「無駄走り」は重要である。
◆決めたら、決められる京都
負ける時は点を決められる時。当たり前な話だが、調子の悪い京都は得点後にすぐ失点するケースが多かった。
5分たち少し安心すると、10分後に決められることになってしまった。
自陣で浮き球に身体を入れた柳沢。後ろから小笠原に潰されるもノーホイッスル。ここで京都の集中が少し途切れたに違いない。ボールを回され、バイタルエリア(注:DFとMFのラインの間、もしくはペナルティエリアのすぐ外あたりを指す)でボールを持った野沢がフリーに。右足を振り抜くと、水谷の手をすり抜けてゴールへ。
鹿島が同点に持ち込む。
◆一味違う京都
鹿島、前節のFC東京戦では1点先制された後に4点を取っての快勝。もし京都の集中力が切れようものなら、その再現になるに違いない。
しかし今の京都は強い気持ちを持っているようだ。
28分、鹿島のバックパスを勇人が奪い角田へ。フリーになった角田が思い切り良くシュートを狙うと、これはクロスバー直撃。
さらに右サイドで大剛がキープした大外を、増嶋がオーバーラップ。大剛が勇人に戻し増嶋へ展開。増嶋のクロスが絶好の位置に供給されるが、フェルナンジーニョが飛びこんでヘディングもバーの上へ外れる。
京都は攻撃のペースを崩さぬまま、ハーフタイムを迎えた。
■後半
◆鹿島の勝利パターン?
後半になると鹿島ペース。ボールポゼッションの天秤がが明らかに鹿島へと傾き、シンプルに前方スペースへとパスを出していく。大久保のセーフティミスなどでCKになる場面もあり、セットプレーに弱い京都を脅かす。
さらに野沢に代えてダニーロ、田代に代えて興梠を投入し、鹿島の勝ちパターンに持ち込むつもりのオリベイラ監督。
サンガはボールキープがままならず、前線へ運べない。押し込まれて下がる守備陣をGK水谷が「上げろッ!上げろッ!」とラインを上げるよう、お馴染みの「ダミ声」を張り上げてチームを鼓舞。
◆決勝点
鹿島の猛攻を耐え凌いで迎えた84分。パスをゆっくりと回して形を作ろうとする京都。すると、何故かポッカリとバイタルエリアにスペースが空く。決めきれない鹿島、集中力が切れたのか。
角田からボールをもらうと、勇人が思い切り右足で撃ち抜いていった。ゴール左へ、ワンバウンド。まるで鹿島の野沢の得点シーンのリプレーを見ているかのような錯覚に陥ったゴール。
勇人はナビスコで得点していたが、リーグ戦では京都移籍後、嬉しい初ゴールとなった。
この後、89分にフェルナンジーニョを下げてDF安藤 淳を投入し、逃げ切った京都が見事な勝利を挙げた。
■総括
◆MOM 柳沢 敦
今日「も」Man Of the Matchは、やはり柳沢。10年近く在籍し、鹿島の11冠を成し遂げた男(柳沢がイタリアに渡っている間、鹿島は無冠に終わっている)。古巣のDFのクセを知り尽くしているであろう男は前半、積極的にライン裏を狙って何度もオフサイドにかかるも諦めない。
巧みなポジション取り、空中でのボディバランスなどが見事に結集した得点シーンもさることながら、京都に来てから常に見せる「諦めない姿勢」は称賛に値する。
確認できただけでも岩政を相手に3度、ボールの競り合いに勝利。浮き球での身体の入れ方、ライン際でのスライディングを使ったセーフティ。気持ちと技術が結実したプレーだった。
柳沢は3戦連続ゴール。今季公式戦、柳沢がゴールを決めると無敗というデータがある(リーグ7戦5勝2分け) 。柳沢が決めた時「これで今日負けはないな」と思ったほどだ。
◆主審 ジョージ
第7節の新潟戦で不可解な判定が続き泣かされた京都。
そして今日は柏原丈二。調べると、なかなか悪名高い主審のようだ。Googleで検索すると、2006年の鹿島vs京都戦が出てくるところは面白いが…。
前述したが、鹿島の得点の前の柳沢に対する小笠原のプレー。後ろから完全に押し潰しているがノーホイッスル。
31分には京都ペナルティエリア内で、野沢が高く足を上げるもこれも笛は吹かれず。67分には増嶋のロングスローを内田がクリアした際も、高く足を上げていた。
87分に鹿島が明らかにラインを割ったプレーで、副審が鹿島ボールを宣告。「副審までもか…」と思わされたが、これは主審が訂正して京都ボールに。
◆今回の加藤采配は?
京都の選手は、暑い中よく走った。球際、競り合いでしっかりと詰め、ラインを割らんとする時は身体を投げ出していた。思いつくところでも柳沢、大剛、中谷、大久保…。
そんな運動量豊富な状況でも、加藤監督は動かなかった。3度目になるが「連携を考えて」交代を控えたのもあるだろう。バランスを崩したくなかったのだろう。交代は89分の1度のみ。しかも今季リーグ戦で出場のない安藤 淳を入れてきた。
今日の相手、鹿島のように交代選手を効果的に使うことも必要になってくるだろう。おそらく、まだまだ模索中ということか。
しかしここに来て、内容・結果を出せてきている京都サンガ。
全34節、この17節で折り返すことになった。明日にも他チームの試合があるので変動はあるものの、京都は「7勝3分7敗」と五分の内容で10位に。降格した2006年の最終勝ち点「22」を越えて、現在「24」。この第17節の殊勲の勝利は、今季の京都を語る上で文字通り「ターニングポイント」になることだろう。
そして今日は伝統行事、祇園祭りの宵山だった。今年は約44万人を集めたとのこと。そんな中で西京極に集まった15,081人に「お疲れ様」「ありがとう」そして「羨ましい」と言いたい。今日は間違いなく、今季の京都のベストゲームだった。
京都市内は「宵山」だったが、西京極は「良いヤマ」「(勝利に)酔いヤマ」といったところか。
