2008年10月16日
日本の80%は優しさで出来ている 日本vsUAE
日本の優しさアゲイン、主審の優しさプラス 日本vsウズベキスタン
アジア最終予選の初戦で2連敗したUAEを相手に引き分け。“仮想・韓国”を演じた挙句、引き分けに持ち込ませる優しさ。韓国はそんなことはお構いなしに4-1でUAEを粉砕。
同じく開幕2連敗、そしてグループ1でFIFAランキング最高位の日本とアウェーで戦う最悪の展開のウズベキスタン。ここを叩けば、今後のグループリーグでウズベキスタンは自信も意欲も失うはずだった。しかしドロー。
優しい日本はとどめを刺せない。
「峰打ちじゃ」
■欧州大好き 岡田監督
「日本はストライカーが少ない→でもその代わり、中盤に才能ある選手が豊富→何かEURO2008のスペイン参考にするの良くない?」
こんな流れかは分からないが、ウルグアイ戦で4-1-4-1システムを試して、阿部や初招集の青木にワンボランチをさせて守備のバランスを欠いていた。
4-2-3-1を試してみるが、日本のFWがワントップに向いていないのか、戦術がまだ浸透していないのか。闘莉王が積極的に上がるために、ウズベキスタン戦での左SB阿部はオーバーラップを抑えているようにも思えた。もちろん最終ラインのカヴァーリングのためだ。
ワントップにボールが収まったところに、ダブルボランチの一角なりサイドバックが機を見て上がるのが定石かと思うが、何だかしっくり来ない。
「バルセロナは得意なパス・サッカーをうまく遂行するため、芝を短くして、前もってピッチに水をまく。そうするとボールスピードが増す」
やり慣れているカンプ・ノウ(バルサのホーム・スタジアム)で、短い芝・水まきに慣れていれば、相手も戸惑うし自分たちはやりやすい。
しかし岡田ジャパンは、ウズベキスタンとの決戦の地、埼玉スタジアムでリハーサルを行わず、UAE戦は新潟ビッグスワンで「興行」を行った。
結果はどうなったか?
「(前半にミスが多かった理由は)単純に技術的なミス。ピッチが濡れていてパスがすごく速くなっていたので」(遠藤保仁)
「下がぬれていて、スリッピーな感じ。僕自身はやりやすかったけど、技術的にはミスも多かった」(長谷部誠)
ホームなのに、それを生かせない自爆策。
皮肉にも、ボールが走って足が届いたのはシャツキフで、届かなかったのは香川だった。
■負けたら辞任、引き分けなら…?
岡田監督、次のカタール戦負けたら辞任(スポーツ報知)
もしこのまま引き分け続きでズルズル行くのなら辞めない、ということだろうか。
またこんな報道も。
岡田監督の予選中解任なし!犬飼会長が明言(サンスポ)
「サッカー番長」で杉山茂樹氏が書いていたが、オシムが病に倒れた際、なぜあんなに監督選びを急ぐ必要があったのか。世界レベルの監督はリストアップされることもなく、「岡田しかいない」という川渕(元)キャプテンの鶴の一声で決まった。
ドイツで全敗しても、北京で全敗しても、監督のクビは飛ぶがJFAは痛くも痒くもない。ジーコに年間3億近く払うくらいなら、自分らの懐に入れた方がいいもんね、ということだろうか。
犬飼会長は「試合の時はジャージよりスーツ着用!」とどうでもいいところに口を出し、「日本代表はもっとエンターテインメントにならないといかん」と練習の非公開を禁じていたが、ウズベキスタン戦直前は何事もなく非公開練習。
JFAは自分たちで岡田監督を選んだ手前、すぐにクビを切ることは自らの非を認めること。なので「予選中の解任はない!」と断言できる。
2002年のワールドカップ本大会では、決勝トーナメント進出を決めた(もちろんホーム開催ということもあったが)。それ以上の目標を定めるなら長期的な視野で監督を選ぶことも必要だが、手短な人材を選んだ。
欧州サッカーでは良い監督に相応の給料で招聘し、良い成績を保っているクラブは沢山ある。不甲斐ないとすぐに切る(早すぎるところもあるが)。こういうところは何故か参考にしない。
■支持者はどこにいる?
岡田監督は「本大会ベスト4は韓国もできたから、我々もできる」と力強く語るが、日本代表サポーターの何人がこれを支持しているだろう?
現在ネット掲示板などを見る限り、ファンやサポーターから「岡田擁護」の意見は聞こえてこない。試合内容は乏しく、興奮するところが皆無という否定的なものばかり。フジTV「すぽると」の電話アンケートでは、「岡田ジャパンの試合内容に不満」が80%もあった。
そして昨日の視聴率リサーチでは、「爆笑レッドカーペット」にすら劣っていたという。
試合後に質問するメディアと選手のやりとりは、
Q.「ホームで引き分けでしたが?」
A.「勝ちたかったですね」
Q.「次戦に向けて一言」
A.「しっかりと勝ちたいと思います」
と単調なもの。
選手たちに「感情がない」「悔しさが伝わらない」というのも共通した意見でよく見られた。
「(ホームで引き分けだが)まだ問題ないと思っています」とう岡田監督のコメントも、何か自らの進退に防衛線を張ったような、他人事のような。
「岡田監督の危機感のなさに、危機感を感じる」というイチファンの書き込みに納得してしまうのである。
ただ一つ言えるのは、岡田監督が更迭されたからと言って、期待できる次の監督を今のJFAが連れてくるのか?という心配の方が大きかったりもする。
posted by batistuta |19:06 |
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2008年10月11日
寺田負傷離脱!
森重ら3人が離脱
ウズベキスタン戦(15日・埼玉スタジアム)に臨む日本代表メンバーから、青木(鹿島)森重、森島(以上大分)が外れると発表
「高木もいけるし、今野、阿部、森重もいる」と発言していた岡田監督、なぜUAE戦で森重を試さなかったのでしょうか?
FIFAランキングが70位ウズベキスタン、仮想として110位のUAEは、弾みをつけるべき相手。ウズベキスタンの戦術やスタイルは、旧ロシアだけあってアジア的というよりは旧ロシア・東欧的のはず。
新戦力を試すこともなく、サヨウナラ。
もちろん、外れた3人は練習で実力を発揮できなかったかもしれませんが。
しかしウズベキスタンは、仮想日本の韓国に0-3で大敗。
この試合で左サイドを崩されたウズベキスタン、ということは俊輔、内田がキーマンに?
