2008年04月13日
Jリーグ第6節、京都サンガvsヴィッセル神戸の試合が西京極で行われた。
京都は昨季得点王パウリーニョ、CB手島をケガで欠き、神戸も日本代表FW大久保を出場停止、レアンドロをケガで欠く。
前半4分、神戸のGK榎本がバックパスの処理を誤り、詰めていたFW田原に決められてしまう。18分には佐藤勇人が高く上げたボールを柳沢が競り、ルーズボールをまたも田原が押し込んで2点目。
後半77分の神戸のCK、こぼれ球を石櫃が強烈に叩き込むも、そのまま京都が守りきり2-1で勝利した。
■プレビュー
前々節の柏戦同様、エレベーターチーム同士の久々の対戦。2003年11月21日の西京極以来の対戦となったこのカード。5年ぶりの関西ダービーだ。
また京都はイベント「プレミアムマッチ」を開催し、14109人を動員した。ちなみに満席は20000人。同日開催の埼玉スタジアムが55000人を集めているのを聞くと、浦和サポの凄さが改めて分かる。
京都のメンバーはパウリーニョが引き続きケガで欠場中。手島 和希が前節の川崎戦で負傷したためこの日は欠場。森岡かと思われたが、角田をスタメン起用。
GK 平井 直人
DF 平島 崇
増嶋 竜也
角田 誠
渡邉 大剛
MF シジクレイ
アタリバ
佐藤 勇人
FW 柳沢 敦
徳重 隆明
田原 豊
アウェーの神戸はレアンドロをケガ、大久保がカード累積のため出場停止。トップ下のボッティがFWに入った。
この2チームには元・在籍選手が絡み合っていた。シジクレイは'01-'03年に神戸に在籍、DFながら6ゴールを挙げている。アタリバも2002年に半年ほど在籍。
神戸の朴康造は'98年に京都に在籍していたが解雇。リヴェンジなるか。
■まさかの先制点
この日の京都は曇り空だったが、青天の霹靂が訪れた。神戸DF北本のバックパスを何とGK榎本がミスキック。田原がこれを奪い決めた。1-0。気を抜かずしっかり距離を詰めていた田原は見事。そして1対1になって、狭く難しいニアスペースに蹴りこむところが田原らしい。
この日は両チームとも中盤から積極的にプレスを仕掛けていく。そんな中、京都が素晴らしいパスワークを披露。15分、左サイドの渡邉 大剛からスタートし、柳沢→勇人→アタリバ→柳沢→平島と右サイドへ繋ぐ。パスを渡した柳沢と入れ替わるようにワンドリブルした平島は左足で虹を描くようなクロス。ゴール前に陣取る田原を超えてフリーの徳重に!しかしこれをフカしてしまう。両手をピッチに叩きつけて悔しがる徳重。
しかしすぐに好機はやってきた。センターラインから勇人が高くパスを上げる。エリア内で柳沢と北本が競り合う。弾んだボールを北本が見失ったが、柳沢はもつれ合いながらも、巧みにヒールでボールを残してお膳立て。そこに飛び込んできたのは田原!豪快に決めてみせ、この日2得点目を挙げた。
2点リードで余裕が生まれたか、京都のパスワークがさらにスムーズになる。失点した神戸は、早くも前半36分に鈴木 規郎を投入。
■守りに入らない京都 中山を投入
前半が終了し2点リードという安全圏ではあるが、加藤 久監督は守りに入らない。角田に代えて中山 博貴をピッチに送り出す。神戸は前半終了間際に芝に足をとられて負傷した朴 康造が須藤 大輔と交代。須藤は'07年ナビスコカップの得点王だ。
後半開始後、神戸が攻勢をかける。50分、左サイドを突破した古賀 誠史がクロス。シジクレイがヘッドで弾くと、ボールは逆サイドへ。高く浮いたボールを胸トラップで処理した石櫃はそのままボレーでシュートを放つ。するとGK平井がファインセーブ!これにはヴィッセルサポーターも思わず拍手を送っていた。
GK平井のセーブが続く。52分、須藤が狙ったシュートは、ディフェンスに来たシジクレイの股を抜きGKからは死角になっていたが、これも平井は反応。68分も、右サイドから石櫃がアーリークロス。GKとDFの間の絶妙なところに放り込んできたが、須藤のシュートをまたも平井がセーブ。今日は大当たりの日のようだ。
しかし須藤が入ってからボッティがチャンスメイクに徹するようになると、神戸にも好機が出てくる。左サイドへ展開して古賀がうまくCKを得た。そのままキッカーは古賀。弾かれたが中央へ転がったボールを、飛び込んでゴールに強烈に叩き込んだのは石櫃!再三右サイドからチャンスを作り、前線にも顔を出していたSBだった。この強烈なシュートにはさすがの平井も一歩も動けず。2-1と1点差に迫る神戸。