posted by batistuta |22:22 |
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2008年07月14日
倉貫一毅 徳島へ完全移籍
斉藤大介 仙台へレンタル移籍
平島崇 C大阪へレンタル移籍
大久保が中断後にかなりアピールできたからか、平島のレンタル移籍が決定。これには驚かされた。中断前、右SBとして好きなタイプだっただけに…。
おそらく右SBは角田・増嶋・大久保で回せるだろう、というのが監督の考えかもしれない。「純粋なSB」と考えるなら、3人より平島の方が適性があるかにも見えるが。
また「C大阪へ」というのが、森島康仁獲得の交換条件にも見える。あまりセレッソの事情に詳しくないが、右SBに人材が不足していて京都に打診したのかもしれない。
選手個人のファンには悲しく痛く、寂しいもの。しかしJリーグの選手生命は短い。5年前後、引退年齢は25歳くらいとも言われている。ベンチで、あるいは登録外で暮らすことほどムダなものはない。上位のチームなら勉強することもあろうが、今のサンガにそういうものはない。レンタル先で、J1昇格の手助けになることが一番だ。
「京都は新たに獲得ばかりして、長期的プランがないんじゃないか」という意見もある。それも真実だろうが、やはり簡単に勝てないのもJ1。J1とJ2の環境が全く異なる、というのを雑誌「サッカー批評」で読んだ記憶がある。
昇格・降格を繰り返すことから「J屈指のエレベーターチーム」というアダ名を頂戴している京都サンガ。この補強は「今年何としてもJ1に残り、来季以降の上位を狙う」との姿勢の表れだろう。
情も必要だが、プロならば結果が求められる。
ベンチに入れなかった放出メンバーに結果が求められたのだし、現在のサンガプレーヤーにも勿論「これからの結果」が求められるのだ。
森島が入って、田原に危機感が生まれてほしい。
水本、五輪メンバー選出おめでとう。そして水本が北京に行っている間、他のCBはポジションを奪う気迫を見せてほしい。帰ってきた時に水本が困るくらいに。
こんな夏場に来季の話をしても、鬼が笑うことすらできないかもしれないが。
J1上位を見据えて、斉藤・平島、そしてパウリーニョが合流し、京都サンガが一層魅力的なチームになりますように。
posted by batistuta |17:29 |
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2008年07月13日
Jリ-グ第16節、東京ヴェルディ(11位)vs京都サンガ(15位)の試合が、味の素スタジアムにて行われた。
J1昇格組の今季初対戦。ディエゴを欠く東京Vは、フッキと河野の独力突破に頼る展開に。暑さの中、京都は走り勝つ姿勢を見せる。
そして30分、東京VのCKから京都がカウンターを仕掛け、柳沢が見事なゴール。この"虎の子の"1点を守りきり、京都が中断後で初めての「勝ち点3」をアウェーで手に入れた。
■プレビュー
アウェーの京都、前節と同じ布陣で臨む。前節不在だった田原豊がベンチスタート。
GK 水谷 雄一
DF 増嶋 竜也
大久保裕樹
水本 裕貴
角田 誠
MF 佐藤 勇人
シジクレイ
中谷 勇介
FW 渡邉 大剛
柳沢 敦
フェルナンジーニョ
ホームの東京V、司令塔ディエゴを警告累積で欠く。かつてサンガに在籍していた大野敏隆は腰痛で欠場。廣山望もいないようだ。
GK 土肥 洋一
DF 富澤清太郎
那須 大亮
土屋 征夫
服部 年宏
MF レアンドロ
菅原 智
福西 崇史
河野 広貴
FW 平本 一樹
フッキ
■前半 2人のFWが流れを変える
試合当日の15:00~15:30の間、東京地方を強烈な雷と大雨が襲った。筆者の干していた布団がズブ濡れになるほどで、特に京都サンガの選手が前半、よく滑る場面が見受けられた。
左SBの角田は、滑ってレアンドロの突破を許していた。
そして16分、冨澤のロングボールが角田の身体に当たり河野の元へ。河野は、トラップからヒールで巧くコントロールし、左足のシュートに持ち込む。これはGK水谷が反応してストップした。
スカパー!解説の前園真聖氏のコメント「河野はサイドでプレーすべき」には同意したいところ。この日はトップ下に近いポジションでプレー。サイドにももちろん顔を出すが、フッキも左サイドに張りたがっていたのでカブる場面も見受けられた。このフッキの「サイドに張る」というのは、今季序盤の川崎在籍時でも「窮屈」という印象を与えていた。
といって河野が純粋なドリブラーでゲームメイク能力がないのか、というとそこまででもない。25分、カウンターを仕掛ける東京V。前線へ走るフッキ目掛けて、河野はDFをかわすかのような弾道の「アウトサイド回転をかけた」見事なスルーパス。これをフッキがシュートまで持ち込んだが、角度がなくゴールに至らず。
東京Vペースではあった試合序盤だが、25分に京都の2人のFWが流れを変える。
ロングボールを、ペナルティエリア内でコントロールした柳沢が後ろのフェルナンジーニョへ。フェルナンジーニョが持ち込んでシュートも、GK土肥がストップ。
しかしその5分後、東京VのCKを防いで京都がカウンター。中谷が前線へ送ると、フェルナンジーニョが見事なトラップでコントロールし、中央右寄りを駆け上がっていた柳沢へ絶妙なパス。全速力で戻りカヴァーリングに来た服部を嘲笑うかのように、柳沢はシュートフェイントを交えてかわしシュート!GKの動きも読んで、逆へ蹴りこんだ。
京都、先制点を挙げる!