posted by batistuta |23:10 |
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2008年07月24日
北京五輪の壮行試合、U-23日本代表vsU-23オーストラリア代表の試合がホームズスタジアム神戸で行われた。
34分、オーストラリアのロングボールをDF吉田が処理を誤り、相手にボールを奪われてしまう。ルカビチャがドリブルで仕掛けて、日本DF3人を引きつけてラストパス。FWトンプソンがきっちりと決めて、オーストラリアが先制。
41分、日本がすぐに同点に持ちこむ。ポストに入った李が内田の縦パスをスルーし、さらに森本がヒールパス。香川がフリーで受け、ゴール左に流しこんだ。
後半は決定機が少なく同点で終わるかと思われた終了間際の89分、日本が逆転ゴールを挙げる。左サイドのスペースに抜け出した安田が後ろに戻し、谷口がゴール前へクロス。岡崎が頭で合わせてゴール隅を狙った。GKはボールを見送ったがポストの内側に当たって入り、これが決勝点に。日本が2-1で逆転勝利した。
■プレビュー
正GK西川がスタメンを外れた。"ブログ事件"のためか、アルゼンチン戦でのスタメン起用のために第2GK山本を先に使っておく意図かは分からない。
GK 山本海人
DF 吉田麻也
水本裕貴
長友佑都
内田篤人
MF 細貝萌
本田圭佑
香川真司
本田拓也
FW 森本貴幸
李忠成
オーストラリアはオーバーエイジ(以下OA)枠の選手が2人参加。DFのジェイド・ノースとFWアーチー・トンプソンだ。
トンプソンは、国際Aマッチ1試合最多得点記録となる13得点を、2001年に米領サモア戦で記録した選手。ドイツW杯の豪州代表に名を連ねたが、出場時間はゼロだった。
オーストラリアは北京五輪・アジア最終予選で3勝3分で、グループAを1位通過。「6試合で失点1」は、韓国と並んでトップだ。
■トゥーロン国際
5月にフランスで行われたトゥーロン国際大会。U-23日本代表が参加し、北京五輪への予行演習となった。どのようなものだったかは、↓を参照下さい。
GL第1戦:日本vsオランダ
GL第2戦:日本vsフランス
GL第3戦:日本vsチリ
準決勝:日本vsイタリア
3位決定戦:日本vsコートジボワール
この大会にはサイドバック(以下SB)の長友、内田、安田が参加しなかった。A代表にいたためだ。現代サッカーにおいてサイドバックの重要性はかなり高いものであり、この3人とトゥーロンで連携を高めておきたかった、ということも考えられる。
しかしA代表に必要なSBが、この世代に3人「も」いることは喜ばしいことだろう。
6/12の対U-23カメルーン戦もリンク張っておきます。
■前半
「森本と李の2トップ」というTVの予想布陣だったが、李はトゥーロン国際や柏でのプレーと同じように「シャドーストライカー兼トップ下」という印象だ。
ワントップに位置する森本にボールが集まるが、パスの出し手と呼吸が合っていなかった。トゥーロン国際から合流した森本だが、まだ連携は確立していないよう。次のアルゼンチン戦、遅くとも北京五輪本番には間に合ってほしい。
3人のSBのトゥーロンで不在を嘆いてみたものの、A代表で揉まれたことが今のU-23にもたらされているという事実ももちろんあるだろう。そう思えるくらい、内田と長友の攻め上がりは素晴らしかった。
加えて香川も、A代表の時よりもイキイキとしたプレーを見せた。特にCKの精度は目を見張るものがあった。A代表で遠藤や俊輔を押し退けて蹴るわけにも行かないので、この試合で初めて見ることになった(C大阪では毎試合蹴っているのだろうか)。
球速が鋭く、コース取りも良い。22分、ファーサイドを狙ったCKも、DFに身体を寄せられていた森本が決め切れなかったが、クロスは申し分がなかった。五輪本番で大きな武器になりそうだ。
34分、オーストラリアに先制点が生まれる。
オーストラリアのロングボールを、DF吉田が胸トラップで落とす。味方に、と意識したプレーだったろうが、近くにいたルカビチャにボールを奪われてしまう。ルカビチャがそのままドリブルで仕掛けて、日本DF3人を引きつけてラストパス。トンプソンがきっちりと決めて、オーストラリアが先制した。
水本がマークについたが、ボールにアタックせずズルズルと下がってしまった。しかもDF3人が完全に引きつけられ、トンプソンをフリーにしてしまった。DFの連携も課題として残ったようだ。
しかし41分、日本が同点に持ちこむ。
左から右へサイドチェンジ。フリーの内田がドリブルで中に絞って、ポストに入った李へ縦パス。李はこれをスルーし、さらに森本がヒールパス。飛び込んできた香川がフリーで受け、ゴール左に流しこんだ。
最近のU-23で(A代表でも?)見られなかった、明確な崩しによる得点だった。
■後半
47分、右サイドで圭祐、内田と繋いでニアへクロス。交代で入った谷口が飛び込むがポストに嫌われた。また香川のスルーパスから圭祐がシュートに持ち込むが決めきれず。
この後は「親善試合のため、6人まで交代可能」というレギュレーションのため、頻繁に両チームの選手が交代する。
両チームに決定的な場面は少なく、時間が過ぎていった。
このまま終了かと思われた89分に試合が動いた。
左サイドのスペースに展開されると、抜け出した安田が追いつく。後ろに戻し、谷口がゴール前へクロス。DFが多い中を、岡崎が頭で合わせてボールの軌道を変えてゴール隅を狙った。GKは枠を外れると判断しボールを見送ったが、ボールはポストの内側に当たった。
これが決勝点となり、日本が2-1で勝利を収めた。
■総括
EURO2008のマッチレポの時にも、ひたすらSBの重要性を書いてきたが、この試合でも改めて実感させられた。
「鹿島の時よりも元気がない、A代表の内田」という印象を持っていたが、今日は積極的に攻め上がる。片方のSBが攻め上がると、バランスを考えてもう片方は控えるのがセオリーだが、今日の両SBは競争するかのように上がっていた感すらある。
(試合後のインタビューでは「バランスを取っていた」と語る長友だが、攻撃参加に迫力があった)
個人的に、今の日本選手で最も好きなSBの長友。彼にはどうやら夏バテはないらしい。攻め上がったかと思うと、次の瞬間には最後尾に戻っておりしっかりと守備をこなす。A代表・アジア3次予選で苦戦が続いた時に、長友がケガで不在だったことは無関係だと思わない。
83分に安田が交代で入り、長友が右に移った。18人枠という限られた中で、左右両方をこなせるのは強みだ。
フィジカルで勝るオーストラリアを相手に、球際で粘り強く競った日本のディフェンスにも注目したい。試合の主導権はほぼ日本で、走り勝っていたと思う。
現在、真冬のオーストラリアにこの暑さは厳しすぎたのかもしれない。もちろん北京では「こちらの気候」になるわけだが。
森本は周りと連携がかみ合わなかったが、しっかりと1アシストを残して交代した。次戦で暴れまわってほしい。
次は29日(火)、東京・国立競技場にてU-23アルゼンチン代表と戦う日本。本番直前なのでケガをしないように流すとは思うが、いつもよりは「ガチンコを期待できる」数少ない日本での国際親善試合になるかもしれない。
posted by batistuta |21:34 |