83分、京都の中山のスルーパスに抜け出したのは田原。DFが左からは迫ってはいるが、1点目に近いシチュエーション…だったが疲労か力みか、ゴール左へボテボテに転がっていくミスキックだった。
さらに85分、右サイドの深い位置からのFKに田原がハーフボレーで合わせたが、ボールの下を蹴ってしまい大きくフカしてしまった。
90分、京都ゴール前でファウル。神戸が絶好の位置でFKを得た。蹴るのは「ノリカル」鈴木 規郎。”ロベカル”ことロベルト・カルロスをもじった愛称のレフティーモンスター鈴木。2日の千葉戦で見せた衝撃の25mFK弾の再現を狙う。壁の右を狙ったが、何と味方の石櫃に当たってしまい、枠を逸れてしまった。
柳沢に代えて森岡を投入し、守備のバランスを図った京都がこのまま2-1で逃げ切った。
■MOM 田原 豊
強力なフィジカルでポストプレーをこなし、ロングボールを懐に収める。またディフェンスのファールも誘う。その高さで攻守のセットプレーに貢献し、柳沢を師匠にオフ・ザ・ボールの動きも身につけてきた。53分にはスルーを見せ、勇人のシュートシーンを演出。一度日本代表に、という声も上がっているようだ。
ただ、スタミナ面に難があると言われており、2試合フル出場したとはいえ、まだ様子を見なければといったところだろう。また3点目を決めきれなかったのも惜しいところ。これは「次へのお楽しみ」としたい。
■総括
京都は序盤から全選手が良い動きを見せ、安定感があった。前線からきっちり守備をし、セカンドボールもしっかり食らいつく。ライン際のルーズボールも柳沢や林といった攻撃陣が、倒れこみながらもしっかり最後まで追うシーンが多く見られた。FW林は地味ながらも、豊富な運動量で攻守に貢献している。アタリバはパスコースを消す守備で、中盤にフィルターを作った。
昨季得点王のパウリーニョを欠く時があっても、公式戦9試合戦って無得点試合が1試合しかないのも良い。2試合連続で3失点を喫した時もあったが、その後は修正できている。クロスを極力上げさせず、上がっても最終ラインにカヴァーに入る鬼神シジクレイの頭がことごとく弾き返す。
リーグ戦第6節を終了し、5位に浮上。16(水)は駒場スタジアムに乗り込んでのナビスコカップ第3節。ホームで首位鹿島を倒し、強さを取り戻した浦和相手にどこまで戦えるか。即完売した駒場はおそらく真っ赤に染め上げられるだろう。私もそこへ乗り込み、是非勝利の美酒を浴びるべく応援する。
チャレンジャー京都の挑戦はまだまだ続く――
posted by batistuta |20:30 |
京都サンガ |
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2008年04月13日
セリエA第33節、ユヴェントス対ミランの試合がトリノのスタディオ・オリンピコで行われた。デル・ピエロの先制弾、インザーギの2得点、サリハミジッチが詰めて得点と、シーソーゲームの様相を呈したが、65分にボネーラがレッドカードで退場し流れがユヴェントスに。78分にまたもやサリハミジッチが得点を挙げて、ユーヴェが3-2で逆転勝利を果たした。
チャンピオンズリーグ出場権の4位を目指すミランにはあまりにも痛い敗戦。一時リードを奪っていただけに悔しさが残るものとなった。暫定5位ではあるが、4位フィオレンティーナ、6位サンプドリア、7位ウディネーゼが日曜に試合を控えるため、さらに順位を落とす可能性がある。インテルとのミラノダービーを残すミラン、チャンピオンズリーグどころか5・6位のUEFAカップ出場権も危うくなってきた。
■プレビュー
現地TVではこの対戦カードのOBと言える、ジャンルカ・ヴィアッリとズボニミール・ボバンがゲスト解説者が登場。
3位のユーヴェは、2位ローマとも4位フィオレンティーナとも勝ち点が少し離れており3位確定といった状況か。この日の欠場メンバーは、前節のパレルモ戦で頭部を負傷し退場したネドヴェド。その左サイドの穴を埋めるのは、ユーティリティプレイヤーのハサン・サリハミジッチ。右サイドが主戦場だが、左も担当できる。