勢いづいた京都は守備にも力が入る。出しどころがなく、東京V最終ラインが立ち往生する。パスが繋がっても、レアンドロが孤立しボールを持たざるを得ず潰されてしまう。東京Vの周りのプレーヤーもサポートしきれず、味方同士で口論が起こったようだ。
■後半 フッキ封じ
後半開始、両チームに交代はない。京都が引き続き、前線からプレスを仕掛けていく。
東京V、負傷を抱える福西の動きは良くはない。58分には河野を下げ、前節ゴールを挙げて勢いづく柴崎を投入。しかし流れは変わらない。むしろ河野が下がったことにより、さらに「フッキ頼み」がさらに強まる。
京都は「最終ライン前の防波堤」として、シジクレイがフィジカルでフッキを阻止。抜かれても中央では大久保と水本がハードマークで潰し、フッキが左サイドをエグると増嶋が身体を投げ出すようなスライディングタックルでクロスを挙げさせない。
またフッキの左利きを「殺す」ために、コースを巧みに切って右足のシュートに持っていかせる。最後の砦、GK水谷も何度もファインセーブを見せた。
東京Vが大黒を投入してからも、守備陣は集中して守った。
◆後半、京都の3度のビッグチャンスを振り返る
73分、東京Vの縦パスを大久保がダイレクトに前線へ蹴り出す。ペナルティエリア左でボールを受けたフェルナンジーニョは、土屋をかわしてシュート。これは左ポストを直撃した。
78分、自陣右サイドから増嶋が縦にロングスロー。DFの位置とボールのバウンドを確認すると、ボールに触れず鋭くターンして前へ走りこむ。DFの浅いクリアを拾いそのまま前線をルックアップ。DFの間を突き抜け疾走する柳沢の前へパス。少し前に出ていたGK土肥を確認して、ループシュートを狙ったがこれは惜しくもバーの上。
83分、水本が大黒をストップ。ルーズボールをシジクレイが拾い、センターライン近くのフェルナンジーニョへ縦パス。大剛に預けて、フェルは猛然と前線へダッシュ。大剛が柔らかいパスを出すと、フェルナンジーニョは土屋を振り切り、柳沢に続いてループシュートを狙った。しかしこれは僅かに逸れて右ポストに当たってしまう。
悔しがるフェルナンジーニョは逆の左ポストに抱きつき、悔しさをぶつける頭突き。ポストにしがみついたまま、スタジアムの声援に合わせてて手拍子するお茶目な一面を見せた。
京都が攻めの姿勢を崩さず、極端に守りの姿勢に入ることもなく、東京Vの猛攻をしのぐ。ロスタイム4分、東京V最後のパワープレー。土屋がゴール前に詰めるも、ボレーシュートが空振りしてしまいGK水谷がキャッチ。
京都がアウェーで、見事勝利を手にした。
■総括
◆東京Vの敗因
1.ディエゴの不在
やはりこれが一番大きいだろう。元々フッキは「独力突破型」かもしれないが、今日はさらに拍車がかかった。
2.主審の判定
「今日はプレミアリーグの試合を観ているのか」と思うくらい、激しい当たりにノーホイッスルだった。ビデオで見直せば、ボールタックルももちろんいくつかあったものの「これはファウルを取っていいんじゃないか」という判定がいくつかあった。もちろん、これは京都・東京Vに限らない。ある意味では両者に公平に「取らなかった」と言える。
しかし東京Vが、京都ゴール近くでもっとフリーキックを獲得していたら展開は変わっていたはずだろう。パワーシューターのフッキがいて、ここ数試合でセットプレーで失点し続けている京都なのだから。
3.大黒
これは敗因とは言わないが、やはりまだまだフィットしていない。ある意味、京都と似ている。やはり個人の能力が高くても、連携がないとうまく行かないのだということを改めて思い知らされた。
4.観客数
8,060人――寂しい数字である。味の素スタジアム2階席完全封鎖が物悲しい。直前の大雨が客足を遠ざけたのか。あるいはJ1昇格同士というものが魅力的ではなかったか。何にせよ、ホームの声援・後押しは欲しいところ。
この点は京都も、中断前と比べて観客動員数が少し減っているので盛り返してほしい。
◆京都の勝因
1.走った、とにかく走った
技術云々よりも、まず「走った」、これにつきる。フェルナンジーニョと柳沢はどれほど走り、守備をしたか。試合後の柳沢のインタビューの顔つきから「燃焼」という印象がピッタリだった。タッチラインを割りそうなボールも、大剛が諦めずに追いかけるシーンがあった。
フェルナンジーニョという「タメ」を作れるプレーヤーが入ったことによって、柳沢の前線でのチャンスメイキング・スペースメイキングがさらに効果が上がり、勇人の飛び出しがさらに威力を持つだろう。連携不足が快勝されれば、さらに良くなるはず。
中谷も地味ではあるが、ピッチを駆け回った。特に後半開始直後、前線でボールを奪い決定機のきっかけになった。
中谷が奪って、右サイドの大剛へ。大剛が前線へ送ると、勇人が足裏で軽く落としフェルナンジーニョへ。フェルナンジーニョはDF3人に囲まれながらもペナルティエリア左を突破し、マイナス気味のショートクロス。このボールを柳沢、勇人、最後は大剛がシュートに持ち込む形となった。
2.守備連携の向上
前節と同じスタメン発表に、不安を抱いた人も少なくないと思う。
明らかに左ではなく右SB向きと思われる角田を、またもや左SB起用。中断前はCBだった増嶋の右SB、そして右CBに大久保。角田は少しミスが目立ったものの、前線へのフィードは時にハッとするものが見られた。
それ以上が大久保だった。先述の73分の場面もそうだし、15分にも前線の柳沢へ柔らかいパスを送っていた。現代サッカーではCBは「ただ守れれば良い」ではすまない。フィールドで「全員攻撃、全員守備」である。
もちろん、本職の守備でも良かった。東京Vが司令塔を欠き力技で少し単調だったとはいえ、フッキや大黒というリーグ屈指の攻撃タレントを、京都最終ラインがクリーンシート(完封)。不必要にラインを下げることもなかった。
3.MOM 柳沢
今日のMan Of the Matchは間違いなく柳沢だろう。「2度おいしい」プレーヤーだ。
まずはスタジアム観戦で、決勝点を挙げてサポーターに「歓喜」を与えた。
そして自宅でのTV観戦の際、スタジアムでは分からなかった細かいプレーで「驚嘆」を与える。
25分、角田のロングボールをペナルティエリアで待ち受ける柳沢。マークにつくDFに対してうまく身体を入れて懐へボールを誘う。そして足下でボールをバウンドさせ、ヒザでプッシュ。後ろのフェルナンジーニョにヒザでパスだ。フェルナンジーニョも見事で、シュートモーションで土屋を騙して切り返し。フェルナンジーニョがワンドリブルを入れると、柳沢はスッと身体を引いて、フェルナンジーニョのシュートスペースを作った。
前線、GKへのプレッシャーも怠らない。「得点が少ないFW」と揶揄されることも多い柳沢だが、やはり「フォア・ザ・チーム」の意識が高い。今の京都は新メンバーばかりで連携不足ではあるが、徐々に改善されている。「柳沢は調子が上がってくれば、固め打ち(一気に大量得点すること)ができる選手」とは加藤監督評。
4.加藤監督
前節の試合後インタビューを再び引用。
・Q.1人残した交代をしましたが、交代の意図は?