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2008年06月14日
ワールドカップ・南アフリカ大会アジア3次予選、タイvs日本の試合がラジャマンガラ・ナショナルスタジアムで行われた。
23分と39分に闘莉王と中澤がセットプレーでシュートを決めて2得点。さらに終了間際に中村憲剛が決めて3-0で快勝し、後に行われるオマーンの結果次第で3次予選通過が決まりそうだ。
■日本の課題
日本はアウェーで3得点、勝ち点3を挙げた。結果としてはもちろん問題ない。
「今日は内容よりも勝つことに徹するサッカー」とは試合後の岡田監督の弁。
前半、日本が圧倒的にタイ陣内に攻め寄せる。38位と93位の差がアリアリと浮かび上がる。
FIFA公式によるランキング
23分に遠藤がショートコーナーからクロスを上げて闘莉王が決めて先制。39分には遠藤の左CKを直接決めて追加点。
厳しいアウェー日程のためか、日本の動きは悪く明確な形で崩すことができない。
後半になってタイの方が、豪快なワンツーの崩しやスルーパスを見せていたくらいだった。もちろんタイも引いて守る場面が多かったが、オマーンほどではない。スペースが全くなかったわけでもないし、日本は前線でボールを持った時の周りの押し上げは少なく。
先制弾を決めた闘莉王だが、守備で細かいミスを繰り返していた。ライン近くでのクリアミス、パスミス、タイのドリブラーにあっさりとかわされる場面も数回。相手の決定力不足に助けられた感もあるが、最終予選で不安だ。
全体的に日本の選手は「消える」時間が多かったように見える。
香川でなくとも良い選手はJリーグに沢山いる気がしたし、長谷部は岡田ジャパンで日に日に存在感が少なくなっていく印象すらある。
サイドバックは代表では新顔である長友が最も信頼できるが、ケガでいない。内田を右で使いたいがために右利きの駒野(利き腕は左らしいが、本職はやはり右ではないか)を左に回し、サイドバックの効果を下げている。
そして岡田監督の交代采配。オマーン戦でも遅いように感じたが、この日は前半で2得点を挙げて勝利をほぼ固めているように見えていた。前半のタイにほとんど決定機はなかった――というよりもゴール前に運ぶことすら稀。
ならば、勝利を考えて強行的にスタメン出場した中村俊輔をハーフタイムで交代させても良い気がしたが、結局俊輔を下げたのは後半キックオフから25分経った70分。ベンチでシューズを脱いだ俊輔の右足は、テーピングでガチガチに固められていた。無理に使う必要があったかは疑問だ。
EUROと同時開催で、日本代表と比べてしまうのは仕方がない。日本代表には本当に強くなってほしいし、こんなネットの片隅のブログで言ったところで変わらないと分かっているが…
繰り返すが「今日は内容よりも勝つことに徹するサッカー」と岡田監督は語った。
それでは最終戦のホームで、内容を見せてくれるだろうか。
期待して最終戦を待ちたい。
posted by batistuta |21:39 |
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2008年06月12日
北京五輪に向けてU-23の対戦、日本vsカメルーンの試合が国立で行われた。
8分の梅崎のクロスに、森本がフリーで合わせるも外してしまった。後半にも何度もチャンスを作り、最後は水野のフリーキックがバーを叩いて試合終了。
北京五輪招集18人選抜の意味合いもあったこの試合、サバイバルレースを生き残るのは誰になるか。
■プレビュー
北京五輪グループリーグでナイジェリアと戦う日本、そして韓国と戦うカメルーン。お互い、両者の仮想敵国に打ってつけとなったこの試合。
日本はトゥーロン国際を5試合戦い抜き、様々なメンバーやシステムを試すことができた。しかし終盤での失点が目立ったり、最後の2試合は得点できなかったりと多くの課題が見えた試合でもあった。
この日、細貝萌がケガのためメンバー入りせず。
GK 西川 周作
DF 森重 真人
吉田 麻也
水本 裕貴
田中 裕介
MF 梶山 陽平
本田 拓也
本田 圭佑
谷口 博之
梅崎 司
FW 森本 貴幸
対するカメルーンは、欧州でプレーする若武者たちのチーム。しかしクラブで主力になっている選手はあまりいないようだ。
JFAのHPでの選手情報
バルセローナのサミュエル・エトオがオーバーエイジで合流するという話がある。エトオは、パトリック・エムボマやピエール・ウォメらと2000年のシドニー五輪で優勝している。
■前半
日本の守備と運動量が良かったのか、カメルーンが良くなかったのか。
欧州シーズンは終わっており、しかも主力ではないであろうことからコンディション不良はあまり考えられない。そして8日に来日しているので、ある程度の時差調整もできているはず。
しかしカメルーンに迫力が見られない。この日、チャンスらしいチャンスを作ることができず、スピードを感じるプレーをあまり見せなかった。
開始早々、本田圭祐が挨拶代わりの直接FKを見せる。
その後の9分には、ロングボールをバックヘッドで繋がれたボールを梅崎が受けて右サイドに持込みクロス。森本は押し込むだけだったが、これを左に外してしまう。
4バックではあるが、左SBの田中が高い位置を保つため、日本の攻撃時は3バックに近い。同じ左サイドの本田圭祐が中に絞り、空いたスペースを田中がオーバーラップ。明確に形になっていたのは25分の場面。田中のクロスを、梅崎がしっかりと抑えたシュートで枠に飛ばしたが、これはGKがセーブ。
なお上がる田中のスペースをしっかりカバーして守ったCB吉田の好守が光った。強いマンマークで、カメルーンの攻撃の芽をつぶしていたと思う。
カメルーンの最大のチャンスは30分の右CK。ニアで弾いて浮いたボールを、ケンドが頭で押し込もうとしたが西川が右手一本で弾いてキャッチングした。
■後半
カメルーンは後半開始時に3人を一気に交代するなど、どんどんと選手を代えてくる。6人交代枠を早めに使って確認したいようだ。
対する日本はチャンスを作れているがために、様子を見つつ最初の交代は63分の森本と李の交代だった。4-2-3-1のシステムは基本的には崩さず、ワントップを挿げ替えた。さらに梅崎に代えて水野を投入。
李と水野が入り、それぞれにシュートチャンスがあった。しかし両方とも少し遠い難しいシュートであり、かつ横にはサポートプレーヤーが上がっていた。69分の李のシュートの時に右に谷口が、76分の水野のシュートの際には右にオーバーラップしてきた森重と、そして中には李がいた。
「積極的なシュート意識」と「崩してのシュート」、選択は難しいところ。
18人の最終選考に、戦前に最も過敏になっていたように見える水野は縦の突破、飛び込む李に合わせるFK、そして最後の直接FKと見せ場を作れていたように思える。
■総括
目の前のカメルーンと戦うよりは、自分たちとの戦いといった印象の試合。それにカメルーンの実力はこんなものではないとは、選手たちが一番分かっていると思う。
本田圭祐と田中の縦のコンビネーションは悪くなかったが、ここに長友が入ることになるのか。「タメをつくることができるFWが必要」との声も、トゥーロンの前後から選手間にあるよう。8日にここ、国立競技場でFC東京の平山がハットトリックを決めた。滑り込みで入ってくるか?
