2008年05月18日
今季これまでの京都サンガを振り返る
Jリーグは13節まで終了。一旦中断期間に入ることになる。 1/3を消化して、現在11位につける京都サンガ。ACLの関係で第11節G大阪戦を6/25に控えている。 4位柏から16位東京Vまで、13チームが勝ち点6差でひしめいている(消化試合の差が幾分あるが)。今後これがどう動いていくか。 昇格組にあって、京都は良い順位につけられているように思う。 (勝ち点、試合数、勝、敗、分、得、失、得失差) 11位 京都 17 12 5 2 5 11 15 -4 16位 東京 14 12 4 2 6 14 19 -5 17位 札幌 10 13 3 1 9 12 25 -13 昨季、J2であれだけの堅守を誇った札幌ですら25失点。 得点が一番少ない京都ではあるが、昨季24得点のパウリーニョ、15得点のアンドレの二人が抜けた状態では仕方ない面もある。 日本屈指の元代表FW柳沢が入ったから即、得点が増えましたとならないのがサッカーである。 そのあたりは加藤監督も認めているところで、「昨季からスタメンが大幅に入れ替わっている。安定し始めるのはこれから」と語っている。 攻撃パターンの乏しさも連携不足からか。リーグ戦の得点シーンを振り返る。 第1節:対名古屋 パウリーニョPK 第2節:対大宮 柳沢ゴール前で詰めてゴール&大剛スーパーゴール 第3節:対F東京 CKから角田&大剛ミドル&田原スライディングゴール 第4節:対柏 ナシ 第5節:対川崎 ウラをとった柳沢 第6節:対神戸 GKミスキックを田原&柳沢ヒールに田原 第7節:対新潟 ナシ 第8節:対浦和 ナシ 第9節:対磐田 ナシ 第10節:対札幌 アタリバミドル 第12節:対千葉 ナシ 第13節:対横浜 オウンゴール ナビスコはコチラ。 第1節:対名古屋 アタリバ(TVがなかったので詳細不明) 第2節:対浦和 増嶋ロングスロー→山田クリアミス→徳重&ウラ柳沢&勇人シュートこぼれ球を大剛 第3節:対浦和 林がバックパスミスを奪ってそのまま ■セットプレーの得点の少なさ このように振り返ると、セットプレーからの得点が少ないことに気づく。増嶋のロングスローが今季の京都の特徴の一つになった。実況は「CKに近いボールが入ってくるので容易にラインに逃げられない」と言ってはいるものの、直接ゴールに結びついたのはナビスコ第2節:対浦和くらい。 CKからでは「第3節:対F東京 CKから角田」くらいか。「守備の」セットプレーでは田原・シジクレイの弾き返しをよく目にするので得点機でも期待したいところだ。CBコンビの手島・増嶋にも奮起を促したい。 キッカーだが、ファーストチョイスは徳重ではないだろうか。横浜FM戦では直接得点機を作れなかったものの、嫌らしいところには蹴りこめていた。 ■田原 豊について FW田原には高い期待をかけている方は多いだろう。自分もその一人。 昨季までの通算得点はJ1で44試合出場4得点、J2では89試合出場24得点。 浦和戦の退場処分で2試合停止のため今季は9試合出場3得点。しかも序盤戦は途中出場が多かった。 現在はペースとしては今までで最も良いだろうが、爆発を期待したい。 浦和の阿部に膝蹴りをくらい報復、CKでは肩に手をかけられたりして飛べないようにされているのも何度も観ている。それだけハードマークされていることこそ成長の証。黙々とポストプレーをこなす田原の地道な貢献も最高だが、やはり得点量産にも期待がかかる。 加藤監督の田原評。 1.コンディションが悪く1試合のスタミナがもたない 後半になって動きが悪くなるところはあるが、序盤に比べればかなり改善された。 2.難しいシュートほどよく決める 第3節の対F東京、スライディングゴールが真骨頂か。しかし対横浜FM戦ではあの中の1本だけでも決めてほしかったのが正直なところ。 ■システム 3バックと4バックを試合毎に、あるいは前後半・選手交代で切り替えていた加藤采配。しかし勝った試合、調子の良い時というのは4バックだった気がする。 そして横浜FM戦のレポでも挙げた、「ボランチ・シジクレイ」が当たっていると思う。スピードに弱いのは明らか。しかし予想以上に展開・配球・保持力は悪くない。3バックにして大剛・平島をSHに上げた3バックよりは、SB左を大剛(or中谷)に、右を平島の4バックがベストだと思われる。 増嶋はロングスローはもとより、気迫あふれる守備も魅力だ。 手島は京都のバンディエラ(旗頭)といえる存在。高さはないが、経験による抜群の読みでカヴァーリングセンスの高さが光っている。地味だが、ボールタックルの精度の高さは見ていて心地よい。 森岡は出遅れてはいるものの、やはり欠かせない存在。