監督「これからスタメンでやっていくだろうというメンバーが揃いましたので、そのメンバーのプレーする時間をなるべく長くできればいいなと思っていました。出来るならば今日は一人も交代せずに終わるゲームができないかなと思っていました。最後フェルナンジーニョを代えたのは、かなり彼自身疲労していたということ。後は終盤セットプレーになったときにアタリバを入れればもう一つ高さが加わるのでそういう意味で最後、交代しました」
…ということで、おそらく今回もスタメンでの連携を考えて交代を遅らせたように思う。交代1枚目のカードは78分だった。
中谷と交代で入った中山。フェルナンジーニョからパスを受けて、綺麗にスルーパスを通した。この日のフェルナンジーニョの「タッチ&ゴー」は素晴らしかった。
そんなフェルナンジーニョと柳沢はさすがに疲労があったので、林と田原が入る。交代で入った3人で「攻撃的采配」ともとれるが、
中山→ポゼッションを高める
林→運動量、前線の守備
田原→高さで前線でのポストに加え、東京Vのセットプレーでの守備
という意味合いもあったと思う。守備も安定していたので、変に交代させるより現状維持したのが正解だっただろう。
◆次節プレビュー
第17節 vs 鹿島アントラーズ 16(水) 19:00@西京極
土曜日の暫定順位で12位に上がった京都、次の相手は昨シーズンチャンピオンの鹿島だ。鹿島は現在ナビスコもACLもないが、日曜に試合を行うため中2日となる。絶対に京都は走り負けられない戦いになるだろう。
また京都は伝統行事、祇園祭の宵山と日程が当たるようだ。これが西京極の観客動員にどう影響するだろうか。
もし鹿島を叩ければ、折り返し最後の第17節を勝利で締めくくりJ1定着への道が大きく広がるはず。
浦和が土曜日の試合で大分に負けたため、鹿島は京都に勝てば首位が近くなる。気合を入れて臨んで来るだろう。
そしてやはり注目が「柳沢の古巣対決」である。柳沢は現在2試合連続得点、鹿島相手に燃えないわけがないだろう。そして気になるデータとして「今季、柳沢がゴールを決めると負けない」がある。ナビスコ含めて4勝3分け。
ホームだから当然勝ちたいところだが、強豪相手に引き分けでしぶとく勝ち点1を取るのも重要だ。
posted by batistuta |01:10 |
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2008年07月07日
Jリ-グ第15節、京都サンガ(15位)vs大分トリニータ(8位)の試合が、西京極陸上競技場にて行われた。
京都の夏が始まった。京都特有の"盆地気候"による独特の暑さが、両チームを苦しめる。大分は7/2(水)にナビスコカップ、アウェーでFC東京戦を戦った。そのためコンディションは落ちているようで、動きは良くなかった。
試合はほとんどサンガがペースを握る。試合を通じてのシュート数は15-6と、京都が押していた。しかし22分に柳沢のゴールで京都が先制したが、3分後にゴールを奪われて結局同点に終わった。
■プレビュー
ホームの京都、前回とは同じ顔ぶれ。増嶋を右サイドバックに置き、中谷と角田の位置が補完しあう形。
GK 水谷 雄一
DF 増嶋 竜也
大久保裕樹
水本 裕貴
中谷 勇介
MF 佐藤 勇人
シジクレイ
角田 誠
FW 渡邉 大剛
柳沢 敦
フェルナンジーニョ
大分は3-2-3-2の布陣。DF上本大海が出場停止。エジミウソンとダブルボランチを組むホベルトが、試合前の練習中に筋肉系のケガ。藤田がボランチの位置に入り、小林宏之がDFラインに入る。
GK 西川 周作
DF 深谷 友基
森重 真人
藤田 義明
MF 小林 亮
小林 宏之
エジミウソン
金崎 夢生
鈴木 慎吾
FW ウェズレイ
前田 俊介
■両チームの関係
2002年の京都の天皇杯優勝に貢献した鈴木慎吾は、現在大分でキャプテンマークを巻く。しかもこの試合でJ1出場200試合という節目のゲームであったという。そして京都の前半戦のキャプテン、シジクレイはかつて大分でキャプテンだった。
J1での対戦成績は、大分の3勝1分け。京都は相性が悪いようだ。
■前半
京都はこの面子で2試合目。攻撃だけでなく、守備の連携でもかなり不安がある。
序盤、最終ラインが混乱して増嶋がパスミス、ゴールに迫られる場面があったが、失点には繋がらず。増嶋はこの試合では右SB、前節の左SBよりはプレーできている。
勇人はこの暑さでも相変わらずの運動量。
12分、増嶋の縦のボールを、勇人がエリア内で足裏で落とす。フリーになったフェルナンジーニョがワントラップで強烈なシュートを放つもGK西川がセーブした。19分にも中央突破の際のワンツーパスのクサビになったのは勇人だった。
22分、京都に先制点が生まれる。
中央へ下がってきていた大剛が、中谷の競り合いのボールが浮き球になったところを、鋭い反転で前へ運ぶ。最後は大分DF2人を引きつけ、GKがさわれないところへパス。柳沢が身体ごと預けるようなスライディングでゴールに押し込んだ。
しかしここで京都の悪いクセが出た。
3分後の25分に大分が、FKのクロスボールをFW前田がヘディングで軌道変更してゴールに流し込んだ。1-1、同点に。
この直後にもFKがあり、右サイドのライン近くからのボールをニアで前田が合わせたがこれは枠を捉えず。このシーンは両方とも中谷がついていたようだ。少しフリーにしすぎている。
30分、京都も逆襲。フェルナンジーニョが中央からドリブルで持ち込み3人に囲まれながらもスルーパス、柳沢にボールが渡る。DFと大剛が併走する中で、半ばフリーであったためシュートを選択。しかしGK西川の好守に阻まれる。
■後半
流れを変えたい京都は、後半開始時に中谷に代えて中山 博貴を投入。さらに京都が押し気味に試合を進めるが、得点するまでに至らない。
大分は55分に2枚交代カードを切る。小林亮に代えて高橋 大輔、前田 俊介に代えて松橋 優をピッチに送り出す。
しかし大分のペースが大きく変わることはなく66分、京都DFのマーカーの受け渡しミスからウェズレイがフリーに。ペナルティーアークの外あたりからシュートを狙ったが落ちきらず、クロスバーを叩いた。
この後、両チームに得点は生まれず。しかし試合を通じてのシュート数が15対6と京都が勝ったにも関わらず勝ち点差に結びつかなかったことから、試合終了後の西京極は不気味な静寂に包まれていた。
■総括
ネットで色々と見る限り、加藤監督の采配に疑問を呈する方が多いので少し考えてみる。まずは試合後のコメントから(サンガ公式、J's Goalなど参照)
・監督「90分を通じて悪いゲームではなかったと思います」「この試合の前のG大阪戦、清水戦と内容的にはそう悪いゲームではなかったと思います」
<ここ3試合は確かに内容としては悪くはない。同意。
・Q.1人残した交代をしましたが、交代の意図は?