そして大久保を初めとするオーバーエイジ枠の選手たちの噂。3人フルに使うのか、どのポジションに使うのか。興味はつきない。
posted by batistuta |23:32 |
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2008年06月08日
ワールドカップ・南アフリカ大会アジア3次予選、オマーンvs日本の試合がオマーンはマスカット、ロイヤル・オマーン・ポリススタジアムで行われた。
日本がポゼッションで支配するも、試合までは支配できなかった。オマーンは12分、右コーナーフラッグの近くからのFKを得る。中央へ送り、後ろへ戻したところをアハメド・アルマハジリがグラウンダーで叩きこんだ。
その後も日本は何度もオマーンゴールへ迫るが、GKアリ・アルハブシの高い壁。53分に玉田がファウルをもらい、PKを遠藤がお馴染みの「コロコロシュート」で決めて同点に。
56分には闘莉王がエリア内でハシム・サレハを倒してPKになるが、これは楢崎がファインセーブ。
しかしこの後にアクシデント。72分、玉田のクロスに飛び込んだ大久保がGKアリ・アルハブシと接触。大久保が報復行為に出てしまい一発レッドで退場。オマーンのカリファ・アルナウフリも松井を突き飛ばしたため退場、10対10の状況に。
オマーンの暑さは確実に両チームの体力を奪い、その後はゴールが生まれず。アウェーで日本は勝ち点1を得るにとどまった。
■プレビュー
スターティングを見て不安がよぎった。長友の名前が、ベンチにすらない。右足首を痛めてしまったようだ。闘莉王、長谷部、遠藤、玉田も負傷を抱えている模様。
阿部勇樹の離脱のため招集されたのは清水の高木和道。何とも不可解な招集だった。バックアッパーに寺田周平がいるのに、岡田監督はCBをもう一人補充した。そして高木はベンチにもいなかった。
そして日本代表を襲った集団下痢、38度のピッチ。悪条件が重なる。
オマーンは前試合の大量出場停止に続き、今回もDFハサン・マダファル、FWエマド・アルホスニの二人が出場停止。
さらにウルグアイ人のフリオ・セサル・リバス監督が解雇。1月にはガブリエル・カルデロン前監督のクビが飛び、さらにここでも解雇。アラブでは選手が発言権を持っているとは、エル・ゴラッソ6/7号の記事からの情報。
「敗因は監督がボンクラ」「奴の存在は関係ないさ。指示など聞くつもりはない」「リバス、とっとと出て行きやがれ」
日本では考えられない。オマーンはプロサッカーが発達していない国――
監督はハマド・アル・アザニが引き継いだ。とても前監督の戦術が浸透しているとは言い難い。選手にも、そしてこのハマド・アル・アザニにも。
オマーンの選手名がTVとネットで微妙に異なる。ここではスポーツナビから拝借することにする。
■アルハブシと闘莉王
GKアリ・アルハブシの働き、そして闘莉王の数々のミス。これが試合を決定づけた。
開始後、日本がオマーン陣内へ攻め入る。そのポゼッションの差はやはり実力差を感じさせるものだ。
しかし9分、闘莉王の不用意なファウルにより、オマーンは右コーナーフラッグ近くでFKを得る。ゴール前へ上げると、カリファ・アルナウフリが後ろに戻す。するとアハメド・アルマハジリが豪快なグラウンダーシュート。中澤と闘莉王――林立する日本DFの「葉が繁っていない」ところを縫うかのようにすり抜け、さらにはGK楢崎の死角にもなってしまったか、反応が遅れた。吸い込まれたシュート、オマーンの先制。
13分、オマーンの上げたクロスボールの競り合い、エリア内で闘莉王が後ろから足を出して相手選手を倒すもノーホイッスル。スローで見ると確かにボールに行ってはいるが、アウェーではファウルを取られかねないアクションに見えた。
その後闘莉王は、GKのロングボールFKをヘッドコントロールミスしてCKに。またしても不用意にセットプレーを与える闘莉王。
31分には内田がハーフライン近くでボールを奪われ、日本は闘莉王&中澤の2対2を強いられる。オマーンが引いて守っていたために周りの押し上げはなかったが、オマーンにアッサリとスペースを突かれる。ここは楢崎の飛び出しで難を逃れた。
35分にはオマーンのカウンターを食らい、またしても2対2…と思いきやイスマイル・アルアジミが右からオーバーラップ。スタート地点が同じはずだった遠藤や長谷部は、全速力で戻ることもない。ここはイスマイルのシュート精度の低さに助けられた。
日本は俊輔のスルーパスなど中央突破、裏を取る動きが目立った。しかし現在ボルトンで正GKを務めるアリ・アルハブシの実力は本物だ。絶妙な飛び出しでことごとく日本の好機を潰していく。
■後半
ハーフタイム後、オマーンベンチは早速動く。MFモハメド・ムバラクに代えてナビル・アシュールを投入。
1点を先制したオマーンは案の定「9バック」だ。中央に寄っていた日本の攻撃に変化をつけるべく、49分には内田が右サイドを深くエグった。しかしこの絶好のクロスを長谷部は決めきれない。その1分後には内田のパスを俊輔がワンタッチでライン裏の大窪へ。しかしシュートはバーの上へ。
攻め寄る日本。そしてエリア内で玉田がボールを受けると相手DFを引きつけファウルを誘う。転倒した玉田、しかしリプレイではほとんど接触はなく、シミュレーションを取られてもおかしくないところではあった。
このPKを遠藤が「コロコロシュート」で確実に決める。打つだろう、と分かっていても決めるところが遠藤の凄さか。日本が同点に持込む。
しかしその流れをまた断ち切るのは闘莉王だった。
ハシム・サレハのターンについていけず、主審、そして線審の目の前でユニフォームを引っ張り、倒してしまいホイッスル。ファウジ・ドゥールビーンがキッカーを務めたが、ここは楢崎が完全に読みきりセーブした。
■ジャッジはホーム寄りだったか?