デル・ピエロは前節のパレルモ戦で、ユーヴェ歴代出場記録を塗り替え更新中。ブッフォンはセリエA出場記録350試合を達成した。
アウェーの5位ミランはアレシャンドレ・パト、マッシモ・オッド、マレク・ヤンクロフスキを欠く苦しい台所事情。今季は選手層が厚くないだけに一層深刻だ。また高齢化が激しいために、控えに期待できるものが少ない。加えてアレッサンドロ・ネスタ、カハ・カラーゼを出場停止で欠場。CBマルディーニの相棒には、ダリオ・シミッチが登場。
■前半 シーソーゲーム
序盤から高い最終ラインを保ち、インザーギを次々とオフサイドトラップにかけるユーヴェ守備陣。攻撃陣もそれに早速応えた。11分、中央でクサビとなったトレゼゲが、右サイドのカモラネージに流す。トレゼゲを追い越すように、ボールニアの右サイドに流れてきたデル・ピエロへボールが渡る。巧みに右足でファーサイドへ流し込むデル・ピエロ。GKカラッチが触れない絶妙なシュートコースでサイドネットを揺らした。1-0、ユーヴェが先制した。
得点直後には失点が多い。ミランはもちろんここを狙う。カウンターを仕掛け、左サイドのオープンスペースにSBファヴァッリが追いつき、中央へクロス。フリーでインザーギがニアで合わせたが、ゴール左へ逸れる。今日のインザーギの動きは悪くない。得点の香りがする。
すると直後の13分、ユーヴェの攻撃を防ぎマルディーニがセードルフへ。優しく戻すとピルロが前線左サイドへ。今度はファヴァッリではなくカカーが走りこんだ。カヴァーに来たキエッリーニと対峙すると、フェイントを入れつつ左へワンドリブル。絶妙のクロスを送ると、「点で」合わせた"ピッポ"インザーギがゴール!ポジショニングの妙だ。そしていつも通り、喜びを爆発させクルヴァ前を疾走する。
※クルヴァ:ゴール裏の熱狂的サポーター席
その後は両者譲らない展開だったが36分、右サイドのCKを得たミラン。弾かれ、また弾かれたところを拾ったのはボネーラ。中央のアンブロジーニに預けるとゴール前へダッシュ。すかさずユーヴェは最終ラインを押し上げるが、ギリギリのところでアンブロジーニがフワリと浮かせてボネーラへ送る。飛び出したブッフォン、しかしボネーラはマイナス気味に左へ折り返し、詰めたのはインザーギ!無人のゴールに押し込んでこの日2得点目を挙げた。
ただ気になったのが、インザーギは明らかにオフサイドポジションだったこと。ボネーラはユーヴェDFラインを入れ替わる様に飛び出したのでオフサイドではないのは明白だった。2~3人残っていたミランのプレイヤーは「攻撃に加わる意思がなければ」問題はないのだが、インザーギはボネーラが受け取った瞬間に反転している。
このままミランリードで前半終了かと思われた44分のユーヴェの攻撃。混戦になった右サイドからカモラネージが中央へクロスを送る。ほとんどの時間消えていたトレゼゲがヘッドで合わせるとGKカラッチが弾く。そこをトレゼゲの左後ろから来ていたサリハミジッチが足を出し、ミランゴールに押し込んだ。2-2、同点!
■後半 ボネーラの退場、そして
セリエを代表する強豪チームの試合はシーソーゲームとなり、2-2で後半を迎えることになった。前半終了間際にカカーとの接触で足を痛めたレグロッターリエが下がり、ステンダルドが入る。
ユーヴェの中盤に君臨していたのはモモ・シソコ。中盤のフィルター役となり、ミランの攻撃の眼を潰していった。しかしこのシソコが攻撃でも貢献する。右サイドで巧みにファヴァッリをかわすと中央へクロス。入ってきたステンダルドにドンピシャかと思ったが、ボネーラがヘッドで軌道を変えていたために、ミートしなかった。
65分、転換点が訪れる。シソコがボールを持ったところで、アフター気味にボネーラがタックル。足裏がシソコのふくらはぎに突き刺さり、主審はレッドカードを提示。ボネーラは退場に追い込まれた。思わぬ展開にインザーギを下げてカフーを投入するアンチェロッティ監督。3バックにしてリスクを負うよりは、4バックをキープした方が得策と考えたのだろう。
しかしこれが裏目に出る。78分、右スペースに展開されたボールにグリゲラとマルディーニが競り合う。マルディーニのファウルが宣告された。絶好のポジションからFKを蹴るのはカモラネージ。エリア内でカフーを完全に振り切ったサリハミジッチがクロスに飛び込み頭で合わせた。3-2、ユーヴェが逆転を果たす!