監督「これからスタメンでやっていくだろうというメンバーが揃いましたので、そのメンバーのプレーする時間をなるべく長くできればいいなと思っていました。出来るならば今日は一人も交代せずに終わるゲームができないかなと思っていました。最後フェルナンジーニョを代えたのは、かなり彼自身疲労していたということ。後は終盤セットプレーになったときにアタリバを入れればもう一つ高さが加わるのでそういう意味で最後、交代しました」
<やはり連携が足りないというところが肝、と監督は考えているようだ。ただこの暑さのために、フレッシュな選手を入れて「もう1点」を狙うべきでもあったと思うし、アタリバよりはスピードと運動量のある林 丈統を入れた方が、面白かったという気はする。フェルが疲れていたというのなら尚更。
・Q.引かれた相手に対してどう攻撃しようと思ったのか?
監督「基本的には相手がゴール前に引いたらミドルシュートでラインを引っ張り上げるということが必要だと思います。もうちょっとタイミング早く打てる場面が何回かあったと思いますし、どうしても相手のディフェンダーが目に入ると外側から行こうと、自分のところでボールを取られたくないという気持ちも働いたかなと思いますが。基本的にはサイドから崩すことと、ミドルシュートを打つことが有効な方法と思います」
<後半、中山がシュートをためらった時に「打て!」と指示が飛んでいたよう。角田のミドルの精度もあまり良くなかった。引いて守る大分を攻略しきれなかったところがドローの結果か。
◆大分、引いて守ってアウェーで勝ち点1
この試合、ペースはほとんど京都だった。大分の3-2-3-2、中谷と増嶋の両SBが高い位置を保ち、大分のサイドプレーヤーを守備に意識を持たせる。大分は引いて守るために、攻撃に手数と時間がかかり、セットプレーと個人技頼みになる。
前回の記事「サンガ×EURO2008」でも書いたことだが、現在のサッカーで3バックはかなり少なくなってきている。攻守が分断しがちであるし、前線の攻撃陣の調子で安定しない。また個人技頼みになってしまう。
実際、大分の得点シーンはセットプレーであったし、その直後のチャンスもセットプレー。66分のウェズレイのシーンは、崩したというよりただの京都のミス、そしてウェズレイのギリギリを狙ったシュートという個人技だった。他の攻撃は機能していなかったに等しい。
180cm代の3バックでガッチリと引いて守り、京都の精度を欠くクロスを丁寧に弾き出していった大分。大分のセットプレーからのカウンターで、早く前線に持ち込めなかった京都。
ミッドウィークにアウェーでナビスコカップを戦い、コンディションは決して良くない大分には「アウェーで勝ち点1」は悪くないものだった。逆に京都はこの試合を落とすようでは厳しい。大分は現在ホーム4連勝中、「アウェーで弱い」と言われるが引き分けに持ち込んでいるゲームも少なくない。京都はこの大分の戦い方を見習うべき。
チームとして良かったのは、前線からプレスをかけていたこと。後半からバテるかとも思われたが、極端に運動量が落ちるでもなかった。しかし、相手よりは試合数が少ないわけだから、そういうところでもし負けていたら上位進出は望めない。
◆サンガ選手寸評
水谷 雄一 …安定している。しかし失点はセットプレーからが多いので、ポジショニングやコーチングで防げるものも少なくないはず。
増嶋 竜也 …クロスの精度では平島や角田に劣るように思われる。右CBで見たい。
大久保裕樹 …ウェズレイのマンマークに奔走し評価する声もあるが、個人的には不満。大分のゴールキックが流れて、水谷が取れるボールをクリアしたり(水谷のコーチングミスかもしれないが)。ライン際でのボールセーブをミスして相手にファウルを犯しFKを与えるなどのミスも。
水本 裕貴 …本人も「試合勘がまだまだ」と語っている。しかし大きなミスは少なく安心感はある。
中谷 勇介 …失点につながるセットプレーでの守備はマズい。大分の3-2-3-2を突くため、左サイドで高い位置を保ち試合を優位に進める動きはできていたが…
佐藤 勇人 …今日は豊富な動きの中にもクサビになる動きが見られた。
シジクレイ …中盤底の守備がかなり効いていた。
角田 誠 …右利きのためか、今日の左サイドは向いていないように感じられた。エリア近くでボールを持っても右足に持ち変えるために切り返したりして、攻撃のテンポが崩れる。やはり右サイドバックで見たい。
渡邉 大剛 …アシストは見事。守備に難がある、DFが多くなってきたために前線で起用ということだが、左SBに置いてオーバーラップで攻撃参加が効果的に思うが…
柳沢 敦 …オフ・ザ・ボールの動きは相変わらず見事。しかし、あまり大分のDFが釣られなかった。
フェルナンジーニョ …中断前の京都になかった「タメ」。相手2~3人くらいを平気で引きつけるボールキープ力は素晴らしい。
<番外>
田原 豊 …別メニュー調整をしていたため、ケガをしていると思われるが不明。しかし早くフェルナンジーニョとの共存を見たい。また今日の大分戦では、クロスを上げる機会が多かったため、ターゲットマンが欲しかった。
ケガのためか、手島・平島を最近見ない。徳重も含めてベテランの力も欲しいところ。
次はアウェーで東京ヴェルディ戦。フッキを水本がストップできるか注目。
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2008年07月04日
Jリーグは第14節まで消化しました。京都サンガは、勝ち点17の15位。
勝ち点16の16位神戸から、勝ち点23の6位の柏までダンゴ状態が続いています。まだまだ、どうなるか分かりません。
一方、欧州では6/29にEURO2008が決勝戦、スペインの優勝で幕を閉じました。全試合を観ましたが、ドイツW杯と比べて総じてレベルが高く、見応えのある試合がほとんどでした。
やはり「現在のフットボールの流行」というものがあったと思います。私なりに感じたものですが、簡単にまとめてみたいと思います。
1.全員で守備をし、全員で攻撃
もちろん、以前からある傾向ではあります。ファンタジスタというものが段々と少なくなりました。戦術を遂行するには、守備をしない者・走らない者・フィジカルのない者は淘汰されてきました。"ファンタジスタの抹殺"