実況・解説陣はしきりに「この笛はおかしいですよ」と言っていたが、良くてイーブン。日本寄りすら感じられるところも多々あった。これまでに挙げたものに加えて、59分のハンド。これを取られていたら絶好のポジションでオマーンのFKだった。明らかに実力が日本に劣り、カウンターを基本とするオマーンにはセットプレーは数少ない得点機である。
77分の山瀬、玉田が次々に倒れたところも微妙な判定ではある。こういう時こそ、ホームアドバンテージが起こると見るべきだ。
89分の内田のオフサイドは、内田がオフサイドを恐れて失速したために線審に悪印象を与えてしまった感がある。
■岡田采配
遠藤や俊輔がミドルを放っていくが、枠を捉えきれなかったり、GKアリ・アルハブシの堅さを崩せない。そしてこの暑さ、水分補給はかなりこまめに行われる。
65分でオマーンは2枚の交代カードを切ったが、岡田監督は一向に動かない。
そしてアクシデント。
オマーンも勝ち点3は欲しい。前がかりになったところを日本が突いた72分。松井が左前方のスペースへ出すと玉田が受けてクロス。大久保が飛び込むも合わせきれず。ここで交錯したGKアリ・アルハブシと小競り合い。リプレーでは見辛かったが、交錯した瞬間に、先に大久保が股間を打たれたかもしれない。大久保はアリ・アルハブシを蹴った後、股間を押さえていたからだ。
しかし報復行為の方だけが「発見」された。大久保にはレッドカード、そして次節出場停止。FW不足の日本に重くのしかかる。
ここでやっと山瀬が、そしてロスタイムを迎えたころに今野と矢野を投入。試合の流れを変えるには残り2~3分は短すぎた。
このまま日本が好機を得つつも、追加点は挙げられず1-1の引分けに終わった。
■総括
多くのオマーン選手が足をつった。暑さもあるだろう。しかし、
「敗因は監督がボンクラ」「奴の存在は関係ないさ。指示など聞くつもりはない」「リバス、とっとと出て行きやがれ」
こんなコメントをする選手たちがハードなトレーニングを積んでいるとは到底思えないし、足がつったのは練習不足だろう。
倒れこんでいたのは引分けの時間稼ぎの意味もあっただろうが、後半はオマーンは攻めあがってもいた。「引分けに持ち込むのか、勝ち点3を取りに行くのか」意思の統一がなされていない。おそらく戦術もへったくれもないのだろう。
監督は選手には無関係、その監督もコロコロ変わる。間違いなく「連続性のない」チーム、それがオマーンだった。
オマーンの得点シーンにしても、「練習でやっていた形」にはあまり見えなかった。
足がつるほど走った選手は日本にもおらず、そして岡田監督がフレッシュな選手を入れるには、72分まで待つ必要があり、しかもアクシデントがあってからのことだ。
不足気味のFW陣の中で、大久保が痛恨の出場停止。巻もケガがち。
無難に勝ち点1を得たことを良しとするか、「組織なき」「戦術なき」オマーンに勝ちきれなかったことを悔やむか。
もちろん次戦のタイ戦も考えてペース配分を考える必要がある。しかし後半の日本の戦いはそういうものではなく「点を取りきれなかった」印象。
日本に必要なのは戦術じゃないのか…と思っていた時、頭に浮かんだのはオランダ人のテン・カーテ。フランク・ライカールトの腹心としてバルセロナをリーグ&チャンピオンズリーグの2冠に導き(本当はテン・カーテ主導で行くつもりだったがライカールトを表に立たせた、という話すらある。テン・カーテが離れてからのバルサの凋落ぶりは推して知るべし)、チェルシーではグラント監督を支えてチャンピオンズリーグ決勝まで導いた。
そのテン・カーテはグラント監督と共に解任され、今はフリーの状況だ。
杉山茂樹氏の著書「4-2-3-1」(光文社新書)でこんなくだりがある。テン・カーテ自身のコメントだ。
「実は私は日本のサッカーに詳しくてね。日本の知り合いとよく連絡をとっているんだ。だから、日本代表(当時ジーコジャパン)の問題点もよく知っているつもりだ」
「私に監督をやらせてもらえれば、3ヶ月で立て直すことができる」
(P.113~より一部抜粋)
そういえば、今年の日本代表は一人の名将に「してやられている」。
チリ代表のアルゼンチン人監督、マルセロ・ビエルサだ。岡田ジャパンの船出を若手中心のチリを「戦術」でもって、スコアレスドローに持込んだ。
そしてトゥーロン国際でのU-23代表対決は2-0と、結果も内容も日本を上回った。
おそらくこの日の引分けで岡田監督が解任されることはまずない。綱渡りで3次予選、最終予選を乗り切るだろう。
テン・カーテ監督就任――所詮は夢物語か。
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2008年06月02日
ワールドカップ・南アフリカ大会アジア3次予選、日本vsオマーンの試合が横浜・日産スタジアムで行われた。
10分に遠藤のCKを中澤が直接頭で合わせて先制。22分には、中村俊輔のロングフィードを闘莉王が頭で落とし、大久保がフリーの状態で流し込んだ。
後半開始直後の49分、左サイドでルーズボールを奪った松井から中央の俊輔へ。俊輔はDFを落ち着いてかわすと右足で豪快に叩き込む。
その後の両チームに大きな決定機は訪れず、3-0で日本が勝利した。
■プレビュー
当然ながら、日本の布陣はキリンカップ2戦を経ての集大成という印象。高原が代表離脱、パラグアイ戦で右足首ねんざを悪化させた阿部が欠場でFW・サイドバックの層の薄さが気がかり。
この試合当日、元日本サッカー協会会長の長沼健氏が死去した。選手たちは試合前に黙祷を捧げ、喪章をつけてプレー。
GK 楢崎正剛
DF 中澤佑二
田中マルクス闘莉王
駒野友一
長友佑都
MF 中村俊輔
遠藤保仁
松井大輔
長谷部誠
FW 玉田圭司
大久保嘉人
オマーンは「初めての欧州組」GKアリ・アルハブシや、キャプテンDFモハメド・ラビアらの堅守のチームだが、モハメド・ラビアが右太もも裏の肉離れで離脱。また第2戦での警告累積により主力3選手が出場停止。
余談だが、国歌斉唱は元LUNA SEAの河村隆一だった。いつしかのママさんコーラスの方が良かった。
■飛車角落ち
先日のキリンカップでは2軍のコートジボワールに1-0の辛勝、パラグアイとはスコアレスドローだった日本。
この試合でも主力3人+キャプテンDFを欠いて「2軍」とまでとはいかないかもしれないが、飛車角落ちの状態だったかもしれない。
10分の日本の1点目のシーン。
左CKを遠藤が蹴る。闘莉王にはDFイサム・ファヤル、中澤にはDFナビル・アシュールがマンマークでついていた。先に闘莉王が飛び込み、時間差で中澤が入りヘディングで先制弾。中澤のゴールは代表14得点目となり、DFとしての最多得点記録を更新した。
キャプテンDFモハメド・ラビアがいたら、判断も変わっていただろうか。
■攻撃意識
「いろいろな展開を読んで、早い判断をしなきゃいけない。特にGKが良いから、シュートとかふかさないように。早めにクロスを入れたりとか。いい位置だったらシュートを打ちたい。ゴールできたらいいと思う」
中村俊輔が戦前に語ったコメント。有言実行となった。
「早めにクロスを入れたり」
22分、中村はハーフライン近くから敵エリアまで上がる闘莉王を確認すると鋭くロングフィード。闘莉王は頭で軽く落としてお膳立てをすると、そこに飛び込んできたのは大久保!フリーの状態でGK横に流し込んだ。
「いい位置だったらシュートを打ちたい」
後半開始直後の49分。ロングボールがタッチラインを割るのを見送ろうとしたオマーンDF。その後ろから松井が巧みにボールを奪って、ドリブルで中に切れ込む。2人ほど日本攻撃陣が上がると、マイナス気味に中村にパス。そこでスルーパスを出すと大久保がオフサイド。中村は右にワンドリブル。オマーンは中村が左利きというのは重々承知のようで、左側のコースを切る。しかし中村は豪快に「右足」を振り抜きゴールネットに突き刺した。