最近はボランチでの起用も多く、中盤の底~最終ラインの引き締めに一役買っている。第7節の新潟戦の悪夢の後半を、無得点どころかシュート一つ打たせなかったのは、森岡の活躍に他ならない。 左CMF(セントラルミッドフィルダー)は勇人しかいない。実は一番代えがきかない選手であり、今のサンガに最も貢献している選手だろう。攻守のバランス感覚が抜群だ。 アタリバは少し不用意なディフェンスが目立つが、非凡なオフェンスセンスを垣間見せる。中山博貴と、調子の良い方を使っていくのが加藤監督の狙いではないだろうか。 柳沢はさらなる自身の得点にももちろん期待したいところだが、これまででの一番の好影響は「オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない時)」の動きだろう。他のFW陣に、もっともっと伝授していってほしい。 徳重は飄々としながらも、得点を決められ、ゲームを作れる選手。シーズン中盤戦以降にはベテランの力が活きてくるはず。 「スタメンになるため京都に来た」林には大変申し訳ないが、このブログで何度も書いているように途中交代が最も活きると思う。相手のDF陣が元気な前半の時間帯ではオフサイドトラップがあり、高さでは到底叶わない。ピッチ全体に疲れが充満している時こそ、林の運動量・スピードが活きると思われる。 最後になったが、GKの平井と水谷は甲乙つけがたい。「生え抜きだから」と平井が優遇されるべきではないし(もちろんそんなことはないが)、現在は健全な競争ができていると思う。あまりコロコロ代えると最終ラインとの連携が不安定になるが、引き続きの正GK争いを見守りたい。 上記を考えて、現在の私的京都ベストイレブン: GK 水谷 雄一 DF 平島 崇 増嶋 竜也 手島 和希 渡邉 大剛 MF シジクレイ アタリバ 佐藤 勇人 FW 柳沢 敦 田原 豊 徳重 隆明 ■意識 「終盤での失点は京都のお家芸」――以前に他チームサポから言われていたこと。 今季は何とか少ないよう。ただ先制して追いつかれるor逆転は多くとも、先制されて逆転勝利はまだまだ少ない。集中力もそうだが、後半になって動きが極端に悪くなるというのも改善のしどころか。 そのあたりの意識を強く持っているのはやはり佐藤 勇人。彼の加入は本当に大きい。柳沢も鹿島11冠を経験した「勝者のメンタリティ」をもっと植えつけて欲しい。 序盤戦に多かった「やすやすとクロスを上げさせる」。これは改善されたように思える。両SBの攻撃参加も京都の攻撃のポイントの一つになるので、SBの守備の戻りと中盤のサポートが不可欠。またボランチのシジクレイが最終ラインに吸収されることで、ハイボールへの対処がしやすくなる。 ルーズボールの競り合い、セカンドボールの奪い合いはまだ安定感がない。千葉戦と横浜FM戦で差を感じたように、相手に関係なく自分たちのサッカーをやれればうまくいくと思う。 晴れの方が運動量が落ちるような気がするが、横浜FM戦では走り勝てた。逆に雨の新潟戦・千葉戦は落としている。 ■補強 再び補強の話。 ①FWであること ②他の外国人と同じくブラジル人 ③Jリーグ経験も考慮 は確か京都新聞が掲載したものとネット上で見た(東京在住のため紙面確認はなし。すみません)。 開幕前に大量補強をしたために、金銭的にはキツいはず。 ブラジル人・韓国人あたりが候補だろうが、ブラジルはJリーグと同じく単年開催(年またぎではない)。なのでおそらく移籍で獲得する場合は移籍金が発生するために、余計にお金がかかってしまうと思われる。 となると、シーズンを終えているor終えようとしている欧州戦線。②よりも③を考慮した場合はやはり韓国人。 で、現在交渉中といわれる李東国(イ・ドングク)がやはり手堅いか。ミドルスブラを放出されて移籍金はゼロ。獲得できれば最も理想的か。 次点候補のチョ・ジェジンは昨季までJ1清水で大活躍。確かに理想的であり魅力だが、現在所属する全北現代が簡単に手放すとは思えない。 イ・ドングクが断られれば、無名のブラジル人を獲る…そのあたりが現実的な路線か。 ■大黒はどうか? 「欧州戦線の降格チームなら、誰か良いのが安く獲れるのでは?」と色々見てみたが、なかなかいない。そんな中、気になったのがみやじゅんさんもご指摘の大黒将志である。一通り調べていて「大黒どうかな…?」と思って自分のブログに戻ると、みやじゅんさんの書き込みがあって本当に驚いた次第(苦笑) 「来季も欧州で」「戻るならG大阪か」など報じられている大黒ではあり、可能性はかなり低い。しかしメリット・デメリットを考えると、京都側・大黒側に悪くない話だと思う。 ・大黒の欧州挑戦かJ復帰か 所属先のセリエA・トリノでかなりしんどい状態。