ドイツW杯でのジネディーヌ・ジダンはどうか、というと確かにファンタジスタ然とした高いテクニックを持つものの、それ一辺倒ではなくフィジカルも有しています。フランチェスコ・トッティに関しても同様です。
西部謙司さんの分かりやすい例え、現在のチームに必要なのは「一芸、ニ芸のあるハードワーカーを揃える」「テクニシャンがハードワークする」のどちらかだ、というものがありました。
今回のEUROの決勝で言えば前者がドイツ、後者がスペインだったということです。
「全員で攻撃」という意味では、GKエドウィン・ファン・デル・サールの足下の技術の高さから、ピッチ全体でビルドアップができるというのがオランダの強みでした。マンUででもそうですが、GKに一旦戻して再び攻撃を作り直すという光景はよく見られます。
2.フォーメーション
EURO2004王者のギリシャ。おそらくこのチームだけだったでしょう、3バックを用いたのは。3バックにサイドバックが加わって5バックに近い時が多かったです。これが功を奏したかというと「否」です。ギリシャのグループリーグはスウェーデンに2失点、ロシアに1失点、メンバーを落としたスペインに2失点を喫しています。
得点はスペインでの1点のみ。カラグニスのFKに合わせたハリステアスのヘッドのみ、というセットプレーだけのものでした。
…というように、現代のサッカーで3バックは「古い」ものとなっています。トルシエの「フラット3」導入時ですら、もはや古いと言われていたようです(杉本茂樹氏の「4-2-3-1」にありました)。
「守れないのか?」という意味よりも、「一層点が取れなくなる」という意味の方が強く感じます。ギリシャは前回優勝した時でさえ、得点源はセットプレーでした。引きすぎると、かなりカウンターの精度を高めない限りは得点力がかなり落ちます。
チャンピオンズリーグというクラブレベルで見ても、3バックはかなり少ないです。4-3-3、4-2-3-1、4-4-2がほとんどです。一昔前のミランの中盤ダイアモンド型の4-4-2、これを少し守備的に両セントラルMFが下がった4-3-1-2、現在のミランの4-3-2-1(クリスマスツリー型)なども少なくなりました。
EUROで、スイスが第1戦のチェコ戦で見せたような「最終ライン+中盤のライン」の4人×4人の2枚、のような美しい守備ラインはとても印象的でした。「全体をコンパクトに、かつスペースを消す」というのも現在の流れかと思います。
かつてのアルセーヌ・ベンゲルが率いた名古屋グランパスも、4-4-2のコンパクトな陣形をしいており「意識したわけでもないのに」オフサイドを取ることが多かったらしいです(「ベンゲル・ノート」より)。今季のピクシー名古屋は、ベンゲルの影響が少なくないはずです。
引いて守ると自ゴールに近くなり、相手のゴール・危険なセットプレーに繋がりやすくなります。ラインを押し上げ、高い位置でボールを奪い得点に繋げる。
チェコvsポルトガル戦で、チェコは両SBの上がりは少なく、かなり引いて守っていました。しかしこれが裏目に出ていたようです。
そしてFWにも守備が求められます。一番印象的だったのはクロアチアのイヴィツァ・オリッチ。彼の守備でのハードワークはチームに多大な貢献をしていました。
3.サイドバックの重要性
スペインのセルヒオ・ラモス、ドイツのフィリップ・ラーム、ロシアのユーリ・ジルコフ、トルコのハミト・アルティントップ――EURO2008ベスト4のサイドバックたちです。アルティントップは、チームが負傷者まみれになってからはサブリ・サリオールに右SBを任せて中盤をやっていましたが、グループリーグでは右SBとして効果的な働きをしていました。
さて何を言いたいかというと「これも以前からだろう」と言われるかもしれませんが「サイドバックの重要性」です。
優勝したスペインのS・ラモスはほとんどの場面に顔を出していました。スペインの攻撃の時に、スペインの守備の時に、あるいはセンターラインでの右サイドでのビルドアップに…。ドイツは逆にラームが、負傷のためハーフタイムに下がらざるを得なくなり、後半のドイツの攻撃の迫力不足の一因となったと見ています。また大会前にベルント・シュナイダーがいなくなってしまったことで、サイドプレーヤーの人員配置で混迷が見られました。
そして記事で何度か取り上げましたが、クロアチア代表のサイドバック問題。
アーセナルのエドゥアルド・ダ・シウヴァが、今年2月23日のバーミンガム戦で悪質なタックルを受けて大ケガを負い、EUROまでもが絶望になりました。エドゥアルドが挙げたEURO予選10得点は、EURO本大会参加国中で最高の個人得点成績です。そのうちの1得点は、クロアチアホームでのイングランド戦のもの。
そんなストライカーの穴を埋めるべく、クロアチア代表のスラヴェン・ビリッチ監督が考えたのは、攻撃的MF/WGのダニエル・プラニッチを左SBに配すること。これは攻撃面で効果を発揮することもあり、また初戦のオーストリア戦で徹底的に突かれたように「諸刃の剣」でもありました。
しかし個人的なベストマッチに挙げたいクロアチアvsドイツ戦で、プラニッチは積極的に左サイドを攻め上がり1点目を演出しました。
個人的な考えですが、現在の日本代表の攻撃の硬直化にもSBの人材不足が考えられます。内田はクラブでの好調な動きが出来ておらず(連携やフィットしているかの問題もあるかとは思いますが)、内田を右に置くために本職ではない左SBに置かれて力を発揮できない駒野。浦和に復帰していた三都主は今季絶望(岡田監督に招集する意思があったかは分かりませんが…)。加地・坪井は代表引退。
今のところ期待できるのは長友ですが、これまた負傷に悩まされています。
例えばアーセナルなどでは、右サイドでエマニュエル・エブエ&バカリ・サニャという「ダブル・サイドバック」と言っても良いくらいの機動力を持ったサイドラインを形成したりしています。
4.FWの決定力
これも当たり前のことですが、FW1人や2人だけで得点できるというようなことは稀です。よほど相手と実力差がないとなかなか難しいことだと思います。