大久保もしっかりシュートコースを確保した後、こぼれ球への準備を怠っていなかった。
試合後、中村は利き足でないゴールに聞かれ「普通です(笑)」と語った。
キリンカップ2戦では横パスをしている間に、相手の守備陣形が整ってしまうことが多々あったが、そのあたりオマーンの「3バック+サイドハーフ2枚が下がる=5バック」を考慮し、早めの縦パスを選択していた。
あやふやな記憶だが、とあるブラジルの選手が日本サッカーを見て「で、日本では何本パスを繋げたら1点とかいうルールがあるのかな?」と言ったという。
「綺麗な形で得点するためのパス」ではなく、「得点に繋げるためのパス」がこの試合ではできていたように思う。
■意気上がらぬオマーン、同調する日本
ピッチを引き締めるキャプテンがいないからか。後半直後の失点で緊張の糸が切れたか。オマーンは高い位置や中盤からプレスに行くでもなく、カウンター狙いでもなく、パワープレーでもなく何か中途半端な印象だった。
稚拙なパスミスが目立ち、ボール支配率・試合の主導権ともに完全に日本にペースを握られる。
また、この試合での警告によりDFハサン・マダファル、FWエマド・アルホスニが、次戦のオマーンホームでの試合で出場停止となってしまった。
日本はキリンカップ2戦では「前半に仕掛けて後半バテる」ような印象があったが、この試合はどうだっただろうか。
試合終盤には最終ラインでゆっくりとボールを回して時間を使う場面があった。今後のアウェー2連戦を考えて日本は無理をしなかったのかもしれない。しかし得失点差を考えて、大量得点も考えるべきところだったかもしれない。
「ホームなのでリスクを冒してでも攻めていくことを心掛けていたので、いい結果につながった。あと4~5点取れたシーンもあった。リーグ戦なので、得失点を考えると、もう2~3点取れたかなと思う。(次のオマーン戦も)怖がらずに攻めて行きたいと思う」
と中澤は試合後にコメント。
■総括
今までの試合で1点差勝利ばかりだったオマーンを相手に3-0の圧勝…といいたいところだが、相手の事情にも助けられた印象。
しかし今日の日本の得点パターンは「セットプレー/流れ」「ポジション」「サイド/中央」を問わない多彩なものだった。
不安要素としては阿部の回復具合と、途中負傷交代で下がった長友のケガが気がかり。
次戦は、6月7日(土)17:15(日本時間:22:15)キックオフの、敵地オマーン・マスカットでの第4戦になる。
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2008年05月30日
トゥーロン国際大会2008、日本vsコートジボワールの3位決定戦がスタッド・マヨルにて行われた。
オランダ、フランス同様2軍編成のコートジボワール。技術力、組織力がやはり落ちるような印象を受けたが、30分にフォファナが個人技でシュートを叩きこむ。
後半から雨が降り始めピッチ状態が悪くなっていく。そんな中の71分、李のクロスをエスクデロが合わせて同点。81分には梅崎のCKを途中交代で入った森重がヘッドで叩きこんで逆転。
さらに雨が強くなり、水たまりだらけのピッチ状態。逃げ切りたかった日本をロスタイムの悪夢が襲う。競り合いのこぼれ球をS・シセが押しこみ同点。
PK戦ではコートジボワール2番手のフォファナが外したが、李と水本が決めきれず敗退。しかし日本は経験と成長を得て大会を締めくくった。
■プレビュー
トゥーロン5試合目はGK林彰洋を先発に。これで全員を起用したか。勝利のみにこだわるだけでなく、良いテストになったのではないか。
GK 林 彰洋
DF 伊野波雅彦
水本 裕貴
吉田 麻也
田中 裕介
MF 細貝 萌
上田 康太
水野 晃樹
梅崎 司
FW 李 忠成
エスクデロ・セルヒオ
コートジボワールはおそらく2軍編成。ジェラルド・ジリ監督は「ジェルヴィーニョ(ル・マン)などを含めて6~7枠入れ替える予定だ」と語っていたよう。オーバーエイジ枠を含めての話かは定かではないが、ディディエ・ドログバ(チェルシー)、ディディエ・ゾコラ(トッテナム)、コロ・トゥレ(アーセナル)の招集を考えているらしい。EURO2008には関係のない国だが、シーズン準備のためクラブ側が出し渋る可能性がある。
GK オクワ
DF メテ
ディアラッスパ
ディオマンド
ジャクパ
MF コネ
オウアットラ
アントニ
ジャジェジェ
FW ニアングポ
フォファナ
■ワンタッチで前へ
時差修正や体調管理など、コンディションが良くなったのもあるだろうが、着実に日本代表は経験を積み、成長を見せていた。
この日に明確に出ていたのは「ワンタッチで前へ」。10分、梅崎がルーズボールを奪って後ろに戻すと吉田がダイレクトで左サイドを上がっていた田中へ。田中のアーリークロスは李を狙ったが、GKキャッチ。
19分にもバックパスをそのまま前線へ。李、シュートまで持ちこめず。
48分、横パスをもらった細貝が、ワンタッチで右前方のスペースへパス。エスクデロが走りこみヒールパスで伊野波へ。クロスはカットされてしまった。
…と積極的かつ、早く前へボールを運びこむ意識が見て取れた。相手の陣形が整う前に、先に仕掛ける。相手が全員戻ってから「よっこらしょ」と始めていては決定機の回数は減ってしまう。
18分の場面では前線からプレッシャーをかけてくるコートジボワールを何とかいなして、梅崎が高くなったライン裏へロビングボールを一気に放りこむ。これをエスクデロがコントロールし李へパス。しかし水野がコントロールしきれずDFのカットにあう。
■物足りないコートジボワールだったが…
コートジボワール・イレブンは関係の深いフランスの地でプレーしている選手が多いよう。しかしそれが2部リーグだったりするから、この構成はやはり2軍でありそれは監督も認めている。序盤のコートジボワールの攻撃の組み立てだったり、守備はあまり組織的なものは感じなかった。
しかし身体能力・個人の技術の高さは、やはり予想通り。長い足が出てカットを狙う。
25分、左サイドからジャクパがシュートのような強いパスをエリア内に送ると、アントニが左足を当ててダイレクトで弾道を変える。しかしこれはGK林が好反応を見せた。
しかし30分に得点が生まれる。日本の守備陣が戻っている状態だったが、ジャクパが中央で縦パス。フォファナはそのボールを受けつつ巧みにターン、飛び出した水本を闘牛士のごとくかわす。一瞬フリーになったと見るや、躊躇せず左足を振り抜いた。GK林もさわったものの、威力が勝った。0-1、コートジボワール先制。
コートジボワールは得点後ペースを掴み、自陣に引きこもることなく、ロングボールで積極的に日本のDFライン裏を狙っていった。
ここまでの交代:
14 オウアットラ out 7 クリバリ in
12 ジャジャエ out 18 シセ in
15 上田 out 9 森重 in
7 水野 out 8 本田 in
■女心とフランスの空
これまでの日本戦5試合を見てきたが、やたらと天気が変わる。この日は一番ひどかった。後半を少ししたあたりからポツポツと降り始め、やがてスコールのような大雨が選手たちを叩く。もちろんピッチ状態は悪化の一途を辿る。
しかしそんな悪条件をものともせず、日本の同点弾が。
森重は大分では3バックの真ん中、トゥーロンの間はサイドバックを担当。この日は本職であるボランチに。71分、入ったばかりの森重が中央でドリブルで仕掛ける。DFを引きつけると左の李へパス。李はゴールライン際までドリブルし深くえぐるとマイナスにパス。ファーでエスクデロが押しこんだ。1-1、同点!