ベンチすら入れない日々が続いている。大黒は28歳になったばかりで、サッカー選手としては難しい時期だ。29歳を迎える高原はJ復帰を選択した。もし大黒が代表復帰を狙うなら、J復帰は悪くない話。 ・G大阪 J復帰なら古巣のG大阪と言われている。しかしマグノ・アウベスが抜けたとは言え、ルーカス加入でFWが過多状態は変わらず。もし大黒が復帰したとしても出場機会は限られるだろう。 ・日本人 無理矢理外国人を入れなくとも、力のあるFWなら日本人でも良いと思う。経験あるベテランは京都の力になるはず。もちろん日本語で連携は築きやすいはず。 さらに大阪時代にブラジル人プレイヤーと、通訳を介さずに会話していたという。シジクレイやアタリバともうまくいきそうだ(G大阪時代の04~05の2年間、大黒とシジクレイはチームメイト) 大阪人の大黒は京都に馴染みやすいだろう。あとはサンガ全員とUNOをやれば完璧http://2chart.fc2web.com/ooguro.html そして外国人を入れた場合、来季にパウリーニョが戦列に復帰した際に誰を切るのか、という状態になる。将来を嘱望されるウィリアムのためにも道を空けておくという選択肢もある。 28歳FWの大黒にJで活躍する時間は、沢山残されている。 ・田原の育成 チームとしては現在26歳の田原を、FWの柱に育てる方針が良いと思う。なので「ポストプレーができる得点力のある即戦力FW」の獲得もいいが、その場合田原がベンチに追いやられるだろう。競争させるのも良いとは思うが、3トップで「パウ・田原・柳」がベスト布陣だと思っていたので、3トップの左をこなせる機動力のあるFWが良い。大黒はうってつけ。 ネックは大黒の年俸と試合勘。 柳沢・小笠原・大久保などのようにJに戻ってすぐに活躍した例もあり、高原・名波などはまずまずといったところだろうか。 5/19のニュースで、トリノが大黒と契約を更新しないことを発表。 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20080519-00000015-kyodo_sp-spo.html 移籍金なしで獲得が可能。京都は動くか? …とざっと現在の状況をまとめてみました。皆さんのご意見お待ちしております。
posted by batistuta |12:04 |
京都サンガ |
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今季これまでの京都サンガを振り返る
管理人さん詳細なレポート楽しんで拝見させていただきました。 大黒補強説は、「そうであったら面白いかな」というレベルです。
いずれにしても、京都得点力から見て、補強はして損はないでしょう。
虎党であり、阪急沿線、豊中在住の大黒が、再び関西に戻ってくることを願っています。
posted by みやじゅん | 2008-05-19 18:38
Re:
まぁ自分も可能性かなり低いと分かりつつ書いてますけどね…(笑)
イ・ドングクと大黒の具体的な年俸比較は、私の知識不足のためできませんが、イ・ドングクも韓国代表レベル。京都が狙いに行っているという報道が出るくらいなら、意外にお金はまだある…?と勘繰ってしまいます。
大黒は豊中在住ですか。阪急沿線なら西京極へ直行で行けますね(車でしょうけどw)
posted by 管理人 | 2008-05-19 23:01
今季これまでの京都サンガを振り返る
通りすがりですが、一言・・
大黒加入は是非望みたいと私も思います。
移籍金が発生しないことと、年棒が一般的(?)なことを考えると、下手に外国籍選手を獲るより、何倍ものメリットがあると思います。パウにも、気持ちよく戻ってきてもらいたいですし・・
それに京都が抱える問題の一つである、慢性的なFW欠乏を改善するだけでなく、レギュラー争いまで引き上げることが出来ると思います。
posted by LENIS | 2008-05-20 01:52
Re:
LENISさん<
書き込みありがとうございます。
京都が菊池獲りに行っているようですね。
http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20080521-OHT1T00057.htm
謹慎や奉仕活動をしていたのではなく、海外でプレーしていたのだからあまりイメージや影響は良くなさそうな…
意外にも(?)、
「昨季の補強も結果的に予算を下回った。その分も含めて金銭面では問題ないと思う」(京都関係者)
と言っているので、なおさら大黒を強気で獲りに行ってほしい気がしますけどね。
posted by 管理人 | 2008-05-21 18:48