焦るアンチェロッティ。ガットゥーゾに代えてジラルディーノ投入は分かるが、何とピルロに代えてブロッキをピッチに送り出した。対するユーヴェのラニエリ監督はカモラネージを下げてノチェリーノを投入し、逃げ切りに入る。
ロスタイムは5分。94分に自陣でカカーがインターセプト。セードルフを使ってワンツーで抜け出し、右サイドを突破。再びこのコンビでワンツー、そしてニアサイドへ入ってきたジラルディーノへラストパス。しかしコントロールミスで懐に収められなかったジラルディーノはチャンスを逃してしまった。
そして右サイド45度のあたりで最後のFKを得たミラン。時間はもうない。GKカラッチも前線へ挙がる。しかしプレースキッカーのピルロはすでにピッチにいない。セードルフが蹴るものの、弾き出されゲームオーバー。3-2でユーヴェが激戦を制した。
■MOM カモラネージ
Man Of the Match、このゲームのMVPは2得点のサリハミジッチ…ではなく3得点全てでアシスト(2点目はトレゼゲが触ったが)をしたマウロ・カモラネージを挙げる。浮かせたパスもグラウンダーパスも、「合わせるだけ」というフィニッシャーに優しいパスを供給し続け、中盤での守備も厭わない。22日のインテル戦同様、この試合でも豊富な運動量と高いクロスの技術で勝利に貢献した。
■総括
一昔前に比べれば地味な顔ぶれかもしれないが、堅実な試合運びとラニエリ監督の采配でセリエAの上位に戻ってきているユヴェントス。今夏のさらなる補強で来季のセリエA、そしてチャンピオンズリーグを面白くしてくれるはずだ。
ネドヴェドの穴をキッチリ埋めてみせたサリハミジッチ。デル・ピエロも左右サイドに顔を出し、先制弾を決めた。彼の「フォア・ザ・チーム」の精神が、ユヴェントスの強さを際立たせている。
一方のミランは、インザーギの復調が救いではあるが時期的に遅すぎる。注目したのは「碧眼の防人」ダリオ・シミッチだ。今日はカウンターをストップしたり、良いカヴァーリングなど好守を見せていた、出場機会の少なさから移籍を志願している時もあった。現在32歳、今夏のEURO2008ではクロアチア代表の不動のCBとしてチームを牽引する。トゥドールのように母国クラブへ戻る道を選ぶのかミラン残留か。契約は来季いっぱい。
途中交代で入ったカフーは確かに良い動きを見せてはいたものの、「常勝」を目指すには心許ない。やはり高齢化が激しい最終ラインのテコ入れをどうするかが、今夏の移籍市場のポイントだろう。
攻撃面で、控えに流れを変えられる選手が少ないのも現在のミランの弱みか。ピルロを下げてブロッキというアンチェロッティ采配に疑問が残るが、可能性のあるグルキュフが伸び悩みのため難しいところだろう。
またロナウジーニョがミラン確定か、という報道が最近活発化している。「総入れ替え」が話題だが、やはり入れ替えると連携から何からやり直す必要が出るため、「どの位選手を入れ替えるか」という「度合い」も重要になってくるのではないか。
そしてカップ戦出場権の順位である。現在UEFAカップでベスト4に進んだフィオレンティーナが4位で踏ん張っており、ウディネーゼがここ5戦で3勝2分、サンプドリアが4勝1分と、調子を上げている。20日にはこのウディネーゼとサンプドリアの直接対決を控えている。
ミランは5月4日にミラノダービーを残しており、苦しい状況。チャンピオンズリーグどころか5・6位のUEFAカップ出場権も危うくなってきた。昨年王者はクラブワールドカップを制したが、セリエAでは失意のシーズンに終わる可能性も大きい。
posted by batistuta |14:35 |
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