この得点シーンのポイントは、
1.森重の仕掛け、そしてDFの意識をひきつけた
2.雨の中、制御困難な中で李がラインギリギリのクロス
3.森重が仕掛けた後にしっかりゴールニアへ飛びこみGKを引きつけた
4.エスクデロの抑えの効いたシュート
だったように思う。
■日本に追加点
なおも攻める日本。74分、左前方のオープンスペースへボールを出すと、エスクデロが追いつき後ろの梅崎へ。梅崎がボールを持つと、エスクデロはマーカーを中央へ引きつれ、スペースメイクの動き。そこをドリブルでしかけクロスを上げようとした梅崎だが、雨に足をとられ滑ってしまう。この転倒が、先ほどの李のクロスの難しさを再認識させる。
この中途半端になってしまったクロスはクリアされるが、再び左サイドの梅崎に。アーリークロスを送り、本田圭祐が頭で合わせるがGK正面。
そして81分、再び左サイドを起点に攻撃を進める日本。田中がシュートを狙ったか、クロスをミスしたかは判断しかねるが、弾道がゴール枠内へ。GKは目測を誤り慌てて戻ってフィスティングで掻き出す。
この左CKを梅崎が蹴り、森重がヘディングで叩きこんだ。力強いボール、手前で細貝がフォファナと競り合って潰れていた。コートジボワールはゾーンかマンマークかは分からなかったが、近くのコネは森重を完全にフリーにしてしまい、森重はGKの手前へ回りこんで打つことができたのだった。
■重馬場
85分頃にはさらに強くなる雨。ベンチの監督の足は水で埋まり、カメラマンは傘をさしつつ怪訝な顔。ピッチにはいくつもの水たまり。ドリブルをするとボールが止まり、スライディングをするとゴール裏の看板に当たるまで滑る。正に競馬でいうところの重馬場である。
85分、反撃を試みるコートジボワール。フォファナがゴール前に放り込み、シセが頭で下に叩きつけたが、ワンバウンド後は低くGK林が悠々とキャッチ。もし水たまりでなければボールはもっと強く跳ねて、林に襲いかかっていただろう。
そしてロスタイム。コートジボワールの猛攻が4分間続いた。そして終わり際、右サイドの深いところでコネがボールを持ち、DFを背にしつつ何とオーバーヘッドで中央へボールを送る。フォファナが競り合い、こぼれたボールをシセが押しこんだ。2-2、土壇場でコートジボワールが追いつく。
守備固め、そして時間稼ぎに本田拓也を送り込もうとした反町監督は、PK戦に備えて森本に変更した。
■PK戦
準決勝イタリア戦に続いてのPK戦となった日本。
先攻のコートジボワール2番手、フォファナのシュートがバーを叩き、はるか上空へ。日本が優位に立ったかと思われたが、4番手の李のシュートが何とGK正面。そして最後の水本がプレッシャーに負けたか、左ポストを大きく外すシュートでジ・エンド。
コートジボワールが2年連続でトゥーロン国際大会の3位となった。
■総括
日本は残念ながら入賞できなかった。しかしこの短い5戦の間で成長が見えたし、課題も見えたことだろう。何より、(2軍とはいえ)オランダ、フランス、コートジボワールと対戦し、オーバーエイジを含まないイタリアとスコアレスで渡りあい、ビエルサ率いるチリとも戦えた。
そして天気の変化という環境、先制されてから逆転、そしてロスタイムの失点という展開も味わった。
攻撃の形も見えた。李、森本、エスクデロというFW陣がしっかり点を取れた。
水本を中心として守備もしっかりしていたし、フランスのラフプレーにもひるむことなくやり返す度胸。
全選手を試せた。森重のサイドバック&ボランチ、伊野波の両サイドバックなどのように複数ポジションをこなせるかの確認もできた。
もちろん課題もある。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/beijing/column/200805/at00017388.html
連携もまだまだ不足しているだろう。
そしてオーバーエイジを入れることによるバランスの調整。
相手国が1軍になった時にどうなるか。
正直、五輪代表には期待していなかったが、このトゥーロンを追いかけていると長所・短所含めて注目したい面白いチームだった。5試合でスタメン固定はなく「どれがベストメンバーの組合せなのか」という見極めも必要だろう。
五輪代表は18人。複数ポジションをこなせる人材が必要になる。
現在、GK3人・DF7人・MF9人・FW4人の合計23人。オーバーエイジをフルで使えば、5+3の8人が落ちる計算となる。
個人的な感想だが、このU-23は見ていて面白かった。
北京での飛躍を期待したい。
posted by batistuta |06:17 |
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2008年05月28日
トゥーロン国際大会2008、日本vsイタリアの試合がスタッド・マヨルにて行われた。
開始すぐの時間にイタリアの技術を見せつけられ、やはり2軍だったオランダやフランスとは勝手が違う、ということを予想させた。
しかし日本が粘り強く守備をしイタリアをいらつかせ、攻撃でもシンプルなワンタッチサッカーで何度か好機を作り出した。イタリアはアバーテを投入すると、前半のジョヴィンコの左サイドから右サイドに攻撃の起点がシフト。決定機を作ったが決めきれずに試合が終了。
トゥーロンの規定により延長戦はなくPK戦に日本の4人目のキッカーの水野がストップされ、5人全員が決めたイタリアが決勝進出。
しかしチリがコートジボワールに勝ったため、日本は3位決定戦でコートジボワールと対戦する「幸運」に見舞われた。北京五輪に出場するコートジボワール相手に願ってもない前哨戦となる。
■プレビュー
日本はこれまでの3試合でほとんどの選手を起用することができ、システムも試してきた。この試合では4-2-3-1を基本にする。
GK 西川 周作
DF 森重 真人
水本 裕貴
青山 直晃
中村 北斗
MF 青山 敏弘
本田 拓也
本田 圭佑
谷口 博之
梶山 陽平
FW 森本 貴幸
イタリアを率いるは、ピエルルイジ・カシラギ監督とジャンフランコ・ゾラコーチだ。往年のセリエAを知る人には感慨深い2人だろう。
そして何度かこのブログで書いてきたが、セリエAの選手を多く含むアズッリーニ(アズーリのユースの名称)。
GK ダヴィデ・バッシ(エンポリ)
DF ロレンツォ・デ・シルヴェストリ(ラツィオ)
サルバトーレ・ボッケッティ(フロシノーネ:セリエB)
アンドレア・コーダ(ウディネーゼ)
マルコ・モッタ(トリノ)
MF セバスティアン・ジョヴィンコ(エンポリ)
クラウディオ・マルキージオ(エンポリ)
ルーカ・チガリーニ(パルマ)
アントニオ・ノチェリーノ(ユヴェントス)
FW ダヴィデ・ランツァファーメ(バーリ)