ハイライトで見ると錯覚してしまいますが、やはり得点に至るまでの「流れを作る」こと、そしてそれを最後に決めきれるかということだと思います。今回のEUROで、そのように「独力で決める」というシーンは少なかったように感じました。
日本代表でよく言われる「決定力不足」ですが、FWの決定力うんぬんというよりは(もちろんイージーで外す時も多々ありますが…)、それまでの「流れ」そしてチャンスを作り上げることが必要だと思います。その例の一つが、サイドバックの重要性だったりすると思います。
■上記を考えつつ、サンガを考える。
「EUROを見た上でサンガも好き」でないと、以降のことは「何のこっちゃ」となるかもしれません。「サンガと欧州トップレベルを比べるな」とか「机上の空論」と言われるかもしれません。ファンの戯言、と思って気楽に読んで(読み流して)下さい。
┏━┳━┳━━━┳━┳━┓
┃□┃□┗━━━┛□┃□┃
┃□┃□□□11□□□┃□┃ 11 田原 豊
┃□┗━━━━━━━┛□┃ 10 柳沢 敦
┃□□□□□□□□□□□┃ 09 フェルナンジーニョ
┃■08■■■09■■■10■┃ 08 徳重 隆明
┃■■■■■■■■■■■┃ 07 シジクレイ
┃■■■■■■■■■■■┃ 06 佐藤 勇人
┣━━━━━━━07━━━┫ 05 角田 誠
┃■■■06■■■■■■■┃ 04 増嶋 竜也
┃■■■■■■■■■■■┃ 03 水本 裕貴
┃□02□□□□□□□05□┃ 02 渡邉 大剛
┃□□□□□□□□□□□┃ 01 水谷 雄一
┃□┏━━03━04━━┓□┃
┃□┃□□□□□□□┃□┃
┃□┃□┏━━━┓□┃□┃
┗━┻━┻━01━┻━┻━┛
まずフォーメーションは4-2-3-1。イメージするのはオランダ代表です。
大剛がたまに3トップ右に置かれることがありますが、やはり左SBで起用したいところ。これは「3.サイドバックの重要性」に関連しています。オランダの左SBジョバンニ・ファン・ブロンクホルストのように、豊富な運動量で攻守に貢献してもらいたい。
3トップの右に位置することが多い柳沢は、4-2-3-1の「3の右」。ディルク・カイトのように運動量+守備面で、対面する相手のサイドバックを封じながらも、巧みなオフ・ザ・ボールの動きでチャンスメイク。
「シジクレイ=ボランチ」は今まで何度も言ってきましたが、最近は「2ボランチにしても良いんじゃないか?」という考えがあります。というのは4-3-3(4-1-2-3)の1ボランチにすると、守備で下がった時に最終ラインに吸収されがちです。サイドからのクロスボールに強くなるのは良いですが、奪った後のカウンターに持ち込むスピードが遅く、攻撃のテンポアップが重く感じます。
またゴールキックは基本的に田原に当てる戦術です。しかしこれをシジクレイに切り替えます。勇人が少し下がり目で待機し、シジクレイの競り合いのルーズボールを拾う、あるいは相手に奪われた時の逆襲に備えます。そして田原がシジクレイに任せて前線に張ることで、運動量が減り他に守備などで使うことができます。
大久保がCBで使われたこの2試合ですが、やはり水本と増嶋を組ませたCBの方が良い気がします。増嶋の左SBもあまり芳しくなかった。利き足が右である上、サイドバックでの守備・攻撃参加に慣れていない。本職の手島和希に任せる手もあるが、やはり大剛をファーストチョイスに推したい。
CBで左・水本、右・増嶋がおそらくベスト。もし増嶋をSBで使うなら右で、左サイドで大剛に攻め上がらせた上での守備のバランサーとしての起用が良いかと思います。そしてもちろんロングスローの時は前線に。
右サイドのスタメンとしてファーストチョイスとしては、角田誠をやはり薦めたい。前半戦は平島崇の後塵を拝したが、ここ2試合G大阪戦の序盤でのオーバーラップ、そして清水戦での幾多のアーリークロス、エグってのクロスと好機を演出しました。
フェルナンジーニョ。上の図ではトップ下の位置に配し、左を徳重に任せました。フェルナンジーニョを左に配し、アタリバor中山をトップ下に置いてポゼッションを高めるという考え方もできます。
今までのサンガの攻撃において、バイタルエリアでのボールキープが少なかったように思えます。
バイタルエリアとは:
1.相手のペナルティーエリアの中でゴール幅と同じ幅のエリアの事。ペナルティアーク付近のペナルティエリアの正面ライン(幅40mくらい)から少し外側のエリア。
2.DFとMFの間のスペースのこと。ペナルティアーク周辺のDFラインとMF(セントラルMF・守備的MF)の間のスペース。
田原が下がってポストプレーで受けるは良いが、その後の展開に乏しかった。周りの押し上げであったり、サポートであったり。もっと田原が相手ペナルティエリア内でボールを持てるようになれば面白いことになるのでは、と思っています。
その田原。今までのJ1での成績よりは、良いペースでゴールを積み上げてはいるものの(J2で量産、が多い)、今以上の得点をやはり期待してしまいます。「難しいゴールほどよく決める」とは加藤監督の弁ですが、清水戦のようにイージーショット(GKとの1vs1など)もしっかりと決めていってほしい。
さて、よくよく見ると現在のサンガのスターティングは昨季とは過半数、いやそれ以上の入れ替えぶりです。いくら実力者を引き入れたといっても連携ゼロスタートはなかなか厳しいです。
負けが続いて、確かに「気持ち見せろ」とは私も、そしてサポの皆さんも言いたいところでしょう。とは言っても実際は「気持ちと連携が空回り」している状態なのかもしれませんね。
今考えると、やはり第7節のアルビレックス新潟からオカシくなりました。しかし第14節清水戦ではシュート数16本と、かなり増えました。その中にはもちろん決めなきゃいけないものが多かったのも事実です(田原…)。
中位がダンゴだからこそ、まだまだ巻き返せます。選手は揃っています。今後のサンガの巻き返しに期待したいですね。相手に引かず、全員守備・全員攻撃の気持ちで戦ってほしいです。
スペインがEUROで優勝したのは、テクニシャン揃いだったからではありません。全員で結束して、強い気持ちを持って、相手に走り勝ったからです。
清水戦のフェルナンジーニョのゴールの時の雰囲気の良さは、TV画面越しにもよく伝わりました。サンガの選手たちに、もっともっと頑張ってもらいたいです。そしてその応援も惜しみません!