パオロ・オズヴァルド(フィオレンティーナ)
■ジョヴィンコ
注目はやはりジョヴィンコである。「デル・ピエロの後継者」や「ゾラの再来」と称されるファンタジスタ。エンポリが降格した今季、ユーヴェにレンタルバックされるかそれとも新天地でスタメン定着を目指すか。
左サイドハ-フに入ったジョヴィンコ、早速仕掛けていってファウルをもらう。そこからFK→CKと日本ゴールを脅かす。CKのキッカーももちろんジョヴィンコ。本田圭祐と激しくやりあっているモッタの足下に絶妙なボールを送ると、モッタは足を伸ばして枠内へ弾道を変える。しかしボールはGK西川の顔面を直撃!こんなところで「石崎くんの顔面ブロック」を見られるとは。
8分にはジョヴィンコの”魅せる”プレー。
青山直晃を背中にしてボールをもらうと、右足でボールを蹴り自分の左足に当てて一気に反転。青山直は完全に逆に振られてしまった。
15分には左サイドを滑るように突破。重心を落として、などではなく何か背筋を伸ばしたような独特のドリブル姿勢だ。もちろんどんなに速いドリブルを仕掛けてもボールは足下から離れない。クロスもマークしているDFのタイミングを外すかのような間合いで蹴りこむ。これはランツァファーメが合わせられなかった。
このように開始~15分あたりまではイタリアが日本陣内を攻め入る時間帯となっていた。しかし引いて守っているわけではないイタリア最終ラインにはある程度スペースがあった。日本はシンプルにそこを突いていく。
■森本の存在感
今日はワントップの森本。そして何度も対戦しているであろう、セリエAの面々…と言いたいところだがお互い、いや森本の方が出場機会が少なかっただろうから、ベンチで顔を合わせていたくらいかもしれない。しかし経験はもちろん森本を助ける。
13分、青山敏弘のフワリとしたパスに反応した森本が狙うもGKが飛び出し。
18分には中央で本田圭祐が縦パスを送り、梶山がターンしながら森本へボールを受け渡す。すると想定外のところにボールが来た森本はコントロールできない。オフサイドも一瞬頭をよぎったようだ。しかしオンサイド、もたついている間にDFに追いつかれてしまった。
21分、ボッケッティのヘディングでのバックパスを奪おうとしたが、これはGK飛び出しに阻まれる。
森本の後半のチャンスは63分。梶山がセンターライン付近からスルーパスを送ると、森本の前を走るDFがGKにバックパス。しかしこれが弱かったので、インターセプトしてゴールに持ちこみたかったがGKの左足にストップされた。
他に決定的だったのは左サイドをリズミカルなパス交換、最後に谷口がボールを持ってウラへ抜け出し、角度のないところからシュート。ギリギリで右ポストを逸れた。青山敏弘もしっかりと詰められていただけに残念なシーンだった。
■イライライタリア
イタリアは明らかにいらだっていた。Bグループ全勝・6得点1失点という好成績、日本相手なら楽勝と思っていただろう。15分あたりまでは。
中村北斗がジョヴィンコをマンマークでピタリとつきはじめ起点を消す。中村の良かったことはジョヴィンコのマーク「のみ」に追われることなく、積極的に攻撃参加していた。
31分にイタリアの攻撃、エリア内で囲まれたオズヴァルドがボールを浮かせて送ると、ランツァファーメがダイビングヘッド……しようとしたところを、森重がうまく相手ユニを掴んで飛ばせなかった。相手に激しくやられても、ちょっとしたお返しをする。今回のU-23日本はなかなかタフだった(今まででも普通にやっていたかもしれないが)
■アバーテの投入
試合の流れを変えたのは68分に投入されたイニャツィオ・アバーテだった。
ジョヴィンコが真ん中に流れてきてもマンマークでそのままついていく中村北斗。ここで攻撃のリズムを変えるべく、右サイドのアバーテを起点にした。この采配が当たり、アバーテが森重をかわしてクロス、という場面が何度もあった。73分にはカウンターで7~80メートルの距離をアバーテ一人が持ちこむ場面もあった。
77分、同じく交代で入ってきたFWアントニオ・カンドレヴァにクロスを上げると、ニアに飛び込みファーサイドへヘディングで流したがボールは左へ。
さらにはアバーテの右をオーバーラップしたモッタがグラウンダークロスを上げると、同じく途中交代のペレがヒールで流しこもうとしたがこれは失敗。覚えている方・言って通じる方がいるか分からないが、チャンピオンズリーグ・グループリーグのリヴァプールvsベジクタシュ戦(07年11月6日)で、ライアン・バベルがやったヒールシュートだ。
そして最後は93分、アバーテが右から切りこんで中央のジョヴィンコへ。右へワンドリブルしてシュートかと思わせたが、もう一度中央へ折り返してペレへ。しかし本田拓也が危機一髪、スライディングでボールコースに入って止めたのだった。
結局スコアレスドロー。しかし見応えのある内容だった。
シュート数は日本:イタリア=6:13とイタリアが圧倒したが、日本のDF陣が踏ん張った。
■PK戦
85分頃、局地的な大雨が降ったようだったが、PKキッカーに足を滑らせるものはいなかった。ただ、87分という難しい時間帯で入ってきた水野のシュートは止められてしまった。。水野の次のキッカーのカンドレヴァは、トッティがたまにやるクッキアイオ(スプーンシュート。思い切り蹴ると見せかけてスローなボールを蹴り、相手GKのタイミングを外すシュートだがリスクの高いシュート)を見せた。
■総括
戦前、そして最初の15分を見て完膚なきにまで叩きのめされるんだろう、と予想していた。しかしグループリーグ3戦で日本は成長を見せたのだろう。今大会最も良いパフォーマンスを見せて、楽勝ムードのイタリアをナーバスにさせた。
PK敗退であり、もし延長があったら分からなかった試合だ。もっとも、後半はイタリアペースではあったが…
もし北京五輪でイタリアと当たるなら、オーバーエイジ枠を使ったアズッリーニになる。噂されたデル・ピエロはEURO出場が濃厚。逆に落選したフィリッポ・インザギか?何にせよ楽しみである。
そして個人的に「ラッキー」だと思ったのが3位決定戦の対戦相手のコートジボワール。こちらは名前や所属クラブを何となく眺めてみたらおそらく2軍であろうことは想像がつくが、身体能力などはお決まりで高いだろう。色々と試せることはあるはず。
そしてそのコートジボワールを退けたチリ。組織力は本物か、それともイタリアを前にあっさりと敗れ去るのか。決勝も楽しみなカードになった。
この3位決定戦、決勝戦は29日(日本時間30日未明)に行われる。
posted by batistuta |07:17 |
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