posted by batistuta |01:09 |
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2008年06月30日
EURO2008の決勝戦、ドイツvsスペインの試合がエルンスト・ハッペル・シュタディオンにて行われた。
立ち上がりでカタさが見られたスペインイレブン。しかしその時間帯にドイツが仕掛けることができず。徐々にスペインがペースを掴むと33分、チャビのスルーパスにF・トーレスが反応し見事に流し込んだ。
反撃を試みるドイツだが、ラームとバラックという攻撃のキーマンが前半終了間際に次々と負傷。交代策が功を奏さないまま時が過ぎ、終盤のパワープレーも、スペインが落ち着いて対処して1-0で逃げ切った。
スペインが11大会・44年ぶり2度目のアンリ・ドロネー杯獲得に至った。
■プレビュー
ドイツは、肋骨骨折のフリングスが出場。コルセット・痛み止めでの出場。バラックは右足のふくらはぎの筋肉を痛めて練習を休んでいたが、スタメン出場を果たす。
GK イェンス・レーマン
DF フィリップ・ラーム
クリストフ・メッツェルダー
ペア・メルテザッカー
アルネ・フリードリッヒ
MF トルステン・フリンクス
トマス・ヒツルスペルガー
ルカス・ポドルスキ
ミヒャエル・バラック
バスティアン・シュヴァインシュタイガー
FW ミロスラフ・クローゼ
スペインは、準決勝のロシア戦でFKを蹴った際に右太ももを負傷したダビド・ビージャが欠場することに。EURO本大会になってから4-4-2(or4-1-3-2)で順調に勝ってきたが、ここで「試合開始時から」では初めてのクアトロ・フゴーネス(チャビ、セスク、イニエスタ、シルバの4人を置く攻撃的な布陣)を含む4-1-4-1で挑む。
GK イケル・カシージャス
DF ホアン・カプデビーラ
カルロス・マルチェーナ
カルラス・プジョル
セルヒオ・ラモス
MF マルコス・センナ
アンドレス・イニエスタ
チャビ
フランセスク・ファブレガス
ダビド・シルバ
FW フェルナンド・トーレス
■動きがカタイスペイン
決勝のキックオフ――スペインの動きが、いきなりカタイ。
S・ラモスからプジョルへの不用意なパスを、クローゼがインターセプトして一気に持ち込む。ここはプジョルが何とかクリアして難を逃れる。
試合開始して10分ほど、スペインのパスがうまく繋がらず「らしくない」印象を与えた。しかしドイツも慎重なゲームの入りか、仕掛けていく風でもない。
すると13分、チャビがコンパクトな振り足で左前方にパスを通すとイニエスタへ。イニエスタの中央へのパスが、DFメッツェルダーに当たりあわやオウンゴール。GKレーマンが掻き出した。
スペインは徐々に、前線のF・トーレスにパスが繋がるようになり、またプレースキックのチャンスを得ていく。しかし高さのあるドイツディフェンスを攻めあぐね、CKもショートコーナーを選択するなど、真っ向からの勝負は控える。
22分、右サイドの深いスペースへ進出したセスクが、後ろのS・ラモスに戻す。S・ラモスのクロスにF・トーレスがヘディングで合わせるも左ポストに嫌われる。メッツェルダー・メルテザッカーというドイツのCBコンビに身長で劣るF・トーレスだが、比類なきジャンプ力とタイミングの良さで先に合わせる技術が高い。
ドイツもここで反撃。左CKを一度弾かれるものの、再び左サイドからクロス。ファーサイドでクローゼが頭で折り返すと、バラックがボレーシュート!しかしS・ラモスがシュートコースに入りブロック。
そのままスペインがカウンターへ。F・トーレスが、身体を寄せるヒツルスペルガーを弾き飛ばし、左サイドを疾風の如く突き抜ける。ボールを奪われGKへバックパスされるが、それをも追いかけプレッシャーをかけて、スローインを獲得する。
F・トーレスのハードワークを厭わない姿勢が、チームを鼓舞する。
■ゴールシーン詳細
さて33分のゴールシーン。決勝での唯一の得点なので、詳細を記すことにする。
一行で書くと「チャビのスルーパスにF・トーレスが反応し見事に流し込んだ」という冒頭の簡単なまとめになる。その前の動きから。
センターサークル付近でセンナがボールを持つ。少々前がかりか、センナがボールを持ったのが気になったかは分からないが、フリングスとヒツルスペルガーのダブルボランチの2人共が少し上がった状態に。
センナはそれを見逃さずに、スペインの最終ラインとボランチの間にフリーの状態でいたチャビへパス。ダブルボランチは慌てて戻るが、チャビの流れは、水が流れるようだった。チャビは左足で軽く止めながら、反時計回りに半身捻り、右足でそのまま前線へパス。
ラームとメッツェルダーに挟まれていたF・トーレス。後ろからのボールをワンタッチでコントロールし、ラームに前に入られたものの、右側から驚異的なスプリント能力で追い抜く。GKレーマンは悪くない飛び出しだったが、F・トーレスの前では闘牛にすぎなかった。
F・トーレスは右足で軽く浮かせて、GKレーマンの身体をギリギリ越えてゴールの左隅を狙うという、絶妙なコントロールショットを見せた。
「アウェーで得点力が落ちる」との評価もあるF・トーレス。このエルンスト・ハッペル・シュタディオンは試合の進行上、スペインは決勝トーナメントを、全てこの会場で戦った。F・トーレスにとっては「ホーム」になったか。
■ドイツに立ちはだかるトラブル
ドイツは逆転できる強い気持ちを持ったチームだ。しかし、攻撃のキーマンとなりうる2人がアクシデントに見舞われる。
競り合いでセンナとバッティング(頭同士がぶつかる)したバラックが右目尻を切ってしまった。一度止血したものの、再度治療を命じられるなど集中できない状態になった。実際、これ以降のバラックは精彩を欠いていた。
そして左SBのフィリップ・ラーム。
後半開始時にマルセル・ヤンゼンを投入したレヴ監督。勝負するならフリッツでは、とも思ったがラームが足に裂傷を負ったとのことだった。前半のラームは左サイドでの攻撃参加に積極的で、後半にも期待できたのだが…。
代わったヤンゼンも仕掛けてはいったものの、ヤンゼンへ通すパスが失敗続きでチャンスを潰してしまっていた。
それでも59分、左サイドの深い位置のライン際でプジョルとボールを競り合い、ヤンゼンが勝利。クロスを上げ、シュヴァインシュタイガーが落とした。しかしこのボールに変な回転がかかってしまっており、バラックが合わせるも、うまくミートできなかった。
■ドイツの交代策
局面打開を図るレヴ監督は不調だったゴメスではなく、FWケヴィン・クラニーを先にピッチへ。しかしこれが裏目に出る。クラニーは大舞台に慣れていないのが明らかでボールが、そして地に足につかない。
シュヴァインシュタイガーのスルーパスに反応したものの、クラニーはトラップミス。その直後、左サイドのバラックのクロスでは、クラニーはオフサイド。
終了間際の91分には、右サイドへ流れていたクラニーがクロスを送る場面があったが、ゴール前を見ずに蹴っているように見えた。ボールは大きくファーサイドへ流れてしまった。
結果論だが79分に投入したゴメスを、クラニーより先に入れていたら展開が変わったかもしれない。スペイン生まれのゴメスの方が、モチベーションは高かったはずだ。今大会不調を最後の試合で晴らすこともできた。
■カタイ、アラゴネス監督の交代策
前の試合で早めに交代カードを3枚使いきった強気の采配を見せたスペインのアラゴネス監督だが、この決勝戦では慎重だった。
1枚目は63分にセスクを下げてシャビ・アロンソ。4-2-3-1にすることで守備の安定を図る。さらにシルバを下げて、サンティアゴ・カソルラを投入。78分にはF・トーレスを下げてグイーサを投入。短い時間で結果を出せるストライカーを置いて、ドイツに